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影 Ⅱ
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「石神先生、私がハーちゃんを見ていますから、お食事に行って下さい」
夜の9時半。
鷹が病室へ来た。
院長が指示して用意した特別室。
院長は静子さんとうちに行ってもらっている。
8時頃に一度電話があり、ハーが眠ったままだと話した。
麻酔はとっくに抜けている。
しかし、ハーは目を覚まさない。
バイタルは安定している。
「響子の部屋を出るなと言っただろう。あそこにはレイがいるんだからな」
「はい、でも石神先生も少しお休みにならないと」
「俺は大丈夫だ」
「では、何か持って来ますから」
「いい、大丈夫だよ」
鷹が俺を見詰めている。
「石神先生、怒っていらっしゃいますね」
「当然だ。俺の大事なハーをこんな目に遭わせやがって」
「はい」
「絶対に思い知らせてやる」
俺は鷹を抱き締めた。
もう一度部屋から出るなと言い、響子の部屋に戻させた。
「ハー」
ハーは眠っている。
苦しそうな表情は無い。
ハーの髪を撫で、カワイイ顔に触れた。
そうしながら考えていた。
敵は気配を殺す術に長けている。
ハーの感知能力にも引っ掛からないということは、俺の勘もすり抜ける可能性がある。
他の子どもたちや六花、鷹では無理だろう。
知らずに接近させて、殺される。
ハーだったからこそ、寸前に気付いて何とか致命傷をかわしたのだ。
(でも、それなら何故、止めを刺さなかった……)
ハーは意識こそあったが、戦闘力は相当衰えていたはずだ。
(ハーはもう相手を感知していた。気配を殺す能力は、一度感知されれば有効で無くなる。ということは、相手の攻撃力や防御力は相当弱い。まともにぶつかれば、弱まったハーにもやられるのか……)
本当にそうだろうかと、俺の勘が囁いている。
鷹に言われたからでもないだろうが、喉の渇きを覚えた。
食事は必要ないが、水分は欲している。
俺は一度部屋を出て、自動販売機に向かった。
職員カードを翳してコークを取り出す。
自分の思っていた以上に渇いていたか、一気に飲み干した。
冷たいコーヒーを買って部屋に戻った。
数分後、バイタルが乱れ始め、ハーは40度の高熱を発した。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「蓮花さん! 独りでなんて無茶です!」
「いいから早くお開けなさい! ハーさんが大変なのです!」
蓮花の剣幕に、「Ω」飼育責任者の増本は困っていた。
蓮花は既に防疫服を着込んでおり、増本に繁殖場の扉の操作を命じていた。
「蓮花さんは「Ω」たちが苦手じゃないですか!」
「そんなことを言っている場合ではないのです! 急ぎなさい!」
増本は仕方なく操作をした。
繁殖場の扉前の「Ω」たちを中にいるアンドロイドに避けさせている。
蓮花を順次ドアを開閉しながら進ませた。
そして他のスタッフに、自分の防疫服を用意させる。
蓮花に万一があれば、自分が救出しなければならない。
準備が間に合わなければ、このまま飛び込むつもりだった。
蓮花は最後の扉を潜り、繁殖場に入った。
そのまま立ちすくんでいる。
やはり、「Ω」に怯えているのだ。
「蓮花さん! 大丈夫ですか!」
「はい!」
気丈な蓮花の返答が来た。
増本は少し安心した。
スピーカーから、蓮花の声が聞こえた。
「みなさん! ここに石神様の「血」がございます!」
蓮花が右手を上げているのが見えた。
「お願いがございます! ここで一番大きな方の翅を少しいただけないでしょうか!」
「Ω」に人間の言葉が通じるとは、増本は思っていない。
しかし、今は頼むしかないのだ。
「石神様の大事なハーさんが苦しんでいるのです! あなたがたの「翅」は効いておりません! ですから、より強い「翅」を下さい!」
