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CD録音 Ⅳ
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休憩の後、俺たちは別なスタジオに移動した。
橘弥生のピアノが置いてあるスタジオだ。
ピアノは《ファツィオリ F308》だった。
橘弥生が最も好むピアノだ。
迫力のある音が出る、銘品だ。
恐らく、今日のために特別に用意されたものだろう。
既にスタッフや技師たちが録音のセッティングを終えていた。
橘弥生が指示しただろうから、完璧な状態なのだろうと思った。
そう思っていたのだが、俺も椅子に座らされ、いろいろと意見を求められた、
二人で音を出し合って、また確認していく。
「TORAさんはいかがですか?」
「はい、これでいいと思います! ありがとうございます!」
「トラ! もっと真剣に確認なさい!」
「はい!」
何をどうすればいいのか分からなかったので、確認するフリだけした。
最初は橘弥生も俺に怒鳴ったが、俺がそっと見るともう完全に自分の世界に入っていた。
それが、俺にも分かった。
今度のスタジオは先ほどとは違って技師たちの部屋の方が狭く、俺と橘弥生のいる空間の方が広かった。
ピアノの大音量の音を拾うためだ。
CDやレコードしか聴かない人には分からない。
コンサート会場でのピアノの音は非常に激しい。
特に橘弥生が弾く《ファツィオリ F308》はほとんど暴力的と言っても良い轟音を奏でる。
近くにいたら、衝撃を感じる程だ。
俺から弾き始める。
ブルーノートで始めることだけが決まっていた。
俺は貢さんのことを考えていた。
俺にギターを教えてくれ、ついに俺が生涯離れられないほど愛するものにしてくれた。
俺の人生で、これほどの愛着を持ったものはギターだけだ。
俺の中で常に流れている音楽が、ギターに膨大に注ぎ込まれ、またそれが大きなうねりとなって俺にまた還ってくる。
俺という人間が、つまらない俺が、何か少しは価値のあるものに変わらせてくれたギター。
俺の中心にある貢さんへの感謝と愛情が迸り出る。
既にこの世にいない貢さんへ向かって、俺にはどことも知らない行方にそれが迸って行く。
俺の演奏に重なって、橘弥生も響かせてきた。
橘弥生の音楽の中心が、その姿を露わにしていく。
恐らく、これまで誰にもここまで晒したことは無いのではないだろうか。
俺も演奏しながら、また聞きながら、その眩い崇高な美しさと痛烈な悲しみに打たれた。
そのことが俺に更にまた何かをもたらしていく。
俺の音もまた、世界最高のピアニスト橘弥生に何ごとかを影響していくようだった。
俺たちのセッションはいつまでも終わらなかった。
互いにありったけを出したかと思うと、互いに何かがもたらされて、更に高みに向かって行った。
3時間をお互いに演奏し続け、ようやく消え果てるように終わった。
橘弥生がピアノに寄りかかって荒い呼吸をしていた。
立てないでいる。
しばらく黙っていた他の人間たちが、ブースから出てきて大きな拍手をしていた。
「弥生ちゃん! 間違いなく今のがあなたの最高の演奏よ!」
徳川さんに言われたが、橘弥生はやっと笑顔でうなずくことしか出来なかった。
数分も息を整えた後に、やっと「ありがとうございます」と徳川さんに言った。
「橘さん、もう他の演奏はいいですよね?」
全てを出し切って疲労困憊の姿を見て、俺はこれ以上は必要無いと思っていた。
橘弥生は、今日は先ほど以上の演奏はもう無理だ。
惰性でピアノを弾いたら、きっと後悔する。
それほどの演奏だった。
橘弥生が俺を見ていた。
これほどの全身全霊の演奏をしたのだ。
もう十分以上だと思っていたが、橘弥生が言った。
「トラ、申し訳ないけど少しだけ待って頂戴」
「え! まだやるんですか?」
「ごめんなさい。あなたは大丈夫なの?」
「まあ」
橘弥生が笑った。
「まったく、あなたにはいろいろと敵わないわね」
俺はすぐに亜紀ちゃんの頭を引っぱたいた。
「え、なんですか!」
「お前の大食いのせいで、俺が誤解されてるだろう!」
「そうなんですか!」
橘弥生と徳川さんが笑った。
橘弥生が音楽で俺に敵わないなどとは絶対に言わせたくなかった。
それに俺は徳川さんもだが、橘弥生が無理をしないようにと考えていた。
