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柳とロボ
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青森から帰って来た翌々日。
昨日、石神さんも戻っている。
疲れていたようで、まだ寝ているが。
私は顕さんの家に行くつもりだった。
今回は風入れだけなので、一人だ。
朝食後に玄関に行くと、ロボが付いて来た。
一緒に外に出たがっている。
私は笑ってドアを開けて、ロボを出してやった。
ロボは駐車場に走って行く。
私のアルファードの前で待っている。
「ロボ、一緒に行きたいの?」
「にゃー」
ロボと一緒に行ったことはない。
石神さんは、万一ロボが顕さんの家を傷つけると困るということで、連れて行ったことはない。
私は一度玄関へ戻り、亜紀ちゃんを呼んだ。
「亜紀ちゃーん!」
「はーい!」
掃除中の亜紀ちゃんが降りて来た。
「なんかね、ロボが一緒に顕さんの家に行きたがってるみたいなの」
「そうなんですか? まあ、いいんじゃないでしょうか。ロボはお出掛けが好きみたいだし」
「でも、石神さんが顕さんの家をロボが傷つけると困るって言ってたんだ」
「アハハハハ! 大丈夫ですよ、柳さん。ロボはちゃんと分かるし。私からタカさんに言っときますよ!」
「じゃあ、お願いしようかな。ロボが一緒だと楽しいし」
「はい! 行ってらっしゃい!」
私はもう気にせずにアルファードのドアを開けてロボを中へ入れた。
ロボが嬉しそうに助手席に座った。
人間のように後ろ足を前に伸ばし、背中を背もたれに預けている。
思わず可愛くて笑った。
ゆっくりと車を走らせた。
「石神さんと一緒だと、よく運転を怒られるんだー」
「にゃー」
「うるさいなって思うんだけど、あれもやっぱり私のために言ってくれてるんだよね。本当は分かってるんだけど」
車線変更をしようとして、後ろからクラクションを鳴らされた。
「あ、ウインカー出してなかったや」
ロボが私の左手を叩く。
「アハハハハ! 悪かったって!」
やはりロボと一緒は楽しい。
私はこの道は慣れているので余裕もある。
ロボに話し掛け、時々じゃれさせて楽しく走った。
ロボが私の左肩に前足を伸ばし、私の匂いを嗅ぐ。
「ロボ、最近私の匂いをよく嗅ぐよね? 私って臭いの?」
ちょっと心配になる。
「ねぇ、臭かったら言ってね!」
「にゃー」
「え! 臭いの!」
笑いながらロボに離れるように言った。
帰ったらシャワーを浴びよう。
「さー、着いたよー!」
車を庭に入れて、玄関を開けた。
夏場に締め切っているので、少しムッとする。
ロボの足を拭い、中に入った。
ロボが廊下を進んで行く。
私は1階から窓を開けて行き、居間のクーラーを入れ、2階の窓も開けて行った。
「トイレは持って来てないから、庭でやってね」
「にゃー」
一通り窓を開け、風呂場やキッチンなどの水を流す。
作業を終えて、居間で持って来た魔法瓶のアイスコーヒーを飲んだ。
ロボにも別な魔法瓶のミルクを出す。
「ちょっと休憩ね」
「にゃー」
ロボは悪戯もしないで、大人しくしててくれた。
アイスコーヒーを飲み終わり、ロボに言った。
「ねえ、奈津江さんの部屋に行く?」
「にゃー!」
ロボが喜んで先に歩いた。
知っているみたいだった。
階段を上り、奈津江さんの部屋に入る。
もう奈津江さんが亡くなってから二十年以上経つが、この部屋は奈津江さんが過ごしていたままになっていた。
顕さんは時々この部屋に入っていただろう。
石神さんと顕さんの最も大切だった人。
私とロボは床のカーペットの上に座り、私はベッドに背を預けた。
ロボもベッドには乗らず、私の足に上半身を乗せて眠った。
