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天丸と天豪 Ⅸ
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2週間後、千石から天丸と天豪が仕上がったと連絡が来た。
俺はアラスカへ迎えに行った。
千石が俺を演習場まで案内し、天丸と天豪が待っていた。
一目で「花岡」の習得が相当に進んだことが分かった。
二人が千石に言われ、俺の前で実演した。
いい仕上がりだった。
「第五階梯までつつがなく習得しました」
「そうか、御苦労」
「でも、自在に操るには、まだ鍛錬が必要です。あと半年もいただければ」
「ああ、それはいいよ。日本で鍛錬させる」
「日本で? 斬さんの所ですか?」
「いや、石神家本家だ。懐かしいだろう?」
「!」
千石が驚き、すぐに爆笑した。
「なるほど。あそこならばすぐですね」
「そうだろう。どんなきつい訓練も平気だって言いやがったからな」
「アハハハハハハハハ!」
天丸と天豪が俺たちの会話を聞いて、不思議そうな顔をしている。
二人の体格が少し変わっていた。
頑強な筋肉の鎧が少し退いて、針金を束ねたような戦士の身体になってきている。
千石が「花岡」の習得以外にも鍛え上げてくれたのだろう。
この短期間でのここまでの変貌は、相当なことをやったに違いない。
「お前たちは「花岡」の技が繰り出せるようになった。でも、それを実戦で使いこなすのはまだまだだ。だからこれから実戦的な鍛錬を始めるんだよ」
「あ、ああ。それってここじゃないのか? 千石さんは素晴らしいトレーナーに見えるが」
「確かにな。千石はソルジャーの育成に関しては超一流だ」
「それでも、別な場所なのか?」
「そうだ。千石もそこで鍛えられた。世界最高の一族がいる」
「へぇ」
まあ、想像も出来ないだろう。
でも、二人とも俺を信じて嬉しそうな顔をした。
「まあ、お二人なら大丈夫ですよ」
「千石さん、本当にお世話になりました」
「千石さん、ありがとうございました!」
天丸と天豪が千石に頭を下げた。
「おし、じゃあ行くか」
俺は「タイガーファング」で日本の盛岡まで飛んだ。
二人は「鷹閃花」はまだ習得していなかった。
まあ、あれはなかなか難しいもので、ソルジャーの中でも習得が後になる者も多い。
双子にでもじっくりと教えてもらおう。
「トラ、千石さんも言ってたけど、俺らの覚えた技ってまだまだ使えねぇんだろ?」
「ああ、そうだ。自分で実際に使いながら、身体に沁み込ませないとな」
「じゃあ、まだ千石さんに教わってった方がいいんじゃねぇのか?」
「心配すんな。千石以上に実戦で鍛え上げてくれる人たちがいっから!」
「さっき言ってた、千石さんもそこで鍛えられたって場所か」
「うん。俺の石神家の本家」
「トラの!」
俺は簡単に二人に石神家のことを話した。
「俺も全然知らなかったんだけどよ。随分と旧い家系で、年がら年中刀を振って鍛錬してる家系なんだよ」
「悪い、よく分からん」
「まあな。例えば江戸時代には大身旗本の家柄だったんだけど、登城の決まりもねぇし、参勤交代もねぇ。ただ、莫大な碌をもらって、ただ剣技を鍛えてただけ。たまに幕府から仕事を頼まれてやってたくらいだな」
「仕事って何だよ?」
「多くは妖魔退治だな。最近までも、年に一回「堕乱蛾」って妖怪を狩りに行ってた」
「じゃあ、妖魔も斬れる人間たちってことか」
「まあな」
天豪が聞いて来た。
「優秀な人たちなんで、時の権力者が保護してたってことですか?」
「うーん、まあ、そうじゃねぇらしい」
「はい?」
「戦国時代に石神家の領地に侵攻して来た連中がいてよ。ああ、武田信玄とかなぁ」
「えぇ!」
