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早乙女家 第2子出産
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「久遠さん、陣痛が始まりました」
「わ、分かった!」
10月の第2週の金曜日の朝。
予定日を少し過ぎて、雪野さんの陣痛が始まった。
俺はすぐに用意していた荷物を持って、雪野さんをポルシェに乗せた。
石神が来てくれた。
「怜花を預かりに来たぞ」
「ああ、頼む」
「石神さん、申し訳ありません」
「いいって! 安心して下さい」
「はい!」
石神が笑って怜花を抱き上げてくれた。
怜花も笑って石神の首にしがみついた。
恐らく今日中の出産になるだろうから、怜花は石神家で預かってもらう。
俺は病院で雪野さんに付き添うつもりだった。
3時間後。
無事に雪野さんが子どもを生んでくれた。
今度は男の子だ。
「よかった!」
「ウフフフフ」
雪野さんも子どもも元気だ。
「また雪野さんに似て綺麗な子だよ!」
「そんなことを! あなたに似てますよ」
「そうかな」
二人で笑った。
一つだけ、普通の赤ん坊でないことがあった。
両手の指が6本ある。
多指症と言うらしい。
でも特段悪いことではないと医師から説明を受けた。
俺も雪野さんもまったく気にしなかった。
「石神に連絡するよ。早く生まれれば夕方に来てくれると言ってた」
「是非! 名付けは断られますかね」
「うーん。頼んでは観るけどなー」
「本当は石神さんのおっしゃる通りに、私たちで決めるべきものなんでしょうけど」
「うん。でもな、何だか石神に縁が深いように思うんだよ」
「私もです。石神さんと繋がっていれば安心するような気がして」
「そうなんだよ!」
とにかく、石神に電話した。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
雪野さんの陣痛が始まる3日前。
俺はドイツのブルートシュヴェルトのレジーナ(女王)から連絡を受けた。
俺に会いたいということだった。
レジーナが俺を呼ぶということは、重大な話があるのだろう。
だからすぐに「飛行」で会いに行った。
ブルートシュヴェルトの本部は分かっているので、俺はそのまま敷地内へ降りた。
ここにも既に皇紀システムを組んで入れている。
俺の到着は事前に分かっているはずだ。
俺は「Ωコンバットスーツ」のまま玄関へ向かい、すぐに巨大な玄関のドアが開かれた。
「シューネス・ティア(美獣)様。お待ち申し上げておりました」
「久振りだな。元気そうじゃないか」
「はい、全て美獣様のお陰です」
ブルートシュヴェルトの連中は俺のことを「美獣」と呼ぶようになった。
レジーナの指示だろう。
俺の記憶には無いが、昔その名前で一緒に戦ったということだ。
長い廊下を歩いて、レジーナの居室へ向かった。
広大な屋敷の中でも特別な部屋だ。
護衛たちも多く付いている。
俺の姿を観て、全員が頭を下げて迎えて行く。
「どうぞお入り下さい」
俺を案内した執事らしい男がドアの前で離れた。
俺以外にこのドアは開けられないのだろう。
中は300平米はある広大な居室だった。
「ルイーサ(レジーナの名)、来たぞ」
「タカトラ、待っていたわ」
ルイーサは窓辺に立って、俺を振り向いた。
「!」
「驚くか。力を取り戻したからな」
ルイーサは以前に会った時には、美しくはあったが老婆の姿だった。
しかし、今目の前にいるのは40代の本当に美しい女の容姿だった。
「眠りに入ると、どうしても代謝が鈍ってな。しばらくすれば、この通りよ」
「そういうものかよ」
俺は笑うしかなかった。
ルイーサの美貌は、顔や身体の造りの問題ではない。
内面から迸る輝きのようなものがある。
人間とは違うのだから、そういうものと思うしかない。
俺が世界で最も美しいと思う六花とは違う。
崇める対象なのだ。
「美しいな、ルイーサ」
「ありがとう、タカトラ」
ルイーサが着替えを持って来るように言った。
すぐに数人の手によって大きな盆に乗せられた衣服が運ばれる。
「タカトラ、それに着替えろ」
「分かった」
話をするだけにしても、格式があるのだろう。
そういう仕来り、儀礼が無ければ、長大な年月を組織として維持出来ないのかもしれない。
俺は居室に繋がった部屋へ連れられ、ルイーサが用意した服に着替えた。
驚くべきなのだろうが、俺の身体にピッタリだった。
