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挿話: アイスヒーリャの花を
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4年前のあの日。
今でも決して忘れられない。
父が死んだ。
夕方にドアを激しく叩く音。
それは最初から嫌な予感がした。
お母さんがドアを開けると、カイと弟のイール、それにまだ小さいルキの三人が立っていた。
その後ろに大きな人が寝ている。
それが父だった。
「あなた!」
お母さんが駆け寄ると、大きな声で泣き始めた。
私と妹のハーはもう、それで分かった。
ハーを抱き寄せて、私たちも泣いた。
カイがブラックベアーにやられたのだと説明した。
お父さんはカイたちを逃がすために戦って死んだ。
カイたちは一度離れたが、やはり気になって戻ってくれたそうだ。
そして父の遺体をここまで運んでくれた。
まだ小さい彼らが、必死に頑張って。
またブラックベアーや他の魔獣に襲われるかもしれない中を、お父さんのためにやってくれた。
話し終わると、カイたちも泣いた。
一番上のカイも、私よりも2つ下だ。
まだ13歳。
その日から、村はたちまち食糧難になった。
狩をしていた父の獲物に頼っていた村は、畑の作物は少しあっても、肝心の肉が無い。
貯蔵していたものはあったが、それも1か月で尽きた。
カイたちも頑張って獲物を狩ろうとしたが、魔獣がいる森の奥までは入って行けない。
森の入り口の小さなウサギなどを狩っていたが、とても村を支えるまでは賄えなかった。
他の大人たちが何人かで森に入って行ったが、狩を知らない人たちだったので、獲物はほとんど獲れなかった。
村長は近くの村に頼み込んで何とか食糧を分けてもらった。
それで細々とみんなが暮らした。
徐々に食べるものが減り、みんな苦しんだ。
それでも、うちにもちゃんと食糧を配ってくれた。
お母さんは畑を手伝い、時折森に入って食べられる木の実やキノコなどを取って来た。
少ない食事を、私とハーに食べなさいと言っていた。
「私はさっき外で食べて来たから」
「そうなの?」
ハーが言う。
嘘だと私には分かっていた。
だって、お母さんはどんどん痩せて行ったから。
私はお母さんに食べてと言ったが、お母さんはいつも笑って私たちで食べなさいと言った。
うちには他の家よりもちょっとだけ多くの食糧が配られた。
それは、今までお父さんが村のみんなのために働いていたからだと言われてた。
「ルーシャのお父さんには本当に世話になったんだよ」
村長さんがそう言って、私の頭を撫でてくれた。
お父さんは優しい人だった。
そして狩の上手い人だった。
大きな魔獣や獣を狩って、村に持ち帰る。
「村長さんの娘さんが身体が弱ってるそうだ。ルー、この肝臓を持って行ってあげて」
いつも弱っている人に一番いいものをあげていた。
自分たちが食べようなどと、一度も思わなかった。
狩人は危険な森に入って獲物を取って来る。
だから本当は自分が一番いい部分、一番多くもらって当然だ。
でもお父さんは一度もそうしなかった。
村のみんなのことをいつも考えていた。
カイたちもそんなお父さんが大好きだった。
だから自分たちの危険を冒して、お父さんを連れ帰ってくれたのだろう。
村のみんなも、お父さんのいなくなったうちをみんなで助けてくれた。
でも、村の食糧が足りない現実はどうしようもなかった。
近くの村も助けてはくれたが、どこも余裕があるわけではない。
カイたちは近くの村の狩人に狩を教わるようになったが、自分たちで狩るのは当分先だ。
毎日頑張っているが、どうしようもない。
獲物の見つけ方、追い方を中心に教わっている。
お父さんからも教わっているので、そっちの能力は大丈夫だろう。