「当主が留守の時を狙われた。後から復讐して、ついでに各地で暴れ回った。だから徳川の時代になっても、石神家は不可侵になったんだ」
「そんなですかぁ!」
「明治以降もよ。領地の税収は全部石神家に流れるし、今も国から補助金みたいなのをもらってるらしい。だから働きもしねぇで刀振り回してんだよ」
「凄いですね!」
明治時代の、石神家とバチカンとの小競り合いの話をした。
そして数年前のバチカンが呼んだ妖魔との俺の戦闘。
「前に、バチカンの連中が俺たちを襲ってきてな。返り討ちにしたんだよ」
「バチカン……」
「突然俺んちにローマ教皇が来てさ! 俺、びっくりしちゃった!」
「「……」」
「謝られてな、あ! 今は仲良しなんだぞ?」
「「……」」
二人とも頭が理解を拒んでいる。
そうだろーなー。
前に南にも一通り話し、『虎は孤高に』になんとか入れると言っていた。
まあ、頑張れ。
そんな話をしているうちに、石神家の山頂の鍛錬場に着いた。
「高虎!」
「虎白さん! みなさん!」
「こいつらか」
虎白さんたちが集まって来て、天丸と天豪を早速見た。
「「宜しくお願いします!」」
「おう、なかなかいい面構えだな」
「こいつら、どんなにきつい鍛錬もやるって言ってますから」
「ああ、そんな覚悟は必要ねぇよ」
「でも、俺たちは本当に!」
「いや、嫌がってもやらせっからよ。心配すんな」
「「……」」
虎白さんたちを見ればすぐに分かった。
全身の服が切り裂かれ、今もどこかから血を滴らせている。
天丸たちが全く知らない、本気の実戦訓練をしているのだ。
「高虎さん!」
虎蘭と虎風が走って来た。
虎蘭は一層血まみれで、頬の大きな切り傷は今も残っている。
恐らく一生このままだろう。
今も全身が斬り裂かれ、胸元も大きく破れている。
意外と豊満な胸の谷が見えていた。
しかし、輝く笑顔で微笑んでいた。
「よう、元気そうだな」
「いや、ボロボロですって」
「そうだな。でもオッパイくらい隠せよ」
「誰も気にしてないですから」
「俺が気になるんだよ!」
「ほんとですか!」
虎蘭が笑って俺に胸元を開いて見せた。
みんなで笑った。
動く姿で分かる。
まともに動くだけで激痛が走っている。
それでも動く連中だ。
俺の尊敬して已まない人たちだ。
丁度昼食の時間になったので、剣士たちが用意を始めた。
天丸と天豪も率先して手伝って行く。
やはり上下関係、礼儀のしっかりした二人だった。
昼食はいつものように大量の米と焼き魚など、それに豚汁だった。
みんなそれぞれに丼に盛ってガンガン食べる。
天丸と天豪も同じように喰った。
「お前ら、鳥の胸肉とかじゃねぇのか?」
筋肉量に拘るアスリートたちは、良質なタンパク質を摂取したがる。
鳥の胸肉や、中にはプロテインを使う者も多い。
「そんなもの! お前たちと同じ飯を喰えばいいんだろう?」
天丸にはよく分かっている。
その世界で一流の人間と同じことをすればいいのだ。
長い文化ほど、全てが極まって行く。
最も間違いのない手段は、一流の真似をすればいい。
「まあ、そうだな。戦場じゃ贅沢言ってられねぇからな」
「じゃあ、それでいい。栄養学なんざもう捨てたぜ」
そういえば、こいつらは道間家へ誘ってから一度も食事に文句を言ったことはない。
まあ、どこでも美味い食事だったはずだが。
石神家の食事も実に美味い。
質素ではあるが、本当に美味い。
天丸と天豪は他の剣士たちと同じく、楽しそうに食事をしていた。
剣士たちも初めて会う天丸たちだったが、もう同じ仲間として受け入れてくれていた。
新しく来た二人に、気さくに話し掛け食事を遠慮しないように分けてくれる。
剣士たちは、天丸たちに劣らずみんな大食いだ。
天丸と天豪も笑いながら一緒に飯を喰っていた。
これから一緒に鍛錬をしていく仲間たちだ。
互いに相手が命を懸けて戦う者だと分かっている。
だから仲がいい。