靴までもまったく違和感がない。
ビスポークで仕上げたものと変わらない。
但し、普通のスーツではない。
大胆に斜めにカットした布を重ね合わせたような、独特なデザインだ。
濃い暗色の茜色の生地が基調だが、甲冑のようにも見える。
裁断が絶妙なのだろうが、非常に動きやすい。
パンツも同様のデザインで、上着の腹部とパンツの腿の部分に暗色のブルーの生地が当てられている。
ハイネックのスタンドカラーのシャツを内側に着込み、カラーと首から胸にオルナメントの模様が金糸と銀糸で縫い込まれている。
シャツは当然上等なシルクだし、ボタンは真珠だ。
上着とパンツはシルク混の300番手ほどの海島綿か。
上着の裾は長いが、燕尾服ほどではない。
要は、美しいデザインだった。
靴はエンジ色のリザード革だ。
カフスはブラックダイヤモンドで、驚くことに薔薇の形にカッティングされていた。
物凄い技術だ。
ご丁寧に時計まで用意され、ピアジェのメレダイヤをふんだんにあしらったものだった。
紅色のポケットチーフを挿し、部屋を出た。
「美獣! よく似合っている」
「ああ、ありがとうな。こういうデザインは初めてだ」
「お前のために用意した。どうか持ち帰って欲しい」
「ありがたく頂こう」
恐らくブルートシュヴェルトの中の優秀なデザイナーの手によるものだろう。
俺の好みを分かっているのは、相当なセンスと洞察力を持った者だと感じた。
世の高名なデザイナーも到達できない領域だ。
数百年を修行に注ぐことができる、ブルートシュヴェルトの人間だけのセンスだ。
俺がソファに勧められて座ると、すぐに紅茶が運ばれて来た。
俺もレジーナも一人掛けのソファだ。
二人とも脇にある小テーブルに紅茶が乗せられる。
人が去るとルイーサが話し出した。
「アキーレたちは息災か」
「もちろんだ。ああ、あいつらの前ではその呼び名はやめてくれ」
「分かった」
「俺もあいつらも過去の記憶は無い。昔、ルイーサたちと一緒に戦ったことは信じているが、その記憶は俺たちには必要ない」
「分かっている。つい私も懐かしくてな。思い出というのは、今この時よりも美しく大切なものだ」
「それは分かるよ」
紅茶に口を付けた。
もちろん、恐ろしい程に美味い。
最高級の茶葉を、最高の腕で淹れている。
「タカトラを呼んだのは、特別な者が来るからだ」
「特別な?」
「クルスだ。覚えてはいないだろうが」
「クルス? ああ、分からないな」
ルイーサは微笑んで説明した。
「美獣がアキーレたちとの記憶は必要ないということは分かる。しかし、クルスだけは特別だ」
「どういう奴なんだ?」
「「癒す者」だ。およそ、どのような傷も病も癒す力がある。神々から特別に与えられた権能だ。死を乗り越えさせる力と言えば分かるか?」
「あまりよくは分からんな」
「死んだとしても甦らせることが出来る」
「なんだと!」
それは、それこそキリストのような奇跡の力ではないのか。
「もちろん、条件はある。死は生の一部だからな。そう簡単には行かない。だが、美獣に関してであれば、それは確実な権能だ」
「おい!」
「前回は、そのことが知られ、クルスは真っ先に狙われ殺された。クルスは自分自身を癒すことは出来ない」
「……」
「だからお前も死んだ。私にとっては最悪の記憶だ」
「そのクルスが来るというのはどういうことだ?」
「生まれるのだ。お前の近くに生まれる」
「俺の子どもなのか?」
「恐らくそうではない。タカトラの子はみんな戦う者だからな」
「それじゃ……」
ルイーサがまた微笑んだ。
「お前ならば、観れば分かるだろう。クルスはお前のことが大好きだったからな。お前もクルスを大事にしていた。だからきっと一目で分かる」
「そうか」
途方もない話だったが、ルイーサの言葉は信頼出来た。
それも一般的な感覚ではないが。
しかし、ルイーサのことは俺の魂が信頼していた。
記憶は無くとも、俺はルイーサの語るように、過去に共に戦場を亘っていた確信がある。
「分かった。じゃあ楽しみにしているよ」
「ああ」
話は終わったようだ。
俺は紅茶を飲み干し、帰ろうと思った。
「タカトラ、折角来たのだ。食事をしよう」
「そうだな。じゃあ、世話になろうか」
ルイーサが嬉しそうに微笑んだ。
「お前は昔から食事にはうるさかった」
「そうか?」
「今でもそうだろう。満足させてやる」
「それは楽しみだ」
俺は居室に繋がった別な部屋へ案内された。
食堂のようで、また豪華なテーブルが置かれ、食事が運ばれて来た。
