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第一回 「石神家 質素な食事だぁ」大会
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8月24日月曜日。
蓮花の研究所から戻った翌日だ。
明日からニューヨークとアラスカへ行く。
一応2泊の予定ではいるが、アラスカの進捗ではもっといることになる。
今日は1日休養に充てている。
朝食の後で、亜紀ちゃんが俺に言った。
「タカさん、何度も引きずって申し訳ないんですが」
「あんだよ?」
「あの、先日のタカさんの鰻の件で」
「もういいよ!」
本当に面倒くさいし、忘れたい。
でも、亜紀ちゃんは真剣に反省していた。
「いえ! 本当にみんなで反省しまして! ですので、今日のお昼と夕飯は、質素なものを食べようって話し合ったんです」
「なんでだよ」
「質素なお食事でもタカさんのお陰で食べられるんだって、私たち忘れちゃってたんで」
まあ、相当反省はしているようなのだが。
「別に俺は、お前たちにそんな質素な食事を食べさせたことはないだろう」
「はい! いつも美味しいお食事でした!」
「だったらさ」
「いえ! こんなに美味しい物、高級な物、それにそれを幾らでも食べさせてもらって、私たちは有難さを忘れてしまったんです!」
皇紀も双子も同じことを言って俺に謝る。
「だから、せめて今日だけはお食事が有難いものなんだって分かろうってみんなで話し合って」
「まあ、分かったよ。でも量だけは減らすなよな。前にとんでもねぇことになったからよ」
「分かってます! それでお昼はサンドイッチにしようと」
「ああ、いいんじゃねぇか?」
「あ! もちろん、タカさんは普通のお食事で!」
「いいけどよ」
何が喰いたいのか聞かれたので、俺は天ぷら蕎麦がいいと言った。
海老天2本とナス、マイタケを指定した。
ロボももちろんいつも通りで、肉を焼く。
そういうことで、子どもたちの自由にさせた。
「タカさーん! お昼ですよー!」
ハーが呼びに来た。
俺は読んでいた本を閉じてロボと下に降りた。
テーブルには俺の蕎麦と天ぷら。
それに大量のサンドイッチが置いてあった。
まあ、その量を見て、俺も安心した。
「じゃあ、いただきます」
「「「「いただきまーす!」」」」
「にゃー」
子どもたちは一斉に食べ始める。
多少の殴り合いは御愛嬌だ。
「サンドイッチだろう。そんなに争わなくてもいいじゃねぇか」
俺が言うと、子どもたちが俺を振り向いた。
獣の目になっていた。
すぐに争いに戻る。
「ローストビーフは私のもの!」
「牛カツは皇紀ちゃんが隠したよ!」
「あたしの伊勢海老はどこ!」
「僕はマグロカツでいいよ」
「キャビアが幾つかあったはずだぁ!」
「チッ! ヒレカツじゃねぇか!」
「金華ハムげっとぉー!」
「マグロカツだと思ったらローストチキンだった」
「……」
俺は海老天を見た。
「おい、これって車エビか?」
「知りません」
亜紀ちゃんが邪魔するなという顔で吐き捨てるように言った。
「てめぇらぁ! なに俺よりも高い物喰ってんだぁ!」
俺が怒鳴ると全員が一瞬固まった。
「俺にもサンドイッチを寄越せ!」
ルーが恐る恐る持って来た。
ローストチキンだった。
「てめぇらの反省ってこういうことかよ」
「「「「すいません!」」」」
もう粗方無くなっていた。
ちなみに、ハムサンドやツナサンドなどは一つも無かった。
何を反省したがっていたのか、さっぱり分からない。
食後のコーヒーを飲みながら、子どもたちは落ち込んでいた。
「お前らの業の深さってなぁ……」
亜紀ちゃんが泣き出し、双子も泣いた。
「もういいよ。俺のせいだ。俺がお前たちに常識を無視していいものを食わせて来たせいだからな」
「タカさん! それじゃ済みませんよ!」
「私たちがいけないの!」
「もう、本当に恥ずかしいよ!」
ほんとかよ。
「もう、今日は夕飯は食べません!」
