スペア~ふたつの月~ 本編前に死ぬモブキャラに生まれ変わった私は、かわいい妹の為に絶対死にません。

花かつお

文字の大きさ
上 下
44 / 50
本編

(44)やっぱり、浮島といえば……

しおりを挟む
 さて、どうやって蜃気楼の森に行けるのか、考えた結果ーーー

うむ。あの賢者様を納得させる何て
正直ムリっ!!キッパリ、バッサリ、論破されるわ。

だから、ここは、とりあえず
素直にお願いしますか!

「賢者様、私も行きたいです。そして、蜃気楼の森がどんな所か見たいです!どうか、お願いします」

「にゃにゃにゃっ!リイアさんは、蜃気楼の森に行きたいですかにゃ、リイアさんがぼくを呼んでくれたから、あの美味しいお菓子をご馳走して貰って、嬉しかったですにゃ♪ぜひ、うちにも来てほしいにゃ」

モカさんが、何と私をお家に、お招きしてくれた。

それを聞いた賢者様は、困った表情で、顎に手を当てながら、こちらを見て、そして、後ろにいた。私の両親達に顔を向けて話しかける。

「ローガン君、リリーさん、獣族と精霊の子に招かれたからには、行かないとね。あと、モカさんのご家族にも、リイアちゃんが、モカさんをうっかり召喚した事も、説明しないとね」

「賢者様、そちらのモカさんが来た理由が、うちのリイアが原因なら、親の私達も、もちろん、一緒に行かせてください」

「父さま、母さま、レーアも!」

「レーアが行くなら、俺も行くぞ!」

こうして、私達は、あっさりと、蜃気楼の森に行ける事になったのだった。







「えーーっあの、空に見える土が島なの!!」

賢者様が、私達にも教えてくれた。モカさんの住んでいる所は、何と空に浮かんでる浮島で、『タータニア』って名前らしい。

そう、私はその空に浮かぶ浮島の全体を見てない。屋上にいた大人達は、来る瞬間に立ち会ってるから、浮島の姿を見たそうだ。

そうなんだよ!山やお城みたいな巨大な物は、遠くからじゃないと全体像が見えないんだー
見たかったよ。浮島、つまり、ラピ〇タ~ッ

「…‥…はあ、私も、タータニアが飛んできた所、見たかったな………」

ショボンとしていた私に
ルノーお祖父様とジュール様がこちらに手招きする。

「リイアほら、浮島が見たいんだろう」

お祖父様が取り出したのは、映像を記録した魔道具だった。

「お祖父様、ジュール様、もしかして写してたの!?」

「神殿は、何か起こった事は、映像か音声でも、なるべく残すようにしてるから、今回も神殿に来る飛来物の映像は記録してたんだよ」

「そうなんだ!見たいです。お祖父様」
「レーアも見たいです!」「俺も!」

浮島の映像を皆で見る事に

浮かびあがった映像には、アムカの神殿の
上空が写っており、青空に浮かぶ白い雲が流れてる様子を見てると、やがて、雲の間から何かが現れた。 

ーー緑溢れる浮島の姿を。

(うわーっすごい!マジで、ラピュ〇みたい!!飛んでるやん。映画やゲームみたいだね)


「けど、こんな大きいな島が、空に飛んでたの、何で今まで、気づかなかったんだ?」

疑問に思ったフォルが呟いたら

「『タータニア』はラクーシュの作り主が、簡単に見つからないように、あの島は、結界水晶で見えなくしたり、移動したり、空間移動もしてるから、知ってる人は少ないんだ」

賢者様が、すぐに答えてくれた。

なるほど、あの浮島は、あのラクーシュの作った奴らが作った島だったのか、蜃気楼の森があるから、ゲームの舞台だよね。
そう簡単に見つからないはずなのに
けど、今は島が見えてる状態だ。

そういや、賢者様が
「上でも事件が起こってる」って言ってたし、
何があったのか、気になるけど

今は、浮島へ行ける事になった
ワクワクが止まらないのだった。
しおりを挟む

スペアシリーズ 第1弾
『スペア~死んでしまった姉の代わりに僕が巫女ってどういう事!?~』
もよろしくお願いします。

感想 0

あなたにおすすめの小説

お爺様の贈り物

豆狸
ファンタジー
お爺様、素晴らしい贈り物を本当にありがとうございました。

悪意のパーティー《完結》

アーエル
ファンタジー
私が目を覚ましたのは王城で行われたパーティーで毒を盛られてから1年になろうかという時期でした。 ある意味でダークな内容です ‪☆他社でも公開