蓮花は腰に特殊なグラインダーを下げている。
「Ω合金」と名付けられた、ダイヤモンドよりも硬度のあるブレードが付いている。
固唾を飲んで見守っていた増本は、信じられない光景を見た。
「Ω」たちが整列していた。
「お願いします! 急いでいるのです!」
叫ぶ蓮花の前に道が出来た。
「祭壇」に向かっている。
蓮花が震えながら前に進むのを、増本は見た。
祭壇の前に、2メートルを越す「エグリゴリΩ」がいた。
蓮花がその前まで進んだ。
「お願いです。あなたの翅を下さい」
蓮花が石神の血液の入った試験管をその前に置いた。
「エグリゴリΩ」がそれをじっと見ているようだった。
「お願いです!」
蓮花が叫んだ。
最大級の「エグリゴリΩ」の鳴き声が聞こえた。
増本はその光景に驚いた。
両脇にいた、1メートルサイズの「エグリゴリΩ」が、2メートルサイズの「エグリゴリΩ」の翅を両脇から毟り取った。
付け根を一体が顎で噛みつき、もう一体が前足で引いている。
1メートル60センチもの巨大な翅が外れ、蓮花の前に置かれた。
「ありがとう! 本当にありがとう!」
蓮花はその翅を抱いて、急いで出口に向かった。
増本も慌てて扉を操作して蓮花を部屋から出す。
3つの扉をまた順次開閉し、最後の待機室まで蓮花を誘導した。
「増本! ここまでです! わたくしが翅を削りますので、それをすぐに石神様に届けなさい!」
「待って下さい! その作業は私がやります! 機械の扱いは蓮花さんよりも!」
「わたくしの身体は滅菌処置が必要です!」
「私がこれから部屋へ入ります!」
「増本!」
蓮花の制止を振り切って、増本はドアを開けてエアカーテンを潜った。
「今他のスタッフが来ます。私がその粉末を渡しますから!」
「あなたはなんてことを! 未知の細菌やウイルスがいるのかも知れないんですよ!」
「構いません! あのハーさんの危機なんでしょう!」
「増本!」
増本は笑って蓮花の手からグラインダーを奪った。
「エグリゴリΩ」の翅を膝の上に置く。
「さあ、どこを削るのか指示して下さい!」
蓮花は付け根部分を指で示した。
増本は高速回転するブレードを充て、蓮花が持つ広口瓶に削られた粉末を落として行った。
待機室の外に、他のスタッフが来た。
「紫外線の滅菌処理だけで構いません! 終わったらすぐにミユキと前鬼、後鬼に石神様の病院へ運ばせなさい!」
蓮花の指示はすぐに実行され、「飛行」装備のミユキたちも間もなく来た。
蓮花と増本の作業は完了した。
増本は室内のスイッチを操作した。
「増本、あなたはしばらく検査漬けです」
「はい!」
「嬉しそうですね」
「アハハハハハ!」
増本が笑い、蓮花も笑った。
「あれが効くと良いのですが」
「きっと大丈夫ですよ」
「そう思いますか?」
「はい。「Ω」たちにはすぐに状況が分かったようですから」
「そう?」
「ハーさんが危ないと、そして前の粉末が効かなかったことを知り、即座にあの翅をくれました」
「そうでしたが」
「自信があるんですよ」
「……」
確信している増本を見て、蓮花も納得した。
もう、これ以上のことは出来ないと考えていた。
「私のことを言いますけどね。蓮花さんも無茶が過ぎますよ」
「あなたにだけは言われたくありません!」
増本が笑って言った。
「だって、「Ω」にお願いするんだってねぇ。誰も考えませんよ」
「それしかないでしょう」
「お土産を持ってですよね?」
「こちらが頼みに行くのに、手ぶらなわけには行かないでしょう!」
「その発想は! ワハハハハハハ!」
増本は大笑いし、蓮花を少し憤慨させた。
「蓮花さん! お聞きください!」
スピーカーから、繁殖場の中の音声が流れて来た。
増本が口元に指を充てて、蓮花に静かにするように示す。
「これは!」
「Ω」たちの「讃美歌」が聞こえて来た。
以前のものとは格段に違う、それは確かに「音楽」になっていた。
和音が構築され、「合唱」となっている。
美しい旋律だった。