橘弥生の性格上、自分の体調の悪さで半端な演奏しか出来なかったとは認めがたいだろう。
今日はもう限界なのではないか。
どうしてもやるのなら、日を改めてまたやった方がいいのではないのか。
「トラ、やるわよ。でも、もうちょっと待って」
「それはいいですけど」
「最後に、あなたの最も大切な人を思って弾いて」
「え?」
「JTビルであなたの音を聞いて分かったの。あなたは命よりも大切な人を喪っている」
「!」
橘弥生が俺の手を取った。
まだ息が荒かった。
「残酷な私を許して。あなたにとって、その人を喪ったことが身を引き裂かれるほどの苦しみだったことは分かってる。でも、お願い、それを聴かせて!」
「橘さん……」
「私も出すから!」
「……」
驚くべき、橘弥生の音楽性の執念だった。
俺の人生にギターが一体化したことで、俺の人生をギターが語り出すことは多かった。
自分でもそれを為そうと、お袋の曲を作り、親父の曲を模索し、響子や栞や六花や鷹や麗星など愛する女たち、自分の子どもたちの曲を作り、門土や御堂、聖の曲を作った。
そして奈津江の曲は何万回も思った。
しかし、それはあまりにも深く高く大きすぎて、俺はいつも俯いて泣きながら黙り込むしかなかった。
多分、橘弥生の音楽性はそのことも見抜いていたのではないか。
もちろん奈津江のことは知らないだろうが、俺の命の真ん中にある深い悲しみを感じていたのだろう。
だから、今日俺に全身全霊の演奏をさせ、俺に最初の一歩を踏み出させようとしてくれたのではないのか。
自分も疲弊し切ったその身体で、俺のために尚も演奏を共にしてくれようとしている。
このCD録音で、橘弥生は俺に曲目を決めさせた時に言っていた。
「トラ、セッションをまたやるわよ」
「分かりました。またブルーノートでですね」
ブルーノートは、俺たちの絆のようなものになっている。
しかし橘弥生は、俺の想像外のことを考えていたようだ。
「ええ、そう。それと、もう一つやるから」
「え?」
「その時に決めましょう」
「はぁ」
もう、あの時から橘弥生は俺に奈津江のことを演奏させようと考えていたのだと思った。
俺に出来るかどうかは分からない。
橘弥生も成否は考えていないだろう。
ただ、俺にその一歩を踏み出させるためだけに、今日の演奏の機会を設けた。
もしかしたら、俺にCDを出させることでさえも、本当はどうでも良かったのかもしれない。
そういうことすら考えた。
俺も決意を固めた。
「分かりました」
「ありがとう、トラ」
橘弥生はソファに座って目を閉じた。
橘弥生を待つ間、俺の中で激しい暴風が吹き荒れた。
奈津江の音楽を思うと、いつもこうなった。
俺の言葉にならない奈津江への思いが、音楽的な暴風を巻き起こすのだ。
ただ、先ほどの最高のセッションがいつもの俺とは違ったものにしたようだった。
俺の奈津江への本当の思いは決して言葉にはならない。
しかし音楽にはなるのではないか。
俺にそう思わせた初めての経験だった。
俺はギターを握り、調弦を始めた。
先ほどの激しく長い演奏で、弦が伸びた可能性を思った。
外へ出ていた技師たちがブースへ戻った。
何かを感じたのかもしれない。
俺は慎重に調弦し、そして弾き始めた。
橘弥生が急いでピアノへ走って行く。
合図も断りも無かった。
迸るままに、俺が勝手に始めてしまった。
俺は奈津江を奏でた。
橘弥生も俺に追いついて、彼女の中の最も深い何かを告白して来た。
誰への思いなのか、俺には分からない。
でも、俺の奈津江への思いと同じく、言葉にならない、崇高で美しく悲しい何かだ。
俺たちは決して融合することは無かった。
先ほどの演奏が二人の音楽の完全な融合とするなら、今度はまったく触れ合うこともない、寄り添うだけのものだった。
それでも俺たちは演奏を続けた。
音楽的にどうかなどとは考えなかった。
ただ、ひたすらに俺たちはそこへ向かい続けた。
橘弥生が止まった。
唐突に終わった。
語り尽くしたのだ。
俺はまだだった。
まだまだ足りなかった。
俺は弾き続け、4本の弦が弾け飛んだ。
残りの2弦でしばらく弾いていたが、俺も終わった。
気が付くと、俺の目の前で橘弥生が微笑みながら立っていた。
いつからそうしていたのかすらも分からなかった。
夢中で弾いていた。
上を向いた俺に、橘弥生が言った。
