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呪いの主
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学校で異臭騒が起こるのと同時に、
ある男の子が校長室に呼び出された。
6年生の私の面倒を見てくれている、ボルドお兄さんだった。
私達も呼び出され、校長にタマちゃんを連れてくるように言われる。
ノックをして入ると、
6年生の担任の先生に取り押さえられながら、今にも殴りかかろうとするボルドお兄さんがいた。
「お前のせいで、お前のせいで俺たちの国は無くなったんだ!死ね!何で死んでないんだ!あの卵には時限爆弾が付いていたはずだ。」
私達は真っ青になる!
タマちゃんは、
「えっ?!臭い卵液だけじゃないの?!」
濃ゆい顔がムンクの叫びのような顔になった!
異臭騒は呪い返しが発動したらしい。
ボルドお兄さんは、私達を見ると驚いた顔で、
「何で君たちが?!」
すると校長は、
「君が仕掛けた爆弾の卵はね、容量がいっぱいでね、プログラムが住所まで入ってなかったんだよ。
そして、行き場を失った卵はロンの家で呪いを解放しようとしたんだ。
家が大変だからとこの子達は手伝ってたようなんだよね。
マリーベルの起点で、卵は凝固した為、タンパク質の変性と共にプログラムの起爆部分がデータとして飛んだんだ。」
マジか?!あの黒いモヤは起爆のデータだったの?
ボルドお兄さんは、
その場でへたり込み泣き出しだ。
放心状態だ。
「君は、失われた国サンブックリンの王子だよね。覚えているよ。その赤い太陽のような髪の毛。」
ボルドお兄さんは、
「お前は、俺たちの国を合併吸収した。
それは、高齢化社会が進行して労働人口が減り国力がなくなったからしょうがない。そう思うしかなかった。
王族の皆んなは、全財産や全ての国宝をトワイライト帝国に差し出した。
我が国の、職人達が生きやすいよう、働きやすいようはからって貰う為だった。
お前らは、社会保障を維持しながら、何とかすると言ってくれただろ。
なのにお前らは、賃上げを簡単に出来ない職人達に大企業並みに押し付けた。
何故だ!何故なんだ!
そのせいで、沢山の職人が店を占めざる得なかった。」
すると、
「私はそれが必要だと思ったからやっただけだ。」
そう言うと、
「今回の件は不問に処す。マリーベルのお陰で何も起きてない。
しかし、彼等には謝るように。私は用があるので、コレで失礼する。」
と出ていった。
ロンくんは、
「なんで、校長先生が国のことに関係してるの?」
と聞いてきた。
すると、6年生の担任の先生が
「ここにいる子には話していいって言われてるから言うね。でも、内緒だよ!
影の暗殺者が居るから消されるかも。
アルベルト王太子殿下なんだよ。私も、側近の1人なんだ。」
闇の暗殺者とはフランのことか・・・。
なんか鑑定したら、天井からフランのスキルがウインドウで出てきたんだけど・・・。
たぶんしゃべったらマジで消される。
ジェフ君は
「ゲッ!聞きたく無かったぜ!
やっぱり。そうか。
伯爵より上の高貴な貴族だとは思ってたんだよ。絶対わけありだろ!触れないようにしてたのに。」
ロンくんは、貴族だらけなので、恐縮して土下座しようとするので、バイオレットちゃんは慌てて止める。
すると、こんどはボルドお兄さんが私たちに
土下座で謝る。
「お前らを狙うつもりは無かったんだ。本当にごめん。本当に。」
と泣いた。
私達は普段たくさんお世話になっている先輩と言うこともあり、何も無かったので大丈夫だと土下座をやめて貰った。
ボルドお兄さんの担任は
カイゼン先生らしい。
苗字は教えてくれなかった。
何となく軽薄で、マリーゴールドの様なオレンジ色の長い髪を一括りにした。糸目のスラリとした男性だった。
年齢は、アルベルト殿下と同じくらいだ。
「ボルド君さー。本来なら処刑もんだよ。よかったねー。死ななくて。
それにさー、退学にならなかった事だし、アルベルト殿下が何故あんな事したか自分で調べてみたら。
そして、その結果どうなったか確認するといいよ。
そもそもさ、君はちゃんと情報を調べたの?
因みにね。
サンブックリンとの王族との契約は、きちんと契約書に書かれているんだ。
もし、社会保障の制度が運用されてなかったり、
職人さんが仕事を失ったりしていたら、
君たちにお金や国宝を返さないといけないんだよね知ってた?」
ボルドお兄さんは、暫く俯いて
首を振る。
意外に担任の言葉には素直だった。
「俺。
言われてみれば、見たいものしか見てなかったと思う。
偏ったメディアの情報や他の人が言うことばかり信じて、自分で統計を読んだり、海外の対策と比較したりしてなかった。
証拠を突き詰めて、王太子を言及してやる。」
コレいいのかな?不敬罪なのでは?
フランは動きがない。
大丈夫なのだろう。
ボルドお兄さんは、ロン君に
「償いとして、僕も彼女達と同じように手伝わせてくれ。」
と言った。
ふと、私は前世のゲームの事を思い出す。
隠しキャラで、失われた王国の王子が先生として出てきた。
彼はそう言えば、国を滅ぼそうとしたが、ヒロインのエステルがそれを止めるんだよね。
そもそも、この卵爆弾の下りなんてあったのかな?コレどうなるの?
まあ、いいか。
もしなんかあっても、最終的に、
エステルが止めてくれるから大丈夫!