だけど、獲物を狩る力がまだ無い。
まだ幼いのだ。
ついに、お母さんが病気になった。
少し前から辛そうにしている時間が長くなってきた。
もう起き上がれないほど弱っている。
咳をする。
血が混じるようになった。
お母さんが動けなくなっても、食糧は届けてくれた。
「熱が高いな。アイスヒーリャがあればいいんだが」
うちに来てくれた村長がそう言った。
「アイスヒーリャがあれば治るの?」
「ああ、きっとそうだ。採って来てあげたいけど、あれは森の奥に随分と入らないといけないからなぁ」
お母さんは眠っていた。
私はお父さんの使っていたナイフを手に取った。
森に入る支度をする。
一番丈夫な革の服を着て、手足にも革の帯を巻く。
「お姉ちゃん、どこへ行くの?」
「お母さんはアイスヒーリャがあれば治るんだって。だから私が探しに行くね」
「え!」
「ハーはここでお母さんを看てて」
「私も行くよ!」
「ダメだよ。危ないんだから!」
「だったら私も行く! お姉ちゃん一人よりも、私が一緒の方が見つかるよ!」
ハーの言う通りだと思った。
大体の場所はカイたちに聞いたが、私は森に入ったことが無い。
他に人がいれば、その分見つけやすくなるかもしれない。
「分かった。じゃあ一緒に行こう」
「うん!」
ハーの分も革を用意し、一緒に森に入った。
アイスヒーリャは森の奥の滝の傍に生えているらしい。
私とハーは注意しながら進んだ。
もう少しで滝だと思った時、突然ブラックベアーが現われた。
しかも一頭じゃない。
何頭もいる。
私たちに気付いた。
「ハー! 逃げて!」
「お姉ちゃん!」
「早く逃げて!」
私はナイフを抜いた。
分かってる。
私なんかじゃ強大なブラックベアーには絶対に勝てない。
しかも何頭もいるのだから。
声を掛けたがハーは逃げない。
何とかハーだけでも助けたかった。
でも、一頭のブラックベアーが私に襲い掛かって来た。
「ハー! 逃げて!」
もう一度叫んだ。
私にはそれだけしか出来なかった。
突然、私を襲って来たブラックベアーが吹っ飛んだ。
目の前に身体の大きな人族の男の人がいた。
逞しい身体だった。
他のブラックベアーがどんどん光の棒が当たって斃されて行った。
男の人は私たちに近いブラックベアーをどんどん斃して行った。
ほんの短い時間だったと思う。
男の人が振り向いた。
綺麗な顔だった。
優しい顔だった。
「大丈夫そうだな」
私たちに笑顔でそう言った。
綺麗な女の人が来た。
斃したブラックベアーをどんどん消していく。
不思議だったが、それよりも助けてくれたお礼を言った。
女の人から怒られた。
小さな私たちが二人でどうしてこんな森の奥まで来たのかと。
私がお母さんのために薬草を探しに来たのだと説明した。
「命を懸ける仕事だな!」
男の人が笑顔でそう言った。
私とハーは思わず涙が零れた。
アイスヒーリャなのだと話すと、男の人は持っていると言った。
驚いた。
しかも、お金はいらないと言われた。
タカさんとアキさん。
二人のお名前を聞いた。
私たちは「ルー」と「ハー」だと言うと、お二人が驚いていた。
後から聞いたが、アキさんの妹たちの名前と同じなのだということだった。
途中で食事をくれた。
ブラックベアーの肝臓を焼いてくれる。
一番美味しくて栄養のある部分だ。
それに貴重な塩コショウを振って私たちにくれた。
本当に美味しかった。
それと、どこからか果実水も出して飲ませてくれた。
よく冷えた果実水がまた美味しかった。
私たちが夢中で食べて飲むので、どんどん出してくれた。
途中から空を飛んで帰って、また私たちはびっくりした。
家に戻ってすぐにアイスヒーリャでお薬を作った。
タカさんは、お母さんの病気が分かったようだ。
お医者様でもあると後で聞いた。
