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07 まさかの展開
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そこにあったのは、先程まで私が思い描いていた光景とは、全く違っていた。見るからに身分の高い数人が集まり、手にグラスを持ちながら何かを話していたようだった。
え……嘘でしょう。そちらにいらっしゃるのは、国王陛下でない?
私は部屋の中に誰が居るかを悟り、気が遠くなりそうだった。
王家の面々と、先の王弟であるクラレット公爵夫妻が歓談中だったのか、いきなり扉を開いて入って来た私たち二人にいっせいに注目していた。
さっき大広間に居た王族たちが集まり……そんな中で、ハビエル・クラレット騎士団長に横抱きにされて現れた私……皆、どんな風に思ってるの。
「決めました! 俺はこの子と、結婚することにします」
堂々と宣言したハビエル様に、部屋の中の面々は彼の腕の中にある私と同じように非常に驚いていた。
なっ……なんて、言いました? 結婚? するの? 私が? ハビエル・クラレット団長と……?
どういうこと……嘘でしょう?
「まぁ……ハビエル。貴方ったら、もう結婚しないと言っていたのではないの?」
「非常に珍しく女性の方から、俺に声を掛けてくれた。彼女にする……いいや、俺が彼女と結婚したいんだ」
……え?
「なっ……何を言っているの! ハビエルお兄様。嘘でしょう」
「待て待て。ハビエル……話が早急過ぎるではないか」
困り顔の陛下は、甥の結婚宣言を止めるように右手を挙げていた。
そうですよね! 当事者である、私もそう思います!
「叔父上……いいえ。待てません。俺はこれまで、一切女性から声を掛けられたこともなく、身分に釣り合うご令嬢に縁談を持ち掛けても、すべて断られるばかり……この令嬢を逃せば、一生結婚することが出来ません」
「……ハビエルお兄様?!」
悲鳴のような声で彼を呼び、憎悪の目付きを私へと向ける末姫マチルダ様……なっ……何となく、私、ハビエル様が遠巻きにされて「きっと、私たちなんて相手にされず、王家か公爵令嬢と結婚するでしょう」と、皆からひそひそと噂されていた理由……これで、わかってしまった!
皆、末姫マチルダ様が従兄弟に当たるハビエル様を、自分の結婚相手にと狙っていることを知っていたんだー!!
……嘘でしょう。
私、あんな強そうな王家の姫に睨まれたら、なんの抵抗も出来ずに石化するしかないです。
そして……ハビエル様、もしかして、こんなに分かりやすい、マチルダ様の激しい好意に気がついてないの?!
え……嘘でしょう。そちらにいらっしゃるのは、国王陛下でない?
私は部屋の中に誰が居るかを悟り、気が遠くなりそうだった。
王家の面々と、先の王弟であるクラレット公爵夫妻が歓談中だったのか、いきなり扉を開いて入って来た私たち二人にいっせいに注目していた。
さっき大広間に居た王族たちが集まり……そんな中で、ハビエル・クラレット騎士団長に横抱きにされて現れた私……皆、どんな風に思ってるの。
「決めました! 俺はこの子と、結婚することにします」
堂々と宣言したハビエル様に、部屋の中の面々は彼の腕の中にある私と同じように非常に驚いていた。
なっ……なんて、言いました? 結婚? するの? 私が? ハビエル・クラレット団長と……?
どういうこと……嘘でしょう?
「まぁ……ハビエル。貴方ったら、もう結婚しないと言っていたのではないの?」
「非常に珍しく女性の方から、俺に声を掛けてくれた。彼女にする……いいや、俺が彼女と結婚したいんだ」
……え?
「なっ……何を言っているの! ハビエルお兄様。嘘でしょう」
「待て待て。ハビエル……話が早急過ぎるではないか」
困り顔の陛下は、甥の結婚宣言を止めるように右手を挙げていた。
そうですよね! 当事者である、私もそう思います!
「叔父上……いいえ。待てません。俺はこれまで、一切女性から声を掛けられたこともなく、身分に釣り合うご令嬢に縁談を持ち掛けても、すべて断られるばかり……この令嬢を逃せば、一生結婚することが出来ません」
「……ハビエルお兄様?!」
悲鳴のような声で彼を呼び、憎悪の目付きを私へと向ける末姫マチルダ様……なっ……何となく、私、ハビエル様が遠巻きにされて「きっと、私たちなんて相手にされず、王家か公爵令嬢と結婚するでしょう」と、皆からひそひそと噂されていた理由……これで、わかってしまった!
皆、末姫マチルダ様が従兄弟に当たるハビエル様を、自分の結婚相手にと狙っていることを知っていたんだー!!
……嘘でしょう。
私、あんな強そうな王家の姫に睨まれたら、なんの抵抗も出来ずに石化するしかないです。
そして……ハビエル様、もしかして、こんなに分かりやすい、マチルダ様の激しい好意に気がついてないの?!
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