6歳で死んでしまう少女は　精霊さんと共に生き延びる。

マキマキ

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テロメールのお母さん

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テロメールちゃんに

「広島風お好み焼き？」

と聞き返してみる。
もしかして、転生者なのか？

すると、

「あっ！ごめん！お母さんがよく、小麦粉が少ない時に作ってくれた料理なの。」

テロメールちゃんは

作る時に、いつも歌ってくれた歌を歌ってくれた。

これは、間違いない。

テロメールのお母さんは広島県民？少なくとも転生者の可能性が大きい。

広島県民が知る、とある武将の名前の関西風お好み焼き屋のCMソングだ。

テロメールちゃんのお母さんが転生者なら、恐らく私の不思議な月の書斎で調べればどこにいるのか分かるかも！

転生者の名簿があったはずだ。

籠で眠るドンファン様を抱えた
テロメールちゃんと、番のデイジー様、
側にいたポルカ、と慌てて、どこでも厨房から月の書斎に移動した。

名簿を見ると、

名前:ロロメール　シトロングリーン

前世:日本

前世職業:医者

今世職業:薬師　公爵令嬢

現在地:トワイライト王国
バーミリオン領中央区5-2

生存状態:生存
　　　　腹部の刺傷
癌

テロメールのお母さんは生きていた。
バーミリオン領つまり、ビリジアン伯爵領の隣の領地にいるようだ。

えっ？ちょっと待て！

テロメールのお母さんは、シトロングリーンって苗字がある。

これって貴族だよね。

えっ？この国の公爵令嬢なの？

ポルカは後ろから覗くと、

「おお～懐かしいな！エルビスの子孫か！」

「ポルカ知ってるの？」

「知ってるも何も、あやつとはお前の前に契約していた。腐れ縁の糞王子だ！わしをからかっては、ケタケタ笑う腹立たしい野郎だ！

奥方は、とても美しい優しい女性で、ドンファンと契約していたベルトランの王族の女性だった。

惚れ込んだ女の為、トワイライト帝国の王子の地位を捨てて、隣国で平民として結ばれたんだ。」

どうやら、500年前のトワイライト帝国の第三王子は好きなことをする為王家を出たそうだ。

そこで付けられた名前がシトロングリーン公爵らしい。

しかし、惚れ込んだ女性がベルトランの王族だった。エルビス王子は、暗黒の3年の後の皇帝バルバトの息子だった。

国同士、あまり関係が良くない時期だった為、トワイライト帝国での地位を捨てて、ベルトランの平民となった。

しかし、トワイライト帝国では行方不明になってもその地位と爵位はそのままとなっていたらしい。

そして、ポルカはこのエルビス王子と契約していたらしい。

ポルカは、

「あやつ雷魔法ばかり使うから、

雷の精霊王と契約すればいいのに、

変な虎柄のパンツ履いた真っ赤な上半身裸のおじさん姿の精霊王を連れて歩くの恥ずかしいって言って、

お菓子で俺を釣って

無理矢理契約したんだ。

お陰で、雷の精霊王は100年ぐらい恨まれたんだぞ。何100年に一度しか現れない魔力を持った人間だったからな。

お陰で、拗ねた雷の精霊王はワシを無視しまくってな！

私の周りでキノコがしばらく不作だったんだ。

大好きなマッシュルームを暫く見つけられなかったんだぞ。

エルビスめ！アイツはワシの災だ！」

菓子で釣られるポルカ。ちょろいな。

変な虎柄のパンツで上半身裸って、鬼だよね絶対。

話によると、雷の精霊王は変身魔法が苦手で、ポルカの様に自由に人間の姿や可愛い動物に変身出来なかったらしい。

確かに鬼を連れて、街を練り歩くとか、やばいよね。

私も、ポルカとの契約でよかった。

キノコが不作って。
確かに、キノコ栽培するとき電気流すんだよね。

そんな話をしていると、

テロメールちゃんは、

「お母さん生きてるの？！」

と聞いてきた。

早速バーミリオン領に行こうとする私を、テロメールちゃんは、

「またお父さんやお兄さんに怒られるよ。」

と教えてくれる。

おっと、完全に忘れてた。

私達は一旦戻り、アルベルト殿下に報告して

バーミリオン領に行くことになった。

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