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(……失敗しちゃった)
覚悟して決めた事が失敗してしまったと、はらはらと涙をこぼし始めたロワンヌに、イーサンはギョッとして驚いたようだ。
「え!? なんで、泣いてるの? さっきから……全然、喋らないし。いつもの可愛い声が聞きたい。どうして黙ってるの?」
ロワンヌは泣きながら、ただただ首を振るしか出来なかった。イーサンは困った顔で、大きく息をついた。
「とにかく……今夜は帰ろうか。いきなり何をするのかと驚いたけど、そういう気分にもなれないだろう」
イーサンがそう言って立ちあがろうとすると、ロワンヌは慌てて彼の手を引いて首を横に振った。
「……何。喋らないの? もしかして……今夜は、喋れない……とか?」
ふとそう思いついたのか、イーサンはそう言い、ロワンヌは彼の言葉に何度も頷いた。
(そうなの! 悪魔との契約で、それは言えないんです!)
もしかしたら、このまま契約条件を満たせるかもしれないとロワンヌは顔を上げてこくこくと頷いた。
「そういうこと……これって、媚薬だったの?」
先に付いていた飴がなくなった小さな棒を振って、イーサンはロワンヌに聞いた。
「とすると、俺とそういう事を、したいって事だよね……?」
(そうです! そうです!)
ロワンヌが必死で何度も頷いた姿を見て、イーサンは暫しの間、考えているようだった。
「媚薬入りの飴を食わされて、ロロちゃんに襲われるなんて、都合の良い夢を見ているような気もするけど……まあ、良いか。そちらがそう望まれるなら、喜んでいただきます」
(いっ……いただきます!?)
これまでに想像していたイーサンとは全く違う軽い言葉に、ロワンヌは驚いた。
イーサンは無抵抗のロワンヌが着ていた服を丁寧に脱がして押し倒すと、呆然としている彼女ににっこりと微笑みキスをした。
口中に侵入したイーサンの熱い舌はロワンヌの舌と絡み合い、唾液の中に先ほどの媚薬が含まれていたのか、彼女の身体はだんだんと熱くなって来た。
胸を丁寧に揉まれて固くなって来た胸の先を摘まれると、思わず声をあげそうになったので、ロワンヌは口に手を当てた。
(ダメっ……まだ、まだ声は出せない)
自ら唇を外して口を押さえたロワンヌを不思議そうに見ながら、イーサンは無防備な彼女の胸に齧り付いた。
柔らかな乳房を吸い込み舐めまわされては、ロワンヌの身体は熱くなり、尋常ではなく高まりゆくうずきに媚薬の効果が含まれている事を感じた。
お腹をゆっくりとたどり身体の中心部へと降りていく柔らかな唇は、足を押し開き彼女の秘めたる場所へと向かった。
濡れていた蜜口に舌が入ると同時に、処女のはずなのに身体中が触れるだけで快感を拾うほどに敏感になっていたロワンヌは達してしまった。
(っ……な、何。今の……)
話には聞いていたものの、頭の中が真っ白になってしまう未知の感覚に、思わず何をしにここに来たかを忘れそうになった。
(いけない……悪魔との、契約が……)
イーサンは遠慮なく縦筋を押し開き、指を差し込むと、狭い隘路を慣らすようにゆっくりと抜き差しを繰り返した。
最初は慎ましやかだった水音も、時間をかければかけるほどに大きくなり、敷かれていた白いシーツをぐっしょり濡らすまでになっていた。
一本の指も抵抗があるほどに狭かった蜜穴は、今では三本の指が悠に入るまでになり、イーサンがゆっくりと指を抜くと恥ずかしいくらいにビチャっという水音がした。
