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ローマの邂逅
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今日は休暇で街に出ていた。
たまには聖職者的でない豪勢な食事をしたい。
だからドゥカティに跨って、ローマ市内へ向かった。
バチカン市国からは一応外国ではあるが、面倒な手続きは無い。
パスポートの提示すら不要だ。
気軽に行ける。
衛兵に声を掛けた。
「よう!」
「ヘルガー様! お出掛けですか!」
「ああ、たまには「美味しい」と正直に言える店へな」
「ワハハハハハハ!」
海鮮が食べたかったので、それが美味い店に向かった。
ソーナ・トール・ディ・ヴァッレの近くにある店で、オチェアノ・インディアナ通りに面している。
有名な店なので、観光客もたまに来る。
俺は駐車場にバイクを停めて、ヘルメットを脱いだ。
通りから、俺を見ている男がいる。
イタリア人ではない、東洋人に見えた。
身長は180センチ程で筋肉質だ。
いつもの倣いで、自分を注視する人間を観察する。
「あ!」
記憶が甦った。
その体つきもそうだが、顔が潰されたように少し横に拡がっている。
そして、右目に黒い眼帯をしている。
髪は黒で、イシガミと同じ日本人であることを思い出した。
俺は笑って近づいた。
あちらも俺に手を振っている。
「サイバさん!」
「やっぱりマクシミリアンさん!」
笑って握手をした。
サイバさんと出会ったのは、去年の暮だ。
ブルートシュヴェルトの連中と一緒に、ロシアからの「カルマ」の軍勢と戦った時だ。
「一緒に食事を如何ですか?」
「え、いいんですか?」
「もちろん!」
俺は笑ってサイバさんと一緒に店に入った。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「ヘルガー隊長! ライカンスロープは全て撃破しました!」
「よし!」
3000体もの軍勢だったが、負傷者も少なく、終わって見れば楽な戦闘だった。
ブルートシュヴェルトの不死身の攻撃隊が前面に出てくれ、俺たちは後ろからの援護と脇を抜けようとする連中を相手するだけで良かった。
ブルートシュヴェルトには結構な負傷者も出たが、まああいつらは不死身だ。
放っておいても治ってしまう。
だから前衛を引き受けた。
俺も部下を連れて前線に出て数十体を斬った。
強い奴もいたが、俺の敵では無かった。
「隊長! 一般人の負傷者がいます!」
「なに!」
夜間の戦闘であり、この辺は倉庫街なので一般の人間は立ち入らないはずだった。
俺が慌てて向かうと、髪の黒い男に部下が世話している。
一目で大した傷では無いと分かった。
ズボンが破けている程度だ。
男の容貌に驚いた。
東洋人の顔だが、顔が若干潰れているように見え、横に広い印象がある。
そして右目には黒い眼帯。
身長は180センチほどだが、筋肉質だ。
通常の観光客にしては、随分と変わっている。
「大丈夫ですか?」
「はい!」
俺たちの異様な戦闘を見たのかもしれない。
「ブルートシュヴェルトの流れ弾のようです。倉庫の壁を破壊して、その破片でこの方が」
「そうか!」
男は驚いてもいたし、俺たちがどういう人間か分からずに不安に思っているようだった。
「我々はテロリストを鎮圧したところなのです。戦闘に巻き込んでしまい、申し訳ない」
俺は英語で話したが、男には通じないようだった。
「Are You OK?(大丈夫ですか?)」
「はい!」
その程度は通じた。
「what were you doing here?(ここで何をなさっていたのですか?)」
「Wife! photograph!(妻! 写真!)」
「?」
意味が分からなかった。
男が身振りで一生懸命に話そうとしている。
「Chinese?(中国人ですか?)」
「ジャパン!」
俺は笑って、日本語で問いかけた。
男は俺が日本語が分かると知り、喜んだ。
「昼間にここで妻の写真を失くしてしまいました。それに先ほど気付いて探しに来ました」
「そうだったんですか?」
「遺影です。分かりますか?」
「はい! 奥様は亡くなっているんですね?」
「そうです!」
怪我の手当てをしようと言ったが、男は断ってこのまま探してもいいかと尋ねた。
「構いませんが」
男はサイバと名乗り、俺もマクシミリアンだと名乗った。
ファーストネームを告げたのは、俺の身分を隠すためだ。
印象は怪しい人間では無かったが、念のためだ。
万一、敵のスパイなどであればと思った。
サイバさんは俺たちに頭を下げて、また周辺を歩き回った。
俺はサイバさんから離れてその間も部下から報告を受けていたが、やはりサイバさんのことが気になった。
