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chapter4:Older sister, invasion
上級異端審問官 その4
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司祭長テオドロ主催の食事会...まぁ主催者とディビッドとエステルの三人だけであるが。
ディビッドとエステルはさっきの格好のまま(ただし仮面とフードは取っている)でだ。
食事内容は清貧たれの精神とはいえ、最大級の要人であるエステルがいる為、教会内の食事とはいえそれなりに豪華である。
「憎き敵である悪魔を10も倒したディビッド様の活躍は元上級異端審問官の私からしても素晴らしいものです、たったの一年でここまでの偉業を達成させるなんて」
テオドロは笑顔でエステルに近況を話す、まぁ実際はピッピちゃんを通して大体を知ってはいるのだが。
「ただ先代の時と違って悪魔が...リュシフェルが活発化している所為ですよ」
ディビッドがそう言う、悪魔自体が現れる時には波があり、やたらと現れる時は現れるしそうで無い時はさっぱり出てこない時もある。
大概はリュシフェルが活動する時期かどうかでもあり、期間自体は一定では無い。
先代...ディビッドの父親が活動していた時は年に一度か二度しか出現しなかったが、この数年はやたらと現れるのだ。
ただ、そう言う時にこそ誕生するのが『預言者』であり、大きな出来事が起こる前兆と言われている。
「だとしてもです...しかもディビッド様は真の『白の射手』となられたのですから」
テオドロはアンドラス戦の際に授けられた新たな力に関しての話をとても喜びながら話す。
「あれは神のご意志です、私の力ではありませんがその使命を与えられた事自体喜ばしい事と思って
ますよ」
ディビッドは笑顔を作って答える、その時に悪魔を『撃ち滅ぼす』力と共に大いなる復活と癒しの奇跡を行う事ができた事も含めてだ...ただその件に関しては『死者は誰もいなかった』とされ、ウルム側からも特秘とされている為に、テオドロ他あの場に居なかった異端審問官さえ知られていない。
「盟約のきっかけたる因縁のアンドラスを今代で倒す事もまた、神のご意志でしたからね」
「はは 、それだけ大きな祝福があったのです、それが『大いなる出来事』なのかもですね、あとはディビッド様が婚姻を進めて、次世代の誕生に備える事でしょうかね」
「私も早くそうしたい所です」
これはディビッドの本心なのでとても良い笑顔を見せる。
「預言通りの方がウルム側の高位の貴族ですものね、政治的な問題もあるのでしょう...まぁ身分的な問題に関してはライゼンハイマー侯爵家を頼る形を?」
ライゼンハイマー侯爵家はディビッド達の遠い親戚筋に当たる貴族である。
テオドロは貴族籍を持たせる為にディビッドに養子縁組をさせるのかと思い、そう尋ねた。
「ああ...その件はね...もっと上位のね」
とテオドロの問いにエステルは笑う。
「上位?」
ディビッドとテオドロは頭を傾げるのだった。
ディビッドとエステルはさっきの格好のまま(ただし仮面とフードは取っている)でだ。
食事内容は清貧たれの精神とはいえ、最大級の要人であるエステルがいる為、教会内の食事とはいえそれなりに豪華である。
「憎き敵である悪魔を10も倒したディビッド様の活躍は元上級異端審問官の私からしても素晴らしいものです、たったの一年でここまでの偉業を達成させるなんて」
テオドロは笑顔でエステルに近況を話す、まぁ実際はピッピちゃんを通して大体を知ってはいるのだが。
「ただ先代の時と違って悪魔が...リュシフェルが活発化している所為ですよ」
ディビッドがそう言う、悪魔自体が現れる時には波があり、やたらと現れる時は現れるしそうで無い時はさっぱり出てこない時もある。
大概はリュシフェルが活動する時期かどうかでもあり、期間自体は一定では無い。
先代...ディビッドの父親が活動していた時は年に一度か二度しか出現しなかったが、この数年はやたらと現れるのだ。
ただ、そう言う時にこそ誕生するのが『預言者』であり、大きな出来事が起こる前兆と言われている。
「だとしてもです...しかもディビッド様は真の『白の射手』となられたのですから」
テオドロはアンドラス戦の際に授けられた新たな力に関しての話をとても喜びながら話す。
「あれは神のご意志です、私の力ではありませんがその使命を与えられた事自体喜ばしい事と思って
ますよ」
ディビッドは笑顔を作って答える、その時に悪魔を『撃ち滅ぼす』力と共に大いなる復活と癒しの奇跡を行う事ができた事も含めてだ...ただその件に関しては『死者は誰もいなかった』とされ、ウルム側からも特秘とされている為に、テオドロ他あの場に居なかった異端審問官さえ知られていない。
「盟約のきっかけたる因縁のアンドラスを今代で倒す事もまた、神のご意志でしたからね」
「はは 、それだけ大きな祝福があったのです、それが『大いなる出来事』なのかもですね、あとはディビッド様が婚姻を進めて、次世代の誕生に備える事でしょうかね」
「私も早くそうしたい所です」
これはディビッドの本心なのでとても良い笑顔を見せる。
「預言通りの方がウルム側の高位の貴族ですものね、政治的な問題もあるのでしょう...まぁ身分的な問題に関してはライゼンハイマー侯爵家を頼る形を?」
ライゼンハイマー侯爵家はディビッド達の遠い親戚筋に当たる貴族である。
テオドロは貴族籍を持たせる為にディビッドに養子縁組をさせるのかと思い、そう尋ねた。
「ああ...その件はね...もっと上位のね」
とテオドロの問いにエステルは笑う。
「上位?」
ディビッドとテオドロは頭を傾げるのだった。
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