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1章 真珠の寝床編

17.メガネ男子との出会い

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(ん~~~!!やっぱお日様の光を全身に浴びるってイイわぁ~~!!部屋の窓から受けるのとはやっぱ違うなぁ。…これから定期的に外出しないとって思ってまうわ。)

マリンは久々の外出にウキウキしており、無自覚に鼻歌まで奏でている。
夜仕事の疲れを感じさせない、陽の光の下で踊っている妖精の様に輝いている。


そんな絶世の美女の可憐な姿を、ましてやこんな日の高いうちから見ることなどない遊郭街の人々は、ポカーーーンと口を開けたまま見とれていた。
今の時間帯、ほとんどの店は閉店しておりそんなに多い人数ではないが…取引先の酒屋や掃除をする男衆などまばらながらにマリンを見つめていた。

「お、おいっ誰だあの美女は!」「あんな可愛い子見たことないぞ…」「は、話しかけてみるか?」
「バカ、あんだけ美人なんだっただの女郎なわけねぇだろっ」「そもそもあの子、本当に遊郭の人間か?ま、迷ったんじゃ…俺やっぱ話しかけにっ」


(おっとぉ~?いけない☆いけない☆はしゃぎ過ぎて気配消すの忘れてた☆
もう、マリンったらおっちょこちょいなんだからぁ~~☆てへっ)


周りの騒めきにやっと気づいたマリンは、スキルを使って存在を薄くする。
久々の外出に相当浮かれているのか…変なキャラになっているが、そこはご愛敬(だと本人は言っております。)。



今のマリンの頭には「マイクレベルのイケメン」「イケメン!!」「イケメン!!!」しかないのだ。
騒いでる男達の中にイケメンがいるならまだしも、マリンのお眼鏡にかなう者などいなかった。憐れ男衆。

マリンは同僚から預かった本を抱きながら、スキップしつつ目的地へ目指す。


(ぐふふっマイク程のイケメンなんて早々いないと思ってたのに…ラッキーラッキー♪あわよくば気に入ってもらい、ゆくゆくは私の常連客に…!!!でも相手はブサイク()と言えども国家公務員みたいなものなのよね?くっいくらこの世界の貞操観念でも、鉄壁ガードだったらどうしよう…ただでさえイケメンとの勝負に負け越してるのに…捕まえられなかったらブルーになる…。)

いつの間にかスキップは止まり、愉快な鼻歌も止んでいた。
スキルを使っていなければ、これ幸いとマリンを狙っていた男達が集まってきていただろう。
マリンはハイドの時にも考えていた”VSイケメン”について内心まだ気にしていたのだ。



(・・・・ま、いっかーーーー!!!!ダメだった時はマイクにいっぱい”慰めて”貰おう!!そうそう、高望みなんてしなくても、もう3人もイケメン常連いるじゃん私!!中年デブ変態ばっかだった前世とは比べ物にならないじゃん!!オールオッケーよ!!!そんなことより、折角外にいるんだもん、満喫しないとねぇ~♪おっ!可愛い小物屋さんがある~、あっあそこは人目に付かないラッキースポット!野外プレイにうってつけ~♪)



光の速さで回復したマリンは、個性的な観点で遊郭街を満喫した。








(おっ!ここだねぇ~?へぇー、すごい。結構いっぱい本あるじゃん。遊郭街だから通常の物とバリエーション違うとは思うけど…思ったよりちゃんとしてるわぁ~。)


教えてもらった通りに向かうと、前世でいうカーテナントよりも大きめの移動図書が構えてあった。
恐らく魔法で動くのだろうが、思ったよりも大きくてマリンはほわぁ~と口を開けていた。
中に入る入り口が見当たらない。イケメンは勿論、人の気配も感じない…。

(とにかく、イケメンに会わなけれ(げふんげふん)本を返さなければ。)

マリンは意を決して、一部カウンターの様になっている所へ声をかける。


「あの、すいません。本を返しに来たのですが…。」


すると反響魔法具から少し高めの青年の、どこか固い…神経質そうな声が聞こえた。

「裏に返却口がありますが?そこに返却して日付と名前を書いてください。…見ればわかるだろ(ボソッ」


小さく、だがしっかりと非難の呟きをマリンの耳が拾った。
(あぁん?!確かに…私が確認しなかったのが悪いですけどぉ~~???貴様の仕事でもあるだろうが!!何をグチグチいっとんじゃわれぇ!!)