近づいて尋ねた。
「どのような写真でしょうか?」
「黒い額縁に入っています。このくらいの大きさで」
サイバさんが両手でサイズを示した。
随分と小さい。
どうも、首から提げていたチェーンが切れたそうだ。
俺も一緒に探しながら、少し話をした。
「妻は目が見えなかったんです。なので旅行などしたことがなくて」
「そうだったんですか」
「だから妻が死んでから、こうしてあちこちを一緒に回っているんですよ」
「それは!」
最初は奇妙な顔の男に警戒もしていたが、サイバさんが心底から死んだ奥さんを愛していることが分かった。
「一緒に探しましょう! 必ず見つかりますよ!」
「ありがとうございます!」
俺は手の空いた部下を呼び、一緒に探した。
ライトの無い場所も多く、照明をありったけ集めた。
サイバさんは観光案内の人間に連れられてこの辺まで来て、遺影を手にして歩いていたようだった。
案内人にもう戻ると言われて手を引かれ、バッグに遺影を仕舞ったと思ったが、ホテルに戻ると見当たらなかった。
だから一人でここに来て、探していたようだ。
30分後。
「あったー!」
部下が叫んだ。
俺とサイバさんが走って行くと、倉庫の脇の階段に遺影が立てかけられていた。
誰かが見つけて、そこに置いてくれたらしい。
「サイバさん、これですよね?」
「はい! はい! これです! はい!」
サイバさんは顔をクシャクシャにして泣いた。
遺影を抱き締めてその場にうずくまった。
「良かったですね」
サイバさんは声も出せずに、ただただ呻いて泣いていた。
俺は部下たちに撤収の準備を進めるように言い、少し離れた場所でサイバさんを見ていた。
部下が準備が終わったでの俺を呼びに来た。
「サイバさん、良ければホテルまでお送りしますよ」
「はい、ありがとうございます」
多分、俺たちの異常な戦闘を垣間見ていたはずだが、サイバさんは何も聞かなかった。
それよりも、奥さんの遺影の方が余程大事だったのだろう。
サイバさんを送り、ホテルの前で別れた。
「お世話になりました」
「いいえ。見つかって良かったですね」
「はい!」
泣き腫らした左目を輝かせてサイバさんは笑った。
「この後も、ヨーロッパを回るんですか?」
「はい、しばらくは」
「そうですか。ではお元気で」
「マクシミリアンさんも!」
サイバさんはずっと、俺たちに頭を下げて見送っていた。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「お元気そうですね」
「はい、お陰様で。あの時は本当にありがとうございました」
「いいえ。自分たちの戦闘に巻き込んでしまい、申し訳ありませんでした」
サイバさんは、あの後で俺にお礼をしようとしたらしい。
「妻の写真が見つかったことが嬉しくて。全然何もお聞きしないまま別れてしまい失礼なことをいたしました」
「いいんですよ! こちらこそお怪我の手当てすら満足にせずに」
モーターサイクルが好きなのだとサイバさんが言った。
俺が乗って来たドゥカティを見たからだ。
「若い頃には乗り回してましてね。ああ、随分と暴れて悪いことばかりしてました」
「アハハハハハハ!」
サイバさんが懐かしそうな顔をした。
「「暴走族」ですか?」
「え! よく御存知で!」
俺は親友の日本人がやはり暴走族で暴れ回っていたのだと話した。
「そうなんですか!」
サイバさんは嬉しそうに笑った。
俺が日本に何度も行っていると話すと、サイバさんは喜んだ。
「いつか日本に帰るつもりなんですが、そうしたら何かご馳走したいな」
「そうですか! それは楽しみです!」
俺は是非ローマ教皇庁の大使館に連絡してくれと言った。
このサイバさんとはまたお会いしたいと本気で思った。
奥さんの遺影を抱いて、その奥さんのために旅行をしている人だ。
英語も満足に話せないのに、ヨーロッパのあちこちを回っている。
その深い愛情に打たれた。
「お綺麗な方ですね?」
「ありがとうございます!」
あの時に言えなかった言葉を口にした。
サイバさんが喜んでくれた。
食事を終え、サイバさんが是非にと言うので会計はお任せした。
「いつ帰るのか分からないんですが」
「そうですか。奥様にいろいろ見せたいですものね」
「はい。でも親友に、絶対に帰って来いと言われているので」
「そうなんですか」
「いつかは。その時には是非またお会いしましょう」
「ええ、必ず」
サイバさんは歩いて去って行った。
俺はイシガミのせいですっかり日本人を好きになっていたのかもしれない。
イシガミといい、サイバさんといい、日本人は美しい人間ばかりだ。
「そういえば、今度は鰻を食わせてくれると言っていたな」
俺は思い出して笑いが込み上げて来た。
「法王様をお誘いしてまた行くか」
イシガミの顔を思い浮かべた。