そして私がお母さんにアイスヒーリャのお薬を飲ませた瞬間、タカさんが魔法を使ったのが分かった。
私たちに気付かせないようにしていた。
多分、アイスヒーリャでお母さんが治ったのだと思わせたかったのだろう。
子どもの私たちが必死に頑張ってお母さんを助けたのだと。
でも、その後でタカさんが他の村の人たちを魔法で治して行ったので、私は確信した。
私もタカさんが魔法でお母さんを治してくれたことは黙っていた。
タカさんとアキさんは村に多くの食糧を出してくれた。
村中の人が喜んだ。
収納の魔法で、多くの食糧を持っているのだと聞いた。
村中の人が、そして私たちがタカさんたちに感謝した。
そればかりではない。
私とハーに、狩の方法を与えてくれた。
カイたちの力も借り、村は獲物に困らないようになった。
私たちで、お父さんがいた頃に負けないくらい獲物が豊かに狩れるようになった。
全てタカさんとアキさんのお陰だ。
タカさんは千年前に獣人の国を救った英雄なのだと聞いた。
想像できないくらい大きなお話だったが、タカさんが想像できないくらい優しい人なのは分かってる。
二人が村を旅立つ時、ハーと一緒に大泣きした。
何もお礼を返していないのに。
こんなに助けてくれて、何千回もありがとうと言いたかったのに。
その後、この国が滅んでしまうほどの危機をタカさんたちが救ったのだと聞いた。
それも有難かったが、私たちはもっと大きなありがとうを言いたい。
いつかタカさんのために何かをしたい。
絶対にしたい。
しなきゃいけない。
私とハーは、その日のためにもっと強くなろう。
タカさんが困ることなんて無いのかもしれない。
それでも、絶対に何かしたい。
そう思ってる。
私とハーは、時々アイスヒーリャを採って来る。
村で必要な人が出た場合に備えて。
でも、本当の理由は違う。
タカさんたちに出会えることになった花だからだ。
採ってきたら、ハーと一緒にその花を活けて眺める。
タカさんの優しい笑顔が思い浮かぶ。
今でも決して忘れられない。
父が死んだ。
夕方にドアを激しく叩く音。
それは最初から嫌な予感がした。
お母さんがドアを開けると、カイと弟のイール、それにまだ小さいルキの三人が立っていた。
その後ろに大きな人が寝ている。
それが父だった。
「あなた!」
お母さんが駆け寄ると、大きな声で泣き始めた。
私と妹のハーはもう、それで分かった。
ハーを抱き寄せて、私たちも泣いた。
カイがブラックベアーにやられたのだと説明した。
お父さんはカイたちを逃がすために戦って死んだ。
カイたちは一度離れたが、やはり気になって戻ってくれたそうだ。
そして父の遺体をここまで運んでくれた。
まだ小さい彼らが、必死に頑張って。
またブラックベアーや他の魔獣に襲われるかもしれない中を、お父さんのためにやってくれた。
話し終わると、カイたちも泣いた。
一番上のカイも、私よりも2つ下だ。
まだ13歳。
その日から、村はたちまち食糧難になった。
狩をしていた父の獲物に頼っていた村は、畑の作物は少しあっても、肝心の肉が無い。
貯蔵していたものはあったが、それも1か月で尽きた。
カイたちも頑張って獲物を狩ろうとしたが、魔獣がいる森の奥までは入って行けない。
森の入り口の小さなウサギなどを狩っていたが、とても村を支えるまでは賄えなかった。
他の大人たちが何人かで森に入って行ったが、狩を知らない人たちだったので、獲物はほとんど獲れなかった。
村長は近くの村に頼み込んで何とか食糧を分けてもらった。
それで細々とみんなが暮らした。
徐々に食べるものが減り、みんな苦しんだ。
それでも、うちにもちゃんと食糧を配ってくれた。
お母さんは畑を手伝い、時折森に入って食べられる木の実やキノコなどを取って来た。
少ない食事を、私とハーに食べなさいと言っていた。