「トラ、ありがとう」
朝の6時になっていた。
橘弥生に抱き締められた。
橘弥生のピアノが置いてあるスタジオだ。
ピアノは《ファツィオリ F308》だった。
橘弥生が最も好むピアノだ。
迫力のある音が出る、銘品だ。
恐らく、今日のために特別に用意されたものだろう。
既にスタッフや技師たちが録音のセッティングを終えていた。
橘弥生が指示しただろうから、完璧な状態なのだろうと思った。
そう思っていたのだが、俺も椅子に座らされ、いろいろと意見を求められた、
二人で音を出し合って、また確認していく。
「TORAさんはいかがですか?」
「はい、これでいいと思います! ありがとうございます!」
「トラ! もっと真剣に確認なさい!」
「はい!」
何をどうすればいいのか分からなかったので、確認するフリだけした。
最初は橘弥生も俺に怒鳴ったが、俺がそっと見るともう完全に自分の世界に入っていた。
それが、俺にも分かった。
今度のスタジオは先ほどとは違って技師たちの部屋の方が狭く、俺と橘弥生のいる空間の方が広かった。
ピアノの大音量の音を拾うためだ。
CDやレコードしか聴かない人には分からない。
コンサート会場でのピアノの音は非常に激しい。
特に橘弥生が弾く《ファツィオリ F308》はほとんど暴力的と言っても良い轟音を奏でる。
近くにいたら、衝撃を感じる程だ。
俺から弾き始める。
ブルーノートで始めることだけが決まっていた。
俺は貢さんのことを考えていた。
俺にギターを教えてくれ、ついに俺が生涯離れられないほど愛するものにしてくれた。
俺の人生で、これほどの愛着を持ったものはギターだけだ。
俺の中で常に流れている音楽が、ギターに膨大に注ぎ込まれ、またそれが大きなうねりとなって俺にまた還ってくる。
俺という人間が、つまらない俺が、何か少しは価値のあるものに変わらせてくれたギター。
俺の中心にある貢さんへの感謝と愛情が迸り出る。
既にこの世にいない貢さんへ向かって、俺にはどことも知らない行方にそれが迸って行く。
俺の演奏に重なって、橘弥生も響かせてきた。
橘弥生の音楽の中心が、その姿を露わにしていく。
恐らく、これまで誰にもここまで晒したことは無いのではないだろうか。
俺も演奏しながら、また聞きながら、その眩い崇高な美しさと痛烈な悲しみに打たれた。
そのことが俺に更にまた何かをもたらしていく。
俺の音もまた、世界最高のピアニスト橘弥生に何ごとかを影響していくようだった。
俺たちのセッションはいつまでも終わらなかった。
互いにありったけを出したかと思うと、互いに何かがもたらされて、更に高みに向かって行った。
3時間をお互いに演奏し続け、ようやく消え果てるように終わった。
橘弥生がピアノに寄りかかって荒い呼吸をしていた。
立てないでいる。
しばらく黙っていた他の人間たちが、ブースから出てきて大きな拍手をしていた。
「弥生ちゃん! 間違いなく今のがあなたの最高の演奏よ!」
徳川さんに言われたが、橘弥生はやっと笑顔でうなずくことしか出来なかった。
数分も息を整えた後に、やっと「ありがとうございます」と徳川さんに言った。
「橘さん、もう他の演奏はいいですよね?」
全てを出し切って疲労困憊の姿を見て、俺はこれ以上は必要無いと思っていた。
橘弥生は、今日は先ほど以上の演奏はもう無理だ。
惰性でピアノを弾いたら、きっと後悔する。
それほどの演奏だった。
橘弥生が俺を見ていた。
これほどの全身全霊の演奏をしたのだ。
もう十分以上だと思っていたが、橘弥生が言った。
「トラ、申し訳ないけど少しだけ待って頂戴」
「え! まだやるんですか?」
「ごめんなさい。あなたは大丈夫なの?」
「まあ」
橘弥生が笑った。
「まったく、あなたにはいろいろと敵わないわね」
俺はすぐに亜紀ちゃんの頭を引っぱたいた。
「え、なんですか!」
「お前の大食いのせいで、俺が誤解されてるだろう!」
「そうなんですか!」
橘弥生と徳川さんが笑った。
橘弥生が音楽で俺に敵わないなどとは絶対に言わせたくなかった。
それに俺は徳川さんもだが、橘弥生が無理をしないようにと考えていた。
橘弥生の性格上、自分の体調の悪さで半端な演奏しか出来なかったとは認めがたいだろう。
今日はもう限界なのではないか。
どうしてもやるのなら、日を改めてまたやった方がいいのではないのか。