「この部屋はなんか気持ちーねー」
「にゃ」
一緒にしばらく寝た。
1時間くらい風入れをして、戸締りをした。
「じゃー、奈津江さんのお墓に行こうか!」
歩いても行けるが、暑いので車で行こうと思った。
しかし、ロボが門の所へ駆けて行く。
「ロボー、暑いから車で行こうよー」
でもロボはこっちへ来ない。
「なーにー? 歩いて行きたいの?」
「にゃー」
なんかそうらしい。
ロボがそうしたいのならと、私も一緒に歩き出した。
またロボが行き先を知っているように、前を歩く。
「ねぇ、場所を知ってるの?」
「にゃー」
振り向いて鳴いて、早く来いと言われているみたいだった。
「分かったよ、待ってぇー」
楽しく歩いた。
お寺の近くに来る。
「ねぇ、私ちょっとあの家って苦手なんだ」
花屋の少し手前にある廃屋。
窓ガラスは全て割れ、少し傾いている家。
庭木が鬱蒼と茂り、何も無い門からも入れない程に枝を伸ばしている。
ロボがその廃屋を見ていた。
「ロボ、早く行こうよ!」
動かないロボに声を掛けた。
でもロボはじっと廃屋を見ていた。
「ねぇ、ロボ……!」
枠だけになった窓の向こうに、赤い服を着た女性が横切った。
「なに!」
その瞬間に、私は動けなくなった。
首を絞められるような、息苦しさを感じた。
(これはなに!)
《ぶす》
ロボが爪を伸ばし、私は動けるようになった。
道にしゃがんで、咳き込む。
「にゃー」
ロボが私に駆け寄って来る。
ロボの方を見ると、鋭い牙がみっしりと生えた猿の人形があった。
「鬼猿!」
私に前に取り憑いた、あの鬼猿の人形だった。
私が石神さんに連絡すると、すぐにバイクで来てくれた。
異常に早かった。
相当飛ばしてきてくれたのだろう。
「柳! 大丈夫か!」
「はい!」
私は顕さんの家に戻ってアルファードを御寺の駐車場に入れて待っていた。
石神さんを連れて、廃屋へ行った。
「これか……」
石神さんは鬼猿の人形を手にした。
「ロボが助けてくれたんです!」
「そうか」
「何故か今日は一緒に来たがって。そうしたら、あれが……」
「ロボは何かを察知していたんだろうな」
「え?」
「お前が何か悪いものに狙われているのが分かったんだろうよ。だから一緒に来て退治してくれたんだ」
「ロボー!」
私はロボを抱き締めて泣いた。
ロボが私の顔を舐めてくれた。
「もう大丈夫だ」
「はい。そう言えば、ロボは少し前から私の匂いをよく嗅いでいました」
「お前、ちょっと臭いからなー」
「えぇー!」
石神さんが大笑いした。
一緒に花屋さんで花を選んで、奈津江さんのお墓へ行った。
「奈津江、お前も柳を守ってくれたんだろう?」
石神さんがそう言っていた。
私に向いて話してくれた。
「仏壇の奈津江の位牌がな、カタカタと揺れていたんだ」
「え!」
「柳が顕さんの家に行ってると聞いていたからな。何かあったのかもしれないと、すぐに向かっていたんだ」
「そうだったんですか!」
だから石神さんはすぐに来てくれたんだ。
私も奈津江さんにお礼を言った。
石神さんは、ロボは私が鬼猿に狙われていることを臭いで知ったのだろうと言った。
それで今日は一緒に来てくれたのだ。
「お前はまだまだ危なっかしいよなぁ」
「すみません」
「ロボはよく柳のことを蹴るじゃん」
「はい」
「あれも、もしかしたらああやって何かを祓ってるのかもなぁ」
「そうなんですか!」
「ロボは柳のことが大好きだからな」
「ロボー!」
帰りは石神さんが並走してくれ、また運転が下手だと怒られた。
その日は私がロボのご飯を作り、ロボと一杯遊んだ。
ロボピンポンで、またロボの顔にピンポン玉を当ててしまった。
「ロボ! ごめん!」
「フッシャァー!」
ジャンピング・ニードルクラッシュキックを喰らってぶっ飛んだ。
