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早乙女 襲撃者
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10月最後の水曜日。
仕事を終え、「アドヴェロス」の本部からポルシェに乗って帰った。
石神に貰った車だが、最初は贅沢が過ぎると思っていた。
でも、実際に仕事で使い始め、これが必要だったと感じて来た。
寸秒を惜しむ場合には、こういう安定して高速で走れる車が必要だった。
それに、自分がこれで現場に乗りつけると、他の警官たちが一様に態度を変えて来る。
そういうことも大事なことだと後で分かって来た。
石神の配慮が有難かった。
早く仕事を終えたので、新宿の伊勢丹に寄った。
石神に教えられ、ここへ寄ることに慣れた。
雪野さんに美味しいケーキを買って帰ろうと思った。
俺がよくそうするので、雪野さんは太るから困ると言っていた。
俺は幾らでも太って欲しいと言った。
雪野さんが嬉しそうにケーキを食べる姿が好きだからだ。
怜花も喜んで一口食べる。
俺は幸せだ。
ケーキを買って駐車場に降りた。
エレベーターの扉が開くと、モハメドさんが言った。
「おい、狙われているぞ」
「え!」
右側から白いハイゼットが向かってくる。
窓が開いており、そこから幾つもの腕が伸びて銃口が俺を狙っていた。
しかし、一発も発射されることなくハイゼットは壁に突っ込んで停まった。
「モハメドさん、ありがとうございました!」
「いいって」
モハメドさんが逸早く襲った人間たちを殺したのだろう。
俺は生き残った運転手に向かって歩いて行った。
「おい! まだいやがった!」
離れた場所から銃撃を喰らった。
しかし、弾丸はモハメドさんが「殺して」くれる。
襲撃者たちはそのまま銃を乱射して、逃げ去ってしまった。
数人いた地下駐車場で、一人の女性が流れ弾に当たっていた。
俺は慌てて駆け寄った。
胸部から血が流れている。
すぐに救急車を呼び、俺も一緒に病院へ向かった。
ポルシェで救急車を追った。
成合有紀、35歳独身。
地方の出身だが、20歳の頃から東京でデパートの化粧部員をしている。
今日はたまたま買い物に来たところを、俺の襲撃に巻き込まれてしまった。
非常に綺麗な女性だった。
俺にとってはあまりにも眩しい。
死んだ姉に似ていた。
面影どころではない。
まるで生き写しのようだった。
髪型はストレートの黒髪だった姉と異なり、緩いウェーブのかかる明るい茶の長い髪だった。
化粧も姉よりも濃い。
何もかも姉と比べてしまう自分に戸惑っていた。
幸い右肺を貫通しており、手術は成功し命に別状は無い。
石神に連絡し、襲撃があったことを話した。
「なんだと! もちろん無事だな!」
「ああ、またモハメドさんが守ってくれた」
「そうか!」
石神が安心してくれた。
「でも、巻き込まれて女性が銃で撃たれたんだ」
「なに?」
「無事だ。肺を貫通して、大きな動脈も外れていた」
「そうか、良かったよ」
「ああ。今日はこのまま帰るよ」
「今日はって、お前、その女性に関わるつもりか?」
「もちろんだ。俺のせいで巻き込まれてしまったんだからな」
「お前のせいじゃねぇよ! まあ、でもお前はそう考えるんだろうなぁ」
「そうだよ。放っては置けないよ。明日また病院へ寄るつもりだ」
「分かったよ」
石神は襲撃者の情報を探ると言ってくれた。
俺は石神に、成合有紀が姉にそっくりだということは話せないでいた。
その夜に、石神がうちへ来てくれた。
10時を回っていた。
雪野さんも一緒に話を聞いた。
「まあ、雑な手口からある程度は予測していたんだけどな。斬が掴んでくれた。やはり「外道会」だったよ」
「外道会」。
もちろん俺も知っている。
石神が広域暴力団を配下にし、非合法活動を辞めさせて表の仕事をするようにさせた。
ほとんどの元組員はそれに従ったが、中には反発して組を出た連中もいた。
そいつらが集まって出来たのが「外道会」だった。