「私はさっき外で食べて来たから」
「そうなの?」
ハーが言う。
嘘だと私には分かっていた。
だって、お母さんはどんどん痩せて行ったから。
私はお母さんに食べてと言ったが、お母さんはいつも笑って私たちで食べなさいと言った。
うちには他の家よりもちょっとだけ多くの食糧が配られた。
それは、今までお父さんが村のみんなのために働いていたからだと言われてた。
「ルーシャのお父さんには本当に世話になったんだよ」
村長さんがそう言って、私の頭を撫でてくれた。
お父さんは優しい人だった。
そして狩の上手い人だった。
大きな魔獣や獣を狩って、村に持ち帰る。
「村長さんの娘さんが身体が弱ってるそうだ。ルー、この肝臓を持って行ってあげて」
いつも弱っている人に一番いいものをあげていた。
自分たちが食べようなどと、一度も思わなかった。
狩人は危険な森に入って獲物を取って来る。
だから本当は自分が一番いい部分、一番多くもらって当然だ。
でもお父さんは一度もそうしなかった。
村のみんなのことをいつも考えていた。
カイたちもそんなお父さんが大好きだった。
だから自分たちの危険を冒して、お父さんを連れ帰ってくれたのだろう。
村のみんなも、お父さんのいなくなったうちをみんなで助けてくれた。
でも、村の食糧が足りない現実はどうしようもなかった。
近くの村も助けてはくれたが、どこも余裕があるわけではない。
カイたちは近くの村の狩人に狩を教わるようになったが、自分たちで狩るのは当分先だ。
毎日頑張っているが、どうしようもない。
獲物の見つけ方、追い方を中心に教わっている。
お父さんからも教わっているので、そっちの能力は大丈夫だろう。
だけど、獲物を狩る力がまだ無い。
まだ幼いのだ。
ついに、お母さんが病気になった。
少し前から辛そうにしている時間が長くなってきた。
もう起き上がれないほど弱っている。
咳をする。
血が混じるようになった。
お母さんが動けなくなっても、食糧は届けてくれた。
「熱が高いな。アイスヒーリャがあればいいんだが」
うちに来てくれた村長がそう言った。
「アイスヒーリャがあれば治るの?」
「ああ、きっとそうだ。採って来てあげたいけど、あれは森の奥に随分と入らないといけないからなぁ」
お母さんは眠っていた。
私はお父さんの使っていたナイフを手に取った。
森に入る支度をする。
一番丈夫な革の服を着て、手足にも革の帯を巻く。
「お姉ちゃん、どこへ行くの?」
「お母さんはアイスヒーリャがあれば治るんだって。だから私が探しに行くね」
「え!」
「ハーはここでお母さんを看てて」
「私も行くよ!」
「ダメだよ。危ないんだから!」
「だったら私も行く! お姉ちゃん一人よりも、私が一緒の方が見つかるよ!」
ハーの言う通りだと思った。
大体の場所はカイたちに聞いたが、私は森に入ったことが無い。
他に人がいれば、その分見つけやすくなるかもしれない。
「分かった。じゃあ一緒に行こう」
「うん!」
ハーの分も革を用意し、一緒に森に入った。
アイスヒーリャは森の奥の滝の傍に生えているらしい。
私とハーは注意しながら進んだ。
もう少しで滝だと思った時、突然ブラックベアーが現われた。
しかも一頭じゃない。
何頭もいる。
私たちに気付いた。
「ハー! 逃げて!」
「お姉ちゃん!」
「早く逃げて!」
私はナイフを抜いた。
分かってる。
私なんかじゃ強大なブラックベアーには絶対に勝てない。
しかも何頭もいるのだから。
声を掛けたがハーは逃げない。
何とかハーだけでも助けたかった。
でも、一頭のブラックベアーが私に襲い掛かって来た。
「ハー! 逃げて!」
もう一度叫んだ。
私にはそれだけしか出来なかった。
突然、私を襲って来たブラックベアーが吹っ飛んだ。
目の前に身体の大きな人族の男の人がいた。
