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chapter3:Travel Emotions Bergamo

??? その3

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可愛らしく優しいバレンティナ...失いたく無いからこそ身体で縛り、婚姻の契り印で縛り囲った事もお見通しの様である。

「なんて言うかプライベートな事までお見通しとか...」

「仕方ないよ、知りたくも無い事でもわかっちゃうからねぇ...」

やれやれ少女はとため息をつく。

「まぁもっと君の花嫁とたくさん話をして、共に喜び感動し、悲しみや苦しみを分け合う時間を作りなよ、あと女の子はロマンティックなものを好むから雰囲気作りとかちゃんとするんだよ」

「なんだか最後あたり取ってつけたようなアドバイスですね?」

何だか他人からのアドバイスを伝えてる風な感じが気になったので尋ねる。

「私はマキシやディビッドに鈍感だの天然だの言われてたからね、あはは」

「そう思いますよ」

どこか姉エステルの男に対する鈍感さと同じ雰囲気を感じる所がある...まぁ等のディビッドも実際の所バレンティナに関する所以外は似た所もあるのだが。

そんな話をしていると、少女の近くに1人の鎧兜姿の騎士が現れる。

あれは昔の神殿騎士が身につけていたフルアーマータイプのものだ。

「ん?マキシ...もう時間?」

騎士は言葉を発する事なくコクリと頷く。

「分かった、じゃあ『白の射手 ディビッド』また会う日まで!あと君に引き継いだものはあれだけじゃ無いから!」

そう言って少女は手を振った瞬間に目が覚める。

「!」

そこは軍用車の後部座席だった。

目の前にはジョナサンが弱体化した姿で座席に横になって寝ており、横には鎧姿のマキシムが座って腕を組みながら寝ていた。

確かベルガモまでの間、身体を休める為に寝てる様にと促され、眠ったのだ。

運良く軍用車と運転手は無事だった為、ベルガモに着くまで3人で休む事が出来たのは幸運だと思う。

確かにあの夢でアップルパイを食べたお陰か疲れはすっかり取れている。

今エステルが結界を張っている為時間稼ぎは出来ている筈...

左手首の赤い組み紐を見つめる...結んでくれた時のあの笑顔を思い出す...

愛しいバレンティナ...絶対に悪魔になど渡しはしない。

「...待っていて下さい....」

バレンティナを必ず守る...とディビッドは誓うのだった。

────
※まぁ謎の美少女の正体はエルマさんの話を読んでる方ならお分かりかとw
そして若干名前が変わっている風になってますが、300年前当時と言語がやや変わっているせいです。
あとディビッド本人は謎の美少女とその時代の『ディビッド』の混ざった顔立ちのため、かなりイケメンなのですよ。
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