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Chapter2:Jealous lover

この図体ばっかりのボンクラが!

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ジョナサンはディビッドの銃の手入れを延々と続けている。

ディビッドの銃は二挺あり、その一つは自動式の通常の弾丸を撃ち込むタイプであるが、それ以外に神罰を使用する時に使うロッドと同じ性能を付与させた特別製である。

銃身にはアーモンドの枝や花や実の絵柄が彫られておりそれはその昔に預言者マーシャが使用していた『エクソダスロッド』をモチーフにした銃。

その名も『エクソダス1922』という...エアヴァルド歴で1922年に作成された銃である。

もう一つは特殊な弾丸、聖化された純銀製の弾丸を深く悪魔の肉にめり込ませる為の銃、リボルバータイプなのは口径が大きい純銀製の弾丸を弾つまりせず撃つ為である。

聖化された純銀製の弾丸は悪魔の動きを一時的では有るが止める事が可能、ちなみに此方の名前は『シルバービート』どちらもディビッドが悪魔を倒す為の専用の武器である。

銃自体はウルムの軍人や要人といった人々が術士で 無くとも威力のある遠距離攻撃を簡単に操作できるメリットから最近持つようになった新しい武器ではあるが、実際の所は術士や騎士の力の方が威力があるので広がるまでは改良も必要なのだろう。

ディビッドは司祭では有るが神罰を使う、ただ攻撃する範囲が通常の術式とは違いかなり狭い為に悪魔など倒す際には接近して戦わなくてはならず、その間合いを取る為に必要としている都合のいい武器なのである。

『酷使し過ぎだろ...全く』

綺麗にはしているもののどうしても金属疲労をしている部分は存在する、暴発の恐れもあるだろうとパーツを交換しながらエクソダス1922のメンテ続ける。

ジョナサンは一つ一つのパーツを自身の能力...アルケミストの術式により再生成させ修復する。

『ジョナサン、夕食どうしますか?』

『ん?もうそんな時間なんだ』

メンテの手を休めてディビッドの方へ顔を向ける。

『もう7時をとっくに過ぎてますから、さっさと食べないなら片付けますよ』

『わかった』

そう言ってジョナサンは席を立ち、二人でダイニングへ向かうとバタバタと足音が聞こえる!

「おい!ディビッド!」

バン!と扉が開くとマキシムがやってきた!

『あ!マキシムてめぇ!』

『ジョナサン!何で今いるんだ???明日って話だろ???』

『お前が間違ったせいで大変な目に遭ったんだぞ!このヤロウ!図体ばっかのボンクラがっ!』

『ん???俺はエステル様に言われた日付しか伝えてないぞ???』



数日前のマキシムが生活しているホテルでの出来事。

エステル様から急に電話が入ったとコンシェルジュから伝えられ大急ぎで電話に出る。

「はい、マキシマムです!」

《あ!マキシム、久しぶりww》

エステル様ノリは軽いなぁと思いながらマキシムは電話を受ける。

「どうされたんですか、エステル様」

《あのねぇ、どうやら前回のアスタルトの件だけどどうも『奴』が関係してそうなのよ、『奴』禁呪の書き板ばら撒いてるっぽいのよねー、でジョニーをそっちに派遣する事にしたから、ディブに面倒見てやってって伝えといて》

エステル様が『奴』と呼ぶのはただ1人、明けの明星リュシフェルを指す。

「ジョナサンをですか???」

《ほらあの子って引き篭もりだから、たまには外で仕事させなきゃって思ってね!で知っての通りウルム語まともに話せないから2人にサポートお願いするわね!》

「分かりました...でもディビッドが納得しますかねぇ...」

《納得させるのよ!ていうか拒否させても私がさせるわよ!しかも最近ティナちゃんにかなり無体を働いてたみたいだし、ジョニーがいれば多少はティナちゃんに手を出せないでしょ》

まぁ人目につく事を恥じらう男ならそうかもだが...あいつの事だしジョナサンが居ようが居ないが関係無さそう...とマキシムは若干そう思う。

「分かりました、それでジョナサンをいつこちらへ?」

《あー確か第六の月の20日...》

──
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