【完】相手が宜しくないヤツだから、とりあえず婚約破棄したい(切実)

桜 鴬
恋愛
私は公爵家令嬢のエリザベート。弟と妹がおりますわ。嫡男の弟には隣国の姫君。妹には侯爵子息。私には皇太子様の婚約者がおります。勿論、政略結婚です。でもこればかりは仕方が有りません。貴族としての義務ですから。ですから私は私なりに、婚約者様の良い所を見つけようと努力をして参りました。尊敬し寄り添える様にと努力を重ねたのです。でも無理!ムリ!絶対に嫌!あからさまな変態加減。更には引きこもりの妹から明かされる真実?もう開いた口が塞がらない。 ヒロインに隠しキャラ?妹も私も悪役令嬢?ならそちらから婚約破棄して下さい。私だけなら国外追放喜んで!なのに何故か執着されてる。 ヒロイン!死ぬ気で攻略しろ! 勿論、やられたら倍返ししますけど。 (異世界転生者が登場しますが、主人公は異世界転生者では有りません。) 続編として【まだまだ宜しくないヤツだけど、とりあえず婚約破棄しない。】があります。

断罪イベント返しなんぞされてたまるか。私は普通に生きたいんだ邪魔するな!!

ファンタジー
「ミレイユ・ギルマン!」 ミレヴン国立宮廷学校卒業記念の夜会にて、突如叫んだのは第一王子であるセルジオ・ライナルディ。 「お前のような性悪な女を王妃には出来ない! よって今日ここで私は公爵令嬢ミレイユ・ギルマンとの婚約を破棄し、男爵令嬢アンナ・ラブレと婚姻する!!」 そう宣言されたミレイユ・ギルマンは冷静に「さようでございますか。ですが、『性悪な』というのはどういうことでしょうか?」と返す。それに反論するセルジオ。彼に肩を抱かれている渦中の男爵令嬢アンナ・ラブレは思った。 (やっべえ。これ前世の投稿サイトで何万回も見た展開だ!)と。 ※pixiv、カクヨム、小説家になろうにも同じものを投稿しています。

イジメられっ子は悪役令嬢( ; ; )イジメっ子はヒロイン∑(゚Д゚)じゃあ仕方がないっ!性格が悪くても(⌒▽⌒)

音無砂月
ファンタジー
公爵令嬢として生まれたレイラ・カーティスには前世の記憶がある。 それは自分がとある人物を中心にイジメられていた暗黒時代。 加えて生まれ変わった世界は従妹が好きだった乙女ゲームと同じ世界。 しかも自分は悪役令嬢で前世で私をイジメていた女はヒロインとして生まれ変わっていた。 そりゃないよ、神様。・°°・(>_<)・°°・。 *内容の中に顔文字や絵文字が入っているので苦手な方はご遠慮ください。 尚、その件に関する苦情は一切受け付けませんので予めご了承ください。

異世界転生ファミリー

くろねこ教授
ファンタジー
辺境のとある家族。その一家には秘密があった?! 辺境の村に住む何の変哲もないマーティン一家。 アリス・マーティンは美人で料理が旨い主婦。 アーサーは元腕利きの冒険者、村の自警団のリーダー格で頼れる男。 長男のナイトはクールで賢い美少年。 ソフィアは産まれて一年の赤ん坊。 何の不思議もない家族と思われたが…… 彼等には実は他人に知られる訳にはいかない秘密があったのだ。

乙女ゲームの世界だと、いつから思い込んでいた?

シナココ
ファンタジー
母親違いの妹をいじめたというふわふわした冤罪で婚約破棄された上に、最北の辺境地に流された公爵令嬢ハイデマリー。勝ち誇る妹・ゲルダは転生者。この世界のヒロインだと豪語し、王太子妃に成り上がる。乙女ゲームのハッピーエンドの確定だ。 ……乙女ゲームが終わったら、戦争ストラテジーゲームが始まるのだ。

侯爵令嬢に転生したからには、何がなんでも生き抜きたいと思います!

珂里
ファンタジー
侯爵令嬢に生まれた私。 3歳のある日、湖で溺れて前世の記憶を思い出す。 高校に入学した翌日、川で溺れていた子供を助けようとして逆に私が溺れてしまった。 これからハッピーライフを満喫しようと思っていたのに!! 転生したからには、2度目の人生何がなんでも生き抜いて、楽しみたいと思います!!!

処理中です...