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オッパイの星を掴め! Ⅱ
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ある夜に亜紀ちゃん、柳、双子と飲んだ。
双子はアイスミルクだった。
毎日必死に「オッパイ鍛錬」(柳だけ「オロチストライク」鍛錬)をしていた。
「オッパイ、ダメだね」
「やっぱ石神家の血は貧乳なんだよ」
「お前らはうちの血じゃねぇだろう!」
思い返すと、美亜さんは普通だったが、山中家の咲子さんは非常に慎ましい。
澪さんはちょっと大きい。
菊子さんも普通だ。
完全に血筋だろう。
「お母さん、大きかったよね?」
「そうだよ! 私たちだってあのくらいなきゃおかしいよ!」
「タカさんのお母さんは?」
「普通だったな」
「じゃあ、やっぱおかしいよ!」
だからうちの血筋は関係ねぇって。
「だけどよ、咲子さんって……」
「「「そんな人知らない!」」」
「おい!」
散々世話になったくせに。
まあ、どうでもいい下らないことだ。
「オッパイなんかどうでもいいじゃねぇか」
「タカさん! 何言ってんですか!」
「いくらタカさんだって、言っていいことと悪いことがあるよ!」
「タカさん、ちょっと見損なったわ」
「このやろう!」
柳が呆れていた。
「私も前のサイズでも良かったかな」
三人が今度は柳を攻める。
「あー、自分がちょっとばかしおっきくなったものだから、随分余裕ですね」
「自慢しちゃってるよ、この人」
「自慢できるほどのオッパイかよ」
「ちょっと! あなたたち!」
実に下らない。
「おい、お前らいい加減にしろよ」
俺が仲裁した。
「そう言うタカさん。タカさんは今のオチンチンが半分以下になっちゃってもいいんですか?」
「なに?」
「ちっちゃチンチンって言われていいですか!」
「六花さんとか泣きますよ?」
双子が「ギャハハハハハ」と笑った。
「やだな」
「「「そうでしょー!」」」
それにしても、柳を責める謂れはないことだと言った。
三人が柳に謝った。
また翌日からも、仲良く鍛錬に励んだ。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「それから毎日オッパイの成長を目指して必死にやったんだよな?」
「そうですよ!」
「でも、全然効果無かったんだよな?」
「そうですよ!」
「鷹さん、酷かったんですよ! 私の部屋中を探し回って、絶対に何か隠してるんだって」
「「「ワハハハハハハハ!」」」
鷹も大笑いしていた。
「私、ちょっと肌が弱かったから、石神さんにもらったサプリメントがあったんですよ」
「ああ、ジンクな」
「それ、「これだぁー」って言われて全部飲まれちゃって」
「柳が大騒ぎだったよなぁ」
「そうですよ! 石神さんが私のために買って来てくれたものだったんですから!」
「「「すいませんでしたー」」」
鷹がまた笑った。
「俺が怒って、三人が土下座して謝ってなぁ。翌日にすぐに買いに行かせた」
「でも、石神さんのだから嬉しかったのに」
「まったくなぁ」
亜紀ちゃんと双子が頭を掻いている。
「結局、遺伝しかねぇってな」
「でもタカさん! 柳さんは20歳を過ぎてからオッパイが成長したんですよ!」
「そういうこともあるよ。普段足りなかった栄養素が補われて、とかな。うちはいろいろ喰うからなぁ」
「じゃあ、私たちも!」
三人の目が輝く。
「まあ、肉の喰い過ぎじゃねぇのか?」
「そんなことあるんですか!」
「一般の食肉には女性ホルモンと似たものが入っていることが多いからな。肉をピンクに見せる効果とかさ」
「「「「えぇー!」」」」
「ホルモンって、ほんの少しの量でとんでもない変化をもたらすから。妊娠すると胸が大きくなるのも、ホルモンの作用だ」
「「「「オォー!」」」」
四人が大声で叫ぶ。
「昆虫なんてもう、とんでもないよな。イモムシ毛虫がさなぎの中でドロドロになっちゃってさ。それで蝶に変態するんだから。物凄いだろ?」
「そうですよね!」