笑顔のままピキリッと固まったマリンだったが、「ありがとうございます。」と言って裏に回った。


蛇足だがマリンは接客業()をしているため、こういったサービス精神の欠片もない者を見るとイライラしてしまう。
”それは仕事に含まれません”だの”愛想よくして給料が上がるんですか?”だのという言葉は禁句である。



裏には言われた通り、返却するBOXと記入用紙が置いてあった。
早速記入しようと本のタイトル、日付…と書き始めたマリンの手が止まる。

「あ、あの~、すいません。」
「…なにか?」

「えっと、その…借りた日付と借りた人のお名前が分からなくて…。」
「は…はぁ?」

「あの、実は今日ご本人に急用があり、代理で返しに来たのですが…その、同僚なのですが、名前を憶えてなくて…。」
「…ちっ、じゃあ調べますので中に入ってください。…そこの棚をグッと押すと扉が出ますから。」


言われた通りにすると、ガポッと扉が出てきた。

「失礼いたします。」
恐る恐る中に入ると、そこはひんやりとしていて紙の匂いでいっぱいだ。
中の方にも本が並んでおり、奥の方に一人の青年が何かを探していた。

「あぁ、あった。貸し出し履歴です。あとはご自分で本のタイトルを探してな…まえ…を…。」

イライラを隠しもせずその声に乗せていた青年が振り返りマリンをその目に映すと、目を見開き口も明けたまま固まってしまった。
そんな青年を不思議そうにコテッと首を傾げながら見つめるマリンは…内心興奮していた。


(うっひょーーーーー!!!イッケメン!!!黒髪黒目!!インテリメガネ!!!美青年!!無礼者だと思ってたけどイケメンメガネなら”生意気”な美青年に昇華!!!!イイ!!大勝利!!!!)


勝手にキースの様なタイプを想像していたので、思わぬ新キャラに大興奮だ。
神経質そうだが、インテリ眼鏡男子という周りにいなかったタイプの…しかも超イケメンに会えるとは。
同僚からの頼みを面倒くさがらずに引き受けて本当に良かったと心底思った。


「お手数おかけしてすいません、わざわざ履歴まで探していただいて…ありがとうございます。あの、お名前をお伺いしても?私はマリンと申します。」

そう言いながら、マリンは青年の手を覆う様に履歴ノートを受け取る。

「な、そ、別にっ!大したことじゃないっ!…トキヤだ。言っておくが、僕はしがない司書だ。僕に取り入っても何のうまみにもならないからなっ。」


そういうとトキヤはバッと自分の手を払って奥の椅子に座った。
一見気分を害したように見えたが……マリンからの視線を遮断するように顔を本でガードしているが、その耳は真っ赤になっていた。

マリンはトキヤからの視線がないのをいいことに、ペロリと舌で唇を濡らした。
どうやらこの青年も例にもれず結構な扱いを受けている様だ。
(”何のうまみにもならない”?ふ、ふっふっふっふ…!!むしろ”どんな味か”興味津々です!!!!)


「あの、そちらの椅子に座って作業してもよろしいでしょうか?思ったよりも見つけるのに時間がかかりそうで…。」
「ふ、ふん。勝手に使ったらいいじゃないか。」
「あら…ふふふっでは失礼しますね。」

そういうとマリンは、トキヤの向かいにあった椅子をトキヤの隣に持ってきて作業を始めた。


トキヤはギョッとして”なぜわざわざ隣にくるんだ?!”と疑問に思ったが、広げたノートと自分の手元の資料を見て開きかけた口を閉じた。
確かに、向いに座るには机の作業スペースがない。


(それにしても…)
トキヤはすぐ隣に座り、平然と作業をしているマリンを横目で確認する。

(この女郎は、なぜこんな”普通”に居座ってるんだ?!僕の顔はしっかり見ていたし…こんなに美しいなら、客にも困ってないだろう。…なぜ、こんな見るも耐えない僕の隣に平然といられるんだ??)