本当にいい気分でバチカンへ戻った。
本当にいい気分だった。
たまには聖職者的でない豪勢な食事をしたい。
だからドゥカティに跨って、ローマ市内へ向かった。
バチカン市国からは一応外国ではあるが、面倒な手続きは無い。
パスポートの提示すら不要だ。
気軽に行ける。
衛兵に声を掛けた。
「よう!」
「ヘルガー様! お出掛けですか!」
「ああ、たまには「美味しい」と正直に言える店へな」
「ワハハハハハハ!」
海鮮が食べたかったので、それが美味い店に向かった。
ソーナ・トール・ディ・ヴァッレの近くにある店で、オチェアノ・インディアナ通りに面している。
有名な店なので、観光客もたまに来る。
俺は駐車場にバイクを停めて、ヘルメットを脱いだ。
通りから、俺を見ている男がいる。
イタリア人ではない、東洋人に見えた。
身長は180センチ程で筋肉質だ。
いつもの倣いで、自分を注視する人間を観察する。
「あ!」
記憶が甦った。
その体つきもそうだが、顔が潰されたように少し横に拡がっている。
そして、右目に黒い眼帯をしている。
髪は黒で、イシガミと同じ日本人であることを思い出した。
俺は笑って近づいた。
あちらも俺に手を振っている。
「サイバさん!」
「やっぱりマクシミリアンさん!」
笑って握手をした。
サイバさんと出会ったのは、去年の暮だ。
ブルートシュヴェルトの連中と一緒に、ロシアからの「カルマ」の軍勢と戦った時だ。
「一緒に食事を如何ですか?」
「え、いいんですか?」
「もちろん!」
俺は笑ってサイバさんと一緒に店に入った。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「ヘルガー隊長! ライカンスロープは全て撃破しました!」
「よし!」
3000体もの軍勢だったが、負傷者も少なく、終わって見れば楽な戦闘だった。
ブルートシュヴェルトの不死身の攻撃隊が前面に出てくれ、俺たちは後ろからの援護と脇を抜けようとする連中を相手するだけで良かった。
ブルートシュヴェルトには結構な負傷者も出たが、まああいつらは不死身だ。
放っておいても治ってしまう。
だから前衛を引き受けた。
俺も部下を連れて前線に出て数十体を斬った。
強い奴もいたが、俺の敵では無かった。
「隊長! 一般人の負傷者がいます!」
「なに!」
夜間の戦闘であり、この辺は倉庫街なので一般の人間は立ち入らないはずだった。
俺が慌てて向かうと、髪の黒い男に部下が世話している。
一目で大した傷では無いと分かった。
ズボンが破けている程度だ。
男の容貌に驚いた。
東洋人の顔だが、顔が若干潰れているように見え、横に広い印象がある。
そして右目には黒い眼帯。
身長は180センチほどだが、筋肉質だ。
通常の観光客にしては、随分と変わっている。
「大丈夫ですか?」
「はい!」
俺たちの異様な戦闘を見たのかもしれない。
「ブルートシュヴェルトの流れ弾のようです。倉庫の壁を破壊して、その破片でこの方が」
「そうか!」
男は驚いてもいたし、俺たちがどういう人間か分からずに不安に思っているようだった。
「我々はテロリストを鎮圧したところなのです。戦闘に巻き込んでしまい、申し訳ない」
俺は英語で話したが、男には通じないようだった。
「Are You OK?(大丈夫ですか?)」
「はい!」
その程度は通じた。
「what were you doing here?(ここで何をなさっていたのですか?)」
「Wife! photograph!(妻! 写真!)」
「?」
意味が分からなかった。
男が身振りで一生懸命に話そうとしている。
「Chinese?(中国人ですか?)」
「ジャパン!」
俺は笑って、日本語で問いかけた。
男は俺が日本語が分かると知り、喜んだ。
「昼間にここで妻の写真を失くしてしまいました。それに先ほど気付いて探しに来ました」
「そうだったんですか?」
「遺影です。分かりますか?」
「はい! 奥様は亡くなっているんですね?」
「そうです!」
怪我の手当てをしようと言ったが、男は断ってこのまま探してもいいかと尋ねた。
「構いませんが」
男はサイバと名乗り、俺もマクシミリアンだと名乗った。
ファーストネームを告げたのは、俺の身分を隠すためだ。
印象は怪しい人間では無かったが、念のためだ。
万一、敵のスパイなどであればと思った。
サイバさんは俺たちに頭を下げて、また周辺を歩き回った。
俺はサイバさんから離れてその間も部下から報告を受けていたが、やはりサイバさんのことが気になった。
近づいて尋ねた。
「どのような写真でしょうか?」
「黒い額縁に入っています。このくらいの大きさで」
サイバさんが両手でサイズを示した。
随分と小さい。
どうも、首から提げていたチェーンが切れたそうだ。
