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番外
彼女にとっての完結サギ 後編
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あらすじは面白そうだったんだよ、ぶんなげとか打ち切りとか未完とかタイトルにも説明にも書いてなかったんだよ。プロローグとか出会いとか追放とか最後の戦いとかフォーエバーとかそういう位置が分かるようなページ名も付いてなかったんだよ。婚約破棄はどこらへんに来るのが一般的なのか未だ分からん。
で、完結になってたんだよ。
少なくとも作者的にはある程度でもまとめているつもりで書き終わったと思うじゃないか。
作者的にも終わってなかったのならならせめて完結にしないか打ち切ったことどっか分かりやすいところに書いとけよ。
キリすらよくなかったぞ。
「その後違う話も出してた事もあって、まさかあんな中途半端なところで切れてるとは思わなかった」
『えーっと…………ごめんね?』
「いや。誰のせいかっていうと、強いていうなら作者のせいだと思う」
具体的に薦められた訳でもないし、だとしてもとりあえず彼女を責めたい訳じゃない。
けどさっきの『ごめんね?』くっそかわいい。
「そういうオンノベってよくあるのか?」
『あたしの経験からだと完結にしないで放置してる方があるかな?』
まぁ、途中で放置する人が律儀に表示だけ完結にするとは思わないよな。
『それより書籍との関係でキリのいいところで完結にして続きは書籍でのみとかが多いかも』
確かにある意味では終わってないのに完結にしてるだな、それ。
だから書籍化していないなのか。完結まで一気読み出来る作品とは言いづらい。面白いことは面白いんだろうが。
『それで書籍の方は打ち切られて結局未完とか』
……それでもWebよりエグい止め方はされないと信じたい。
『あるいは連載途中で書籍化したけど、書籍でキリがついちゃってWebは途中なのに完結にして止めちゃったのとか』
「作者と書籍読者の中では完結してるわけか」
前情報なしで当たるとキツそうだな。浮いてる部分は書籍を読めば分かるのとも違うだろうし。
『書籍での設定の変更に混乱して、Web版打ち切って書籍版の設定で書き直し始めたとかもあった気がする』
「……続刊出たらどうするのかって感想であってる?」
その後は書籍になっても変更しないのか?
『たぶん』
『そういうのにもう当たりたくないの?』
「さすがに休みが終わるまでにそう何本も読めないし」
口実だが、読むのがゆっくりなのも事実だ。どうせ読むなら面白いのが読みたいのも。
「一本ぐらいはまともに読み終えたいかな」
彼女が読んだ話を薦めてくれるだろうから共通の話題になるし……話題大事。
『じゃあ何本か候補送るね』
……通話、終わらせたくないなぁ。
「……ところで完結サギに遭った時ってどうしてる?」
『んー? 待たない場合は適当に脳内補完かな』
てか、待つって選択肢持つのかよそれでも。……確かにアレ覚えてて再開したとか聞いたら見に行くぐらいはするかもしれないけど、意図的に待つ気はないぞ。結構飽きっぽいし。
「脳内補完」
それはそれとして思わずくり返してしまう。
『よっぽど気になるものだけだけど、過去に読んだ作品とかを元にして適当に内容考える。面白くはないだろうけど』
そういう思考になるってのは充分面白いと思うけど。
「過去に読んだ作品からかー」
それが少ないんだよなー。教科書に載ってた話とかだと繋げようもないし、それを含めても少ない。マンガとかを含めりゃもうちょい有るがわりとノリで読んでたからなー。
キツいな」
『一緒に考えようか?』
「え?」
……話す口実。てか約束。嬉しすぎる。
嬉しすぎるけど……。
『……教えたくないならそれでいいけど』
「いや違う!!」
エロいのとか読んだ訳じゃない。
「未完と分かっている話に人を引きずり込んで許されるものなのかと……」
耳元で軽やかな笑い声が聞こえた。
ああ、愛しいな。
---------------------------------
元ネタは力説していた友人の話。許可済み。
で、完結になってたんだよ。
少なくとも作者的にはある程度でもまとめているつもりで書き終わったと思うじゃないか。
作者的にも終わってなかったのならならせめて完結にしないか打ち切ったことどっか分かりやすいところに書いとけよ。
キリすらよくなかったぞ。
「その後違う話も出してた事もあって、まさかあんな中途半端なところで切れてるとは思わなかった」
『えーっと…………ごめんね?』
「いや。誰のせいかっていうと、強いていうなら作者のせいだと思う」
具体的に薦められた訳でもないし、だとしてもとりあえず彼女を責めたい訳じゃない。
けどさっきの『ごめんね?』くっそかわいい。
「そういうオンノベってよくあるのか?」
『あたしの経験からだと完結にしないで放置してる方があるかな?』
まぁ、途中で放置する人が律儀に表示だけ完結にするとは思わないよな。
『それより書籍との関係でキリのいいところで完結にして続きは書籍でのみとかが多いかも』
確かにある意味では終わってないのに完結にしてるだな、それ。
だから書籍化していないなのか。完結まで一気読み出来る作品とは言いづらい。面白いことは面白いんだろうが。
『それで書籍の方は打ち切られて結局未完とか』
……それでもWebよりエグい止め方はされないと信じたい。
『あるいは連載途中で書籍化したけど、書籍でキリがついちゃってWebは途中なのに完結にして止めちゃったのとか』
「作者と書籍読者の中では完結してるわけか」
前情報なしで当たるとキツそうだな。浮いてる部分は書籍を読めば分かるのとも違うだろうし。
『書籍での設定の変更に混乱して、Web版打ち切って書籍版の設定で書き直し始めたとかもあった気がする』
「……続刊出たらどうするのかって感想であってる?」
その後は書籍になっても変更しないのか?
『たぶん』
『そういうのにもう当たりたくないの?』
「さすがに休みが終わるまでにそう何本も読めないし」
口実だが、読むのがゆっくりなのも事実だ。どうせ読むなら面白いのが読みたいのも。
「一本ぐらいはまともに読み終えたいかな」
彼女が読んだ話を薦めてくれるだろうから共通の話題になるし……話題大事。
『じゃあ何本か候補送るね』
……通話、終わらせたくないなぁ。
「……ところで完結サギに遭った時ってどうしてる?」
『んー? 待たない場合は適当に脳内補完かな』
てか、待つって選択肢持つのかよそれでも。……確かにアレ覚えてて再開したとか聞いたら見に行くぐらいはするかもしれないけど、意図的に待つ気はないぞ。結構飽きっぽいし。
「脳内補完」
それはそれとして思わずくり返してしまう。
『よっぽど気になるものだけだけど、過去に読んだ作品とかを元にして適当に内容考える。面白くはないだろうけど』
そういう思考になるってのは充分面白いと思うけど。
「過去に読んだ作品からかー」
それが少ないんだよなー。教科書に載ってた話とかだと繋げようもないし、それを含めても少ない。マンガとかを含めりゃもうちょい有るがわりとノリで読んでたからなー。
キツいな」
『一緒に考えようか?』
「え?」
……話す口実。てか約束。嬉しすぎる。
嬉しすぎるけど……。
『……教えたくないならそれでいいけど』
「いや違う!!」
エロいのとか読んだ訳じゃない。
「未完と分かっている話に人を引きずり込んで許されるものなのかと……」
耳元で軽やかな笑い声が聞こえた。
ああ、愛しいな。
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元ネタは力説していた友人の話。許可済み。
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