トキヤはドキドキそわそわしながら、内心パニックを起こしていた。
今回も前回まで同様、この遊郭の移動図書で自分に声がかかることは無いだろうと思っていた。
だから気楽に中に引き籠って仕事が出来ると思っていた…この美しい女性が声をかけるまでは。

初めは仕事を中断させられてイライラした。学のない奴等はすぐに他者に助けを求める。
そのくせ助けた者の容姿が醜ければ、お礼も言わずむしろ蔑んだ目で見てくる。
しかしとても親切でない対応をしたにも関わらず、この女郎はお礼を言ってくれたが…。

また声がかかった時は呆れた。名前も知らない同僚の代わりだと?誰がそんなこと信じるか。体よく押し付けられたんだろうが。
僕は2度も仕事を中断された腹いせに、中に入る様に進めた。
僕の醜い容姿を見れば、蜂の巣をつついたように素早く散って二度と声をかけることもないだろうと。


しかし…その算段は見事に覆った。逆に僕が罠にはめられた気さえした。

───なんて美しい人なんだ


僕は恥ずかしくも、一切の思考が遮断された。
これでも王宮司書であるのに…たかだか女郎の容姿に思考を持っていかれるなんてっ。
しかし、陽の光に照らされ澄んだ青に見つめられると…自然と目も思考も、全神経が奪われた。

ポーーーッと見惚れた後、ハッと我に返った。
(はッ!これ程美しい女郎が…一体なぜ?しかもこ、この僕を見ても平然としている…まさか一応王宮に仕えているが…俺を籠絡する気か?!)

何か後ろ暗い思惑があるのかと忠告したが、純粋な眼差しで首を傾げられたまま終わった。
(な、なんだ…僕の勘違いか…??)



とにかく!!この状況が僕にとって落ち着かないことに変わりはない。
現に先程から仕事が全く進まない…。いや、この仕事は王宮に帰ってからしても全く問題が無い程期限の余裕はあるのだが…。


トキヤは生まれて初めて、肉親以外の人間から嫌悪感も拒絶感もない眼差しで見つめられたことに困惑していた。



「あの、すいませんトキヤさん。こちらの単語を教えていただいても?」

マリンをジーーーっと観察していると、急に距離が縮まり澄んだ青が自分を映した。
美しい人が近づいた拍子に、ふわっと石鹸に花の様な馨しい香りが風に乗って鼻をかすめた。

その匂いと美しい美女からの視線に、ぶわぶわぶわっ!!!とトキヤは全身が赤く色づいていった。

「な、な、なんだ?!そんなことも分からないのか?!」
「申し訳ありません、私この国の出身でないもので…これから頑張って覚えますので、どうか教えていただけませんか?」

うるうるとした瞳に見つめられ、ますます動悸が早くなる。
「そ、そうなのか。それならしょうがないだろう!お、教えてやらなくもない…。」
「まぁ!ありがとうございます!」


パァッと花が咲いたように笑うマリンに、トキヤはまたしても目を奪われた。
(何て綺麗な笑顔なんだろう…。)
ポーーーッと惚けているトキヤを知ってか知らずか、マリンは更に距離を縮める。

ムニュリっとマリンのたわわなおっぱいが、トキヤの腕に当たってもお構いなしにマリンは話しかけた。

「あとこちらの単語も、あっ〇〇ってこの様に表記されるのでしょうか?あ、こちらの意味って・・・」




トキヤはマリンの質問に答えていくが、頭の中は腕に当たる柔らかい感触でいっぱいだった。
(な、んなっ!!や、柔らかい…いい匂い…温かい…っく、)