俺も一緒に探しながら、少し話をした。
「妻は目が見えなかったんです。なので旅行などしたことがなくて」
「そうだったんですか」
「だから妻が死んでから、こうしてあちこちを一緒に回っているんですよ」
「それは!」
最初は奇妙な顔の男に警戒もしていたが、サイバさんが心底から死んだ奥さんを愛していることが分かった。
「一緒に探しましょう! 必ず見つかりますよ!」
「ありがとうございます!」
俺は手の空いた部下を呼び、一緒に探した。
ライトの無い場所も多く、照明をありったけ集めた。
サイバさんは観光案内の人間に連れられてこの辺まで来て、遺影を手にして歩いていたようだった。
案内人にもう戻ると言われて手を引かれ、バッグに遺影を仕舞ったと思ったが、ホテルに戻ると見当たらなかった。
だから一人でここに来て、探していたようだ。
30分後。
「あったー!」
部下が叫んだ。
俺とサイバさんが走って行くと、倉庫の脇の階段に遺影が立てかけられていた。
誰かが見つけて、そこに置いてくれたらしい。
「サイバさん、これですよね?」
「はい! はい! これです! はい!」
サイバさんは顔をクシャクシャにして泣いた。
遺影を抱き締めてその場にうずくまった。
「良かったですね」
サイバさんは声も出せずに、ただただ呻いて泣いていた。
俺は部下たちに撤収の準備を進めるように言い、少し離れた場所でサイバさんを見ていた。
部下が準備が終わったでの俺を呼びに来た。
「サイバさん、良ければホテルまでお送りしますよ」
「はい、ありがとうございます」
多分、俺たちの異常な戦闘を垣間見ていたはずだが、サイバさんは何も聞かなかった。
それよりも、奥さんの遺影の方が余程大事だったのだろう。
サイバさんを送り、ホテルの前で別れた。
「お世話になりました」
「いいえ。見つかって良かったですね」
「はい!」
泣き腫らした左目を輝かせてサイバさんは笑った。
「この後も、ヨーロッパを回るんですか?」
「はい、しばらくは」
「そうですか。ではお元気で」
「マクシミリアンさんも!」
サイバさんはずっと、俺たちに頭を下げて見送っていた。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「お元気そうですね」
「はい、お陰様で。あの時は本当にありがとうございました」
「いいえ。自分たちの戦闘に巻き込んでしまい、申し訳ありませんでした」
サイバさんは、あの後で俺にお礼をしようとしたらしい。
「妻の写真が見つかったことが嬉しくて。全然何もお聞きしないまま別れてしまい失礼なことをいたしました」
「いいんですよ! こちらこそお怪我の手当てすら満足にせずに」
モーターサイクルが好きなのだとサイバさんが言った。
俺が乗って来たドゥカティを見たからだ。
「若い頃には乗り回してましてね。ああ、随分と暴れて悪いことばかりしてました」
「アハハハハハハ!」
サイバさんが懐かしそうな顔をした。
「「暴走族」ですか?」
「え! よく御存知で!」
俺は親友の日本人がやはり暴走族で暴れ回っていたのだと話した。
「そうなんですか!」
サイバさんは嬉しそうに笑った。
俺が日本に何度も行っていると話すと、サイバさんは喜んだ。
「いつか日本に帰るつもりなんですが、そうしたら何かご馳走したいな」
「そうですか! それは楽しみです!」
俺は是非ローマ教皇庁の大使館に連絡してくれと言った。
このサイバさんとはまたお会いしたいと本気で思った。
奥さんの遺影を抱いて、その奥さんのために旅行をしている人だ。
英語も満足に話せないのに、ヨーロッパのあちこちを回っている。
その深い愛情に打たれた。
「お綺麗な方ですね?」
「ありがとうございます!」
あの時に言えなかった言葉を口にした。
サイバさんが喜んでくれた。
食事を終え、サイバさんが是非にと言うので会計はお任せした。
「いつ帰るのか分からないんですが」
「そうですか。奥様にいろいろ見せたいですものね」
「はい。でも親友に、絶対に帰って来いと言われているので」
「そうなんですか」
「いつかは。その時には是非またお会いしましょう」
「ええ、必ず」
サイバさんは歩いて去って行った。
俺はイシガミのせいですっかり日本人を好きになっていたのかもしれない。
イシガミといい、サイバさんといい、日本人は美しい人間ばかりだ。
「そういえば、今度は鰻を食わせてくれると言っていたな」
俺は思い出して笑いが込み上げて来た。
「法王様をお誘いしてまた行くか」
イシガミの顔を思い浮かべた。
本当にいい気分でバチカンへ戻った。
本当にいい気分だった。
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