「本当に歌っている……」
蓮花は、ミユキたちが届ける新たな粉末が、きっと良い作用をもたらすと確信した。
夜の9時半。
鷹が病室へ来た。
院長が指示して用意した特別室。
院長は静子さんとうちに行ってもらっている。
8時頃に一度電話があり、ハーが眠ったままだと話した。
麻酔はとっくに抜けている。
しかし、ハーは目を覚まさない。
バイタルは安定している。
「響子の部屋を出るなと言っただろう。あそこにはレイがいるんだからな」
「はい、でも石神先生も少しお休みにならないと」
「俺は大丈夫だ」
「では、何か持って来ますから」
「いい、大丈夫だよ」
鷹が俺を見詰めている。
「石神先生、怒っていらっしゃいますね」
「当然だ。俺の大事なハーをこんな目に遭わせやがって」
「はい」
「絶対に思い知らせてやる」
俺は鷹を抱き締めた。
もう一度部屋から出るなと言い、響子の部屋に戻させた。
「ハー」
ハーは眠っている。
苦しそうな表情は無い。
ハーの髪を撫で、カワイイ顔に触れた。
そうしながら考えていた。
敵は気配を殺す術に長けている。
ハーの感知能力にも引っ掛からないということは、俺の勘もすり抜ける可能性がある。
他の子どもたちや六花、鷹では無理だろう。
知らずに接近させて、殺される。
ハーだったからこそ、寸前に気付いて何とか致命傷をかわしたのだ。
(でも、それなら何故、止めを刺さなかった……)
ハーは意識こそあったが、戦闘力は相当衰えていたはずだ。
(ハーはもう相手を感知していた。気配を殺す能力は、一度感知されれば有効で無くなる。ということは、相手の攻撃力や防御力は相当弱い。まともにぶつかれば、弱まったハーにもやられるのか……)
本当にそうだろうかと、俺の勘が囁いている。
鷹に言われたからでもないだろうが、喉の渇きを覚えた。
食事は必要ないが、水分は欲している。
俺は一度部屋を出て、自動販売機に向かった。
職員カードを翳してコークを取り出す。
自分の思っていた以上に渇いていたか、一気に飲み干した。
冷たいコーヒーを買って部屋に戻った。
数分後、バイタルが乱れ始め、ハーは40度の高熱を発した。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「蓮花さん! 独りでなんて無茶です!」
「いいから早くお開けなさい! ハーさんが大変なのです!」
蓮花の剣幕に、「Ω」飼育責任者の増本は困っていた。
蓮花は既に防疫服を着込んでおり、増本に繁殖場の扉の操作を命じていた。
「蓮花さんは「Ω」たちが苦手じゃないですか!」
「そんなことを言っている場合ではないのです! 急ぎなさい!」
増本は仕方なく操作をした。
繁殖場の扉前の「Ω」たちを中にいるアンドロイドに避けさせている。
蓮花を順次ドアを開閉しながら進ませた。
そして他のスタッフに、自分の防疫服を用意させる。
蓮花に万一があれば、自分が救出しなければならない。
準備が間に合わなければ、このまま飛び込むつもりだった。
蓮花は最後の扉を潜り、繁殖場に入った。
そのまま立ちすくんでいる。
やはり、「Ω」に怯えているのだ。
「蓮花さん! 大丈夫ですか!」
「はい!」
気丈な蓮花の返答が来た。
増本は少し安心した。
スピーカーから、蓮花の声が聞こえた。
「みなさん! ここに石神様の「血」がございます!」
蓮花が右手を上げているのが見えた。
「お願いがございます! ここで一番大きな方の翅を少しいただけないでしょうか!」
「Ω」に人間の言葉が通じるとは、増本は思っていない。
しかし、今は頼むしかないのだ。
「石神様の大事なハーさんが苦しんでいるのです! あなたがたの「翅」は効いておりません! ですから、より強い「翅」を下さい!」
蓮花は腰に特殊なグラインダーを下げている。
「Ω合金」と名付けられた、ダイヤモンドよりも硬度のあるブレードが付いている。
固唾を飲んで見守っていた増本は、信じられない光景を見た。
「Ω」たちが整列していた。
