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06 まだのはず★
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「あのっ……私。これだと」
ドレスが着られなくなって、帰れなくなってしまう。涙目になった私に、微笑んだシェーマスは頬にキスをした。
「大丈夫。何も心配しなくて良いから、後で僕が送って行くから」
そして、ドレスはすべて取り払われ下着姿になった私は、心許ない気持ちで一杯だった。胸を押さえていた手を取ると、両手首を持たれて、彼は既に固くなっていた胸の頂をじゅるりと音をさせて吸い込んだ。
「あっ……やめてっ……ああっ……」
ぬるぬると舌は乳房をねっとりと這い回り、ぞくぞくとした不思議な感覚が体中の肌を駆け抜けた。片方を飽きるまで時間をかけて丹念に舐められ、胸は恥ずかしいくらいに濡れてしまっていた。
「気持ち良い? アイリーン。もう片方も、舐めてあげようか?」
「はあっ……殿下……」
体内に溜まった熱に浮かされねだるように、私は自分から胸を突き出した。シェーマス様はそれを見て、今まで触っていない胸の先を摘まんだ。
「つれないことを、幼い頃のようにシェーマスと……君は僕のことが、ずっと好きだったよね。アイリーン。君は思っていることがわかりやすくて、とても可愛かったよ」
「……それは、私がシェーマス……に冷たい態度を取られた時のことを?」
「そうそう。君は可愛い。僕のことを誰よりも好きなのに、他を見ては駄目だよ。アイリーン」
しぼるようにぎゅうっと胸を揉まれて、私は小さな悲鳴をあげた。それを見て、満足そうに微笑むとシェーマスは私も唇を食べるようにして、深いキスをして、濡れてしまっている蜜口へと手を伸ばした。
くちゅりと水音がして刺激に身体を震わせた私は、声を出そうとしたけど舌を絡ませたままで何も言えなかった。
蜜口の周囲を探るようにして、やがて敏感な花芽へと辿り着くと、まるで焦らすようにゆっくりと指の腹で擦った。じわじわと高まっていく熱に私は身体を震わせ、そして、唇を重ねたままで絶頂を味わった。
「……達してしまった? けど、まだだよ。アイリーン。もっともっと、感じて貰いたい」
「やっ……やですっ……いまはっ……あああっ……」
達していて身体が敏感になっていると訴えたくても、シェーマスはそんなことなんてお構いなしに花芽を責め立てて私はすぐに達した。荒い息しか出なくて両脚を立てた彼に抗議する間もなく、蜜口に入り込んだ指は腹側を探るようにして動いた。
やがて私の身体がビクンと勝手に揺れてしまった場所へと狙いを定め、指を二本に増やし抽挿を始めた。ぐちゅぐちゅと卑猥な水音は部屋の中に響いて、私は荒い息をつきながらそれを耳にしていた。
やがて、身体中に溜まった熱が我慢仕切れず我慢出来なくなった私は、シェーマスにこれをやめて欲しいとねだるようにして言った。
「もうっ……だめっ……おかしくなっちゃうっ……」
呂律の回らない言葉を耳にしたシェーマスは、手早く自分の服を脱いで、見事な裸体を見せると私の両脚の間へと身体を滑り込ませた。
「このまま、おかしくなってよ。アイリーン……愛しているよ」
顔を近づけたと同時に、蜜口に何かが触れ、入り込んで来た。十分に濡れてしまっているはずなのに、狭い隘路を突き進む大きな熱に、痛みを感じて逃げるように身体をよじらせた。
それを防ぐかのようにぎゅうっと強い力で身体を抱きしめられ固定され、肉と肉を打ち付けるようにして彼は激しく動いた。
「ああっ……ああっ……まって……ああ」
まるで嵐のような動きに揺らされている内に痛みは緩まり、気持ち良い快感を感じ始めた。
「待てない。君の中は想像以上に、キツくて気持ち良くて……駄目だ。アイリーン、我慢しようと思っていたけど、もう……」
さらにきつく両腕に抱きしめられて、身体の奥に熱を感じた。ぽたりと落ちた汗に目を開けば、さきほどまでの余裕のない表情が嘘のようなシェーマスがそこに居た。
「……あの」
見つめ合ったままでの長い沈黙に耐えきれず、私が何か言おうとすると彼は恥ずかしそうに俯いた。
「ごめん……君が別の男と一緒に居るのを見て、理性が飛んでしまった。悪かった。最悪の初夜になってしまった」
どうやらシェーマスは私とアデライン様が話していただけで嫉妬をしていたようだと理解し、その時の表情が子どもの頃に良く見ていた、あの表情にそっくりで……やっぱり、私はこの人のことが好きなんだとそう思った。
「いいえ。私はシェーマスのことが好きなので、好きな相手と出来たら、幸せです」
「君は何を言っても、何をしても可愛いね。アイリーン。今まで、愛情を示すことが出来ず、本当に悪かった」
「あ……そうでした。その……王妃様がシェーマスに愛する人が出来ることを好まないと、一体、何があったんですか?」
それが不思議だった。王妃様はシェーマスを気に入っていたはずだ。そんな彼に愛する人が出来たのであれば、きっと喜ぶと思うのに。
「ああ……悪かった。そうだったね。まだ何も、言っていなかったね。アイリーン。君が実質的には、王妃なんだ」
「……え? 私が王妃、ですか?」
いきなり告げられたシェーマスの言葉が、良く理解出来ない。だって、彼の両親が健在なのだから、王位に就くのはまだ先のはず。
その……はずなのに?