「……」
やっぱり、ただ怒ってるだけだと思う。
昨日、石神さんも戻っている。
疲れていたようで、まだ寝ているが。
私は顕さんの家に行くつもりだった。
今回は風入れだけなので、一人だ。
朝食後に玄関に行くと、ロボが付いて来た。
一緒に外に出たがっている。
私は笑ってドアを開けて、ロボを出してやった。
ロボは駐車場に走って行く。
私のアルファードの前で待っている。
「ロボ、一緒に行きたいの?」
「にゃー」
ロボと一緒に行ったことはない。
石神さんは、万一ロボが顕さんの家を傷つけると困るということで、連れて行ったことはない。
私は一度玄関へ戻り、亜紀ちゃんを呼んだ。
「亜紀ちゃーん!」
「はーい!」
掃除中の亜紀ちゃんが降りて来た。
「なんかね、ロボが一緒に顕さんの家に行きたがってるみたいなの」
「そうなんですか? まあ、いいんじゃないでしょうか。ロボはお出掛けが好きみたいだし」
「でも、石神さんが顕さんの家をロボが傷つけると困るって言ってたんだ」
「アハハハハ! 大丈夫ですよ、柳さん。ロボはちゃんと分かるし。私からタカさんに言っときますよ!」
「じゃあ、お願いしようかな。ロボが一緒だと楽しいし」
「はい! 行ってらっしゃい!」
私はもう気にせずにアルファードのドアを開けてロボを中へ入れた。
ロボが嬉しそうに助手席に座った。
人間のように後ろ足を前に伸ばし、背中を背もたれに預けている。
思わず可愛くて笑った。
ゆっくりと車を走らせた。
「石神さんと一緒だと、よく運転を怒られるんだー」
「にゃー」
「うるさいなって思うんだけど、あれもやっぱり私のために言ってくれてるんだよね。本当は分かってるんだけど」
車線変更をしようとして、後ろからクラクションを鳴らされた。
「あ、ウインカー出してなかったや」
ロボが私の左手を叩く。
「アハハハハ! 悪かったって!」
やはりロボと一緒は楽しい。
私はこの道は慣れているので余裕もある。
ロボに話し掛け、時々じゃれさせて楽しく走った。
ロボが私の左肩に前足を伸ばし、私の匂いを嗅ぐ。
「ロボ、最近私の匂いをよく嗅ぐよね? 私って臭いの?」
ちょっと心配になる。
「ねぇ、臭かったら言ってね!」
「にゃー」
「え! 臭いの!」
笑いながらロボに離れるように言った。
帰ったらシャワーを浴びよう。
「さー、着いたよー!」
車を庭に入れて、玄関を開けた。
夏場に締め切っているので、少しムッとする。
ロボの足を拭い、中に入った。
ロボが廊下を進んで行く。
私は1階から窓を開けて行き、居間のクーラーを入れ、2階の窓も開けて行った。
「トイレは持って来てないから、庭でやってね」
「にゃー」
一通り窓を開け、風呂場やキッチンなどの水を流す。
作業を終えて、居間で持って来た魔法瓶のアイスコーヒーを飲んだ。
ロボにも別な魔法瓶のミルクを出す。
「ちょっと休憩ね」
「にゃー」
ロボは悪戯もしないで、大人しくしててくれた。
アイスコーヒーを飲み終わり、ロボに言った。
「ねえ、奈津江さんの部屋に行く?」
「にゃー!」
ロボが喜んで先に歩いた。
知っているみたいだった。
階段を上り、奈津江さんの部屋に入る。
もう奈津江さんが亡くなってから二十年以上経つが、この部屋は奈津江さんが過ごしていたままになっていた。
顕さんは時々この部屋に入っていただろう。
石神さんと顕さんの最も大切だった人。
私とロボは床のカーペットの上に座り、私はベッドに背を預けた。
ロボもベッドには乗らず、私の足に上半身を乗せて眠った。
「この部屋はなんか気持ちーねー」
「にゃ」
一緒にしばらく寝た。
1時間くらい風入れをして、戸締りをした。
「じゃー、奈津江さんのお墓に行こうか!」