ある男の子が校長室に呼び出された。
6年生の私の面倒を見てくれている、ボルドお兄さんだった。
私達も呼び出され、校長にタマちゃんを連れてくるように言われる。
ノックをして入ると、
6年生の担任の先生に取り押さえられながら、今にも殴りかかろうとするボルドお兄さんがいた。
「お前のせいで、お前のせいで俺たちの国は無くなったんだ!死ね!何で死んでないんだ!あの卵には時限爆弾が付いていたはずだ。」
私達は真っ青になる!
タマちゃんは、
「えっ?!臭い卵液だけじゃないの?!」
濃ゆい顔がムンクの叫びのような顔になった!
異臭騒は呪い返しが発動したらしい。
ボルドお兄さんは、私達を見ると驚いた顔で、
「何で君たちが?!」
すると校長は、
「君が仕掛けた爆弾の卵はね、容量がいっぱいでね、プログラムが住所まで入ってなかったんだよ。
そして、行き場を失った卵はロンの家で呪いを解放しようとしたんだ。
家が大変だからとこの子達は手伝ってたようなんだよね。
マリーベルの起点で、卵は凝固した為、タンパク質の変性と共にプログラムの起爆部分がデータとして飛んだんだ。」
マジか?!あの黒いモヤは起爆のデータだったの?
ボルドお兄さんは、
その場でへたり込み泣き出しだ。
放心状態だ。
「君は、失われた国サンブックリンの王子だよね。覚えているよ。その赤い太陽のような髪の毛。」
ボルドお兄さんは、
「お前は、俺たちの国を合併吸収した。
それは、高齢化社会が進行して労働人口が減り国力がなくなったからしょうがない。そう思うしかなかった。
王族の皆んなは、全財産や全ての国宝をトワイライト帝国に差し出した。
我が国の、職人達が生きやすいよう、働きやすいようはからって貰う為だった。
お前らは、社会保障を維持しながら、何とかすると言ってくれただろ。
なのにお前らは、賃上げを簡単に出来ない職人達に大企業並みに押し付けた。
何故だ!何故なんだ!
そのせいで、沢山の職人が店を占めざる得なかった。」
すると、
「私はそれが必要だと思ったからやっただけだ。」
そう言うと、
「今回の件は不問に処す。マリーベルのお陰で何も起きてない。
しかし、彼等には謝るように。私は用があるので、コレで失礼する。」
と出ていった。
ロンくんは、
「なんで、校長先生が国のことに関係してるの?」
と聞いてきた。
すると、6年生の担任の先生が
「ここにいる子には話していいって言われてるから言うね。でも、内緒だよ!
影の暗殺者が居るから消されるかも。
アルベルト王太子殿下なんだよ。私も、側近の1人なんだ。」
闇の暗殺者とはフランのことか・・・。
なんか鑑定したら、天井からフランのスキルがウインドウで出てきたんだけど・・・。
たぶんしゃべったらマジで消される。
ジェフ君は
「ゲッ!聞きたく無かったぜ!
やっぱり。そうか。
伯爵より上の高貴な貴族だとは思ってたんだよ。絶対わけありだろ!触れないようにしてたのに。」
ロンくんは、貴族だらけなので、恐縮して土下座しようとするので、バイオレットちゃんは慌てて止める。
すると、こんどはボルドお兄さんが私たちに
土下座で謝る。
「お前らを狙うつもりは無かったんだ。本当にごめん。本当に。」
と泣いた。
私達は普段たくさんお世話になっている先輩と言うこともあり、何も無かったので大丈夫だと土下座をやめて貰った。
ボルドお兄さんの担任は
カイゼン先生らしい。
苗字は教えてくれなかった。
何となく軽薄で、マリーゴールドの様なオレンジ色の長い髪を一括りにした。糸目のスラリとした男性だった。
年齢は、アルベルト殿下と同じくらいだ。
「ボルド君さー。本来なら処刑もんだよ。よかったねー。死ななくて。
それにさー、退学にならなかった事だし、アルベルト殿下が何故あんな事したか自分で調べてみたら。
そして、その結果どうなったか確認するといいよ。
そもそもさ、君はちゃんと情報を調べたの?
因みにね。
サンブックリンとの王族との契約は、きちんと契約書に書かれているんだ。
もし、社会保障の制度が運用されてなかったり、
職人さんが仕事を失ったりしていたら、
君たちにお金や国宝を返さないといけないんだよね知ってた?」
ボルドお兄さんは、暫く俯いて
首を振る。
意外に担任の言葉には素直だった。
「俺。
言われてみれば、見たいものしか見てなかったと思う。
偏ったメディアの情報や他の人が言うことばかり信じて、自分で統計を読んだり、海外の対策と比較したりしてなかった。
証拠を突き詰めて、王太子を言及してやる。」
コレいいのかな?不敬罪なのでは?
フランは動きがない。
大丈夫なのだろう。
ボルドお兄さんは、ロン君に
「償いとして、僕も彼女達と同じように手伝わせてくれ。」
と言った。
ふと、私は前世のゲームの事を思い出す。
隠しキャラで、失われた王国の王子が先生として出てきた。
彼はそう言えば、国を滅ぼそうとしたが、ヒロインのエステルがそれを止めるんだよね。
そもそも、この卵爆弾の下りなんてあったのかな?コレどうなるの?
まあ、いいか。
もしなんかあっても、最終的に、
エステルが止めてくれるから大丈夫!
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