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灯火管制の夜 Ⅱ
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大移動の前日。
私たちは全員が集められ、アレクサンドロさんから手順を説明されていた。
各住居棟単位で飛行場へ移動し、迎えに来る輸送機に乗り込んで行く。
アレクサンドロさんたちが誘導をしてくれる。
荷物の制限を聞かされたが、どうせ私たちは何も持っていなかった。
ここで頂いた服などだけだ。
それを持って行くことにした。
基本的には生活に必要なものは全てアラスカで頂けるらしい。
ここでの生活も夢のようだったが、それ以上にいい暮らしが出来るとのことだった。
「何しろ、夜に灯を消す必要がないんですよ。起きていたければ幾らだって明るくして起きていていいんです」
アレクサンドロさんがそう言った。
私もお母さんも喜んだ。
夜は暗い。
だから、灯があることがどれほど幸せなことか。
幸せというのは、そういうことなのだと分かった。
暗闇の中の灯なのだ。
村での暮らしもそうだった。
そんなに遅くまで起きていることは無かったが、それでも寝る前に小さなランプを灯して、家族で話をした。
薄暗い中でのお喋りは、本当に楽しかった。
何か特別な嬉しさがあった。
ここでは何不自由の無い暮らしが出来た。
食べ物は村にいた頃よりも豪華で美味しかった。
辛くなるような仕事も無かった。
でも、灯が無かった。
暗い中で、ただ眠くなるのを待つしかなかった。
お父さんがいなくなったことが、暗闇の中で一層辛いものとなった。
さっき会った日本人の男の人は、私たちを灯のある世界へ連れて行ってくれる。
アレクサンドロさんは、あの人は必ず約束を守る人だと言っていた。
それは実際に観たから分かった。
いよいよ大移動が始まった。
大きな輸送機が来て、第一棟の人たちが乗り込んで行く。
ただ、予想以上の数の敵が来ているそうだ。
詳しいことは教えてもらえない。
ただ、さっきの男の人たちが戦っているので、ここは安全だと言われた。
「物凄く強い人たちが来てくれたんです。絶対に大丈夫ですよ」
アレクサンドロさんが笑って言った。
でも、何度か輸送機が飛び立った時、全員に棟の中に入っているように言われた。
「移動の順番以外の棟の人たちは、安全のために中に入っていて下さい!」
アレクサンドロさんたちが大声で知らせていた。
だから私はお母さんの手を引いて飛行場から離れようとしていた。
その時、大きな怪物が迫って来た。
あんなものは見たことが無い。
悪魔のようだった。
でも、その悪魔は駆けつけてくれた日本人の若い男の人が光の剣で倒してくれた。
何か私たちに叫んでいたが、ロシア語ではないので分からない。
無事かと聞いているようだった。
私が大きく頷いて、助けてくれたお礼を言った。
その人は優しく笑って、私たちが棟に入るまで付いて来てくれた。
男の人に、大きな機械を装着した綺麗な女性が近付いた。
「Обязательно следуйте!(必ず守るから!)」
綺麗な女性が私にそう言った。
二人は離れて、またどこかへ行った。
棟の部屋へ入り、窓から外を見た。
遠くで激しい光が盛り上がっていた。
幾つも、幾つも。
多分、食堂で会ったあの日本人の人があそこで戦っているのだ。
本当に信じられない光景だった。
一体どんな戦いなのだろう。
巨大な光が幾度も盛り上がっても、いつまでも止むことは無かった。
さっき見た、あの怪物のような連中と戦っているのだろうか。
この近くでも戦っている。
物凄い爆発音のようなものも聞こえる。
輸送機は次々に来るけど、私たちの番はまだまだ先だ。
でも、私は信じている。
あれだけ必死に戦ってくれている人たちがいるのだ。