寄せ集めの組織だったが、徐々に秩序が出来て来た。
とんでもない頭のおかしい連中も多い組織だった。
悪事しか興味の無い狂った連中で、変質的な性癖の人間も多い。
ほとんどが元の組からも、最初からはみ出していた連中だ。
それがまがりなりにも、組織的に動くようになった。
「どうやら、「業」と言うか、「ボルーチ・バロータ」と関わるようになったらしい」
「それで統制が取れて来たのか」
「ああ。一部の幹部の力が増した。そいつらが「外道会」を仕切るようになった」
「そうだったか」
石神は幾つか判明したことを話してくれ、このまま「外道会」を探ると言ってくれた。
「頼む。もちろん警察も動くよ」
「ああ。でも相手も結構な武装をしている。油断するなよな」
「分かった」
石神は、成合有紀についても話した。
「気の毒な女性だけどな。あまり深入りはするな」
「うん」
「お前が襲われたとは絶対に言うな。たまたま居合わせた警察官ということにしろ」
「分かった」
「何度か見舞いに行くのはいい。退院時には花でも持って行けよ」
「うん、そうするよ」
石神が雪野さんに言った。
「こいつ、堂々と浮気するつもりですが、俺がちゃんと止めますから」
「ウフフフ、お願いします」
「石神!」
石神は笑って帰って行った。
雪野さんが俺を心配していた。
「モハメドさんがいるから大丈夫でしょうけど」
「うん、それは絶対だよ」
《ちゃんと守りますよー》
「お願いしますね!」
《はーいー》
翌朝。
俺は「アドヴェロス」の本部へ行く前に、成合有紀の入院する病院へ寄った。
成合有紀は目を覚ましていた。
まだ起き上がらずに、点滴を入れていた。
「早乙女と申します。昨日の事件で大変な目に遭われましたね」
「はい。あの、覚えて居ります。私を助けて下さった方ですよね」
「ええ、俺が救急車を呼びました。たまたまあの現場にいたもので」
「ありがとうございます。命の恩人ですね」
「いえ、そんなことは」
「警察の方だったんですか」
「はい」
着替えた物か、成合有紀は浴衣を着ていた。
姉もよく浴衣を好んで来ていたことを思い出す。
「あの、宜しければ事件のことを伺っても?」
「はい。でも俺の管轄ではないので、詳しいことは。分かっているのは、テロリストのような連中が地下の駐車場で銃を乱射したということしか。目的も分かっていません」
「そうでしたか。日本も随分と危なくなりましたね」
「まったくです」
石神から、俺の身分を伏せることと、事件は他の部署の担当なので詳しくは知らないと言えと言われていた。
「順調にいけば、一週間で退院できるそうです。感染症が出なければということでした」
「そうですか。でも、困りました」
「はい?」
成合有紀は、独り暮らしで親しい友人もいないとのことだった。
何よりも、マンションに犬を飼っており、その世話が必要だと言った。
「宜しければ、俺がワンチャンを預かりましょうか?」
「え!」
「うちは結構広いんで、構いませんよ。それに妻がずっと家にいますから、面倒を見ることも出来ると思います」
俺は勝手に話してしまっていた。
「でも、それはあまりにも」
「御心配なく。あの、指示して頂ければすぐにお宅から連れて行きますが」
「本当によろしいんですか?」
「ああ、お宅に入ることは御承知下さい」
「それはもう! ああ、きっとお腹を空かせています!」
「それは大変だ!」
成合有紀からマンションの鍵を預かり、犬のための道具やエサの場所などを聞いた。
「ピピという名前なんです。マルチーズのオスです」
「分かりました。でも、俺なんかが行くと警戒されるかもしれませんね」
「大丈夫ですよ。早乙女さんは優しいから。すぐにピピも慣れます」
「そうだといいけど。ああ、うちは時々親友の家のネコを預かってるんですよ。だからご心配なく」
「はい! お願いします!」
病院を出て、雪野さんに電話をした。
犬を預かることになったと言うと驚いていたが、是非連れて来て欲しいと言ってくれた。
石神からは怒られるだろう。
でも、俺はそうしたいと思ってしまった。