時間を掛けて念入りに準備を終えたイーサンは、口を押さえて悶えるロワンヌを観察しつつ立ち上がり服を脱ぐと下着姿になった。
「どうして、ここまで何も喋らないのか……よくわからないけど、もう止まれないからね。ごめんね」
そこに現れた凶悪な物を見てロワンヌは目を見開き、イーサンは優しい笑顔で微笑んだ。血管が浮き出た太い熱杭に、ロワンヌは驚いて声を出してしまいそうになった。
(無理……だけど、これで処女を散らしてさえしまえば……)
そうすれば、悪魔との契約は成立し、ロワンヌの願いは叶う。
こくりと喉を鳴らしたロワンヌに覆い被さり、イーサンは美しい顔で間近で微笑んだ。泥濘んでいた蜜口にひたりと硬いものが触れて、押し入ったと思えば、一気に体の奥まで貫かれた。
「っ……」
イーサンの口中に残っていた媚薬を取り入れたおかげか、処女膜を無くしたという痛みはそれほどではなかったが、ロワンヌの中であの悪魔との契約が成立した気配がした。
そして、首尾よく今夜の内に契約を果たした彼女に対する、悔しそうな舌打ちまでも聞こえた。
(……やったわ。この契約条件を聞いた時は、絶対に無理かもしれないと思っていたけれど、やってみれば達成することが出来たわ)
意地悪な悪魔との契約を果たし、嬉しそうに微笑むロワンヌに、動かずに彼女の感応を見ていたイーサンは苦しそうに言った。
「……媚薬が効いているのか、やけに嬉しそうだね。我慢出来ないから、もう動くね」
「あっ……ああっ……イーサンっ」
ロワンヌの肩を掴み荒々しく腰を揺らしたイーサンの動きは性急で、思わず声を漏らしてしまった。
(しまった……と思ったけど、別に良いんだわ。もう……)
「ロロちゃん……可愛い」
自分の名前を呼んだと喜んだのかとろけるような笑顔を見せて、イーサンは腰を動かし始めた。
その行為は、すぐに終わる事だろうと思っていたロワンヌの予想に反し、いつまで経っても終わらない。
媚薬の効果もあってロワンヌは、高まりゆく快感を逃せないままでいた。
覚悟して決めた事が失敗してしまったと、はらはらと涙をこぼし始めたロワンヌに、イーサンはギョッとして驚いたようだ。
「え!? なんで、泣いてるの? さっきから……全然、喋らないし。いつもの可愛い声が聞きたい。どうして黙ってるの?」
ロワンヌは泣きながら、ただただ首を振るしか出来なかった。イーサンは困った顔で、大きく息をついた。
「とにかく……今夜は帰ろうか。いきなり何をするのかと驚いたけど、そういう気分にもなれないだろう」
イーサンがそう言って立ちあがろうとすると、ロワンヌは慌てて彼の手を引いて首を横に振った。
「……何。喋らないの? もしかして……今夜は、喋れない……とか?」
ふとそう思いついたのか、イーサンはそう言い、ロワンヌは彼の言葉に何度も頷いた。
(そうなの! 悪魔との契約で、それは言えないんです!)
もしかしたら、このまま契約条件を満たせるかもしれないとロワンヌは顔を上げてこくこくと頷いた。
「そういうこと……これって、媚薬だったの?」
先に付いていた飴がなくなった小さな棒を振って、イーサンはロワンヌに聞いた。
「とすると、俺とそういう事を、したいって事だよね……?」
(そうです! そうです!)
ロワンヌが必死で何度も頷いた姿を見て、イーサンは暫しの間、考えているようだった。
「媚薬入りの飴を食わされて、ロロちゃんに襲われるなんて、都合の良い夢を見ているような気もするけど……まあ、良いか。そちらがそう望まれるなら、喜んでいただきます」
(いっ……いただきます!?)