「まあ、簡単に言っちゃえば、男性だって女性ホルモンを射てば胸が膨らむのは知ってるだろ?」
「あぁー! 「薔薇乙女」ですー!」
「そうだよ。お前らだってそうすれば簡単に大きくなれる。まあ、でも絶対にやるなよな」
それはみんな分かっている。
「大体な、親から貰ったものを大事にしない奴は俺は嫌いだ。ユキなんかはああいう生き方だからいいんだけどよ。お前らは大きくなる必要はねぇんだ」
「でも、タカさんもちっちゃくなったら嫌なんですよね?」
俺は亜紀ちゃんの頭を引っぱたいた。
「それは俺がこのオチンチンを親からもらったからだぁ!」
鷹が爆笑していた。
「まあ、そうですよね。私も決して大きい方じゃないですけど、これが気に入ってます」
「俺も鷹のオッパイが大好きだしな!」
みんなが笑った。
「じゃあ、鍛錬は無駄だったけど、仕方ないですかね」
俺が笑って言った。
「それがよ、鷹。無駄じゃなかったんだよ」
「なんです?」
「ほら、夏にシベリアからロシアの人たちを大移動しただろう?」
「はい、大変でしたよね?」
「そうだ。2億6千万もの妖魔が来たからな」
「はい。あの後石神先生が倒れて随分心配しました」
「まあ、そっちはな。でもな、こいつらが一生懸命に「オロチストライク」を鍛錬したお陰で、随分と助かったんだよ」
「ああ! なるほど!」
鷹も笑った。
「みんな技は使えたけど、あの鍛錬が無ければ高速で撃てなかったからなぁ。実に下らないことだったけど、あのお陰でみんな熟練者になったからな」
「「「ワハハハハハハハ!」」」
亜紀ちゃんと双子が無邪気に大笑いする。
「まあ、柳もご苦労さん」
「なんか、まだ納得できないんですけどぉー!」
みんなで笑った。
「まあ、私たちはまだ中一だしね!」
「伸びしろはあるもんね!」
「なによ、あんたたちー!」
三人でじゃれる。
亜紀ちゃんの方が双子よりちょっと大きい。
まあ、亜紀ちゃんの中学の頃と一緒だ。
先は見えている。
「栞とかいたら出来ない話だったな!」
「六花ちゃんも麗星さんもおっきいしね!」
「静子さんもな!」
「「「「「「アハハハハハハハハ!」」」」」」
みんなで爆笑した。
双子はアイスミルクだった。
毎日必死に「オッパイ鍛錬」(柳だけ「オロチストライク」鍛錬)をしていた。
「オッパイ、ダメだね」
「やっぱ石神家の血は貧乳なんだよ」
「お前らはうちの血じゃねぇだろう!」
思い返すと、美亜さんは普通だったが、山中家の咲子さんは非常に慎ましい。
澪さんはちょっと大きい。
菊子さんも普通だ。
完全に血筋だろう。
「お母さん、大きかったよね?」
「そうだよ! 私たちだってあのくらいなきゃおかしいよ!」
「タカさんのお母さんは?」
「普通だったな」
「じゃあ、やっぱおかしいよ!」
だからうちの血筋は関係ねぇって。
「だけどよ、咲子さんって……」
「「「そんな人知らない!」」」
「おい!」
散々世話になったくせに。
まあ、どうでもいい下らないことだ。
「オッパイなんかどうでもいいじゃねぇか」
「タカさん! 何言ってんですか!」
「いくらタカさんだって、言っていいことと悪いことがあるよ!」
「タカさん、ちょっと見損なったわ」
「このやろう!」
柳が呆れていた。
「私も前のサイズでも良かったかな」
三人が今度は柳を攻める。
「あー、自分がちょっとばかしおっきくなったものだから、随分余裕ですね」
「自慢しちゃってるよ、この人」
「自慢できるほどのオッパイかよ」
「ちょっと! あなたたち!」
実に下らない。
「おい、お前らいい加減にしろよ」
俺が仲裁した。
「そう言うタカさん。タカさんは今のオチンチンが半分以下になっちゃってもいいんですか?」
「なに?」
「ちっちゃチンチンって言われていいですか!」
「六花さんとか泣きますよ?」
双子が「ギャハハハハハ」と笑った。
「やだな」
「「「そうでしょー!」」」
それにしても、柳を責める謂れはないことだと言った。
三人が柳に謝った。
また翌日からも、仲良く鍛錬に励んだ。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「それから毎日オッパイの成長を目指して必死にやったんだよな?」