私は窓の外に手を合わせて祈った。
数時間後。
巨大な光の盛り上がりが、大分ここへ近くなって来た。
銀色のロボットのようなものが飛び交うようになった。
日本人の老人の方ともう一人が、輸送機の周辺を守っているのが見えた。
時々見えない速さでいなくなり、また戻って警戒している。
やっと私たちの棟の順番になった。
私が窓辺で膝を折って祈っているのを見たアレクサンドロさんが驚いていた。
「君はずっと祈っていたのか?」
「はい。あの人たちが無事であるようにと」
「そうか。大丈夫だよ。本当に強い方たちだから」
「はい」
「でもありがとう。君の祈りは必ず通じている」
「はい!」
お母さんと一緒に飛行場へ移動した。
戦場の方を見ると、信じられないものが見えた。
巨人だった。
遠くからなので巨人の身体しか見えないが、そこに立ったままで腕を振るっているようだった。
だから、誰かがあの巨人と戦っているのだと思った。
あの日本人の人だろうか。
美しい顔で、優しく笑う人。
サーシャという名前に驚いていた人。
私たちのために、あんなに恐ろしい怪物と戦ってくれている人。
私はまた手を合わせて祈った。
アレクサンドロさんが私たちが最後だと言い、一緒に輸送機に乗った。
アラスカでの生活は、本当に素晴らしいものだった。
最初からマンションの広い部屋を与えてもらい、民生委員の人からしばらくはゆっくりと過ごすように言われた。
広くて清潔で、何もかも揃っている。
何よりも、素敵な電灯が、私たちを喜ばせた。
毎晩、明るい部屋の中でお母さんと笑って過ごした。
二週間後にまた民生委員の人が来て、仕事の希望などを聞かれた。
お母さんは畑仕事しかしたことが無いと言うと、一度そちらを手伝ってみようということになった。
「でも、他にもいろいろ仕事はあるんです。販売の仕事なども、経験してみましょうよ」
「そうですか。でも、他の仕事はしたことがないので」
「ゆっくり覚えればいいんですよ。生活費は十分に支給されます。だから仕事は幾つかやってみて、気に入ったものがあれば、それを。焦る必要はまったくありませんからね」
「本当に、何から何までありがとうございます」
「いいえ。全て「虎」の意向ですから」
お母さんは不安に思っていたことを民生委員の人に聞いた。
「あの、いずれは私たちも戦わなければならないのでしょうか?」
民生委員の人は驚いていた。
「そんなことはありませんよ! もちろん戦いたいということなら、審査の上で採用もしますけど。あなたたちは安全な場所で、普通に生活していけばいいんです」
「でも、助けて頂いたのに、何もしないままでは」
「ここで仕事を持ってくれれば、それでいいんですよ。ロシアは今後どんどん酷いことになります。だから「虎」が出来るだけ助けたいのだと言うのです」
「そうなんですか」
お母さんは申し訳なさそうだったが、安心していた。
「あの、私もお母さんと一緒の仕事をしたいのですが」
民生委員の人が笑顔で私に言った。
「それはダメ」
「え!」
「あなたは学校へ行きなさい。まだ12歳ですよね?」
「そうですけど」
「学校で勉強して、いろいろなことを身に着けて欲しいの。その後でお母さんと一緒に働いてもいいし、もちろん別な仕事も出来るわよ?」
「本当に学校へ行けるのですか!」
「はい! 最初は戸惑うかもしれないけど、一生懸命勉強すればいいの。ロシア語が話せるのだから、例えば今後ロシアから来る人たちを助ける仕事だってある。ここには色々な人種の人たちがいる。言葉を勉強するのもいいし、他のことだって。あなたが望めば「虎」は幾らでも応援してくれるよ?」
「本当ですか!」
信じられない話だった。
私たちを助けてくれたばかりか、そんなことまで考えていてくれる。
「勉強を頑張ります!」
