上 下
2,561 / 2,840

佐野誘拐 Ⅱ

しおりを挟む
 《喧嘩王》

 俺は最初に飯能市にある「創世の科学」の本部建物へ「飛行」で向かった。
 「Ωコンバットスーツ」ほどではないが、音速を超えても破れない特殊なコンバットスーツだ。
 「虎」の軍として出動しない、非正規作戦でも使用できるように用意した。

 俺が門を吹っ飛ばして破壊すると、警備の人間が飛んできた。
 警察に頼らずに来たということは、暴力沙汰に慣れているのだろう。
 
 「お前はなんだ!」
 「我々は「聖王の騎士」だぞ!」
 「不審者は成敗する!」
 
 「あ?」
 
 5人来たうちの4人を吹っ飛ばす。
 残った一人を地面に投げた。

 「ここに攫ってきた警察官がいるだろう!」
 「な、なんだ!」
 「早く案内しろ!」
 「ふざけるな!」

 ぶっ飛ばした。
 正面の建物へ入り、扉を破壊しながら中を確認する。
 手当たり次第に見つけた人間を捕まえて、佐野さんを知っているか問い質した。
 俺はそうしながらどんどん移動し、部屋をすべて当たって行く。
 階を駆け上がり、最上階まで来ると、教祖がいた。

 「佐野さんはどこだぁ!」
 「し、知らない!」
 
 全ての部屋を探し終えている。
 俺は外へ出て、本部を「トールハンマー」で全壊させた。

 「次はー」

 リストの次に向かった。
 急がなくっちゃ!






 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■





 《小心者》

 「こんにちはー」
 「はい、どちら様ですか?」
 「あの、中に入りますね」
 「え?」

 もう!
 私、こういうの苦手なんですけどー!
 
 「すいません!」
 
 しょうがないんで強引に入った。
 北千住の集会所だ。
 手近の部屋からドアを開けて行く。
 石神さんに、制止は無視して強引に部屋を調べて行くように言われている。
 急がないと佐野さんの生死に関わるからだと。
 
 「ちょっと、あなた! 何してるんですか!」
 
 無視して次の部屋へ行く。
 肩に手を置かれたけど、無視する。

 「あんた! おい!」

 掴みかかって来るので、そのまま引きずって行く。
 これ、どうすればいいのー!

 「いい加減に、ぎゃぁー!」

 オッパイに触ったのでぶっ飛ばした。

 「あ、ごめんなさい」
 「……」

 倒れたまま動かない。
 大丈夫かな。
 他の人も出て来たけど、無視して部屋を探っていく。
 今度は高速移動した。
 風圧でみんな吹っ飛んでいく。

 「はぁー。ここは佐野さんいないな」

 石神さーん! 
 私、こういうの苦手なんですよー!







 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■






 《殺戮王》

 「えーと、最初は「赤坂大記念堂」かぁー。あ、ここだ! 佐野さーん! 今、亜紀ちゃんが行きますよー!」

 周囲のビルが建つ間に、ちょっと広めの敷地がある。
 でっかいお堂って感じの建物だ。
 地上に降りると、大勢の人が中へ入る所だった。

 「あのー」
 「あなたはどなたですか?」
 「あのー、一番偉い人ってどこですか?」
 「サティアン・マスターのこと?」
 「あ、その人で!」
 「今日は祝祭典の準備でお忙しいと思うけど」
 「そうなんですかー」
 「あなたは信者の方?」
 「いいえ」
 「え、だれ!」
 
 無視して中へ入った。

 内部の部屋を調べて行きながら、佐野さんを探した。
 大勢の人に邪魔されそうになったけど、全員ぶっ飛ばした。
 広い中心の部屋に、偉そうな服を着た人がいる。
 とっ捕まえた。

 「おい、佐野さんはどこじゃぁ!」
 「お前は誰じゃ!」
 「誰でもいいんじゃぁー!」

 ぶっ飛ばした。

 「ヒェェェー!」
 「ジジィ! 佐野さんはどこじゃぁ!」
 「し、知りません!」
 「てめぇー!」
 「赦してくださいぃー!」

 知らないかぁー。
 みんな逃げてったので、建物を全壊させた。
 次かぁー。





 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■





 《キューティー破壊天使A》

 えーと、横浜大集会場かー。
 あそこだね!

 「たのもー!」

 門を乗り越えて叫んだ。
 門番の人が出て来た。

 「君はなんだ?」
 「佐野さんどこ?」
 「え?」
 「知らない?」
 「ええ」
 「そっかー」

 建物へ向かった。

 「ちょっと待って!」
 
 ぶっ飛ばした。
 転がってって動かなくなる。

 玄関に入る。

 「佐野さーん!」

 何人か来る。
 ぶっ飛ばして大きな扉を開けると、大きな広間の中で大勢の人がいた。

 「佐野さんを知ってる人ぉー!」
 「誰だ?」
 「お嬢ちゃん、ここに入って来ちゃダメよ?」

 優しそうなおばちゃんが近づいて来た。
 ぶっ飛ばす。
 ここにはいなさそうなので、他の部屋を探して行った。
 大騒ぎになってる。
 面倒なので、部屋のドアは吹っ飛ばしていく。
 あ、中に佐野さんいたらダメじゃん。
 途中からちゃんと開けた。
 いない。
 10人くらい追い掛けて来るので、さっきの広間に戻って上を吹っ飛ばした。
 全員が絶叫して逃げてく。
 
 《轟雷》

 激しい電撃で建物全体が崩壊した。
 次、行くね!