何とか煩悩を振り払いながら、無心になる様に頑張った…初めて感じる異性の温もりに、青年の理性は善戦した。



「ふぅ~、ありがとうございますトキヤさん。ふふふっお使いしにきただけなのに、こんなに勉強できるなんて思いませんでした。本当にありがとうございます。 ──トキヤさんは、お優しいんですね。」

どこか熱っぽい視線を送りながらお礼を言うマリンに、トキヤは無意識につばを飲み込んだ。

「別にっただこれが僕の仕事なだけだっ!き、君もいくら客が欲しいからと、こんな醜い男にまで色目を使うな!僕だからいいものの、普通の奴なら勘違いして無体を働くぞ!」


「あら、心配してくださるの?やっぱりトキヤさんは優しい良い方だわ。先程の何が色目かは分かりかねますが──私、魅力的な殿方にしかこの様なことしませんの。だから、これで勘違いされて無体を働かれても…むしろ嬉しい限りですわ?」
 
 マリンはトキヤにしな垂れかかり、赤く染まっている耳に「ふぅ、」と息を吹きかけながらトキヤの見た目よりしっかりしている太ももを撫で始めた。



突然のあからさまなアプローチに、トキヤは固まった。
「なっな、な、なっ」と言葉も出ない程だ。
それでもマリンの真意を探ろうと、チラッと目を合わせたが最後…その熱い瞳と艶めかしい色香に目が離せなくなってしまった。

「そ、そんな戯言っ信用できるか!どうせ君も揶揄っているんだろう!こんな不細工な、異性に相手にもされない哀れな存在を見て楽しんでるんだ!実際に触れようものなら、蔑んだ目で見て逃げるんだろう!!」

「あらあら、随分信用のないこと。そんなことありませんわ?──では、トキヤさんは私と触れ合っても逃げないで下さいますのね?私の熱を、受け取ってくださると?」

「ふん!そんなもの出来るものならやってみろ!僕は逃げも隠れもしない!君たちみたいな奴等・・・」


トキヤの答えに、ニンマリと笑ったマリンは話の途中でそのうるさい口を自身のソレで塞いだ。





突然の出来事に、トキヤは文字通り固まった。
驚いた拍子に限界まで見開いた瞳に映るのは、長いまつげに陽の光を浴び輝いている金色の髪の毛。

カチャッと眼鏡が当たる音と、チュッくちゅっと湿った音が響く。


ちゅっ、とわざと音を立てながらマリンは唇を離した。


ちょんちょん、と人差し指でトキヤの唇をつつきながら、鼻同士がくっついた状態で微笑んだ。



「ふふ、眼鏡に当たっちゃいました。…今度は、当たらない様に、ね?」

そういうとトキヤの後頭部を手に、自然とまた口を合わせた。


ちゅ、っちゅっちゅ


初めはフレンチキスで、段々とトキヤの意識を戻す。
何度もふにゅりと触れては離れる刺激に、トキヤは”これは現実である”と再確認した。

(俺は、今・・・・この美しい人と、口づけをしてる・・・・!!!)


限界まで赤くなったトキヤは、あまりの出来事に見開いた目がうるうると揺れ始める。
どこに感情を吐き出せばいいか分からない様子のトキヤを、マリンは微笑みながらちゅっちゅ、と慰める。

「ん、手を、同じ様に、」ちゅっ

マリンに優しく諭されて、戸惑いながらもトキヤはマリンの艶々した髪と温かな体温を感じる腰へ持っていった。
それを確認したマリンは、少し力を入れてトキヤを抱きしめもっと深くなる様に後頭部を押した。