「お願いします。ではまた手続きなどを説明に来ますからね。お母さんは来週からまずは農園に行ってみましょう。きっと驚きますよ?」
民生委員の人は微笑みながら私の頭を撫でてくれ、帰って行った。
その後、本当に私は学校へ通い始めた。
ロシア人の先生がいて、いろいろな授業をしてくれる。
英語、日本語などの授業も受けられる。
私は迷わず両方の授業を希望した。
勉強は楽しくて仕方が無かった。
どんどん勉強して、私は大学にまで通えるようになった。
飛び級で私は18歳で大学の課程を修了した。
私は「虎」の軍の管制官として働くようになった。
「虎」に再会した。
あの日、収容所の食堂で会った方が「虎」だと知っていた。
あちこちで見かける「虎」の写真で分かった。
「ああ! サーシャか!」
「覚えていてくれたんですか!」
「もちろんだ! その名前だからなぁ! おい、日本語を覚えたのかよ」
「はい! 「虎」とお話がしたくて、頑張りました!」
「そうかぁ」
「虎」が、《サーシャ》という名前について教えてくれた。
恋人の六花さんのお母さんの名前だったそうだ。
「日本に来て苦労をされてな。故郷に帰りたいと言いながら亡くなってしまった。だから君はここで幸せに暮らしてくれ」
「はい!」
「君がそうできるように、必ずこの戦いに勝つからな」
「はい! それはもう確信してます!」
「そうか!」
「あの日も、そう言ってその通りにして下さいました」
「そうだな」
「虎」は微笑んで私と握手してくれた。
大きくて暖かい手だった。
「いつも「灯」をありがとうございます」
「ん?」
私は「虎」が忙しいことを知っているので、また今度お話しますと言った。
「虎」は笑って、じゃあまた今度と言って足早に去って行った。
私とお母さんは、毎晩寝る前に小さなランプを灯して「虎」の写真に手を合わせて祈る。
それが毎日の楽しみなのだと「虎」に話したかった。
いつでも灯せる灯に、どんなに幸せを感じているのかを話したかった。
私はもう、十分に幸せだった。
私たちは全員が集められ、アレクサンドロさんから手順を説明されていた。
各住居棟単位で飛行場へ移動し、迎えに来る輸送機に乗り込んで行く。
アレクサンドロさんたちが誘導をしてくれる。
荷物の制限を聞かされたが、どうせ私たちは何も持っていなかった。
ここで頂いた服などだけだ。
それを持って行くことにした。
基本的には生活に必要なものは全てアラスカで頂けるらしい。
ここでの生活も夢のようだったが、それ以上にいい暮らしが出来るとのことだった。
「何しろ、夜に灯を消す必要がないんですよ。起きていたければ幾らだって明るくして起きていていいんです」
アレクサンドロさんがそう言った。
私もお母さんも喜んだ。
夜は暗い。
だから、灯があることがどれほど幸せなことか。
幸せというのは、そういうことなのだと分かった。
暗闇の中の灯なのだ。
村での暮らしもそうだった。
そんなに遅くまで起きていることは無かったが、それでも寝る前に小さなランプを灯して、家族で話をした。
薄暗い中でのお喋りは、本当に楽しかった。
何か特別な嬉しさがあった。
ここでは何不自由の無い暮らしが出来た。
食べ物は村にいた頃よりも豪華で美味しかった。
辛くなるような仕事も無かった。
でも、灯が無かった。
暗い中で、ただ眠くなるのを待つしかなかった。
お父さんがいなくなったことが、暗闇の中で一層辛いものとなった。
さっき会った日本人の男の人は、私たちを灯のある世界へ連れて行ってくれる。
アレクサンドロさんは、あの人は必ず約束を守る人だと言っていた。
それは実際に観たから分かった。
いよいよ大移動が始まった。
大きな輸送機が来て、第一棟の人たちが乗り込んで行く。
ただ、予想以上の数の敵が来ているそうだ。
詳しいことは教えてもらえない。
ただ、さっきの男の人たちが戦っているので、ここは安全だと言われた。
