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Chapter2:Jealous lover
あ"ーってばかり言わないで戻りますよ!
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「ジョナサン!隙がありますよ!」
「うわぁ!」
はっと気づくとディビッドが接近し、ハイキックを顎目掛けて仕掛けて来ていた、直ぐに下がるがうっかり後ろが柵な事を忘れて飛び越えてしまい屋上から落ちてしまう。
ドスン!と店の表側道路に落下したと同時にきゃあ!と女の子の声。
『え?あ?あああ!』
そこにはスザンナが大きな白い毛の長いくしゃっとした顔の猫を抱っこして尻餅をついていた。
ジョナサンは真っ赤になってあわあわ言うしか出来ない。
「大丈夫ですかー?あっ!」
ディビッドもしまった!という顔をしながら下へ。
「だ...大丈夫ですか?」
スザンナはジョナサンに声をかける。
「すみません!ちょっと柵を直して貰おうと思ってたんですよ、ちなみに見ての通り頑丈なので怪我は全く無いはずなんで!」
ディビッドは降りて来てそう言う。
「どうしたんですか?こんな朝早く」
「この子が脱走して追いかけてたらここまで来ちゃって...ねぇカトリーヌ」
そう言うと猫はぶにゃあと鳴く。
「ところでこの方は?」
「ああ、ジョナサン...のお兄さんです!そう!お兄さん!弟の事を心配でやって来てたんです!」
そう言えば本来の姿なんてスザンナが知る由もないのでディビッドはそうごまかす。
「ああ!ジョナサンのお兄様なのね!すごい逞しい方なんですね」
スザンナは笑顔で答えると、ジョナサンは更に顔を赤くする。
「ぶにゃあ」
「あ!だめよカトリーヌ!」
猫のカトリーヌがスザンナの腕をすり抜けて逃げ出そうとする!
それをすかさずジョナサンは首根っこをヒョイと捕まえてスザンナに渡した。
「ぶにゃあ...」
流石にカトリーヌは筋骨隆々な男の力と気迫さに恐れ慄いてしまい、観念したのか大人しくなってしまう。
「あ!ありがとうございます!ジョナサンのお兄様!」
ちょっと顔を赤らめているスザンナ。
「あ!それこそジョナサン以上にウルム語が分からないんですよ、すみませんね」
ディビッドはニコニコしながらジョナサンをフォローする。
「じゃあジョナサンによろしく伝えてくださいね!」
「ぶにゃあ!」
スザンナはカトリーヌを抱っこして家に戻って行く。
『スザンナさん...』
ジョナサンはスザンナの後ろ姿をぽーっと見つめる。
『もしかしたらそっちの姿の方が好みだったりするかもですね...あの子』
『ええっ!そ...そうかなぁ...』
ジョナサンは頭を掻きながら照れる。
『でも駄目ですよ、ティナに言われてますし』
『なんだよ!俺おまえの為におまえの嫁連れて来てやったじゃん...あの時2人でヨロシクやってたんだろ?』
ジョナサンは膨れっ面でそう言うが、ディビッドは頭を掻きながらため息をつく。
『...そもそもその姿、一応隠してる事にしてるの忘れてません?』
『あ!』
そうだったと思い出すジョナサン。
『そろそろ朝ご飯にしますか、戻りますよ』
『あ"ーなんでそう言う事にしちゃったかなーあ"ー』
ジョナサンは後悔からか、ガックリとしている。
『ジョナサン、戻らないとご飯抜きにしますよ!』
『あ"ー』
聞いてないのか『あ"ー』とかばかりしか言わない。
『全く!ほら通行人の邪魔になりますし!戻りますよ!』
図体ばかり大きい弟分の首根っこを捕まえてなんとかずるずると引きずるも、『あ"ー』とばかりジョナサンは言葉を発するのだった。
ー終ー
「うわぁ!」
はっと気づくとディビッドが接近し、ハイキックを顎目掛けて仕掛けて来ていた、直ぐに下がるがうっかり後ろが柵な事を忘れて飛び越えてしまい屋上から落ちてしまう。
ドスン!と店の表側道路に落下したと同時にきゃあ!と女の子の声。
『え?あ?あああ!』
そこにはスザンナが大きな白い毛の長いくしゃっとした顔の猫を抱っこして尻餅をついていた。
ジョナサンは真っ赤になってあわあわ言うしか出来ない。
「大丈夫ですかー?あっ!」
ディビッドもしまった!という顔をしながら下へ。
「だ...大丈夫ですか?」
スザンナはジョナサンに声をかける。
「すみません!ちょっと柵を直して貰おうと思ってたんですよ、ちなみに見ての通り頑丈なので怪我は全く無いはずなんで!」
ディビッドは降りて来てそう言う。
「どうしたんですか?こんな朝早く」
「この子が脱走して追いかけてたらここまで来ちゃって...ねぇカトリーヌ」
そう言うと猫はぶにゃあと鳴く。
「ところでこの方は?」
「ああ、ジョナサン...のお兄さんです!そう!お兄さん!弟の事を心配でやって来てたんです!」
そう言えば本来の姿なんてスザンナが知る由もないのでディビッドはそうごまかす。
「ああ!ジョナサンのお兄様なのね!すごい逞しい方なんですね」
スザンナは笑顔で答えると、ジョナサンは更に顔を赤くする。
「ぶにゃあ」
「あ!だめよカトリーヌ!」
猫のカトリーヌがスザンナの腕をすり抜けて逃げ出そうとする!
それをすかさずジョナサンは首根っこをヒョイと捕まえてスザンナに渡した。
「ぶにゃあ...」
流石にカトリーヌは筋骨隆々な男の力と気迫さに恐れ慄いてしまい、観念したのか大人しくなってしまう。
「あ!ありがとうございます!ジョナサンのお兄様!」
ちょっと顔を赤らめているスザンナ。
「あ!それこそジョナサン以上にウルム語が分からないんですよ、すみませんね」
ディビッドはニコニコしながらジョナサンをフォローする。
「じゃあジョナサンによろしく伝えてくださいね!」
「ぶにゃあ!」
スザンナはカトリーヌを抱っこして家に戻って行く。
『スザンナさん...』
ジョナサンはスザンナの後ろ姿をぽーっと見つめる。
『もしかしたらそっちの姿の方が好みだったりするかもですね...あの子』
『ええっ!そ...そうかなぁ...』
ジョナサンは頭を掻きながら照れる。
『でも駄目ですよ、ティナに言われてますし』
『なんだよ!俺おまえの為におまえの嫁連れて来てやったじゃん...あの時2人でヨロシクやってたんだろ?』
ジョナサンは膨れっ面でそう言うが、ディビッドは頭を掻きながらため息をつく。
『...そもそもその姿、一応隠してる事にしてるの忘れてません?』
『あ!』
そうだったと思い出すジョナサン。
『そろそろ朝ご飯にしますか、戻りますよ』
『あ"ーなんでそう言う事にしちゃったかなーあ"ー』
ジョナサンは後悔からか、ガックリとしている。
『ジョナサン、戻らないとご飯抜きにしますよ!』
『あ"ー』
聞いてないのか『あ"ー』とかばかりしか言わない。
『全く!ほら通行人の邪魔になりますし!戻りますよ!』
図体ばかり大きい弟分の首根っこを捕まえてなんとかずるずると引きずるも、『あ"ー』とばかりジョナサンは言葉を発するのだった。
ー終ー
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