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第一部
甘い夜
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最初は私だけが頑張って動いていたんだけど、そのゆっくりした動きに焦れてしまった雄吾さんが下から突き上げて、ぐちゅぐちゅと音を立てて抜き差しが始まった。
私はくたっと力が抜けてしまって上半身を起こした雄吾さんにされるがままになってしまう。
「あっ……ゆ、雄吾さん……っ、気持ち良い……」
「俺も……気持ち良いよっ……」
腰をぎゅっと押さえられて腟内の気持ち良いところに当たる。快感がどんどんつよくなってきて、何も、何も考えられなくなってしまう。
「ああっ……あっ……もっと……もっと」
「……もっと、どうしたい?」
綺麗な漆黒の目が私に問いかける。わかってる癖にと言いかけたけど、このどこまでも優しい人はそんなことは言わないと思い直した。
「ん、もっと、気持ちよくなりたい。……して?」
雄吾さんは体勢を変えると一気に動き始めた。ガツガツとそう、哮り切った獣のような動き。この人らしくはないけど、この人らしい気もした。
どこか、この目の前の人がさみしそうに見えるのは、きっと一度裏切られて、私にもいつか裏切られるんじゃないかって思ってるからだ。一度捨てられて、愛を信じられなくなった仔犬のように、いつも優しさに飢えている。……すごく優しいのは自分にも優しくされたい裏返しなのかもしれない。
「透子、ああっ、いくっ」
熱い奔流をお腹の中に感じた。瘤も本格的に大きくなったのか、みっちりとして存在を主張している。
「んっ、はあっ……はあっ……」
ぐちゃぐちゃに動かれてかき回されたせいか私も荒い呼吸が止まらない。でも、すごく気持ちよかった。ずっと、ずっとこのまましていたいくらい。
「……好きだ」
腕を回して私を抱きしめるから、私も震える腕を抑えて彼の腰に回した。
「ん、私も好きです。雄吾さん。ずっと……ずっと傍に居てくださいね」
ぎゅっと抱かれた腕に一気に力がこもる。
「こんな風に、愛されたかった。お前をずっと待っていた……でも、あの人が透子に何かするかもしれないと思うと、不安でたまらなくなる。お願いだから近づかないで欲しい」
「……雄吾さん、もう。私、そんな子供じゃないですよ。騙されたり……しません。大丈夫です」
「心配なんだ。俺が傷つくのは……良い。でもお前が傷つけられると思うと、不安で居てもたってもいられなくなる」
私はそっとすこしだけ離れると雄吾さんの不安そうな顔に軽いキスをした。
「何年か前のことなのかわかりませんけど、つらかったんですね。私は、何があっても大丈夫です。三人が居てくれるから。こんな別世界なのに、ずっと不安もなくて安心して暮らすことが出来ました。すごく感謝もしているし、すごく愛しています。ずっと一緒に居るから、そんなにさみしそうな目をしないでください」
「……ありがとう」
その時流れた涙はすごく綺麗で、ずっとずっと覚えていたいくらい綺麗で、私は思わず舐めとってしまった。
「ずっと、俺も傍に居るよ。ずっと守っていく。お前に嫌がられても……」
私はくたっと力が抜けてしまって上半身を起こした雄吾さんにされるがままになってしまう。
「あっ……ゆ、雄吾さん……っ、気持ち良い……」
「俺も……気持ち良いよっ……」
腰をぎゅっと押さえられて腟内の気持ち良いところに当たる。快感がどんどんつよくなってきて、何も、何も考えられなくなってしまう。
「ああっ……あっ……もっと……もっと」
「……もっと、どうしたい?」
綺麗な漆黒の目が私に問いかける。わかってる癖にと言いかけたけど、このどこまでも優しい人はそんなことは言わないと思い直した。
「ん、もっと、気持ちよくなりたい。……して?」
雄吾さんは体勢を変えると一気に動き始めた。ガツガツとそう、哮り切った獣のような動き。この人らしくはないけど、この人らしい気もした。
どこか、この目の前の人がさみしそうに見えるのは、きっと一度裏切られて、私にもいつか裏切られるんじゃないかって思ってるからだ。一度捨てられて、愛を信じられなくなった仔犬のように、いつも優しさに飢えている。……すごく優しいのは自分にも優しくされたい裏返しなのかもしれない。
「透子、ああっ、いくっ」
熱い奔流をお腹の中に感じた。瘤も本格的に大きくなったのか、みっちりとして存在を主張している。
「んっ、はあっ……はあっ……」
ぐちゃぐちゃに動かれてかき回されたせいか私も荒い呼吸が止まらない。でも、すごく気持ちよかった。ずっと、ずっとこのまましていたいくらい。
「……好きだ」
腕を回して私を抱きしめるから、私も震える腕を抑えて彼の腰に回した。
「ん、私も好きです。雄吾さん。ずっと……ずっと傍に居てくださいね」
ぎゅっと抱かれた腕に一気に力がこもる。
「こんな風に、愛されたかった。お前をずっと待っていた……でも、あの人が透子に何かするかもしれないと思うと、不安でたまらなくなる。お願いだから近づかないで欲しい」
「……雄吾さん、もう。私、そんな子供じゃないですよ。騙されたり……しません。大丈夫です」
「心配なんだ。俺が傷つくのは……良い。でもお前が傷つけられると思うと、不安で居てもたってもいられなくなる」
私はそっとすこしだけ離れると雄吾さんの不安そうな顔に軽いキスをした。
「何年か前のことなのかわかりませんけど、つらかったんですね。私は、何があっても大丈夫です。三人が居てくれるから。こんな別世界なのに、ずっと不安もなくて安心して暮らすことが出来ました。すごく感謝もしているし、すごく愛しています。ずっと一緒に居るから、そんなにさみしそうな目をしないでください」
「……ありがとう」
その時流れた涙はすごく綺麗で、ずっとずっと覚えていたいくらい綺麗で、私は思わず舐めとってしまった。
「ずっと、俺も傍に居るよ。ずっと守っていく。お前に嫌がられても……」
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