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(1)そんな話は聞いてない!!
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それは、双子の姉の死から始まったー。
「リン、リカが亡くなった為にお前が新しくローレ様の婚約者だ」
「父上?何をおしゃってるのですかー僕がなぜ?ローレ様の婚約者だなんてーー」
僕は、リン・スイ・アラキアルは、巫女姫の片割れとして生まれたーー
そして、姉は十五になるとこの国の王子と結婚する予定だった。
だが、生まれた時から病弱だった姉リカは十四になる前に重い肺病に掛り、必死の治療の甲斐も無く十五の誕生日の前に亡くなってしまった。
姉の喪が明けぬうちに
父に突然に言われたのはー姉の婚約者だった
ローレ・ラサ・クオンと自分の婚約の事を聞かされたのだ。
「僕は男です。それに神官になるのに、意味がわからないです!」
「リン、巫女姫がなぜ双子に生まれるのか教えよう。それは、神の力を持つ巫女にどちらか一方に何かしらあった場合の予備……代用品。その役割がお前だ……」
「そんな……」
この時まで知らなかったーー
自分が姉の予備として存在するための
代用品だとーー
そして、この事は知ってるのは、神官長、
上位の神官、王族と一部の貴族のみだ。
ちなみに巫女姫の一族は十五になるまでこの事は本人には知らせないという掟があると先ほど教えられた。
そりゃそうだ、自分が代用品と聞いたら、正直、不快に思うだろう。
「残念だが、もう決まっている事だ。今さら覆すことなど出来ない。星の巡りも、もう近いーお前が王子と結婚しないとどうなると思うかーそれは宿命の糸をみだす事になり天に背く大罪人になるということだぞーー」
それを聞いて
僕は何も言えなかったーー大罪人、それは、この世界では、もう神から祝福を貰えなくなると言う事だ。
もっと簡単にいうと、運が悪くなった人ということだーー
「だからな、リン、運が悪くなる前に、大人しく結婚しろ!」
「って納得できるかあ、ふざけんなあああああああ!!なんで、それで男と結婚する事になるんだあっ!!」
こうして僕が巫女姫としての新たな宿命が
開かれたのだったーー
「リン、リカが亡くなった為にお前が新しくローレ様の婚約者だ」
「父上?何をおしゃってるのですかー僕がなぜ?ローレ様の婚約者だなんてーー」
僕は、リン・スイ・アラキアルは、巫女姫の片割れとして生まれたーー
そして、姉は十五になるとこの国の王子と結婚する予定だった。
だが、生まれた時から病弱だった姉リカは十四になる前に重い肺病に掛り、必死の治療の甲斐も無く十五の誕生日の前に亡くなってしまった。
姉の喪が明けぬうちに
父に突然に言われたのはー姉の婚約者だった
ローレ・ラサ・クオンと自分の婚約の事を聞かされたのだ。
「僕は男です。それに神官になるのに、意味がわからないです!」
「リン、巫女姫がなぜ双子に生まれるのか教えよう。それは、神の力を持つ巫女にどちらか一方に何かしらあった場合の予備……代用品。その役割がお前だ……」
「そんな……」
この時まで知らなかったーー
自分が姉の予備として存在するための
代用品だとーー
そして、この事は知ってるのは、神官長、
上位の神官、王族と一部の貴族のみだ。
ちなみに巫女姫の一族は十五になるまでこの事は本人には知らせないという掟があると先ほど教えられた。
そりゃそうだ、自分が代用品と聞いたら、正直、不快に思うだろう。
「残念だが、もう決まっている事だ。今さら覆すことなど出来ない。星の巡りも、もう近いーお前が王子と結婚しないとどうなると思うかーそれは宿命の糸をみだす事になり天に背く大罪人になるということだぞーー」
それを聞いて
僕は何も言えなかったーー大罪人、それは、この世界では、もう神から祝福を貰えなくなると言う事だ。
もっと簡単にいうと、運が悪くなった人ということだーー
「だからな、リン、運が悪くなる前に、大人しく結婚しろ!」
「って納得できるかあ、ふざけんなあああああああ!!なんで、それで男と結婚する事になるんだあっ!!」
こうして僕が巫女姫としての新たな宿命が
開かれたのだったーー
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