ドレスが着られなくなって、帰れなくなってしまう。涙目になった私に、微笑んだシェーマスは頬にキスをした。
「大丈夫。何も心配しなくて良いから、後で僕が送って行くから」
そして、ドレスはすべて取り払われ下着姿になった私は、心許ない気持ちで一杯だった。胸を押さえていた手を取ると、両手首を持たれて、彼は既に固くなっていた胸の頂をじゅるりと音をさせて吸い込んだ。
「あっ……やめてっ……ああっ……」
ぬるぬると舌は乳房をねっとりと這い回り、ぞくぞくとした不思議な感覚が体中の肌を駆け抜けた。片方を飽きるまで時間をかけて丹念に舐められ、胸は恥ずかしいくらいに濡れてしまっていた。
「気持ち良い? アイリーン。もう片方も、舐めてあげようか?」
「はあっ……殿下……」
体内に溜まった熱に浮かされねだるように、私は自分から胸を突き出した。シェーマス様はそれを見て、今まで触っていない胸の先を摘まんだ。
「つれないことを、幼い頃のようにシェーマスと……君は僕のことが、ずっと好きだったよね。アイリーン。君は思っていることがわかりやすくて、とても可愛かったよ」
「……それは、私がシェーマス……に冷たい態度を取られた時のことを?」
「そうそう。君は可愛い。僕のことを誰よりも好きなのに、他を見ては駄目だよ。アイリーン」
しぼるようにぎゅうっと胸を揉まれて、私は小さな悲鳴をあげた。それを見て、満足そうに微笑むとシェーマスは私も唇を食べるようにして、深いキスをして、濡れてしまっている蜜口へと手を伸ばした。
くちゅりと水音がして刺激に身体を震わせた私は、声を出そうとしたけど舌を絡ませたままで何も言えなかった。
蜜口の周囲を探るようにして、やがて敏感な花芽へと辿り着くと、まるで焦らすようにゆっくりと指の腹で擦った。じわじわと高まっていく熱に私は身体を震わせ、そして、唇を重ねたままで絶頂を味わった。
「……達してしまった? けど、まだだよ。アイリーン。もっともっと、感じて貰いたい」
「やっ……やですっ……いまはっ……あああっ……」
達していて身体が敏感になっていると訴えたくても、シェーマスはそんなことなんてお構いなしに花芽を責め立てて私はすぐに達した。荒い息しか出なくて両脚を立てた彼に抗議する間もなく、蜜口に入り込んだ指は腹側を探るようにして動いた。
やがて私の身体がビクンと勝手に揺れてしまった場所へと狙いを定め、指を二本に増やし抽挿を始めた。ぐちゅぐちゅと卑猥な水音は部屋の中に響いて、私は荒い息をつきながらそれを耳にしていた。
やがて、身体中に溜まった熱が我慢仕切れず我慢出来なくなった私は、シェーマスにこれをやめて欲しいとねだるようにして言った。
「もうっ……だめっ……おかしくなっちゃうっ……」
呂律の回らない言葉を耳にしたシェーマスは、手早く自分の服を脱いで、見事な裸体を見せると私の両脚の間へと身体を滑り込ませた。
「このまま、おかしくなってよ。アイリーン……愛しているよ」
顔を近づけたと同時に、蜜口に何かが触れ、入り込んで来た。十分に濡れてしまっているはずなのに、狭い隘路を突き進む大きな熱に、痛みを感じて逃げるように身体をよじらせた。
それを防ぐかのようにぎゅうっと強い力で身体を抱きしめられ固定され、肉と肉を打ち付けるようにして彼は激しく動いた。
「ああっ……ああっ……まって……ああ」
まるで嵐のような動きに揺らされている内に痛みは緩まり、気持ち良い快感を感じ始めた。
「待てない。君の中は想像以上に、キツくて気持ち良くて……駄目だ。アイリーン、我慢しようと思っていたけど、もう……」
さらにきつく両腕に抱きしめられて、身体の奥に熱を感じた。ぽたりと落ちた汗に目を開けば、さきほどまでの余裕のない表情が嘘のようなシェーマスがそこに居た。
「……あの」
見つめ合ったままでの長い沈黙に耐えきれず、私が何か言おうとすると彼は恥ずかしそうに俯いた。
「ごめん……君が別の男と一緒に居るのを見て、理性が飛んでしまった。悪かった。最悪の初夜になってしまった」
どうやらシェーマスは私とアデライン様が話していただけで嫉妬をしていたようだと理解し、その時の表情が子どもの頃に良く見ていた、あの表情にそっくりで……やっぱり、私はこの人のことが好きなんだとそう思った。
「いいえ。私はシェーマスのことが好きなので、好きな相手と出来たら、幸せです」
「君は何を言っても、何をしても可愛いね。アイリーン。今まで、愛情を示すことが出来ず、本当に悪かった」
「あ……そうでした。その……王妃様がシェーマスに愛する人が出来ることを好まないと、一体、何があったんですか?」
それが不思議だった。王妃様はシェーマスを気に入っていたはずだ。そんな彼に愛する人が出来たのであれば、きっと喜ぶと思うのに。
「ああ……悪かった。そうだったね。まだ何も、言っていなかったね。アイリーン。君が実質的には、王妃なんだ」
「……え? 私が王妃、ですか?」
いきなり告げられたシェーマスの言葉が、良く理解出来ない。だって、彼の両親が健在なのだから、王位に就くのはまだ先のはず。
その……はずなのに?
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