成合有紀の喜ぶ顔が思い出された。
綺麗な笑顔だった。
仕事を終え、「アドヴェロス」の本部からポルシェに乗って帰った。
石神に貰った車だが、最初は贅沢が過ぎると思っていた。
でも、実際に仕事で使い始め、これが必要だったと感じて来た。
寸秒を惜しむ場合には、こういう安定して高速で走れる車が必要だった。
それに、自分がこれで現場に乗りつけると、他の警官たちが一様に態度を変えて来る。
そういうことも大事なことだと後で分かって来た。
石神の配慮が有難かった。
早く仕事を終えたので、新宿の伊勢丹に寄った。
石神に教えられ、ここへ寄ることに慣れた。
雪野さんに美味しいケーキを買って帰ろうと思った。
俺がよくそうするので、雪野さんは太るから困ると言っていた。
俺は幾らでも太って欲しいと言った。
雪野さんが嬉しそうにケーキを食べる姿が好きだからだ。
怜花も喜んで一口食べる。
俺は幸せだ。
ケーキを買って駐車場に降りた。
エレベーターの扉が開くと、モハメドさんが言った。
「おい、狙われているぞ」
「え!」
右側から白いハイゼットが向かってくる。
窓が開いており、そこから幾つもの腕が伸びて銃口が俺を狙っていた。
しかし、一発も発射されることなくハイゼットは壁に突っ込んで停まった。
「モハメドさん、ありがとうございました!」
「いいって」
モハメドさんが逸早く襲った人間たちを殺したのだろう。
俺は生き残った運転手に向かって歩いて行った。
「おい! まだいやがった!」
離れた場所から銃撃を喰らった。
しかし、弾丸はモハメドさんが「殺して」くれる。
襲撃者たちはそのまま銃を乱射して、逃げ去ってしまった。
数人いた地下駐車場で、一人の女性が流れ弾に当たっていた。
俺は慌てて駆け寄った。
胸部から血が流れている。
すぐに救急車を呼び、俺も一緒に病院へ向かった。
ポルシェで救急車を追った。
成合有紀、35歳独身。
地方の出身だが、20歳の頃から東京でデパートの化粧部員をしている。
今日はたまたま買い物に来たところを、俺の襲撃に巻き込まれてしまった。
非常に綺麗な女性だった。
俺にとってはあまりにも眩しい。
死んだ姉に似ていた。
面影どころではない。
まるで生き写しのようだった。
髪型はストレートの黒髪だった姉と異なり、緩いウェーブのかかる明るい茶の長い髪だった。
化粧も姉よりも濃い。
何もかも姉と比べてしまう自分に戸惑っていた。
幸い右肺を貫通しており、手術は成功し命に別状は無い。
石神に連絡し、襲撃があったことを話した。
「なんだと! もちろん無事だな!」
「ああ、またモハメドさんが守ってくれた」
「そうか!」
石神が安心してくれた。
「でも、巻き込まれて女性が銃で撃たれたんだ」
「なに?」
「無事だ。肺を貫通して、大きな動脈も外れていた」
「そうか、良かったよ」
「ああ。今日はこのまま帰るよ」
「今日はって、お前、その女性に関わるつもりか?」
「もちろんだ。俺のせいで巻き込まれてしまったんだからな」
「お前のせいじゃねぇよ! まあ、でもお前はそう考えるんだろうなぁ」
「そうだよ。放っては置けないよ。明日また病院へ寄るつもりだ」
「分かったよ」
石神は襲撃者の情報を探ると言ってくれた。
俺は石神に、成合有紀が姉にそっくりだということは話せないでいた。
その夜に、石神がうちへ来てくれた。
10時を回っていた。
雪野さんも一緒に話を聞いた。
「まあ、雑な手口からある程度は予測していたんだけどな。斬が掴んでくれた。やはり「外道会」だったよ」
「外道会」。
もちろん俺も知っている。
石神が広域暴力団を配下にし、非合法活動を辞めさせて表の仕事をするようにさせた。
ほとんどの元組員はそれに従ったが、中には反発して組を出た連中もいた。
そいつらが集まって出来たのが「外道会」だった。
寄せ集めの組織だったが、徐々に秩序が出来て来た。
とんでもない頭のおかしい連中も多い組織だった。
悪事しか興味の無い狂った連中で、変質的な性癖の人間も多い。