「トラ、やるわよ。でも、もうちょっと待って」
「それはいいですけど」
「最後に、あなたの最も大切な人を思って弾いて」
「え?」
「JTビルであなたの音を聞いて分かったの。あなたは命よりも大切な人を喪っている」
「!」
橘弥生が俺の手を取った。
まだ息が荒かった。
「残酷な私を許して。あなたにとって、その人を喪ったことが身を引き裂かれるほどの苦しみだったことは分かってる。でも、お願い、それを聴かせて!」
「橘さん……」
「私も出すから!」
「……」
驚くべき、橘弥生の音楽性の執念だった。
俺の人生にギターが一体化したことで、俺の人生をギターが語り出すことは多かった。
自分でもそれを為そうと、お袋の曲を作り、親父の曲を模索し、響子や栞や六花や鷹や麗星など愛する女たち、自分の子どもたちの曲を作り、門土や御堂、聖の曲を作った。
そして奈津江の曲は何万回も思った。
しかし、それはあまりにも深く高く大きすぎて、俺はいつも俯いて泣きながら黙り込むしかなかった。
多分、橘弥生の音楽性はそのことも見抜いていたのではないか。
もちろん奈津江のことは知らないだろうが、俺の命の真ん中にある深い悲しみを感じていたのだろう。
だから、今日俺に全身全霊の演奏をさせ、俺に最初の一歩を踏み出させようとしてくれたのではないのか。
自分も疲弊し切ったその身体で、俺のために尚も演奏を共にしてくれようとしている。
このCD録音で、橘弥生は俺に曲目を決めさせた時に言っていた。
「トラ、セッションをまたやるわよ」
「分かりました。またブルーノートでですね」
ブルーノートは、俺たちの絆のようなものになっている。
しかし橘弥生は、俺の想像外のことを考えていたようだ。
「ええ、そう。それと、もう一つやるから」
「え?」
「その時に決めましょう」
「はぁ」
もう、あの時から橘弥生は俺に奈津江のことを演奏させようと考えていたのだと思った。
俺に出来るかどうかは分からない。
橘弥生も成否は考えていないだろう。
ただ、俺にその一歩を踏み出させるためだけに、今日の演奏の機会を設けた。
もしかしたら、俺にCDを出させることでさえも、本当はどうでも良かったのかもしれない。
そういうことすら考えた。
俺も決意を固めた。
「分かりました」
「ありがとう、トラ」
橘弥生はソファに座って目を閉じた。
橘弥生を待つ間、俺の中で激しい暴風が吹き荒れた。
奈津江の音楽を思うと、いつもこうなった。
俺の言葉にならない奈津江への思いが、音楽的な暴風を巻き起こすのだ。
ただ、先ほどの最高のセッションがいつもの俺とは違ったものにしたようだった。
俺の奈津江への本当の思いは決して言葉にはならない。
しかし音楽にはなるのではないか。
俺にそう思わせた初めての経験だった。
俺はギターを握り、調弦を始めた。
先ほどの激しく長い演奏で、弦が伸びた可能性を思った。
外へ出ていた技師たちがブースへ戻った。
何かを感じたのかもしれない。
俺は慎重に調弦し、そして弾き始めた。
橘弥生が急いでピアノへ走って行く。
合図も断りも無かった。
迸るままに、俺が勝手に始めてしまった。
俺は奈津江を奏でた。
橘弥生も俺に追いついて、彼女の中の最も深い何かを告白して来た。
誰への思いなのか、俺には分からない。
でも、俺の奈津江への思いと同じく、言葉にならない、崇高で美しく悲しい何かだ。
俺たちは決して融合することは無かった。
先ほどの演奏が二人の音楽の完全な融合とするなら、今度はまったく触れ合うこともない、寄り添うだけのものだった。
それでも俺たちは演奏を続けた。
音楽的にどうかなどとは考えなかった。
ただ、ひたすらに俺たちはそこへ向かい続けた。
橘弥生が止まった。
唐突に終わった。
語り尽くしたのだ。
俺はまだだった。
まだまだ足りなかった。
俺は弾き続け、4本の弦が弾け飛んだ。
残りの2弦でしばらく弾いていたが、俺も終わった。
気が付くと、俺の目の前で橘弥生が微笑みながら立っていた。
いつからそうしていたのかすらも分からなかった。
夢中で弾いていた。
上を向いた俺に、橘弥生が言った。
「トラ、ありがとう」
朝の6時になっていた。
橘弥生に抱き締められた。
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