まんまるお月様とおおかみさんの遠吠え~もふもふ人狼夫たちとのドタバタ溺愛結婚生活♥~

待鳥園子

文字の大きさ
上 下
133 / 151
特別SS

【特別SS】雄吾との温泉デート

しおりを挟む
100回記念でリクエストSS書きました。
100回記念の案くれた方々、ありがとうございました。夫達、五人全員になると難しいので、降りて来たらちょっとずつ書いていきたいと思っております。


 雄吾さんからその株式優待券と書かれた長方形の紙を出された私は、ちょっとぽかんとしてしまった。
「えっとこれは?」
「……貰ったことをすっかり忘れていたんだが、もうそろそろ使用期限でな。もし透子が行きたいと思うのなら今日行ってみようかと思って……」
 私はその券をまじまじと見つめた。ここから程なく行ったところにある温泉地にあるホテルの無料優待券みたいだ。
「行きたいです!」
 実は私は温泉も大好き。元の世界にいた時も近くにあるスーパー銭湯の大きなお風呂に入りにいくの好きだったんだよね。
「それは良かった」
 雄吾さんはちょっと照れたように俯くと、私に一泊の用意をするように言い置くと、私の部屋から出て行った。
 こうしちゃいられない。早速準備しなくちゃ!


 個室で温泉の付いてあるその部屋は随分贅沢な作りだった。
「すごいですね……」
「まあ、ここを経営する会社の株はそれなりにもっているからな……露天の大浴場もあるみたいだが」
「私、大きなお風呂好きなんです、大浴場の露天風呂、早速行って来ても良いですか?」
 私は雄吾さんの驚いた顔を見ながら首を傾げた。しまった。あんまり勢いが良すぎてびっくりさせちゃったかもしれない。

「ああ、もちろん構わないが……今からか?」
 高い日を確認するように雄吾さんはちょっと窓から外を見た。
「はいっ。何個か種類があると思うんで、今からじゃないと制覇出来ないと思うんですっ」
「……そ、そうか。わかった。俺は部屋で仕事しているから、ゆっくり入って来てくれ」
「ありがとうございます」
 にっこり笑った私を見て雄吾さんは仕方なさそうに眉を下げた。

 温泉はすごかった。源泉はもちろんのこと、大浴場なんて本当に大きくて、私の他にも入っている人が何人か居たけど、バシャバシャと泳いでも全然大丈夫なんじゃないかと思った程。
 私は自販機でコーヒー牛乳を買って、ふーっと息をついた。そうそうこれなんだよね。このお風呂であったまった体に冷たい牛乳を入れる。めちゃくちゃ贅沢。
「……透子」
「雄吾さんっ。見てました?」
「いや? 今透子を見つけたところだ。あんまり遅いので何かあったのかと思ってな」
 ちょっと呆れ顔で雄吾さんは笑った。

「すみません。久しぶりの温泉でついついテンションが上がってしまって……」
 ちいさく舌を出しながら牛乳の瓶を回収のケースに入れて、雄吾さんの腕に手をおいた。
「雄吾さんも大浴場の露天風呂入ります?」
「……俺は個室の温泉で良いよ。透子がこんなに温泉好きとは知らなかったな」
 私のまとめた髪を崩さないようにそっと触ると、雄吾さんは苦笑した。
「ふふっ、すみません、言う機会がなかったので」


 その後に食べたご飯もとっても美味しくて、綺麗な女将さんのおすすめでちょっとだけビールを頂いた私はすっごく良い気分になってしまった。
 ふーっと息をついて、雄吾さんの方向を見ると、ちょっと顔を赤くして、じっとこっちを見ている。
「あの……何か顔についてます?」
「いや、頬がピンクになってるぞ」
 私はぱっと顔を覆った。
「えっと、あんまりお酒強くないんです。そんなに赤くなっています?」
 雄吾さんは黙って頷くと、私にこちらに来るように手招きをした。私が黙って近づくと雄吾さんは膝に座らせた。

「透子が物凄く可愛すぎて、尻尾が揺れる。責任取ってくれ」
 私はちらっと雄吾さんのお尻の方を見た。確かにズボンからふさふさした大きな黒い尻尾がのぞいてその付け根が激しく揺れている。

「どうしたら良いですか?」
 私が顔を近づけて聞くと、雄吾さんは黙ったままで唇を合わせて来た。肉厚な舌がするりと入り込んで口内を蹂躙する。さっき食べたデザートのメロンの甘い味がした。
「んっ……ふっ……」
「はー、透子、可愛い。アップにした髪型も浴衣も色っぽいしもう、我慢出来ない」