歩いても行けるが、暑いので車で行こうと思った。
しかし、ロボが門の所へ駆けて行く。
「ロボー、暑いから車で行こうよー」
でもロボはこっちへ来ない。
「なーにー? 歩いて行きたいの?」
「にゃー」
なんかそうらしい。
ロボがそうしたいのならと、私も一緒に歩き出した。
またロボが行き先を知っているように、前を歩く。
「ねぇ、場所を知ってるの?」
「にゃー」
振り向いて鳴いて、早く来いと言われているみたいだった。
「分かったよ、待ってぇー」
楽しく歩いた。
お寺の近くに来る。
「ねぇ、私ちょっとあの家って苦手なんだ」
花屋の少し手前にある廃屋。
窓ガラスは全て割れ、少し傾いている家。
庭木が鬱蒼と茂り、何も無い門からも入れない程に枝を伸ばしている。
ロボがその廃屋を見ていた。
「ロボ、早く行こうよ!」
動かないロボに声を掛けた。
でもロボはじっと廃屋を見ていた。
「ねぇ、ロボ……!」
枠だけになった窓の向こうに、赤い服を着た女性が横切った。
「なに!」
その瞬間に、私は動けなくなった。
首を絞められるような、息苦しさを感じた。
(これはなに!)
《ぶす》
ロボが爪を伸ばし、私は動けるようになった。
道にしゃがんで、咳き込む。
「にゃー」
ロボが私に駆け寄って来る。
ロボの方を見ると、鋭い牙がみっしりと生えた猿の人形があった。
「鬼猿!」
私に前に取り憑いた、あの鬼猿の人形だった。
私が石神さんに連絡すると、すぐにバイクで来てくれた。
異常に早かった。
相当飛ばしてきてくれたのだろう。
「柳! 大丈夫か!」
「はい!」
私は顕さんの家に戻ってアルファードを御寺の駐車場に入れて待っていた。
石神さんを連れて、廃屋へ行った。
「これか……」
石神さんは鬼猿の人形を手にした。
「ロボが助けてくれたんです!」
「そうか」
「何故か今日は一緒に来たがって。そうしたら、あれが……」
「ロボは何かを察知していたんだろうな」
「え?」
「お前が何か悪いものに狙われているのが分かったんだろうよ。だから一緒に来て退治してくれたんだ」
「ロボー!」
私はロボを抱き締めて泣いた。
ロボが私の顔を舐めてくれた。
「もう大丈夫だ」
「はい。そう言えば、ロボは少し前から私の匂いをよく嗅いでいました」
「お前、ちょっと臭いからなー」
「えぇー!」
石神さんが大笑いした。
一緒に花屋さんで花を選んで、奈津江さんのお墓へ行った。
「奈津江、お前も柳を守ってくれたんだろう?」
石神さんがそう言っていた。
私に向いて話してくれた。
「仏壇の奈津江の位牌がな、カタカタと揺れていたんだ」
「え!」
「柳が顕さんの家に行ってると聞いていたからな。何かあったのかもしれないと、すぐに向かっていたんだ」
「そうだったんですか!」
だから石神さんはすぐに来てくれたんだ。
私も奈津江さんにお礼を言った。
石神さんは、ロボは私が鬼猿に狙われていることを臭いで知ったのだろうと言った。
それで今日は一緒に来てくれたのだ。
「お前はまだまだ危なっかしいよなぁ」
「すみません」
「ロボはよく柳のことを蹴るじゃん」
「はい」
「あれも、もしかしたらああやって何かを祓ってるのかもなぁ」
「そうなんですか!」
「ロボは柳のことが大好きだからな」
「ロボー!」
帰りは石神さんが並走してくれ、また運転が下手だと怒られた。
その日は私がロボのご飯を作り、ロボと一杯遊んだ。
ロボピンポンで、またロボの顔にピンポン玉を当ててしまった。
「ロボ! ごめん!」
「フッシャァー!」
ジャンピング・ニードルクラッシュキックを喰らってぶっ飛んだ。
「……」
やっぱり、ただ怒ってるだけだと思う。
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