これまでに想像していたイーサンとは全く違う軽い言葉に、ロワンヌは驚いた。
イーサンは無抵抗のロワンヌが着ていた服を丁寧に脱がして押し倒すと、呆然としている彼女ににっこりと微笑みキスをした。
口中に侵入したイーサンの熱い舌はロワンヌの舌と絡み合い、唾液の中に先ほどの媚薬が含まれていたのか、彼女の身体はだんだんと熱くなって来た。
胸を丁寧に揉まれて固くなって来た胸の先を摘まれると、思わず声をあげそうになったので、ロワンヌは口に手を当てた。
(ダメっ……まだ、まだ声は出せない)
自ら唇を外して口を押さえたロワンヌを不思議そうに見ながら、イーサンは無防備な彼女の胸に齧り付いた。
柔らかな乳房を吸い込み舐めまわされては、ロワンヌの身体は熱くなり、尋常ではなく高まりゆくうずきに媚薬の効果が含まれている事を感じた。
お腹をゆっくりとたどり身体の中心部へと降りていく柔らかな唇は、足を押し開き彼女の秘めたる場所へと向かった。
濡れていた蜜口に舌が入ると同時に、処女のはずなのに身体中が触れるだけで快感を拾うほどに敏感になっていたロワンヌは達してしまった。
(っ……な、何。今の……)
話には聞いていたものの、頭の中が真っ白になってしまう未知の感覚に、思わず何をしにここに来たかを忘れそうになった。
(いけない……悪魔との、契約が……)
イーサンは遠慮なく縦筋を押し開き、指を差し込むと、狭い隘路を慣らすようにゆっくりと抜き差しを繰り返した。
最初は慎ましやかだった水音も、時間をかければかけるほどに大きくなり、敷かれていた白いシーツをぐっしょり濡らすまでになっていた。
一本の指も抵抗があるほどに狭かった蜜穴は、今では三本の指が悠に入るまでになり、イーサンがゆっくりと指を抜くと恥ずかしいくらいにビチャっという水音がした。
時間を掛けて念入りに準備を終えたイーサンは、口を押さえて悶えるロワンヌを観察しつつ立ち上がり服を脱ぐと下着姿になった。
「どうして、ここまで何も喋らないのか……よくわからないけど、もう止まれないからね。ごめんね」
そこに現れた凶悪な物を見てロワンヌは目を見開き、イーサンは優しい笑顔で微笑んだ。血管が浮き出た太い熱杭に、ロワンヌは驚いて声を出してしまいそうになった。
(無理……だけど、これで処女を散らしてさえしまえば……)
そうすれば、悪魔との契約は成立し、ロワンヌの願いは叶う。
こくりと喉を鳴らしたロワンヌに覆い被さり、イーサンは美しい顔で間近で微笑んだ。泥濘んでいた蜜口にひたりと硬いものが触れて、押し入ったと思えば、一気に体の奥まで貫かれた。
「っ……」
イーサンの口中に残っていた媚薬を取り入れたおかげか、処女膜を無くしたという痛みはそれほどではなかったが、ロワンヌの中であの悪魔との契約が成立した気配がした。
そして、首尾よく今夜の内に契約を果たした彼女に対する、悔しそうな舌打ちまでも聞こえた。
(……やったわ。この契約条件を聞いた時は、絶対に無理かもしれないと思っていたけれど、やってみれば達成することが出来たわ)
意地悪な悪魔との契約を果たし、嬉しそうに微笑むロワンヌに、動かずに彼女の感応を見ていたイーサンは苦しそうに言った。
「……媚薬が効いているのか、やけに嬉しそうだね。我慢出来ないから、もう動くね」
「あっ……ああっ……イーサンっ」
ロワンヌの肩を掴み荒々しく腰を揺らしたイーサンの動きは性急で、思わず声を漏らしてしまった。
(しまった……と思ったけど、別に良いんだわ。もう……)
「ロロちゃん……可愛い」
自分の名前を呼んだと喜んだのかとろけるような笑顔を見せて、イーサンは腰を動かし始めた。
その行為は、すぐに終わる事だろうと思っていたロワンヌの予想に反し、いつまで経っても終わらない。
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