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chapter5:Whereabouts of the curse
情報共有 その2
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昨晩の一件はまるで何事もなかったかの様に朝食が終わり、バレンティナのお守りの為にディビッドとジョナサン、そしてジャンマリオがバレンティナの自室で遊ぶ事になった。
昨日はスザンナの家の庭でたくさん遊んだ為に外に出たいとワガママも言わずに良い子でいるバレンティナ。
ちなみにシルヴィオは今日は軍施設へいかなければならない、と言って朝から出てしまって今いない。
「本当に今のティナに手を出したらイオーゼ海の魚の餌にしてやるから覚悟しろよ」
とディビッドに凄みを効かせて脅した上でタウンハウスを出て行った。
「お前信用無いなぁ」
とジョナサンが傍目から見てそう呟く...まぁ実際ディビッド自身信用出来ない事ばかりしてきている為に仕方ないのだが。
「きょうはこれであそぶの!」
とトランプを出して、自分でカードを切る。
精神的には五歳児とは言え、実際は大人の為か身体が覚えているのか綺麗に切る。
「ティナは上手だね」
「えへへ」
ディビッドがそう褒めると笑顔で返す。
バレンティナは切ったカードを全員に配りはじめる、シンプルにババ抜きをするつもりだ。
「トランプは家族でよく遊んだからねぇ」
とジャンマリオはバレンティナの切って配ったカードを手に取り、絵札を見てわぁ...と言う顔をする、どうやらジョーカーが入っているらしい。
「あ~パパすぐにかおにでるからすぐわかっちゃう~」
「あはは」
こうやって見ると見た目は兎も角普通の優しい父親だ、特に怪しい事は無いがシルヴィオが心配をしていた事を思い出しながらディビッドはジャンマリオを見る。
確かに見た目はとても40代半ばには見えない、しかしお人好しで騙されたり領地運営の才能はさっぱり無くて家族や領民に呆れられながらも愛される存在。
そんな人物が悪魔の呪いを受けているとはとても思えないのだ...それとバレンティナの母親の実家での件の話も気になる。
ただ昨日呪いの解き方を教わった、だからディビッド自身の手で近いうちにそれを成し遂げる事になるのだろう。
ディビッドはそんな事を思いながら、トランプの絵札を見るのだった。
ーーー
夕方になり、今日は一時的にフィオーレ・ビアンコに戻ると言ってタウンハウスを出る。
バレンティナに行かないでと言われるも、例の呪いの一件での集まりの為そうは行かない。
「明日の朝には美味しいケーキたくさん持って戻ってくるからね」
「ほんとう?」
「ティナが目を覚ます前に戻ってくるからね」
とバレンティナに約束をして、ジョナサンと二人でフィオーレ・ビアンコまで自身の足で戻る。
人の通りの少ない場所についたらジョナサンは元の姿に戻り姿を消してからひょいと屋根まで跳び、屋根から屋根へと渡りながら進んだ方が早いからだ。
あっという間にフィオーレ・ビアンコの屋上まで辿り着いて2階のリビングまで戻るとそこにはサミュエルが待っていた。
昨日はスザンナの家の庭でたくさん遊んだ為に外に出たいとワガママも言わずに良い子でいるバレンティナ。
ちなみにシルヴィオは今日は軍施設へいかなければならない、と言って朝から出てしまって今いない。
「本当に今のティナに手を出したらイオーゼ海の魚の餌にしてやるから覚悟しろよ」
とディビッドに凄みを効かせて脅した上でタウンハウスを出て行った。
「お前信用無いなぁ」
とジョナサンが傍目から見てそう呟く...まぁ実際ディビッド自身信用出来ない事ばかりしてきている為に仕方ないのだが。
「きょうはこれであそぶの!」
とトランプを出して、自分でカードを切る。
精神的には五歳児とは言え、実際は大人の為か身体が覚えているのか綺麗に切る。
「ティナは上手だね」
「えへへ」
ディビッドがそう褒めると笑顔で返す。
バレンティナは切ったカードを全員に配りはじめる、シンプルにババ抜きをするつもりだ。
「トランプは家族でよく遊んだからねぇ」
とジャンマリオはバレンティナの切って配ったカードを手に取り、絵札を見てわぁ...と言う顔をする、どうやらジョーカーが入っているらしい。
「あ~パパすぐにかおにでるからすぐわかっちゃう~」
「あはは」
こうやって見ると見た目は兎も角普通の優しい父親だ、特に怪しい事は無いがシルヴィオが心配をしていた事を思い出しながらディビッドはジャンマリオを見る。
確かに見た目はとても40代半ばには見えない、しかしお人好しで騙されたり領地運営の才能はさっぱり無くて家族や領民に呆れられながらも愛される存在。
そんな人物が悪魔の呪いを受けているとはとても思えないのだ...それとバレンティナの母親の実家での件の話も気になる。
ただ昨日呪いの解き方を教わった、だからディビッド自身の手で近いうちにそれを成し遂げる事になるのだろう。
ディビッドはそんな事を思いながら、トランプの絵札を見るのだった。
ーーー
夕方になり、今日は一時的にフィオーレ・ビアンコに戻ると言ってタウンハウスを出る。
バレンティナに行かないでと言われるも、例の呪いの一件での集まりの為そうは行かない。
「明日の朝には美味しいケーキたくさん持って戻ってくるからね」
「ほんとう?」
「ティナが目を覚ます前に戻ってくるからね」
とバレンティナに約束をして、ジョナサンと二人でフィオーレ・ビアンコまで自身の足で戻る。
人の通りの少ない場所についたらジョナサンは元の姿に戻り姿を消してからひょいと屋根まで跳び、屋根から屋根へと渡りながら進んだ方が早いからだ。
あっという間にフィオーレ・ビアンコの屋上まで辿り着いて2階のリビングまで戻るとそこにはサミュエルが待っていた。
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