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chapter3:Travel Emotions Bergamo

??? その1

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「???」

目を覚ますと青空が広がり周囲は草原だ。

あちこちに矢車草が咲いている...どことなくエアヴァルドにいた時の風景に近い。

起き上がり周囲を更に見回す。

「やぁ目覚めたかい?『白の射手』」

そこに居るのは、神託に現れた美少女...ディビッドの祖先の預言者...しかし見た目が12、3歳と更に若い姿だ。

座って鉛筆で何かノートにいろいろ絵を描いてるようだ。

「また貴女ですか...しかしその姿...」

「まぁ仕方ないよ、見た目は一定じゃないからね」

絵を描くのを辞める...ちらりと見ると先程使ったショットガンの絵や他にいろいろな銃器と思われる絵を大量に描いている。

「なんだか物騒なモノを描くのがお好きなんですね」

「ん?まぁ思いつく限りの銃を描いてって言われたからね...あんまり構造とか詳しく無いのにさぁ...まぁその辺はあまり関係ないけどね」

「?」

「今回採用のショットガンはサイボーグが出てくる有名アクション映画で使ってたやつで、今回お蔵入りにしたこのスナイパーライフルやアサルトライフルは人気ゲームで使われてたやつ、バズーカとかロケットランチャーはゾンビゲームのボス倒す時の必須武器だけど流石に今の時代のイメージぶっ壊しちゃうからまぁ今回は見送っておいたよ」

と少女は訳の分からない単語を言い出す。

「一体貴女は何者だったんですか」

ディビッドは疑問に思いそう言う。

「ん、秘密...まぁそんな事は良いんだよ...それ自体はそんな重要な事じゃ無いからね」

ノートを閉じてぽい、 と投げ捨てると一瞬で消えてしまう。

「エステルが今ベルガモで結界を貼っているから暫くは心配ないとは言え、アンドラスは君の大事な大事な花嫁を狙っているからね...あの子を守ってあげないとハイラントの誕生が阻まれちゃうから」

「ティナ!」

そうだ!バレンティナを守る為に今ベルガモに向かっている筈だ!

「まぁ落ち着きなよ、どうせまだたどりつかない、今は身体を休める時間さ」

少女は手招きをする、近づくと東屋が現れた。

「まぁ座りなよ、一緒にアップルパイでも食べよう」

用意されていた机と椅子、その机にはエアヴァルドで一般的なタイプのアップルパイが用意されていた。

椅子に腰掛け、用意されたアップルパイを懐かしそうに少女は見つめる。

「それこそ『ディビッド』が好きだったんだよね、アップルパイ」

アップルパイを少女は切り分けて皿に乗せてディビッドに差し出す。

「私はそこまでじゃないですがね」

そう言いながらディビッドは受け取る。

お菓子作りは好きな方だしお菓子も好んで食べるが、どちらかと言うとヌガーやマカロンといったお菓子の方が好きなディビッドである。

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