するとトキヤも真似るように、…マリン以上の力で、戸惑いをここに全てぶつける様に力強く抱きしめた。


ちゅっ、くちゅっチュパッ、くちゃっちゅ、っちゅ
「んっ」
ぐちゅり、ちゅ、くちゃくちゃっ
「ふ、んっ」


合わさるだけだったキスも、深くなっていく。
奥に引っ込んでいたトキヤの舌を、マリンが迎えに行きグチュリグチュリと絡み合う。

さっきは閉じていたマリンの瞳も、トキヤのそれと絡み合う。
まるで「逸らすことを許さない、私をずっと見て」とでも言ってるような視線を、トキヤは一瞬たりとも逸らすことが出来ない。


ヒートアップしてきた熱を逃がさないとでもいう様に、マリンはもっと密着するように椅子に座るトキヤに跨った。
ギシッと音を出す椅子など気にもせず、二人はより密着した状態で深く口づけを交わす。


ぐちゅっ、くちくちっチュッ「ん、ふぁっ」
じゅる、ちゅーーーーーっくちゅ、くちゃ「ふっ」


そろそろ息苦しくなってきた…だが、トキヤは永遠に時が止まればいいとすら思っていた。
人生でこんなにも温かく、そして高揚した瞬間はなかった。
どれだけ息苦しかろうが、自分の身体が酸素を求めようが…このぬくもりを手放すことなど出来ないと思った。



しかし、マリンの方も限界だったのだろう。
ちゅっちゅっっちゅーーーーっと最後にバードキスを送られ、離れていく。


(あぁ、こんなに名残惜しいと思ったことも…初めてだ。)


トキヤはキスの余韻でポーーーーーーーっとしたまま、腕に抱く美しい人を眺めた。

マリンは酸素不足だろうか、顔を赤らめながら「ふぅ。ふぅ、」と肩を上下に揺らしている。
その瞳は濡れており、息遣いも相まってとても官能的に見える。



トキヤから見つめられているマリンは、キスの途中から主張を始めたこの”下のモノ”に意識がいっていた。
(ぐふ、ぐふふふふっ!!!想像通りお堅そうで今日は無理かなぁとか思ってたけど!!まさか自分からキラーパスを送ってくるとは♪ぐへへ、お主も悪よのぉ~♪しっかり反応もしてくれてるし、うん!これは治めてあげないとね!いやトキヤさんもね!この後も仕事あるしね!仕方なくね!!!!)

いつもの通り、顔に似合わずゲスな事を考えているマリンは早速自身の下で主張するモノを腰を振って刺激する。


クイックイッ
「っん、ぁあっ!!!」


突然一番の急所へ強い刺激が襲い、トキヤは嬌声とともに意識が戻る。

「んっ、トキヤさん、私とのキスで感じてくれて嬉しいです…ぁんっ」

マリンはトキヤへ話しかけつつも、腰も動かしながら刺激を送ることを止めない。



「っく、や、止めてくれっ!!」


まさかの拒絶の声に、ピタッと動きを止めた。



(え、えぇぇぇぇぇえええ。嘘だろ、止めてくれって言われた!え、止めてくれって言われた!!!!こ、こんな美女なのにっこんなボインなのに、こんなにお尻プリプリなのに止めてくれって言われた!!!!!!!)

マリンは今世で初めての拒絶に顔には出さないがめちゃくちゃ混乱していた。


「す、すまない!!!こんな…こんな反応をしてしまって!!け、汚らわしいよなっ!すまないっ君の様に美しい人の前でこんな醜態…!!許してくれっ!!」

(───おっとぉ~??事情が変わった。何だよそういう感じ~??ビックリさせんなよまったく~)

「トキヤさん?私に謝られる様なこと、何もなさってませんよ?醜態って…もしかしてコノ事ですか?んっ、私はトキヤさんが反応してくださって、とってもとっても嬉しかったですよ?」