 雄吾さんは私をサッと抱き上げると隣の部屋にある大きなベットにそっと横にした。
「んっ……雄吾さんっ……」
 雄吾さんは一気に自分の服を脱ぎ捨てると、私の浴衣の帯を取って、首筋にねっとりとキスをした。
「透子、いつもより興奮してる? 匂いが濃い」
「そ、そんなの知らなっ……やん」
 下着も一気に下まで下ろすと、割れ目に指を差し込んで来た。膣内をぐちぐちといいながら太い指が忙しなく動く。指が曲がって良いところをピンポイントで押し上げてくる。
「ん、良い具合だし、俺ももう我慢出来ない。挿れて良い?」
 私はうんうんと首を縦にふった。

 雄吾さんは一気に奥まで挿入して来た。一気に押し寄せる快感で息が詰まりそう。
 ゆっくりした動きでストロークが始まった。ぐちゅぐっちゅと言う音をさせて、私の中を行ったり来たりを繰り返す。
「……痛くない?」
「う、痛くっないっ、気持ちいいのっ……」
 はあはあと言いながら、私は答えた。その声に応えるように一気にぐちぐちと水音をさせてスピードを上げていく。
 ブワッと入り口のあたりに圧迫感を感じた。いつものように瘤が出来ているんだ。
「はあっっ……ああんっ……いっちゃうっ……あああっ」
 一気に快感が弾けて頭が真っ白になった。それと同時に私のお腹も熱くなる。それでも、動きは止まらなくて、どんどんスピードを上げて行った。
「やっ……雄吾さんっ……いってるっ……いってるからぁっ……」
 雄吾さんは黙ったままで私を攻めたてた。
 私が気を失ってしまうまで、ずっと。


「もう、今日はしませんからねっ」
 私は個室についている温泉に入ったままで雄吾さんを横目に見た。
「ごめん、やりすぎた。そんなに怒らないでくれ」
「ダメです。ダメって言ったのに」
「あんまり可愛くて止まらなかったんだ。許してくれ」
 雄吾さんは大きな川が流れる外を見ながらむくれる私のこめかみにキスをした。
しおりを挟む
感想 51

あなたにおすすめの小説

旦那様が多すぎて困っています!? 〜逆ハー異世界ラブコメ〜

ことりとりとん
恋愛
男女比8:1の逆ハーレム異世界に転移してしまった女子大生・大森泉 転移早々旦那さんが6人もできて、しかも魔力無限チートがあると教えられて!? のんびりまったり暮らしたいのにいつの間にか国を救うハメになりました…… イケメン山盛りの逆ハーです 前半はラブラブまったりの予定。後半で主人公が頑張ります 小説家になろう、カクヨムに転載しています

転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~

恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん) は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。 しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!? (もしかして、私、転生してる!!?) そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!! そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?

【R18】幼馴染がイケメン過ぎる

ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。 幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。 幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。 関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。

責任を取らなくていいので溺愛しないでください

澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
漆黒騎士団の女騎士であるシャンテルは任務の途中で一人の男にまんまと美味しくいただかれてしまった。どうやらその男は以前から彼女を狙っていたらしい。 だが任務のため、そんなことにはお構いなしのシャンテル。むしろ邪魔。その男から逃げながら任務をこなす日々。だが、その男の正体に気づいたとき――。 ※2023.6.14:アルファポリスノーチェブックスより書籍化されました。 ※ノーチェ作品の何かをレンタルしますと特別番外編(鍵付き)がお読みいただけます。

黒の神官と夜のお世話役

苺野 あん
恋愛
辺境の神殿で雑用係として慎ましく暮らしていたアンジェリアは、王都からやって来る上級神官の夜のお世話役に任命されてしまう。それも黒の神官という異名を持ち、様々な悪い噂に包まれた恐ろしい相手だ。ところが実際に現れたのは、アンジェリアの想像とは違っていて……。※完結しました

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

目が覚めたら男女比がおかしくなっていた

いつき
恋愛
主人公である宮坂葵は、ある日階段から落ちて暫く昏睡状態になってしまう。 一週間後、葵が目を覚ますとそこは男女比が約50:1の世界に!?自分の父も何故かイケメンになっていて、不安の中高校へ進学するも、わがままな女性だらけのこの世界では葵のような優しい女性は珍しく、沢山のイケメン達から迫られる事に!? 「私はただ普通の高校生活を送りたいんです!!」 ##### r15は保険です。 2024年12月12日 私生活に余裕が出たため、投稿再開します。 それにあたって一部を再編集します。 設定や話の流れに変更はありません。

淫らな蜜に狂わされ

歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。 全体的に性的表現・性行為あり。 他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。 全3話完結済みです。

処理中です...