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佐野誘拐 Ⅱ

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 《喧嘩王》

 俺は最初に飯能市にある「創世の科学」の本部建物へ「飛行」で向かった。
 「Ωコンバットスーツ」ほどではないが、音速を超えても破れない特殊なコンバットスーツだ。
 「虎」の軍として出動しない、非正規作戦でも使用できるように用意した。

 俺が門を吹っ飛ばして破壊すると、警備の人間が飛んできた。
 警察に頼らずに来たということは、暴力沙汰に慣れているのだろう。
 
 「お前はなんだ!」
 「我々は「聖王の騎士」だぞ!」
 「不審者は成敗する!」
 
 「あ?」
 
 5人来たうちの4人を吹っ飛ばす。
 残った一人を地面に投げた。

 「ここに攫ってきた警察官がいるだろう!」
 「な、なんだ!」
 「早く案内しろ!」
 「ふざけるな!」

 ぶっ飛ばした。
 正面の建物へ入り、扉を破壊しながら中を確認する。
 手当たり次第に見つけた人間を捕まえて、佐野さんを知っているか問い質した。
 俺はそうしながらどんどん移動し、部屋をすべて当たって行く。
 階を駆け上がり、最上階まで来ると、教祖がいた。

 「佐野さんはどこだぁ!」
 「し、知らない!」
 
 全ての部屋を探し終えている。
 俺は外へ出て、本部を「トールハンマー」で全壊させた。

 「次はー」

 リストの次に向かった。
 急がなくっちゃ!






 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■





 《小心者》

 「こんにちはー」
 「はい、どちら様ですか?」
 「あの、中に入りますね」
 「え?」

 もう!
 私、こういうの苦手なんですけどー!
 
 「すいません!」
 
 しょうがないんで強引に入った。
 北千住の集会所だ。
 手近の部屋からドアを開けて行く。
 石神さんに、制止は無視して強引に部屋を調べて行くように言われている。
 急がないと佐野さんの生死に関わるからだと。
 
 「ちょっと、あなた! 何してるんですか!」
 
 無視して次の部屋へ行く。
 肩に手を置かれたけど、無視する。

 「あんた! おい!」

 掴みかかって来るので、そのまま引きずって行く。
 これ、どうすればいいのー!

 「いい加減に、ぎゃぁー!」

 オッパイに触ったのでぶっ飛ばした。

 「あ、ごめんなさい」
 「……」

 倒れたまま動かない。
 大丈夫かな。
 他の人も出て来たけど、無視して部屋を探っていく。
 今度は高速移動した。
 風圧でみんな吹っ飛んでいく。

 「はぁー。ここは佐野さんいないな」

 石神さーん! 
 私、こういうの苦手なんですよー!







 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■






 《殺戮王》

 「えーと、最初は「赤坂大記念堂」かぁー。あ、ここだ! 佐野さーん! 今、亜紀ちゃんが行きますよー!」

 周囲のビルが建つ間に、ちょっと広めの敷地がある。
 でっかいお堂って感じの建物だ。
 地上に降りると、大勢の人が中へ入る所だった。

 「あのー」
 「あなたはどなたですか?」
 「あのー、一番偉い人ってどこですか?」
 「サティアン・マスターのこと?」
 「あ、その人で!」
 「今日は祝祭典の準備でお忙しいと思うけど」
 「そうなんですかー」
 「あなたは信者の方?」
 「いいえ」
 「え、だれ!」
 
 無視して中へ入った。

 内部の部屋を調べて行きながら、佐野さんを探した。
 大勢の人に邪魔されそうになったけど、全員ぶっ飛ばした。
 広い中心の部屋に、偉そうな服を着た人がいる。
 とっ捕まえた。

 「おい、佐野さんはどこじゃぁ!」
 「お前は誰じゃ!」
 「誰でもいいんじゃぁー!」

 ぶっ飛ばした。

 「ヒェェェー!」
 「ジジィ! 佐野さんはどこじゃぁ!」
 「し、知りません!」
 「てめぇー!」
 「赦してくださいぃー!」

 知らないかぁー。
 みんな逃げてったので、建物を全壊させた。
 次かぁー。





 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■





 《キューティー破壊天使A》

 えーと、横浜大集会場かー。
 あそこだね!