逞しい身体だった。
他のブラックベアーがどんどん光の棒が当たって斃されて行った。
男の人は私たちに近いブラックベアーをどんどん斃して行った。
ほんの短い時間だったと思う。
男の人が振り向いた。
綺麗な顔だった。
優しい顔だった。
「大丈夫そうだな」
私たちに笑顔でそう言った。
綺麗な女の人が来た。
斃したブラックベアーをどんどん消していく。
不思議だったが、それよりも助けてくれたお礼を言った。
女の人から怒られた。
小さな私たちが二人でどうしてこんな森の奥まで来たのかと。
私がお母さんのために薬草を探しに来たのだと説明した。
「命を懸ける仕事だな!」
男の人が笑顔でそう言った。
私とハーは思わず涙が零れた。
アイスヒーリャなのだと話すと、男の人は持っていると言った。
驚いた。
しかも、お金はいらないと言われた。
タカさんとアキさん。
二人のお名前を聞いた。
私たちは「ルー」と「ハー」だと言うと、お二人が驚いていた。
後から聞いたが、アキさんの妹たちの名前と同じなのだということだった。
途中で食事をくれた。
ブラックベアーの肝臓を焼いてくれる。
一番美味しくて栄養のある部分だ。
それに貴重な塩コショウを振って私たちにくれた。
本当に美味しかった。
それと、どこからか果実水も出して飲ませてくれた。
よく冷えた果実水がまた美味しかった。
私たちが夢中で食べて飲むので、どんどん出してくれた。
途中から空を飛んで帰って、また私たちはびっくりした。
家に戻ってすぐにアイスヒーリャでお薬を作った。
タカさんは、お母さんの病気が分かったようだ。
お医者様でもあると後で聞いた。
そして私がお母さんにアイスヒーリャのお薬を飲ませた瞬間、タカさんが魔法を使ったのが分かった。
私たちに気付かせないようにしていた。
多分、アイスヒーリャでお母さんが治ったのだと思わせたかったのだろう。
子どもの私たちが必死に頑張ってお母さんを助けたのだと。
でも、その後でタカさんが他の村の人たちを魔法で治して行ったので、私は確信した。
私もタカさんが魔法でお母さんを治してくれたことは黙っていた。
タカさんとアキさんは村に多くの食糧を出してくれた。
村中の人が喜んだ。
収納の魔法で、多くの食糧を持っているのだと聞いた。
村中の人が、そして私たちがタカさんたちに感謝した。
そればかりではない。
私とハーに、狩の方法を与えてくれた。
カイたちの力も借り、村は獲物に困らないようになった。
私たちで、お父さんがいた頃に負けないくらい獲物が豊かに狩れるようになった。
全てタカさんとアキさんのお陰だ。
タカさんは千年前に獣人の国を救った英雄なのだと聞いた。
想像できないくらい大きなお話だったが、タカさんが想像できないくらい優しい人なのは分かってる。
二人が村を旅立つ時、ハーと一緒に大泣きした。
何もお礼を返していないのに。
こんなに助けてくれて、何千回もありがとうと言いたかったのに。
その後、この国が滅んでしまうほどの危機をタカさんたちが救ったのだと聞いた。
それも有難かったが、私たちはもっと大きなありがとうを言いたい。
いつかタカさんのために何かをしたい。
絶対にしたい。
しなきゃいけない。
私とハーは、その日のためにもっと強くなろう。
タカさんが困ることなんて無いのかもしれない。
それでも、絶対に何かしたい。
そう思ってる。
私とハーは、時々アイスヒーリャを採って来る。
村で必要な人が出た場合に備えて。
でも、本当の理由は違う。
タカさんたちに出会えることになった花だからだ。
採ってきたら、ハーと一緒にその花を活けて眺める。
タカさんの優しい笑顔が思い浮かぶ。
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