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本編
好き
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「…私も2人こと好き…だと思う」
ぽつり、と言った。嘘じゃない正直な気持ちだった。あんなことされても嫌じゃなかったし、泣いてるのを見るのは胸が痛くて。
そして、夢にまで見た告白を前に迷ってしまうほど心が揺れている。
「ガードルート…」
「でも、他にも気になる人は居る。…それに私はその…どっちかは選べないよ。フィースもイアンも好きだもん」
皮肉屋のフィースに恥ずかしがり屋のイアン。どっちも可愛くて、どっちも愛しかった。
「選ばなくて良いよ。ガードルート」
静かにフィースが言った。
「それに、別に僕達だけじゃなくて良い。ガードルートが選んだ中に僕達が居ればそれで良いよ」
「フィース」
「…君を失うことに比べたらなんでも耐えられる」
「ガードルート、僕達のことが好きって…本当?」
イアンが涙をこぼしながら言う。
「そうだよ」
私は頷いた。
「どうして…こんな顔をしているのに」
「…私にはすごく格好良く見えるんだよ、イアン。2人は綺麗な顔立ちをしてて、爽やか凛々しい美形なの。嘘じゃなくて本当なんだよ…」
イアンは黙って首を振った。それはまだ信じてもらえないみたい。
「ちょっと考えてみても良い?」
2人は頷いた。
私は猫の木彫りものを触ったり見つめたりして思った。
フィースもイアンもノアさんもミッキー君もヴィンセントさんも、私から見るとすごく魅力的なんだよね。でも本人達はそうじゃないと思っている。
果たしてこのまま誰かと付き合っても良いのかな?
私は思いついて翌日リプリ団長に相談してみることにした。
「ええと、そうかい、それはね…」
リプリ団長は絶句しているみたいだった。まさかこの騎士団の誰かと付き合おうと思っているとは思ってなかったのか、選べない私を呆れたのか。
うーん、と団長は腕を組んだ。
「ガードルートは皆を好ましく思っているんだね」
「そうです」
「それで良いじゃないか」
「え?」
「別にこの国では制度として複数婚はあるし、誰かから無理に掠奪している訳でもない。問題はないと思うが」
「えっと、…そうですけど、でも皆がどう思うか」
「それはもう聞いてみた?」
「いいえ」
「それなら聞いてみなさい」
「はい」
「その誰かは君ではない。その人の気持ちを知りたいなら、勇気を出して尋ねてみるしかないと思うよ」
リプリ団長はウインクしてくれた。
ぽつり、と言った。嘘じゃない正直な気持ちだった。あんなことされても嫌じゃなかったし、泣いてるのを見るのは胸が痛くて。
そして、夢にまで見た告白を前に迷ってしまうほど心が揺れている。
「ガードルート…」
「でも、他にも気になる人は居る。…それに私はその…どっちかは選べないよ。フィースもイアンも好きだもん」
皮肉屋のフィースに恥ずかしがり屋のイアン。どっちも可愛くて、どっちも愛しかった。
「選ばなくて良いよ。ガードルート」
静かにフィースが言った。
「それに、別に僕達だけじゃなくて良い。ガードルートが選んだ中に僕達が居ればそれで良いよ」
「フィース」
「…君を失うことに比べたらなんでも耐えられる」
「ガードルート、僕達のことが好きって…本当?」
イアンが涙をこぼしながら言う。
「そうだよ」
私は頷いた。
「どうして…こんな顔をしているのに」
「…私にはすごく格好良く見えるんだよ、イアン。2人は綺麗な顔立ちをしてて、爽やか凛々しい美形なの。嘘じゃなくて本当なんだよ…」
イアンは黙って首を振った。それはまだ信じてもらえないみたい。
「ちょっと考えてみても良い?」
2人は頷いた。
私は猫の木彫りものを触ったり見つめたりして思った。
フィースもイアンもノアさんもミッキー君もヴィンセントさんも、私から見るとすごく魅力的なんだよね。でも本人達はそうじゃないと思っている。
果たしてこのまま誰かと付き合っても良いのかな?
私は思いついて翌日リプリ団長に相談してみることにした。
「ええと、そうかい、それはね…」
リプリ団長は絶句しているみたいだった。まさかこの騎士団の誰かと付き合おうと思っているとは思ってなかったのか、選べない私を呆れたのか。
うーん、と団長は腕を組んだ。
「ガードルートは皆を好ましく思っているんだね」
「そうです」
「それで良いじゃないか」
「え?」
「別にこの国では制度として複数婚はあるし、誰かから無理に掠奪している訳でもない。問題はないと思うが」
「えっと、…そうですけど、でも皆がどう思うか」
「それはもう聞いてみた?」
「いいえ」
「それなら聞いてみなさい」
「はい」
「その誰かは君ではない。その人の気持ちを知りたいなら、勇気を出して尋ねてみるしかないと思うよ」
リプリ団長はウインクしてくれた。
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