 「たのもー!」

 門を乗り越えて叫んだ。
 門番の人が出て来た。

 「君はなんだ?」
 「佐野さんどこ?」
 「え?」
 「知らない?」
 「ええ」
 「そっかー」

 建物へ向かった。

 「ちょっと待って!」
 
 ぶっ飛ばした。
 転がってって動かなくなる。

 玄関に入る。

 「佐野さーん!」

 何人か来る。
 ぶっ飛ばして大きな扉を開けると、大きな広間の中で大勢の人がいた。

 「佐野さんを知ってる人ぉー!」
 「誰だ?」
 「お嬢ちゃん、ここに入って来ちゃダメよ?」

 優しそうなおばちゃんが近づいて来た。
 ぶっ飛ばす。
 ここにはいなさそうなので、他の部屋を探して行った。
 大騒ぎになってる。
 面倒なので、部屋のドアは吹っ飛ばしていく。
 あ、中に佐野さんいたらダメじゃん。
 途中からちゃんと開けた。
 いない。
 10人くらい追い掛けて来るので、さっきの広間に戻って上を吹っ飛ばした。
 全員が絶叫して逃げてく。
 
 《轟雷》

 激しい電撃で建物全体が崩壊した。
 次、行くね!

 




 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■






 《キューティー破壊天使B》

 自分の受け持ちに行く途中で、映像で見たステーションワゴンと同じのを見つけた。
 取敢えず、ぶっ壊しておこー。
 急降下で「龍刀」。
 スッパリ。

 「うぉぉぉぉーー!」

 運転手が叫んだ。
 奇跡的にブレーキが効いたか、右半分が停止した。

 「あんた、さっき悪いことしたでしょ!」
 「へ?」
 「してない?」
 「は、はい!」
 「じゃあ、ごめんね!」

 やっぱ違ったかー。
 飛び立った。
  
 「あ、板橋鍛錬場だ!」

 上空から見つけて、下へ降りた。
 敷地で大勢の人間が組手をやってる。
 突然空から降りた私を見てびっくりしてる。
 
 「なんだ、こいつ!」
 
 叫びながら襲い掛かって来た。
 全員ぶっ飛ばす。
 手足を折られて泣き叫ぶ奴もいる。
 情けないなー。

 「佐野さんはどこ!」
 「はい?」
 「さ・の・さ・ん!」
 「知らねぇ!」

 ぶっ飛ばす。
 高速機動で全員の肋骨を折った。

 「佐野さん、いないの!」
 「い、いません……」
 「ちゃんと答えろ!」
 「いません!」

 いないかー。
 一応建物に入った。

 「佐野さーん!」

 部屋を全部見たけどいなかった。
 「虚震花」で粉々にしてやった。

 「じゃあな!」
 『……』

 さあ、次だぁー!







 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■





 《再びキューティー破壊天使B》

 私の受け持ちの次は、非公表の施設。
 あやしーぞー!

 荒川河川敷に近い施設で、そんなに大きくない。
 200坪くらいで、3階建ての建物。
 コンクリの建物だけど、門には何も書いてない。
 普通に門から入ろうとしたら、いきなり建物から3人が飛び出して来た。
 あ、こいつらライカンスロープじゃん。

 《一文字》

 一瞬で3体の首が飛んだ。
 血しぶきを噴き上げて倒れる。
 建物からまた10人くらい出て来る。

 《一文字》

 ぶっ倒れる。
 3回くらいやって、30体くらい殺した。
 
 「ここ、なんなの?」

 取敢えず中に入った。
 手近な部屋から覗いて行くけど、誰もいない。
 2階に3人いた。

 《一文字》

 あ、こいつら人間じゃん。
 ま、いっかぁー!
 でも、佐野さんいないかなー。
 3階には5人がいた。

 「佐野さん、出さないと殺すよ?」
 「サノサン?」
 「知ってるでしょ!」
 「い、いいえ!」
 「ライカンスロープ配備してたよね?」
 「!」
 「佐野さん、知らない?」
 「知りません!」

 《一文字》

 建物も潰したよ!
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