転生するのが嫌で浮遊霊になりました

城戸©︎

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終わりからの始まり

はじまり

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幽霊になった自分を受け入れる事は俺には然程難しい事ではなかった。

普通なら生き返りたいと願ったり、信じられない!そんなわけがない!!そう感情的になったり取り乱したりするのだろう。

ただ俺にはこの生きてきた自分の現世に大した執着も未練も大切な物もない。

失って困るものを何も持たない自分だったからただ冷静にただ今自分が置かれた状況を把握した。

俺の人生は酷くつまらなく生きて行くのも面倒だった、あの小学生を助けた事は善意では無かった。

ただあのまま傍観者になるのが何となく嫌だった、そしてそのままその小学生を見殺しにする位ならただ仕方なく生きている自分を投げ出す方が都合が良かった。

一応助けられただけ無駄死ににはならなかったのだから死んだ甲斐もあった。

だから俺はこの後も世間様から咎められるらことも無いだろう。

それより幽霊という存在になった自分が不思議な気分だった。

人でもないそんな得体の知れない存在。

俺はこれからどうなるんだ?

このままそのうち消えるのか?

いっそそれでいいと思った。





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