「物凄く強い人たちが来てくれたんです。絶対に大丈夫ですよ」
アレクサンドロさんが笑って言った。
でも、何度か輸送機が飛び立った時、全員に棟の中に入っているように言われた。
「移動の順番以外の棟の人たちは、安全のために中に入っていて下さい!」
アレクサンドロさんたちが大声で知らせていた。
だから私はお母さんの手を引いて飛行場から離れようとしていた。
その時、大きな怪物が迫って来た。
あんなものは見たことが無い。
悪魔のようだった。
でも、その悪魔は駆けつけてくれた日本人の若い男の人が光の剣で倒してくれた。
何か私たちに叫んでいたが、ロシア語ではないので分からない。
無事かと聞いているようだった。
私が大きく頷いて、助けてくれたお礼を言った。
その人は優しく笑って、私たちが棟に入るまで付いて来てくれた。
男の人に、大きな機械を装着した綺麗な女性が近付いた。
「Обязательно следуйте!(必ず守るから!)」
綺麗な女性が私にそう言った。
二人は離れて、またどこかへ行った。
棟の部屋へ入り、窓から外を見た。
遠くで激しい光が盛り上がっていた。
幾つも、幾つも。
多分、食堂で会ったあの日本人の人があそこで戦っているのだ。
本当に信じられない光景だった。
一体どんな戦いなのだろう。
巨大な光が幾度も盛り上がっても、いつまでも止むことは無かった。
さっき見た、あの怪物のような連中と戦っているのだろうか。
この近くでも戦っている。
物凄い爆発音のようなものも聞こえる。
輸送機は次々に来るけど、私たちの番はまだまだ先だ。
でも、私は信じている。
あれだけ必死に戦ってくれている人たちがいるのだ。
私は窓の外に手を合わせて祈った。
数時間後。
巨大な光の盛り上がりが、大分ここへ近くなって来た。
銀色のロボットのようなものが飛び交うようになった。
日本人の老人の方ともう一人が、輸送機の周辺を守っているのが見えた。
時々見えない速さでいなくなり、また戻って警戒している。
やっと私たちの棟の順番になった。
私が窓辺で膝を折って祈っているのを見たアレクサンドロさんが驚いていた。
「君はずっと祈っていたのか?」
「はい。あの人たちが無事であるようにと」
「そうか。大丈夫だよ。本当に強い方たちだから」
「はい」
「でもありがとう。君の祈りは必ず通じている」
「はい!」
お母さんと一緒に飛行場へ移動した。
戦場の方を見ると、信じられないものが見えた。
巨人だった。
遠くからなので巨人の身体しか見えないが、そこに立ったままで腕を振るっているようだった。
だから、誰かがあの巨人と戦っているのだと思った。
あの日本人の人だろうか。
美しい顔で、優しく笑う人。
サーシャという名前に驚いていた人。
私たちのために、あんなに恐ろしい怪物と戦ってくれている人。
私はまた手を合わせて祈った。
アレクサンドロさんが私たちが最後だと言い、一緒に輸送機に乗った。
アラスカでの生活は、本当に素晴らしいものだった。
最初からマンションの広い部屋を与えてもらい、民生委員の人からしばらくはゆっくりと過ごすように言われた。
広くて清潔で、何もかも揃っている。
何よりも、素敵な電灯が、私たちを喜ばせた。
毎晩、明るい部屋の中でお母さんと笑って過ごした。
二週間後にまた民生委員の人が来て、仕事の希望などを聞かれた。
お母さんは畑仕事しかしたことが無いと言うと、一度そちらを手伝ってみようということになった。
「でも、他にもいろいろ仕事はあるんです。販売の仕事なども、経験してみましょうよ」
「そうですか。でも、他の仕事はしたことがないので」
「ゆっくり覚えればいいんですよ。生活費は十分に支給されます。だから仕事は幾つかやってみて、気に入ったものがあれば、それを。焦る必要はまったくありませんからね」