「タカさんに絶対に美味しい物を作るね!」
「ロボもね!」
「にゃー!」
皇紀が腕を組んで考えていた。
「お姉ちゃんたち、それだと、多分反動が凄いよ」
「「「!」」」
皇紀は分かっているようだ。
「僕たちも何か食べないと、きっと次は酷いことになる」
「そうだね! 皇紀! いいこと言ったぁー!」
「皇紀ちゃんの言う通りだ!」
「わたしたち、まだ自分らの業の深さを分かって無いね!」
子どもたちがそうだそうだと話し合っていた。
「じゃあ、今晩は私たちはメザシにしよう!」
「あのやっすい魚だね!」
「不味そうだよね!」
「でも、それでいいじゃない」
メザシに怒られそうだ。
「じゃあ、俺も付き合うよ」
「「「「タカさーん!」」」」
またこいつらだけいい物を喰うかもしれん。
こいつらの「食」に対する執念は侮れない。
亜紀ちゃんが近所のスーパーに電話し、大量のメザシを確保した。
「それで、他のおかずは何にするんだよ」
どうせ、そんなオチだろう。
「いいえ! おかずはメザシのみです! ご飯はいっぱい炊きますけど」
「漬物とかは?」
「ありません!」
「ああ、味噌汁か」
「えーと」
亜紀ちゃんが食材の在庫を確認した。
「お豆腐ですね」
「え、普通じゃんか!」
「そうですね?」
「アオサも入れよう」
「ああ、いいですね」
ほんとかよ。
午後はまた本を読み、ロボに「コマネチ!」を教えた。
「タカさーん! ごはんですよー!」
ハーが呼びに来た。
ロボの「コマネチ!」を見せると爆笑した。
「おい、本当にメザシだけなのか!」
リヴィングに降りると、大量のメザシが焼かれてテーブルに乗っていた。
ロボは刺身だ。
「そうですよ! 結構美味しそうですよね?」
「まーな」
みんなでテーブルについた。
「それでは! 第一回「石神家の質素な食事だぁ」大会を始めます」
亜紀ちゃんが宣言した。
ぱちぱちぱちぱち。
「じゃあ、いただきます」
「「「「いただきまーす!」」」」
丼にご飯をよそり、みんなで好きなようにメザシを取って食べる。
「あ! 美味しいよ!」
「ご飯に合うね!」
「また焼こうよ!」
「僕も好きだな」
みんなニコニコして食べていた。
「味噌汁の美味しさがよく分かるね!」
「いつもは流し込んでた気がする!」
「こんなに出汁が美味しいんだ!」
「僕も好きだな」
まじか。
「はい、皇紀どうぞ!」
「ありがとう、お姉ちゃん」
「メザシおいしーよー!」
「なんでこんなに安いんだろう?」
メザシが喜びそうだ。
「タカさん!」
「あんだよ」
「これでちゃんとみんなに自慢出来ますね!」
「なんだ?」
「ほら! 「うちはいつもはメザシだけどな」ってタカさんよく言うじゃないですか」
「ワハハハハハ!」
別に自慢じゃねぇんだが。
「今度雑草で味噌汁作ってみますか!」
「やめれ」
俺は信じたいが、信じられなかった。
「タカさん、付き合ってもらってすいません」
「いいよ、亜紀ちゃん」
「でも、あ! タカさんは別なおかずも食べて下さいよ!」
「そうだなぁ。ああ、じゃあ自分で作るからいいよ」
「すませーん」
みんなどんどんお替りをしながらメザシを食べている。
俺はステーキを焼き始めた。
子どもたちが俺をじっと見ていた。
「ロボももっと食べるか?」
「にゃー!」
ロボの分も焼いて皿に入れてやった。
「「「「……」」」」
「お前らもちょっと食べればいいじゃないか」
「いえ、私たちは……」
「メザシ、美味しいし……」
「今日はこ、これでいいよね……」
「僕はちょっと食べようかな」
「「「てめぇ!」」」
俺は皇紀の皿に、ステーキを一切れ置いた。
「わ、わたし、チクワでも焼こうかな」
「わたしも、ウインナーを一本だけ」
「わたし、目玉焼き」
キッチンに立つと、もう自制心は崩れた。
亜紀ちゃんが泣きながら肉のブロックを出し、カットしていく。
双子もフライパンの用意をする。
ずっと泣きながら4人でステーキを食べた。
一人4キロ。
「「「「ご飯に合うよー」」」」