トキヤの言葉で持ち直したマリンは、またモノを刺激しながら丁寧に言葉を伝えた。


「うっ。え、ぇ?ほ、本当に?だって、ただキス…さ、触られただけで反応してしまって…」



まだブツブツ言っているトキヤに、ムラムラとイライラが我慢出来なくなったマリンは言葉を遮った。


「あら、それは当たり前の事ですわ?誰だって、私だってそうですもの。」

そういうとマリンは首に巻いていたストールを外す。するとたわわな実がぎゅっと寄せられ出来た綺麗な谷間が表れた。
トキヤはその光景に鼻血が出そうになるのをこらえつつ、チラチラと谷間を見つめる。
マリンの手は止まらず、その谷間にあるジッパーを勢い良く降ろしていく。
すると、今まで抑え込まれていた実がボヨンッ!と弾け出てきた。

──勿論、今日もノーブラである。

トキヤは突然目の前に現れたボリュームのある、どこも隠されていないおっぱいをただ凝視していた。
乳頭の薄いピンクが綺麗で、本能のままにむしゃぶりつきたくなる。


トキヤの葛藤をよそに、マリンはトキヤの両手をにぎにぎしながら話し始める。



「ん、ほら。ちょっと恥ずかしいけれど私の乳首はいつもこの様に隠れてるんです。でも・・・」


おもむろにトキヤ片方の人差し指を口に加え、もう片方を自身の隠れている右乳首へ突っ込んだ。

「?!?!?!?」
「んっ、ぁ、あっ!ぁん!」

ホジホジッ、コリコリッと動かされる指に合わせ、マリンの嬌声が響く。
「ん、んっ、ちゅっ、ぁっん!」
とまるで快感から逃げる様に、口に含んだトキヤの指を吸ったり舐めたり、甘噛みしながら耐えている。

自身の指で気持ち良くなりながら、自身の指を甘噛みしつつこちらを挑発的に見つめクイックイッと下の刺激もいつの間にか再開させるマリンの姿にトキヤは自身を熱くさせることを止められない。
むしろそんな姿を見せられ「はぁ、はぁ、」と息が上がってきた。


「っん、ぁっ!!」
という嬌声と、少し痛いくらいの甘噛みがあったと思ったら、ようやっとトキヤの指が離された。

マリンの右乳首から抜かれた後には、先程は無かったピンク色の美味しそうな乳首が顔を出していた。
ビンッと勃つ乳首がまた官能的で、トキヤは何度目になるか分からないつばを飲み込んだ。


「ふふ、ほら。触れ合っただけでも、気持ち良ければ反応してしまうものです。私も、この通り──勃っちゃいましたわ?」


コクリ、と喉を動かすトキヤの頭を抱きかかえ、左乳首へと導く。

「トキヤさん、先程の様にキスをしてみてください。キスでもトキヤさんの様に勃っちゃうことが、分かりますから。・・・ね?」



マリンから後押しされ、トキヤは目の前の薄ピンクの乳輪を口に含んだ。



ちゅっちゅぱっ!!レロレロッちゅーーーっじゅっじゅっ
「ん、んん!!ぁ、んっ」

ちゅぱっじゅっレロレロッじゅるっちゅーーーーーーっ!!!
「ん、ぁん!んんん!!キモチッぁあっ」


ちゅぱっと最後に思いっきり吸い上げ口を離すと、そこにはテラテラと濡れビンッと勃った乳首があった。

自分が勃たせた両方の乳首を、クリクリッと感触を確かめながら触れていく。
するとその刺激で「ぁんっ、ぁ、あっ!」と可愛いマリンの嬌声が聞こえてくる。



もう、見るもの、聞くもの、触れるモノ・・・全てが刺激となり快感となる。




今までにない経験と知識で、トキヤの頭は限界を超えていた。
どこか夢見心地になっていると、自身のモノに強い刺激を感じる。


クイックイッグイグイスリスリッ
「う、っく、はっぁ!」


マリンが先程よりもより密着させ、自身のソコを押し付けながら腰を振る。
その運動に合わせ、露わになったおっぱいがぶるんっぶるんっと揺れている。


「ふふっ、さぁトキヤさん。これからが、本番ですよ?」


ゴクリッと、トキヤは無意識の内に喉を動かした。



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