「本当に、何から何までありがとうございます」
「いいえ。全て「虎」の意向ですから」
お母さんは不安に思っていたことを民生委員の人に聞いた。
「あの、いずれは私たちも戦わなければならないのでしょうか?」
民生委員の人は驚いていた。
「そんなことはありませんよ! もちろん戦いたいということなら、審査の上で採用もしますけど。あなたたちは安全な場所で、普通に生活していけばいいんです」
「でも、助けて頂いたのに、何もしないままでは」
「ここで仕事を持ってくれれば、それでいいんですよ。ロシアは今後どんどん酷いことになります。だから「虎」が出来るだけ助けたいのだと言うのです」
「そうなんですか」
お母さんは申し訳なさそうだったが、安心していた。
「あの、私もお母さんと一緒の仕事をしたいのですが」
民生委員の人が笑顔で私に言った。
「それはダメ」
「え!」
「あなたは学校へ行きなさい。まだ12歳ですよね?」
「そうですけど」
「学校で勉強して、いろいろなことを身に着けて欲しいの。その後でお母さんと一緒に働いてもいいし、もちろん別な仕事も出来るわよ?」
「本当に学校へ行けるのですか!」
「はい! 最初は戸惑うかもしれないけど、一生懸命勉強すればいいの。ロシア語が話せるのだから、例えば今後ロシアから来る人たちを助ける仕事だってある。ここには色々な人種の人たちがいる。言葉を勉強するのもいいし、他のことだって。あなたが望めば「虎」は幾らでも応援してくれるよ?」
「本当ですか!」
信じられない話だった。
私たちを助けてくれたばかりか、そんなことまで考えていてくれる。
「勉強を頑張ります!」
「お願いします。ではまた手続きなどを説明に来ますからね。お母さんは来週からまずは農園に行ってみましょう。きっと驚きますよ?」
民生委員の人は微笑みながら私の頭を撫でてくれ、帰って行った。
その後、本当に私は学校へ通い始めた。
ロシア人の先生がいて、いろいろな授業をしてくれる。
英語、日本語などの授業も受けられる。
私は迷わず両方の授業を希望した。
勉強は楽しくて仕方が無かった。
どんどん勉強して、私は大学にまで通えるようになった。
飛び級で私は18歳で大学の課程を修了した。
私は「虎」の軍の管制官として働くようになった。
「虎」に再会した。
あの日、収容所の食堂で会った方が「虎」だと知っていた。
あちこちで見かける「虎」の写真で分かった。
「ああ! サーシャか!」
「覚えていてくれたんですか!」
「もちろんだ! その名前だからなぁ! おい、日本語を覚えたのかよ」
「はい! 「虎」とお話がしたくて、頑張りました!」
「そうかぁ」
「虎」が、《サーシャ》という名前について教えてくれた。
恋人の六花さんのお母さんの名前だったそうだ。
「日本に来て苦労をされてな。故郷に帰りたいと言いながら亡くなってしまった。だから君はここで幸せに暮らしてくれ」
「はい!」
「君がそうできるように、必ずこの戦いに勝つからな」
「はい! それはもう確信してます!」
「そうか!」
「あの日も、そう言ってその通りにして下さいました」
「そうだな」
「虎」は微笑んで私と握手してくれた。
大きくて暖かい手だった。
「いつも「灯」をありがとうございます」
「ん?」
私は「虎」が忙しいことを知っているので、また今度お話しますと言った。
「虎」は笑って、じゃあまた今度と言って足早に去って行った。
私とお母さんは、毎晩寝る前に小さなランプを灯して「虎」の写真に手を合わせて祈る。
それが毎日の楽しみなのだと「虎」に話したかった。
いつでも灯せる灯に、どんなに幸せを感じているのかを話したかった。
私はもう、十分に幸せだった。
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