この世で「戦友」ほど友愛の強い結びつきは無い。
美しい集団がここにいる。
天丸と天豪も嬉しそうに笑っていた。
俺はアラスカへ迎えに行った。
千石が俺を演習場まで案内し、天丸と天豪が待っていた。
一目で「花岡」の習得が相当に進んだことが分かった。
二人が千石に言われ、俺の前で実演した。
いい仕上がりだった。
「第五階梯までつつがなく習得しました」
「そうか、御苦労」
「でも、自在に操るには、まだ鍛錬が必要です。あと半年もいただければ」
「ああ、それはいいよ。日本で鍛錬させる」
「日本で? 斬さんの所ですか?」
「いや、石神家本家だ。懐かしいだろう?」
「!」
千石が驚き、すぐに爆笑した。
「なるほど。あそこならばすぐですね」
「そうだろう。どんなきつい訓練も平気だって言いやがったからな」
「アハハハハハハハハ!」
天丸と天豪が俺たちの会話を聞いて、不思議そうな顔をしている。
二人の体格が少し変わっていた。
頑強な筋肉の鎧が少し退いて、針金を束ねたような戦士の身体になってきている。
千石が「花岡」の習得以外にも鍛え上げてくれたのだろう。
この短期間でのここまでの変貌は、相当なことをやったに違いない。
「お前たちは「花岡」の技が繰り出せるようになった。でも、それを実戦で使いこなすのはまだまだだ。だからこれから実戦的な鍛錬を始めるんだよ」
「あ、ああ。それってここじゃないのか? 千石さんは素晴らしいトレーナーに見えるが」
「確かにな。千石はソルジャーの育成に関しては超一流だ」
「それでも、別な場所なのか?」
「そうだ。千石もそこで鍛えられた。世界最高の一族がいる」
「へぇ」
まあ、想像も出来ないだろう。
でも、二人とも俺を信じて嬉しそうな顔をした。
「まあ、お二人なら大丈夫ですよ」
「千石さん、本当にお世話になりました」
「千石さん、ありがとうございました!」
天丸と天豪が千石に頭を下げた。
「おし、じゃあ行くか」
俺は「タイガーファング」で日本の盛岡まで飛んだ。
二人は「鷹閃花」はまだ習得していなかった。
まあ、あれはなかなか難しいもので、ソルジャーの中でも習得が後になる者も多い。
双子にでもじっくりと教えてもらおう。
「トラ、千石さんも言ってたけど、俺らの覚えた技ってまだまだ使えねぇんだろ?」
「ああ、そうだ。自分で実際に使いながら、身体に沁み込ませないとな」
「じゃあ、まだ千石さんに教わってった方がいいんじゃねぇのか?」
「心配すんな。千石以上に実戦で鍛え上げてくれる人たちがいっから!」
「さっき言ってた、千石さんもそこで鍛えられたって場所か」
「うん。俺の石神家の本家」
「トラの!」
俺は簡単に二人に石神家のことを話した。
「俺も全然知らなかったんだけどよ。随分と旧い家系で、年がら年中刀を振って鍛錬してる家系なんだよ」
「悪い、よく分からん」
「まあな。例えば江戸時代には大身旗本の家柄だったんだけど、登城の決まりもねぇし、参勤交代もねぇ。ただ、莫大な碌をもらって、ただ剣技を鍛えてただけ。たまに幕府から仕事を頼まれてやってたくらいだな」
「仕事って何だよ?」
「多くは妖魔退治だな。最近までも、年に一回「堕乱蛾」って妖怪を狩りに行ってた」
「じゃあ、妖魔も斬れる人間たちってことか」
「まあな」
天豪が聞いて来た。
「優秀な人たちなんで、時の権力者が保護してたってことですか?」
「うーん、まあ、そうじゃねぇらしい」
「はい?」
「戦国時代に石神家の領地に侵攻して来た連中がいてよ。ああ、武田信玄とかなぁ」
「えぇ!」
「当主が留守の時を狙われた。後から復讐して、ついでに各地で暴れ回った。だから徳川の時代になっても、石神家は不可侵になったんだ」
「そんなですかぁ!」
「明治以降もよ。領地の税収は全部石神家に流れるし、今も国から補助金みたいなのをもらってるらしい。だから働きもしねぇで刀振り回してんだよ」