「そうですよ!」
「でも、全然効果無かったんだよな?」
「そうですよ!」
「鷹さん、酷かったんですよ! 私の部屋中を探し回って、絶対に何か隠してるんだって」
「「「ワハハハハハハハ!」」」
鷹も大笑いしていた。
「私、ちょっと肌が弱かったから、石神さんにもらったサプリメントがあったんですよ」
「ああ、ジンクな」
「それ、「これだぁー」って言われて全部飲まれちゃって」
「柳が大騒ぎだったよなぁ」
「そうですよ! 石神さんが私のために買って来てくれたものだったんですから!」
「「「すいませんでしたー」」」
鷹がまた笑った。
「俺が怒って、三人が土下座して謝ってなぁ。翌日にすぐに買いに行かせた」
「でも、石神さんのだから嬉しかったのに」
「まったくなぁ」
亜紀ちゃんと双子が頭を掻いている。
「結局、遺伝しかねぇってな」
「でもタカさん! 柳さんは20歳を過ぎてからオッパイが成長したんですよ!」
「そういうこともあるよ。普段足りなかった栄養素が補われて、とかな。うちはいろいろ喰うからなぁ」
「じゃあ、私たちも!」
三人の目が輝く。
「まあ、肉の喰い過ぎじゃねぇのか?」
「そんなことあるんですか!」
「一般の食肉には女性ホルモンと似たものが入っていることが多いからな。肉をピンクに見せる効果とかさ」
「「「「えぇー!」」」」
「ホルモンって、ほんの少しの量でとんでもない変化をもたらすから。妊娠すると胸が大きくなるのも、ホルモンの作用だ」
「「「「オォー!」」」」
四人が大声で叫ぶ。
「昆虫なんてもう、とんでもないよな。イモムシ毛虫がさなぎの中でドロドロになっちゃってさ。それで蝶に変態するんだから。物凄いだろ?」
「そうですよね!」
「まあ、簡単に言っちゃえば、男性だって女性ホルモンを射てば胸が膨らむのは知ってるだろ?」
「あぁー! 「薔薇乙女」ですー!」
「そうだよ。お前らだってそうすれば簡単に大きくなれる。まあ、でも絶対にやるなよな」
それはみんな分かっている。
「大体な、親から貰ったものを大事にしない奴は俺は嫌いだ。ユキなんかはああいう生き方だからいいんだけどよ。お前らは大きくなる必要はねぇんだ」
「でも、タカさんもちっちゃくなったら嫌なんですよね?」
俺は亜紀ちゃんの頭を引っぱたいた。
「それは俺がこのオチンチンを親からもらったからだぁ!」
鷹が爆笑していた。
「まあ、そうですよね。私も決して大きい方じゃないですけど、これが気に入ってます」
「俺も鷹のオッパイが大好きだしな!」
みんなが笑った。
「じゃあ、鍛錬は無駄だったけど、仕方ないですかね」
俺が笑って言った。
「それがよ、鷹。無駄じゃなかったんだよ」
「なんです?」
「ほら、夏にシベリアからロシアの人たちを大移動しただろう?」
「はい、大変でしたよね?」
「そうだ。2億6千万もの妖魔が来たからな」
「はい。あの後石神先生が倒れて随分心配しました」
「まあ、そっちはな。でもな、こいつらが一生懸命に「オロチストライク」を鍛錬したお陰で、随分と助かったんだよ」
「ああ! なるほど!」
鷹も笑った。
「みんな技は使えたけど、あの鍛錬が無ければ高速で撃てなかったからなぁ。実に下らないことだったけど、あのお陰でみんな熟練者になったからな」
「「「ワハハハハハハハ!」」」
亜紀ちゃんと双子が無邪気に大笑いする。
「まあ、柳もご苦労さん」
「なんか、まだ納得できないんですけどぉー!」
みんなで笑った。
「まあ、私たちはまだ中一だしね!」
「伸びしろはあるもんね!」
「なによ、あんたたちー!」
三人でじゃれる。
亜紀ちゃんの方が双子よりちょっと大きい。
まあ、亜紀ちゃんの中学の頃と一緒だ。
先は見えている。
「栞とかいたら出来ない話だったな!」
「六花ちゃんも麗星さんもおっきいしね!」
「静子さんもな!」
「「「「「「アハハハハハハハハ!」」」」」」
みんなで爆笑した。
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