「まあ、いつも通りだな!」
「「「「タカさーん!」」」」
メザシが3匹と味噌汁が残った。
蓮花の研究所から戻った翌日だ。
明日からニューヨークとアラスカへ行く。
一応2泊の予定ではいるが、アラスカの進捗ではもっといることになる。
今日は1日休養に充てている。
朝食の後で、亜紀ちゃんが俺に言った。
「タカさん、何度も引きずって申し訳ないんですが」
「あんだよ?」
「あの、先日のタカさんの鰻の件で」
「もういいよ!」
本当に面倒くさいし、忘れたい。
でも、亜紀ちゃんは真剣に反省していた。
「いえ! 本当にみんなで反省しまして! ですので、今日のお昼と夕飯は、質素なものを食べようって話し合ったんです」
「なんでだよ」
「質素なお食事でもタカさんのお陰で食べられるんだって、私たち忘れちゃってたんで」
まあ、相当反省はしているようなのだが。
「別に俺は、お前たちにそんな質素な食事を食べさせたことはないだろう」
「はい! いつも美味しいお食事でした!」
「だったらさ」
「いえ! こんなに美味しい物、高級な物、それにそれを幾らでも食べさせてもらって、私たちは有難さを忘れてしまったんです!」
皇紀も双子も同じことを言って俺に謝る。
「だから、せめて今日だけはお食事が有難いものなんだって分かろうってみんなで話し合って」
「まあ、分かったよ。でも量だけは減らすなよな。前にとんでもねぇことになったからよ」
「分かってます! それでお昼はサンドイッチにしようと」
「ああ、いいんじゃねぇか?」
「あ! もちろん、タカさんは普通のお食事で!」
「いいけどよ」
何が喰いたいのか聞かれたので、俺は天ぷら蕎麦がいいと言った。
海老天2本とナス、マイタケを指定した。
ロボももちろんいつも通りで、肉を焼く。
そういうことで、子どもたちの自由にさせた。
「タカさーん! お昼ですよー!」
ハーが呼びに来た。
俺は読んでいた本を閉じてロボと下に降りた。
テーブルには俺の蕎麦と天ぷら。
それに大量のサンドイッチが置いてあった。
まあ、その量を見て、俺も安心した。
「じゃあ、いただきます」
「「「「いただきまーす!」」」」
「にゃー」
子どもたちは一斉に食べ始める。
多少の殴り合いは御愛嬌だ。
「サンドイッチだろう。そんなに争わなくてもいいじゃねぇか」
俺が言うと、子どもたちが俺を振り向いた。
獣の目になっていた。
すぐに争いに戻る。
「ローストビーフは私のもの!」
「牛カツは皇紀ちゃんが隠したよ!」
「あたしの伊勢海老はどこ!」
「僕はマグロカツでいいよ」
「キャビアが幾つかあったはずだぁ!」
「チッ! ヒレカツじゃねぇか!」
「金華ハムげっとぉー!」
「マグロカツだと思ったらローストチキンだった」
「……」
俺は海老天を見た。
「おい、これって車エビか?」
「知りません」
亜紀ちゃんが邪魔するなという顔で吐き捨てるように言った。
「てめぇらぁ! なに俺よりも高い物喰ってんだぁ!」
俺が怒鳴ると全員が一瞬固まった。
「俺にもサンドイッチを寄越せ!」
ルーが恐る恐る持って来た。
ローストチキンだった。
「てめぇらの反省ってこういうことかよ」
「「「「すいません!」」」」
もう粗方無くなっていた。
ちなみに、ハムサンドやツナサンドなどは一つも無かった。
何を反省したがっていたのか、さっぱり分からない。
食後のコーヒーを飲みながら、子どもたちは落ち込んでいた。
「お前らの業の深さってなぁ……」
亜紀ちゃんが泣き出し、双子も泣いた。
「もういいよ。俺のせいだ。俺がお前たちに常識を無視していいものを食わせて来たせいだからな」
「タカさん! それじゃ済みませんよ!」
「私たちがいけないの!」
「もう、本当に恥ずかしいよ!」
ほんとかよ。
「もう、今日は夕飯は食べません!」
「タカさんに絶対に美味しい物を作るね!」
「ロボもね!」
「にゃー!」
皇紀が腕を組んで考えていた。
「お姉ちゃんたち、それだと、多分反動が凄いよ」
「「「!」」」
皇紀は分かっているようだ。