「凄いですね!」
明治時代の、石神家とバチカンとの小競り合いの話をした。
そして数年前のバチカンが呼んだ妖魔との俺の戦闘。
「前に、バチカンの連中が俺たちを襲ってきてな。返り討ちにしたんだよ」
「バチカン……」
「突然俺んちにローマ教皇が来てさ! 俺、びっくりしちゃった!」
「「……」」
「謝られてな、あ! 今は仲良しなんだぞ?」
「「……」」
二人とも頭が理解を拒んでいる。
そうだろーなー。
前に南にも一通り話し、『虎は孤高に』になんとか入れると言っていた。
まあ、頑張れ。
そんな話をしているうちに、石神家の山頂の鍛錬場に着いた。
「高虎!」
「虎白さん! みなさん!」
「こいつらか」
虎白さんたちが集まって来て、天丸と天豪を早速見た。
「「宜しくお願いします!」」
「おう、なかなかいい面構えだな」
「こいつら、どんなにきつい鍛錬もやるって言ってますから」
「ああ、そんな覚悟は必要ねぇよ」
「でも、俺たちは本当に!」
「いや、嫌がってもやらせっからよ。心配すんな」
「「……」」
虎白さんたちを見ればすぐに分かった。
全身の服が切り裂かれ、今もどこかから血を滴らせている。
天丸たちが全く知らない、本気の実戦訓練をしているのだ。
「高虎さん!」
虎蘭と虎風が走って来た。
虎蘭は一層血まみれで、頬の大きな切り傷は今も残っている。
恐らく一生このままだろう。
今も全身が斬り裂かれ、胸元も大きく破れている。
意外と豊満な胸の谷が見えていた。
しかし、輝く笑顔で微笑んでいた。
「よう、元気そうだな」
「いや、ボロボロですって」
「そうだな。でもオッパイくらい隠せよ」
「誰も気にしてないですから」
「俺が気になるんだよ!」
「ほんとですか!」
虎蘭が笑って俺に胸元を開いて見せた。
みんなで笑った。
動く姿で分かる。
まともに動くだけで激痛が走っている。
それでも動く連中だ。
俺の尊敬して已まない人たちだ。
丁度昼食の時間になったので、剣士たちが用意を始めた。
天丸と天豪も率先して手伝って行く。
やはり上下関係、礼儀のしっかりした二人だった。
昼食はいつものように大量の米と焼き魚など、それに豚汁だった。
みんなそれぞれに丼に盛ってガンガン食べる。
天丸と天豪も同じように喰った。
「お前ら、鳥の胸肉とかじゃねぇのか?」
筋肉量に拘るアスリートたちは、良質なタンパク質を摂取したがる。
鳥の胸肉や、中にはプロテインを使う者も多い。
「そんなもの! お前たちと同じ飯を喰えばいいんだろう?」
天丸にはよく分かっている。
その世界で一流の人間と同じことをすればいいのだ。
長い文化ほど、全てが極まって行く。
最も間違いのない手段は、一流の真似をすればいい。
「まあ、そうだな。戦場じゃ贅沢言ってられねぇからな」
「じゃあ、それでいい。栄養学なんざもう捨てたぜ」
そういえば、こいつらは道間家へ誘ってから一度も食事に文句を言ったことはない。
まあ、どこでも美味い食事だったはずだが。
石神家の食事も実に美味い。
質素ではあるが、本当に美味い。
天丸と天豪は他の剣士たちと同じく、楽しそうに食事をしていた。
剣士たちも初めて会う天丸たちだったが、もう同じ仲間として受け入れてくれていた。
新しく来た二人に、気さくに話し掛け食事を遠慮しないように分けてくれる。
剣士たちは、天丸たちに劣らずみんな大食いだ。
天丸と天豪も笑いながら一緒に飯を喰っていた。
これから一緒に鍛錬をしていく仲間たちだ。
互いに相手が命を懸けて戦う者だと分かっている。
だから仲がいい。
この世で「戦友」ほど友愛の強い結びつきは無い。
美しい集団がここにいる。
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