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chapter5:Whereabouts of the curse
ティナちゃんはおねむです。 その3
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「まぁな...呪いとかに関してはお前達の方が専門だ、協力はするしどんな結果になっても納得するつもりだ...だから親父周辺もよく見てくれないか?」
「...わかりました」
元々呪いの件はバレンティナが幼児後退化しなければすぐに調べるつもりであった。
まぁシルヴィオに関しては、術式どころか悪魔の誘惑すら跳ね除ける為に呪いをそもそも受ける事は無い筈なので、家族なら父親だろうとは踏んではいたが...あと母親の事もだ。
きっとサミュエルの姿が見えない所から、その辺を探っているのかもな...とディビッドは思う。
「ティナの容体が戻ったら直ぐに調べます...」
「悪いな...」
「いいえ、ティナの事は私自身の事と同じなので」
と笑顔で答えるディビッドにシルヴィオは怪訝な顔をする。
「...やっぱりなんかムカつくな」
「まぁ顔は生まれつきなので」
それに関しては仕方ないし、きっと大元の原因は自身がバレンティナの兄や父の知らぬ間に手を出していた件もあるのだろうな、と納得しながらディビッドは笑顔を作るのだった。
ーーー
ディビッドとジョナサンを部屋に戻る様に伝えた後、シルヴィオはピエトロと二人応接間に残る。
「...若旦那様」
「どうした、ピエトロ」
「旦那様が怪しいと思っているのですか?」
先程の話にピエトロが尋ねる。
「...ちょっと気になってな、ヘラヘラしてていつも脳天気でどうしようもない親父だが、何だかいつもと違ってな...」
シルヴィオは葉巻をふかしながらそう言う。
「もしかしたらアルカンタル家を去った奥様が原因かもしれないじゃないですか」
「...だが誰よりも俺やティナ...それに親父と離れたくないと言ってたのはママ...お袋だったんだぞ」
シルヴィオはつい母親の事をママと呼んでしまって、しまったという顔をする。
「ふふ、若旦那様までお嬢様みたいに呼ぶなんて」
幼少の頃からの付き合いでもあるピエトロは微笑ましく笑みを浮かべる。
ピエトロに関しては信用出来る人物だからこそシルヴィオのいるベルガモではなくバレンティナの住むタウンハウスに置いている。
「...仕方ねぇだろ、貴族の癖に両親二人してずっとパパママ呼ばせてたんだからな」
少し膨れっ面になるシルヴィオ。
そうジャンマリオとその妻で二人の母親は子供達にいつまでもパパママと呼ばせる様にしていたし、ジャンマリオは今でもシルヴィオにパパと呼ばせたがっているのだ。
「...確かにそうでしたね、とても仲がよろしかったのに...旦那様の事業が失敗したら急に奥様のお父様がタウンハウスに押しかけて無理矢理連れて行ってしまいましたものね」
ピエトロは懐かしげな表情をし、シルヴィオは当事の事を思い出す。
「...わかりました」
元々呪いの件はバレンティナが幼児後退化しなければすぐに調べるつもりであった。
まぁシルヴィオに関しては、術式どころか悪魔の誘惑すら跳ね除ける為に呪いをそもそも受ける事は無い筈なので、家族なら父親だろうとは踏んではいたが...あと母親の事もだ。
きっとサミュエルの姿が見えない所から、その辺を探っているのかもな...とディビッドは思う。
「ティナの容体が戻ったら直ぐに調べます...」
「悪いな...」
「いいえ、ティナの事は私自身の事と同じなので」
と笑顔で答えるディビッドにシルヴィオは怪訝な顔をする。
「...やっぱりなんかムカつくな」
「まぁ顔は生まれつきなので」
それに関しては仕方ないし、きっと大元の原因は自身がバレンティナの兄や父の知らぬ間に手を出していた件もあるのだろうな、と納得しながらディビッドは笑顔を作るのだった。
ーーー
ディビッドとジョナサンを部屋に戻る様に伝えた後、シルヴィオはピエトロと二人応接間に残る。
「...若旦那様」
「どうした、ピエトロ」
「旦那様が怪しいと思っているのですか?」
先程の話にピエトロが尋ねる。
「...ちょっと気になってな、ヘラヘラしてていつも脳天気でどうしようもない親父だが、何だかいつもと違ってな...」
シルヴィオは葉巻をふかしながらそう言う。
「もしかしたらアルカンタル家を去った奥様が原因かもしれないじゃないですか」
「...だが誰よりも俺やティナ...それに親父と離れたくないと言ってたのはママ...お袋だったんだぞ」
シルヴィオはつい母親の事をママと呼んでしまって、しまったという顔をする。
「ふふ、若旦那様までお嬢様みたいに呼ぶなんて」
幼少の頃からの付き合いでもあるピエトロは微笑ましく笑みを浮かべる。
ピエトロに関しては信用出来る人物だからこそシルヴィオのいるベルガモではなくバレンティナの住むタウンハウスに置いている。
「...仕方ねぇだろ、貴族の癖に両親二人してずっとパパママ呼ばせてたんだからな」
少し膨れっ面になるシルヴィオ。
そうジャンマリオとその妻で二人の母親は子供達にいつまでもパパママと呼ばせる様にしていたし、ジャンマリオは今でもシルヴィオにパパと呼ばせたがっているのだ。
「...確かにそうでしたね、とても仲がよろしかったのに...旦那様の事業が失敗したら急に奥様のお父様がタウンハウスに押しかけて無理矢理連れて行ってしまいましたものね」
ピエトロは懐かしげな表情をし、シルヴィオは当事の事を思い出す。
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