ほとんどが元の組からも、最初からはみ出していた連中だ。
それがまがりなりにも、組織的に動くようになった。
「どうやら、「業」と言うか、「ボルーチ・バロータ」と関わるようになったらしい」
「それで統制が取れて来たのか」
「ああ。一部の幹部の力が増した。そいつらが「外道会」を仕切るようになった」
「そうだったか」
石神は幾つか判明したことを話してくれ、このまま「外道会」を探ると言ってくれた。
「頼む。もちろん警察も動くよ」
「ああ。でも相手も結構な武装をしている。油断するなよな」
「分かった」
石神は、成合有紀についても話した。
「気の毒な女性だけどな。あまり深入りはするな」
「うん」
「お前が襲われたとは絶対に言うな。たまたま居合わせた警察官ということにしろ」
「分かった」
「何度か見舞いに行くのはいい。退院時には花でも持って行けよ」
「うん、そうするよ」
石神が雪野さんに言った。
「こいつ、堂々と浮気するつもりですが、俺がちゃんと止めますから」
「ウフフフ、お願いします」
「石神!」
石神は笑って帰って行った。
雪野さんが俺を心配していた。
「モハメドさんがいるから大丈夫でしょうけど」
「うん、それは絶対だよ」
《ちゃんと守りますよー》
「お願いしますね!」
《はーいー》
翌朝。
俺は「アドヴェロス」の本部へ行く前に、成合有紀の入院する病院へ寄った。
成合有紀は目を覚ましていた。
まだ起き上がらずに、点滴を入れていた。
「早乙女と申します。昨日の事件で大変な目に遭われましたね」
「はい。あの、覚えて居ります。私を助けて下さった方ですよね」
「ええ、俺が救急車を呼びました。たまたまあの現場にいたもので」
「ありがとうございます。命の恩人ですね」
「いえ、そんなことは」
「警察の方だったんですか」
「はい」
着替えた物か、成合有紀は浴衣を着ていた。
姉もよく浴衣を好んで来ていたことを思い出す。
「あの、宜しければ事件のことを伺っても?」
「はい。でも俺の管轄ではないので、詳しいことは。分かっているのは、テロリストのような連中が地下の駐車場で銃を乱射したということしか。目的も分かっていません」
「そうでしたか。日本も随分と危なくなりましたね」
「まったくです」
石神から、俺の身分を伏せることと、事件は他の部署の担当なので詳しくは知らないと言えと言われていた。
「順調にいけば、一週間で退院できるそうです。感染症が出なければということでした」
「そうですか。でも、困りました」
「はい?」
成合有紀は、独り暮らしで親しい友人もいないとのことだった。
何よりも、マンションに犬を飼っており、その世話が必要だと言った。
「宜しければ、俺がワンチャンを預かりましょうか?」
「え!」
「うちは結構広いんで、構いませんよ。それに妻がずっと家にいますから、面倒を見ることも出来ると思います」
俺は勝手に話してしまっていた。
「でも、それはあまりにも」
「御心配なく。あの、指示して頂ければすぐにお宅から連れて行きますが」
「本当によろしいんですか?」
「ああ、お宅に入ることは御承知下さい」
「それはもう! ああ、きっとお腹を空かせています!」
「それは大変だ!」
成合有紀からマンションの鍵を預かり、犬のための道具やエサの場所などを聞いた。
「ピピという名前なんです。マルチーズのオスです」
「分かりました。でも、俺なんかが行くと警戒されるかもしれませんね」
「大丈夫ですよ。早乙女さんは優しいから。すぐにピピも慣れます」
「そうだといいけど。ああ、うちは時々親友の家のネコを預かってるんですよ。だからご心配なく」
「はい! お願いします!」
病院を出て、雪野さんに電話をした。
犬を預かることになったと言うと驚いていたが、是非連れて来て欲しいと言ってくれた。
石神からは怒られるだろう。
でも、俺はそうしたいと思ってしまった。
成合有紀の喜ぶ顔が思い出された。
綺麗な笑顔だった。
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