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42 体勢的に楽★
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あっという間に下着姿になった私を、彼は肌触りの良いベッドシーツの上に押し倒して楽しそうな表情になった。
「俺さ。結構な期間、彼女がいなかったし。自分の気持ち的に付き合ってない人とするのなんて、絶対嫌だし。やっと出来たと思った念願の彼女には、よくわからない理由で避けられるしでさ……結構、我慢の限界に来てるんだよね。水無瀬さん、全部受け止めてくれる?」
それは、嫌だとか無理とか、ここでそういった言葉は冗談でも絶対に返せそうになかった。
軽い冗談めいた意味合い言葉でも、芹沢くんの中にあった鬼気迫る本気のようなものを感じたからだ。大人しくゆっくりと頷いた私に、芹沢くんは言った。
「良い子だね……好きだよ。水無瀬さん」
芹沢くんは齧(かぶ)り付くようにして、私の唇に吸い付いた。さっきも思ったけど、やたらと私の唾液を飲み込むから、最初にした時に彼が体液フェチだと思った直感は、どうやら間違いではなかったみたい。
下着の背中にあるホックがいつの間にか外されていたことに、舌を絡ませることに夢中になっていた私は気が付かなかった。
何もかもをそつなくこなせる優秀な男の人は、そんなこともすらも完璧にしてしまえるものなのかもしれない。キスをされ唇を外さないままに生の胸を軽く揉まれて、刺激を感じすぐに尖ってしまった先をふたつの指で抓られた時に、声をあげそうになったけど出来なかった。
私の唇はもう彼の唇の思い通り好きにされていて、咄嗟の声を出すのも無理な状態だった。
早急にことを先へと進めたがる彼の動きは荒々しくも思えるけど手付きなんかは優しさに溢れていて、私はただただ何もせずに感じているだけだ。
もう、完全に主導権は握られた。
「ふはっ……はあっ……はあっ……やんっ……ちょっ……ちょっと!」
唇をようやく外して貰った私は、荒い息を吐いてから焦った。下着を抜かれて両脚を開かれて、腰の下には柔らかなクッション。もう潤ってしまっている私の恥ずかしい場所を舐めるためだけの姿勢の用意は、万全に調ってしまった。
確かにこれだと舐められる側の私は、長時間されてもしんどくないし……舐める側の芹沢くんも、体勢的に楽だと思う……そう。二人とも楽だろうけど、それを見込んで調えられた体勢が、とても恥ずかしいんですけど。
「え。何……水無瀬さんって、もしかしてここ舐められるの嫌いなの?」
絶対にそんな訳ないってわかっている癖に、そんな風に言葉に出して聞くなんて、反則だ。
そんないやらしいことを言いつつ意地悪そうな色気ある表情だって、決まり過ぎてしまう私の推し……その顔を写真に撮ってから、画像に残したい。壁紙なんかにはせずに、折にこっそりと見るだけだけど。
あの部位を舐められるのは、それはそれはめちゃくちゃ気持ち良い。芹沢くんの他に一人だけ経験のある人は、あの場所を舐めることを好まなかった人なので余計に感じてしまった。
しかも、奉仕するように舐めてくれるのは、私が前々から偶像化してしまうほどに好きな人で……恥ずかしいし見ないでと思ってしまうのも、また堪らない。
「きっ……嫌いじゃないよ。全然、嫌いじゃないけど……この格好、恥ずかしいよ……」
「羞恥心なんて、すぐに気持ち良くなって全部消えちゃうよ……声、いっぱい出して良いよ。我慢せずに出して」
それは、もう蜜口のすぐ前で発された吐息を掛けるように発せられた言葉で、彼は言い終わるとすぐに大きな口を開けてその場所へとむしゃぶりついた。
「俺さ。結構な期間、彼女がいなかったし。自分の気持ち的に付き合ってない人とするのなんて、絶対嫌だし。やっと出来たと思った念願の彼女には、よくわからない理由で避けられるしでさ……結構、我慢の限界に来てるんだよね。水無瀬さん、全部受け止めてくれる?」
それは、嫌だとか無理とか、ここでそういった言葉は冗談でも絶対に返せそうになかった。
軽い冗談めいた意味合い言葉でも、芹沢くんの中にあった鬼気迫る本気のようなものを感じたからだ。大人しくゆっくりと頷いた私に、芹沢くんは言った。
「良い子だね……好きだよ。水無瀬さん」
芹沢くんは齧(かぶ)り付くようにして、私の唇に吸い付いた。さっきも思ったけど、やたらと私の唾液を飲み込むから、最初にした時に彼が体液フェチだと思った直感は、どうやら間違いではなかったみたい。
下着の背中にあるホックがいつの間にか外されていたことに、舌を絡ませることに夢中になっていた私は気が付かなかった。
何もかもをそつなくこなせる優秀な男の人は、そんなこともすらも完璧にしてしまえるものなのかもしれない。キスをされ唇を外さないままに生の胸を軽く揉まれて、刺激を感じすぐに尖ってしまった先をふたつの指で抓られた時に、声をあげそうになったけど出来なかった。
私の唇はもう彼の唇の思い通り好きにされていて、咄嗟の声を出すのも無理な状態だった。
早急にことを先へと進めたがる彼の動きは荒々しくも思えるけど手付きなんかは優しさに溢れていて、私はただただ何もせずに感じているだけだ。
もう、完全に主導権は握られた。
「ふはっ……はあっ……はあっ……やんっ……ちょっ……ちょっと!」
唇をようやく外して貰った私は、荒い息を吐いてから焦った。下着を抜かれて両脚を開かれて、腰の下には柔らかなクッション。もう潤ってしまっている私の恥ずかしい場所を舐めるためだけの姿勢の用意は、万全に調ってしまった。
確かにこれだと舐められる側の私は、長時間されてもしんどくないし……舐める側の芹沢くんも、体勢的に楽だと思う……そう。二人とも楽だろうけど、それを見込んで調えられた体勢が、とても恥ずかしいんですけど。
「え。何……水無瀬さんって、もしかしてここ舐められるの嫌いなの?」
絶対にそんな訳ないってわかっている癖に、そんな風に言葉に出して聞くなんて、反則だ。
そんないやらしいことを言いつつ意地悪そうな色気ある表情だって、決まり過ぎてしまう私の推し……その顔を写真に撮ってから、画像に残したい。壁紙なんかにはせずに、折にこっそりと見るだけだけど。
あの部位を舐められるのは、それはそれはめちゃくちゃ気持ち良い。芹沢くんの他に一人だけ経験のある人は、あの場所を舐めることを好まなかった人なので余計に感じてしまった。
しかも、奉仕するように舐めてくれるのは、私が前々から偶像化してしまうほどに好きな人で……恥ずかしいし見ないでと思ってしまうのも、また堪らない。
「きっ……嫌いじゃないよ。全然、嫌いじゃないけど……この格好、恥ずかしいよ……」
「羞恥心なんて、すぐに気持ち良くなって全部消えちゃうよ……声、いっぱい出して良いよ。我慢せずに出して」
それは、もう蜜口のすぐ前で発された吐息を掛けるように発せられた言葉で、彼は言い終わるとすぐに大きな口を開けてその場所へとむしゃぶりついた。
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