 




 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■






 《キューティー破壊天使B》

 自分の受け持ちに行く途中で、映像で見たステーションワゴンと同じのを見つけた。
 取敢えず、ぶっ壊しておこー。
 急降下で「龍刀」。
 スッパリ。

 「うぉぉぉぉーー!」

 運転手が叫んだ。
 奇跡的にブレーキが効いたか、右半分が停止した。

 「あんた、さっき悪いことしたでしょ!」
 「へ?」
 「してない?」
 「は、はい!」
 「じゃあ、ごめんね!」

 やっぱ違ったかー。
 飛び立った。
  
 「あ、板橋鍛錬場だ!」

 上空から見つけて、下へ降りた。
 敷地で大勢の人間が組手をやってる。
 突然空から降りた私を見てびっくりしてる。
 
 「なんだ、こいつ!」
 
 叫びながら襲い掛かって来た。
 全員ぶっ飛ばす。
 手足を折られて泣き叫ぶ奴もいる。
 情けないなー。

 「佐野さんはどこ!」
 「はい?」
 「さ・の・さ・ん!」
 「知らねぇ!」

 ぶっ飛ばす。
 高速機動で全員の肋骨を折った。

 「佐野さん、いないの!」
 「い、いません……」
 「ちゃんと答えろ!」
 「いません!」

 いないかー。
 一応建物に入った。

 「佐野さーん!」

 部屋を全部見たけどいなかった。
 「虚震花」で粉々にしてやった。

 「じゃあな!」
 『……』

 さあ、次だぁー!







 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■





 《再びキューティー破壊天使B》

 私の受け持ちの次は、非公表の施設。
 あやしーぞー!

 荒川河川敷に近い施設で、そんなに大きくない。
 200坪くらいで、3階建ての建物。
 コンクリの建物だけど、門には何も書いてない。
 普通に門から入ろうとしたら、いきなり建物から3人が飛び出して来た。
 あ、こいつらライカンスロープじゃん。

 《一文字》

 一瞬で3体の首が飛んだ。
 血しぶきを噴き上げて倒れる。
 建物からまた10人くらい出て来る。

 《一文字》

 ぶっ倒れる。
 3回くらいやって、30体くらい殺した。
 
 「ここ、なんなの?」

 取敢えず中に入った。
 手近な部屋から覗いて行くけど、誰もいない。
 2階に3人いた。

 《一文字》

 あ、こいつら人間じゃん。
 ま、いっかぁー!
 でも、佐野さんいないかなー。
 3階には5人がいた。

 「佐野さん、出さないと殺すよ?」
 「サノサン?」
 「知ってるでしょ!」
 「い、いいえ!」
 「ライカンスロープ配備してたよね?」
 「!」
 「佐野さん、知らない?」
 「知りません!」

 《一文字》

 建物も潰したよ!
しおりを挟む
感想 56

あなたにおすすめの小説

淫らな蜜に狂わされ

歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。 全体的に性的表現・性行為あり。 他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。 全3話完結済みです。

NPO法人マヨヒガ! ~CGモデラーって難しいんですか?~

みつまめ つぼみ
キャラ文芸
 ハードワークと職業適性不一致に悩み、毎日をつらく感じている香澄(かすみ)。  彼女は帰り道、不思議な喫茶店を見つけて足を踏み入れる。  そこで出会った青年マスター晴臣(はるおみ)は、なんと『ぬらりひょん』!  彼は香澄を『マヨヒガ』へと誘い、彼女の保護を約束する。  離職した香澄は、新しいステージである『3DCGモデラー』で才能を開花させる。  香澄の手が、デジタル空間でキャラクターに命を吹き込む――。

双葉病院小児病棟

moa
キャラ文芸
ここは双葉病院小児病棟。 病気と闘う子供たち、その病気を治すお医者さんたちの物語。 この双葉病院小児病棟には重い病気から身近な病気、たくさんの幅広い病気の子供たちが入院してきます。 すぐに治って退院していく子もいればそうでない子もいる。 メンタル面のケアも大事になってくる。 当病院は親の付き添いありでの入院は禁止とされています。 親がいると子供たちは甘えてしまうため、あえて離して治療するという方針。 【集中して治療をして早く治す】 それがこの病院のモットーです。 ※この物語はフィクションです。 実際の病院、治療とは異なることもあると思いますが暖かい目で見ていただけると幸いです。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!

霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。 でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。 けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。 同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。 そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?

人形の中の人の憂鬱

ジャン・幸田
キャラ文芸
 等身大人形が動く時、中の人がいるはずだ! でも、いないとされる。いうだけ野暮であるから。そんな中の人に関するオムニバス物語である。 【アルバイト】昭和時代末期、それほど知られていなかった美少女着ぐるみヒロインショーをめぐる物語。 【少女人形店員】父親の思い付きで着ぐるみ美少女マスクを着けて営業させられる少女の運命は?

ハイスペック上司からのドSな溺愛

鳴宮鶉子
恋愛
ハイスペック上司からのドSな溺愛

処理中です...