この世のものとは思えない、間違いなく俺が生涯で最高と思う食事だった。
「わ、分かった!」
10月の第2週の金曜日の朝。
予定日を少し過ぎて、雪野さんの陣痛が始まった。
俺はすぐに用意していた荷物を持って、雪野さんをポルシェに乗せた。
石神が来てくれた。
「怜花を預かりに来たぞ」
「ああ、頼む」
「石神さん、申し訳ありません」
「いいって! 安心して下さい」
「はい!」
石神が笑って怜花を抱き上げてくれた。
怜花も笑って石神の首にしがみついた。
恐らく今日中の出産になるだろうから、怜花は石神家で預かってもらう。
俺は病院で雪野さんに付き添うつもりだった。
3時間後。
無事に雪野さんが子どもを生んでくれた。
今度は男の子だ。
「よかった!」
「ウフフフフ」
雪野さんも子どもも元気だ。
「また雪野さんに似て綺麗な子だよ!」
「そんなことを! あなたに似てますよ」
「そうかな」
二人で笑った。
一つだけ、普通の赤ん坊でないことがあった。
両手の指が6本ある。
多指症と言うらしい。
でも特段悪いことではないと医師から説明を受けた。
俺も雪野さんもまったく気にしなかった。
「石神に連絡するよ。早く生まれれば夕方に来てくれると言ってた」
「是非! 名付けは断られますかね」
「うーん。頼んでは観るけどなー」
「本当は石神さんのおっしゃる通りに、私たちで決めるべきものなんでしょうけど」
「うん。でもな、何だか石神に縁が深いように思うんだよ」
「私もです。石神さんと繋がっていれば安心するような気がして」
「そうなんだよ!」
とにかく、石神に電話した。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
雪野さんの陣痛が始まる3日前。
俺はドイツのブルートシュヴェルトのレジーナ(女王)から連絡を受けた。
俺に会いたいということだった。
レジーナが俺を呼ぶということは、重大な話があるのだろう。
だからすぐに「飛行」で会いに行った。
ブルートシュヴェルトの本部は分かっているので、俺はそのまま敷地内へ降りた。
ここにも既に皇紀システムを組んで入れている。
俺の到着は事前に分かっているはずだ。
俺は「Ωコンバットスーツ」のまま玄関へ向かい、すぐに巨大な玄関のドアが開かれた。
「シューネス・ティア(美獣)様。お待ち申し上げておりました」
「久振りだな。元気そうじゃないか」
「はい、全て美獣様のお陰です」
ブルートシュヴェルトの連中は俺のことを「美獣」と呼ぶようになった。
レジーナの指示だろう。
俺の記憶には無いが、昔その名前で一緒に戦ったということだ。
長い廊下を歩いて、レジーナの居室へ向かった。
広大な屋敷の中でも特別な部屋だ。
護衛たちも多く付いている。
俺の姿を観て、全員が頭を下げて迎えて行く。
「どうぞお入り下さい」
俺を案内した執事らしい男がドアの前で離れた。
俺以外にこのドアは開けられないのだろう。
中は300平米はある広大な居室だった。
「ルイーサ(レジーナの名)、来たぞ」
「タカトラ、待っていたわ」
ルイーサは窓辺に立って、俺を振り向いた。
「!」
「驚くか。力を取り戻したからな」
ルイーサは以前に会った時には、美しくはあったが老婆の姿だった。
しかし、今目の前にいるのは40代の本当に美しい女の容姿だった。
「眠りに入ると、どうしても代謝が鈍ってな。しばらくすれば、この通りよ」
「そういうものかよ」
俺は笑うしかなかった。
ルイーサの美貌は、顔や身体の造りの問題ではない。
内面から迸る輝きのようなものがある。
人間とは違うのだから、そういうものと思うしかない。
俺が世界で最も美しいと思う六花とは違う。
崇める対象なのだ。
「美しいな、ルイーサ」
「ありがとう、タカトラ」
ルイーサが着替えを持って来るように言った。
すぐに数人の手によって大きな盆に乗せられた衣服が運ばれる。
「タカトラ、それに着替えろ」
「分かった」
話をするだけにしても、格式があるのだろう。
そういう仕来り、儀礼が無ければ、長大な年月を組織として維持出来ないのかもしれない。
俺は居室に繋がった部屋へ連れられ、ルイーサが用意した服に着替えた。
驚くべきなのだろうが、俺の身体にピッタリだった。
靴までもまったく違和感がない。
ビスポークで仕上げたものと変わらない。
但し、普通のスーツではない。
大胆に斜めにカットした布を重ね合わせたような、独特なデザインだ。