「お願いします! 急いでいるのです!」
叫ぶ蓮花の前に道が出来た。
「祭壇」に向かっている。
蓮花が震えながら前に進むのを、増本は見た。
祭壇の前に、2メートルを越す「エグリゴリΩ」がいた。
蓮花がその前まで進んだ。
「お願いです。あなたの翅を下さい」
蓮花が石神の血液の入った試験管をその前に置いた。
「エグリゴリΩ」がそれをじっと見ているようだった。
「お願いです!」
蓮花が叫んだ。
最大級の「エグリゴリΩ」の鳴き声が聞こえた。
増本はその光景に驚いた。
両脇にいた、1メートルサイズの「エグリゴリΩ」が、2メートルサイズの「エグリゴリΩ」の翅を両脇から毟り取った。
付け根を一体が顎で噛みつき、もう一体が前足で引いている。
1メートル60センチもの巨大な翅が外れ、蓮花の前に置かれた。
「ありがとう! 本当にありがとう!」
蓮花はその翅を抱いて、急いで出口に向かった。
増本も慌てて扉を操作して蓮花を部屋から出す。
3つの扉をまた順次開閉し、最後の待機室まで蓮花を誘導した。
「増本! ここまでです! わたくしが翅を削りますので、それをすぐに石神様に届けなさい!」
「待って下さい! その作業は私がやります! 機械の扱いは蓮花さんよりも!」
「わたくしの身体は滅菌処置が必要です!」
「私がこれから部屋へ入ります!」
「増本!」
蓮花の制止を振り切って、増本はドアを開けてエアカーテンを潜った。
「今他のスタッフが来ます。私がその粉末を渡しますから!」
「あなたはなんてことを! 未知の細菌やウイルスがいるのかも知れないんですよ!」
「構いません! あのハーさんの危機なんでしょう!」
「増本!」
増本は笑って蓮花の手からグラインダーを奪った。
「エグリゴリΩ」の翅を膝の上に置く。
「さあ、どこを削るのか指示して下さい!」
蓮花は付け根部分を指で示した。
増本は高速回転するブレードを充て、蓮花が持つ広口瓶に削られた粉末を落として行った。
待機室の外に、他のスタッフが来た。
「紫外線の滅菌処理だけで構いません! 終わったらすぐにミユキと前鬼、後鬼に石神様の病院へ運ばせなさい!」
蓮花の指示はすぐに実行され、「飛行」装備のミユキたちも間もなく来た。
蓮花と増本の作業は完了した。
増本は室内のスイッチを操作した。
「増本、あなたはしばらく検査漬けです」
「はい!」
「嬉しそうですね」
「アハハハハハ!」
増本が笑い、蓮花も笑った。
「あれが効くと良いのですが」
「きっと大丈夫ですよ」
「そう思いますか?」
「はい。「Ω」たちにはすぐに状況が分かったようですから」
「そう?」
「ハーさんが危ないと、そして前の粉末が効かなかったことを知り、即座にあの翅をくれました」
「そうでしたが」
「自信があるんですよ」
「……」
確信している増本を見て、蓮花も納得した。
もう、これ以上のことは出来ないと考えていた。
「私のことを言いますけどね。蓮花さんも無茶が過ぎますよ」
「あなたにだけは言われたくありません!」
増本が笑って言った。
「だって、「Ω」にお願いするんだってねぇ。誰も考えませんよ」
「それしかないでしょう」
「お土産を持ってですよね?」
「こちらが頼みに行くのに、手ぶらなわけには行かないでしょう!」
「その発想は! ワハハハハハハ!」
増本は大笑いし、蓮花を少し憤慨させた。
「蓮花さん! お聞きください!」
スピーカーから、繁殖場の中の音声が流れて来た。
増本が口元に指を充てて、蓮花に静かにするように示す。
「これは!」
「Ω」たちの「讃美歌」が聞こえて来た。
以前のものとは格段に違う、それは確かに「音楽」になっていた。
和音が構築され、「合唱」となっている。
美しい旋律だった。
「本当に歌っている……」
蓮花は、ミユキたちが届ける新たな粉末が、きっと良い作用をもたらすと確信した。
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