「僕たちも何か食べないと、きっと次は酷いことになる」
「そうだね! 皇紀! いいこと言ったぁー!」
「皇紀ちゃんの言う通りだ!」
「わたしたち、まだ自分らの業の深さを分かって無いね!」
子どもたちがそうだそうだと話し合っていた。
「じゃあ、今晩は私たちはメザシにしよう!」
「あのやっすい魚だね!」
「不味そうだよね!」
「でも、それでいいじゃない」
メザシに怒られそうだ。
「じゃあ、俺も付き合うよ」
「「「「タカさーん!」」」」
またこいつらだけいい物を喰うかもしれん。
こいつらの「食」に対する執念は侮れない。
亜紀ちゃんが近所のスーパーに電話し、大量のメザシを確保した。
「それで、他のおかずは何にするんだよ」
どうせ、そんなオチだろう。
「いいえ! おかずはメザシのみです! ご飯はいっぱい炊きますけど」
「漬物とかは?」
「ありません!」
「ああ、味噌汁か」
「えーと」
亜紀ちゃんが食材の在庫を確認した。
「お豆腐ですね」
「え、普通じゃんか!」
「そうですね?」
「アオサも入れよう」
「ああ、いいですね」
ほんとかよ。
午後はまた本を読み、ロボに「コマネチ!」を教えた。
「タカさーん! ごはんですよー!」
ハーが呼びに来た。
ロボの「コマネチ!」を見せると爆笑した。
「おい、本当にメザシだけなのか!」
リヴィングに降りると、大量のメザシが焼かれてテーブルに乗っていた。
ロボは刺身だ。
「そうですよ! 結構美味しそうですよね?」
「まーな」
みんなでテーブルについた。
「それでは! 第一回「石神家の質素な食事だぁ」大会を始めます」
亜紀ちゃんが宣言した。
ぱちぱちぱちぱち。
「じゃあ、いただきます」
「「「「いただきまーす!」」」」
丼にご飯をよそり、みんなで好きなようにメザシを取って食べる。
「あ! 美味しいよ!」
「ご飯に合うね!」
「また焼こうよ!」
「僕も好きだな」
みんなニコニコして食べていた。
「味噌汁の美味しさがよく分かるね!」
「いつもは流し込んでた気がする!」
「こんなに出汁が美味しいんだ!」
「僕も好きだな」
まじか。
「はい、皇紀どうぞ!」
「ありがとう、お姉ちゃん」
「メザシおいしーよー!」
「なんでこんなに安いんだろう?」
メザシが喜びそうだ。
「タカさん!」
「あんだよ」
「これでちゃんとみんなに自慢出来ますね!」
「なんだ?」
「ほら! 「うちはいつもはメザシだけどな」ってタカさんよく言うじゃないですか」
「ワハハハハハ!」
別に自慢じゃねぇんだが。
「今度雑草で味噌汁作ってみますか!」
「やめれ」
俺は信じたいが、信じられなかった。
「タカさん、付き合ってもらってすいません」
「いいよ、亜紀ちゃん」
「でも、あ! タカさんは別なおかずも食べて下さいよ!」
「そうだなぁ。ああ、じゃあ自分で作るからいいよ」
「すませーん」
みんなどんどんお替りをしながらメザシを食べている。
俺はステーキを焼き始めた。
子どもたちが俺をじっと見ていた。
「ロボももっと食べるか?」
「にゃー!」
ロボの分も焼いて皿に入れてやった。
「「「「……」」」」
「お前らもちょっと食べればいいじゃないか」
「いえ、私たちは……」
「メザシ、美味しいし……」
「今日はこ、これでいいよね……」
「僕はちょっと食べようかな」
「「「てめぇ!」」」
俺は皇紀の皿に、ステーキを一切れ置いた。
「わ、わたし、チクワでも焼こうかな」
「わたしも、ウインナーを一本だけ」
「わたし、目玉焼き」
キッチンに立つと、もう自制心は崩れた。
亜紀ちゃんが泣きながら肉のブロックを出し、カットしていく。
双子もフライパンの用意をする。
ずっと泣きながら4人でステーキを食べた。
一人4キロ。
「「「「ご飯に合うよー」」」」
「まあ、いつも通りだな!」
「「「「タカさーん!」」」」
メザシが3匹と味噌汁が残った。
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