濃い暗色の茜色の生地が基調だが、甲冑のようにも見える。
裁断が絶妙なのだろうが、非常に動きやすい。
パンツも同様のデザインで、上着の腹部とパンツの腿の部分に暗色のブルーの生地が当てられている。
ハイネックのスタンドカラーのシャツを内側に着込み、カラーと首から胸にオルナメントの模様が金糸と銀糸で縫い込まれている。
シャツは当然上等なシルクだし、ボタンは真珠だ。
上着とパンツはシルク混の300番手ほどの海島綿か。
上着の裾は長いが、燕尾服ほどではない。
要は、美しいデザインだった。
靴はエンジ色のリザード革だ。
カフスはブラックダイヤモンドで、驚くことに薔薇の形にカッティングされていた。
物凄い技術だ。
ご丁寧に時計まで用意され、ピアジェのメレダイヤをふんだんにあしらったものだった。
紅色のポケットチーフを挿し、部屋を出た。
「美獣! よく似合っている」
「ああ、ありがとうな。こういうデザインは初めてだ」
「お前のために用意した。どうか持ち帰って欲しい」
「ありがたく頂こう」
恐らくブルートシュヴェルトの中の優秀なデザイナーの手によるものだろう。
俺の好みを分かっているのは、相当なセンスと洞察力を持った者だと感じた。
世の高名なデザイナーも到達できない領域だ。
数百年を修行に注ぐことができる、ブルートシュヴェルトの人間だけのセンスだ。
俺がソファに勧められて座ると、すぐに紅茶が運ばれて来た。
俺もレジーナも一人掛けのソファだ。
二人とも脇にある小テーブルに紅茶が乗せられる。
人が去るとルイーサが話し出した。
「アキーレたちは息災か」
「もちろんだ。ああ、あいつらの前ではその呼び名はやめてくれ」
「分かった」
「俺もあいつらも過去の記憶は無い。昔、ルイーサたちと一緒に戦ったことは信じているが、その記憶は俺たちには必要ない」
「分かっている。つい私も懐かしくてな。思い出というのは、今この時よりも美しく大切なものだ」
「それは分かるよ」
紅茶に口を付けた。
もちろん、恐ろしい程に美味い。
最高級の茶葉を、最高の腕で淹れている。
「タカトラを呼んだのは、特別な者が来るからだ」
「特別な?」
「クルスだ。覚えてはいないだろうが」
「クルス? ああ、分からないな」
ルイーサは微笑んで説明した。
「美獣がアキーレたちとの記憶は必要ないということは分かる。しかし、クルスだけは特別だ」
「どういう奴なんだ?」
「「癒す者」だ。およそ、どのような傷も病も癒す力がある。神々から特別に与えられた権能だ。死を乗り越えさせる力と言えば分かるか?」
「あまりよくは分からんな」
「死んだとしても甦らせることが出来る」
「なんだと!」
それは、それこそキリストのような奇跡の力ではないのか。
「もちろん、条件はある。死は生の一部だからな。そう簡単には行かない。だが、美獣に関してであれば、それは確実な権能だ」
「おい!」
「前回は、そのことが知られ、クルスは真っ先に狙われ殺された。クルスは自分自身を癒すことは出来ない」
「……」
「だからお前も死んだ。私にとっては最悪の記憶だ」
「そのクルスが来るというのはどういうことだ?」
「生まれるのだ。お前の近くに生まれる」
「俺の子どもなのか?」
「恐らくそうではない。タカトラの子はみんな戦う者だからな」
「それじゃ……」
ルイーサがまた微笑んだ。
「お前ならば、観れば分かるだろう。クルスはお前のことが大好きだったからな。お前もクルスを大事にしていた。だからきっと一目で分かる」
「そうか」
途方もない話だったが、ルイーサの言葉は信頼出来た。
それも一般的な感覚ではないが。
しかし、ルイーサのことは俺の魂が信頼していた。
記憶は無くとも、俺はルイーサの語るように、過去に共に戦場を亘っていた確信がある。
「分かった。じゃあ楽しみにしているよ」
「ああ」
話は終わったようだ。
俺は紅茶を飲み干し、帰ろうと思った。
「タカトラ、折角来たのだ。食事をしよう」
「そうだな。じゃあ、世話になろうか」
ルイーサが嬉しそうに微笑んだ。
「お前は昔から食事にはうるさかった」
「そうか?」
「今でもそうだろう。満足させてやる」
「それは楽しみだ」
俺は居室に繋がった別な部屋へ案内された。
食堂のようで、また豪華なテーブルが置かれ、食事が運ばれて来た。
この世のものとは思えない、間違いなく俺が生涯で最高と思う食事だった。
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