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07 可愛い

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「シリルさん。私と色々と洞窟内で起こって、どうでしたか!?」

 とりあえず、私はこれは聞いておきたかった。偶然って言えば、偶然で済ませられる程度のラッキースケベ案件ではあった。

「可愛い女の子とああいうこと出来て、嬉しかった」

 薬を飲んだ彼はどうしようって言う真っ赤な顔をしつつ、滑らかな口振りで話し始めた。

 どうにかして手で口を覆いたくても、後ろ手に縛られている。本当にごめんね。

「えっ……私のこと、可愛いって思っててくれたんですか?」

「可愛いし、体いっぱい触りたい。付き合えたらセックスもしたいし、めちゃくちゃにしたい」

 ぺらぺらと勝手に口が喋る言葉にシリルさんはあわあわしている様子だけど、彼のことを好ましく思っている私としては嬉しかった。

「えっ……シリルさん以外には、嫌だけど……そう言って貰えて、嬉しい。シリルさん。私と付き合いたいんですか?」

「うん。付き合いたい。結婚しよう」

 シリルさんは真っ赤な顔をしつつも、私の顔を見ていた。薄めたと言っていたけど、効果がすごい。もうなんか、口から言葉が勝手に出てきている感じだ。

 お友達はあのシリルには荒療治が必要だと言っていたけど、私も乗っかったので同罪だ。彼に訴えられたら、ちゃんと罰は受けます。

 しかし、彼の嘘偽りのない言葉に胸はきゅんっと、ときめいた。やだ。嬉しい。0日交際で結婚に至るって、こういうことかも?

 これが、彼の本心なんだ……。

 ただツアー中の短時間過ごしただけなのにシリルさんの私への思いが、思ってもみないほどの高い温度感だった。

「シリルさん……可愛い」

「君の方が可愛い。キスしたい。胸触りたい」

 シリルさんは動けないし止めれないしで、次々と口から出てくる自分の本音に諦めの境地に至ってしまったのか。

 ある意味割り切ったようにしてして、顔を真っ赤にしながら私の顔をじっと見ていた。

「グウェンです。シリルさん……あのっ、私シリルさん好きだから、付き合いたいです! 付き合ったら、別に……キスしても、胸触っても良いんですよね……?」

 なんせ、私には今まで付き合った男性は居ない。ここで、男女交際の当たり前がわからない。

「付き合う付き合ういれたいキスしたい胸触りたい胸触りたい早くいれたいいれたい早く縄解いてキスしたい」

「……いれたい?」

 彼が何度か言った言葉に私はきょとんとした。シリルさんはどんどん顔が赤くなっていて、見ているこっちが心配になるくらいだった。

「付き合ったら、いれて良いと思う。うちの家系は、童貞処女を捧げた相手と一生共にするしその相手としかしない。俺は君が良い早く早く早く」

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