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第一部
050 黒色のおおかみさん★
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顔を背けても何度もキスを仕掛けてくる雄吾さんに、だんだんと絆されて負けてしまった。
私は少しだけ口を開いて、彼の分厚くて熱い舌を迎え入れた。
雄吾さんの、味がした。二人が舌を絡ませ合うたびに、くちゅくちゅという小さな水音がして、頭の中がどんどん何も考えられなくなって来た。
雄吾さんは、多分キスが好きなんだと思う。
長い長いキスをしている間に、器用に私が着ていたパジャマと下着をすべて脱がされた。そして、肌の味を確かめるかのように、丁寧な仕草で体中を舐められた。
雄吾さんとのそれは、なんだか温かいお湯の中に入っているみたいだと思った。
優しく甘く私を全部、とろかしていく。
ただただ、彼にすごく愛されているのを感じ、ただただ、甘やかされた。
私が春くんのことを思い出して泣いてしまう度に、流れた涙を舐めとってお前が好きだと囁いてくれた。
泣きすぎてか、気持ち良すぎてか。頭がもう働かなくなった私のことを抱きしめて、そのまま眠ろうとするので。
私は驚いて、やっとその時雄吾さんの顔をちゃんと見た。
「ん……雄吾さんは?」
「どうした?」
「雄吾さん、その……あの、最後までしてない……」
直接的な言葉を言えなくて、言葉を濁す私に、彼はああと頭を優しく撫でながら囁いた。
「俺は良い。お前を気持ち良くして、眠らせてやりたかっただけなんだ」
「……でも」
「……透子がしたいならするし、したくないならしない。俺はもう、それで良いんだ」
「……ずるいです」
「何が?」
「そんな……私に全部の決定権があるみたいな」
「その通りだよ。俺はお前が一番大事で、自分のことより何より優先なんだ。お前が望むことなら、なんでもしてやりたい」
「……雄吾さん……その」
「なんだ?」
「……して、ください」
言い辛くて小さな声で語尾が消えてしまった私を抱きしめて、彼は髪の上からキスをした。
「お望み通りに」
くちゅりと音がして雄吾さんが、もうぐずぐずに濡れていた私の入口へと入り込んだ。ゆっくりと、身体を気遣うような動き。
もどかしいほどの優しい刺激に、体をくねらせて思わず言ってしまった。
「……はぁはぁ、雄吾さんっ。もっと動いて……もっと、して?」
「好きだよ。透子」
水音は激しさを増して、私の喘ぎ声も遠慮なく大きくなる。
余裕なんか全然なくて、どんどん早くなっていくスピード。
それについていくのがやっとで、私はもう何も……何も考えられなくなった。
「は、やぁ、やだ。雄吾さんっ、ああっ、きもちいっ」
挿入してから何度となく達してしまった私を、容赦なく責め立てるかのように雄吾さんはどんどん動きを激しくしていった。
敏感な入口の辺りが、何か引っかかるようになり圧迫感が強くなる。きっと、瘤ができ始めているんだ。
「はぁ……透子っ、いくよ」
掠れてしまった低い声で、雄吾さんは耳元で言った。ぐちゅぐちゅという水音の中で、お腹の中で何度か出された。その刺激すらも気持ち良くて、お腹が熱くて体中の力が抜けてしまった。
「ん、ゆうごさ……?」
恍惚としたまま彼の顔を見上げる私に、何回はキスをすると、雄吾さんは繋がったまま、また抱き込んで、ぎゅっと力を込めた。
「……そのまま眠れ、透子。俺ならずっと一緒にいるから」
何度も撫でてくれる大きな手の温もりが気持ちよくて、私は滑るようにして眠りの淵へと落ちた。
私は少しだけ口を開いて、彼の分厚くて熱い舌を迎え入れた。
雄吾さんの、味がした。二人が舌を絡ませ合うたびに、くちゅくちゅという小さな水音がして、頭の中がどんどん何も考えられなくなって来た。
雄吾さんは、多分キスが好きなんだと思う。
長い長いキスをしている間に、器用に私が着ていたパジャマと下着をすべて脱がされた。そして、肌の味を確かめるかのように、丁寧な仕草で体中を舐められた。
雄吾さんとのそれは、なんだか温かいお湯の中に入っているみたいだと思った。
優しく甘く私を全部、とろかしていく。
ただただ、彼にすごく愛されているのを感じ、ただただ、甘やかされた。
私が春くんのことを思い出して泣いてしまう度に、流れた涙を舐めとってお前が好きだと囁いてくれた。
泣きすぎてか、気持ち良すぎてか。頭がもう働かなくなった私のことを抱きしめて、そのまま眠ろうとするので。
私は驚いて、やっとその時雄吾さんの顔をちゃんと見た。
「ん……雄吾さんは?」
「どうした?」
「雄吾さん、その……あの、最後までしてない……」
直接的な言葉を言えなくて、言葉を濁す私に、彼はああと頭を優しく撫でながら囁いた。
「俺は良い。お前を気持ち良くして、眠らせてやりたかっただけなんだ」
「……でも」
「……透子がしたいならするし、したくないならしない。俺はもう、それで良いんだ」
「……ずるいです」
「何が?」
「そんな……私に全部の決定権があるみたいな」
「その通りだよ。俺はお前が一番大事で、自分のことより何より優先なんだ。お前が望むことなら、なんでもしてやりたい」
「……雄吾さん……その」
「なんだ?」
「……して、ください」
言い辛くて小さな声で語尾が消えてしまった私を抱きしめて、彼は髪の上からキスをした。
「お望み通りに」
くちゅりと音がして雄吾さんが、もうぐずぐずに濡れていた私の入口へと入り込んだ。ゆっくりと、身体を気遣うような動き。
もどかしいほどの優しい刺激に、体をくねらせて思わず言ってしまった。
「……はぁはぁ、雄吾さんっ。もっと動いて……もっと、して?」
「好きだよ。透子」
水音は激しさを増して、私の喘ぎ声も遠慮なく大きくなる。
余裕なんか全然なくて、どんどん早くなっていくスピード。
それについていくのがやっとで、私はもう何も……何も考えられなくなった。
「は、やぁ、やだ。雄吾さんっ、ああっ、きもちいっ」
挿入してから何度となく達してしまった私を、容赦なく責め立てるかのように雄吾さんはどんどん動きを激しくしていった。
敏感な入口の辺りが、何か引っかかるようになり圧迫感が強くなる。きっと、瘤ができ始めているんだ。
「はぁ……透子っ、いくよ」
掠れてしまった低い声で、雄吾さんは耳元で言った。ぐちゅぐちゅという水音の中で、お腹の中で何度か出された。その刺激すらも気持ち良くて、お腹が熱くて体中の力が抜けてしまった。
「ん、ゆうごさ……?」
恍惚としたまま彼の顔を見上げる私に、何回はキスをすると、雄吾さんは繋がったまま、また抱き込んで、ぎゅっと力を込めた。
「……そのまま眠れ、透子。俺ならずっと一緒にいるから」
何度も撫でてくれる大きな手の温もりが気持ちよくて、私は滑るようにして眠りの淵へと落ちた。
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