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本編
新しい顔
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「ガードルート」
「リプリ団長」
私は掃除道具片手に微笑んだ。いつ見ても麗しいなぁ。
「やぁ、…双子の件は上手く行ったみたいだね。結婚の話はどうなったかなと思って」
「ええっと、その時期を見てとは思っています」
そうか、と頷いてリプリ団長は憂い顔だ。
「どうかしたんですか…?」
「いや、君みたいな奇特な若いお嬢さんがまた現れてね、ここで働きたいそうなんだ。どうしようかと思っていてね。ここで断ってしまうと君がいなくなった時にまたひどい有様になることは目に見えている」
リプリ団長は困り顔だ。うん、なるほど、そういうことね。
「私と2人で雇うことは難しそうですか?」
「いや、そんなことはないが、若い女の子2人では色々あるんではないかなと思ってな」
「私は気にしませんよ」
「そ、そうかい?」
「ええ、2人で仕事を分担すればもっと出来ることは広がると思いますし」
「わかった。それではそのようにしよう」
ほっと息をついてリプリ団長は言った。
「はじめまして、パメラです」
「ガードルートです。何かあったら聞いてね」
握手をし合った。ほんわかしていて可愛らしい人だ。なんでこんな人が、黒竜騎士団寮のお世話係に立候補してきたんだろう?
「あのっ」
「はい?」
「ガードルートさんはこの騎士団の中に恋人が居るそうなんですけど」
「はい。そうですが」
「私は黒竜騎士団の皆さんの筋肉や厳ついお顔がとっても好きなんです。ガードルートさんももしかしてお仲間じゃないかって、思って」
…もしかして、私みたいに美醜の感覚が人と違っているわけじゃなくて、本物のB専の女性?
「とってもお強いって聞いてるんですけど、特にノア・ナイトレイ様がとってもお顔も厳つくて逞しいとか。知ってらっしゃいます?」
「…私の恋人です」
「あら!申し訳ありません。知らなくて…でも、結婚してないなら、私にもチャンスありますわよね?」
パメラさんは私を挑戦的な目で見てきた。
「リプリ団長」
私は掃除道具片手に微笑んだ。いつ見ても麗しいなぁ。
「やぁ、…双子の件は上手く行ったみたいだね。結婚の話はどうなったかなと思って」
「ええっと、その時期を見てとは思っています」
そうか、と頷いてリプリ団長は憂い顔だ。
「どうかしたんですか…?」
「いや、君みたいな奇特な若いお嬢さんがまた現れてね、ここで働きたいそうなんだ。どうしようかと思っていてね。ここで断ってしまうと君がいなくなった時にまたひどい有様になることは目に見えている」
リプリ団長は困り顔だ。うん、なるほど、そういうことね。
「私と2人で雇うことは難しそうですか?」
「いや、そんなことはないが、若い女の子2人では色々あるんではないかなと思ってな」
「私は気にしませんよ」
「そ、そうかい?」
「ええ、2人で仕事を分担すればもっと出来ることは広がると思いますし」
「わかった。それではそのようにしよう」
ほっと息をついてリプリ団長は言った。
「はじめまして、パメラです」
「ガードルートです。何かあったら聞いてね」
握手をし合った。ほんわかしていて可愛らしい人だ。なんでこんな人が、黒竜騎士団寮のお世話係に立候補してきたんだろう?
「あのっ」
「はい?」
「ガードルートさんはこの騎士団の中に恋人が居るそうなんですけど」
「はい。そうですが」
「私は黒竜騎士団の皆さんの筋肉や厳ついお顔がとっても好きなんです。ガードルートさんももしかしてお仲間じゃないかって、思って」
…もしかして、私みたいに美醜の感覚が人と違っているわけじゃなくて、本物のB専の女性?
「とってもお強いって聞いてるんですけど、特にノア・ナイトレイ様がとってもお顔も厳つくて逞しいとか。知ってらっしゃいます?」
「…私の恋人です」
「あら!申し訳ありません。知らなくて…でも、結婚してないなら、私にもチャンスありますわよね?」
パメラさんは私を挑戦的な目で見てきた。
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