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トラ&六花 異世界召喚 XⅠ
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王都で、国中から集められる異常な魔獣の報告を待っていた。
辺境の村が全滅した事例もあった。
「村を訪れた行商人からの報告です。生き残った数人の村人から、「水晶の騎士」のような魔獣を見たという証言を得ました」
「辺境都市が無数の光の矢による攻撃で崩壊しました」
「突然村人の一人が魔獣に変身し、十数人が殺されました」
報告は直接俺の屋敷にアイザック宰相が訪れて話して行った。
「一週間前に、盗賊組織と思われる集団で、突然仲間が魔獣と化したようです」
「全員か?」
「40人中の35名が。しかし、3名ほどは即死したようです」
「よく助かったな」
「汚物溜に飛び込んだそうで。他の連中は全員殺されたようですが、その男一人は見つからなかったと」
「死んだ方がましだなぁ」
六花がニコニコしている。
「石神先生のウンコだったら平気ですよ!」
「おう!」
アイザック宰相が渋い顔をした。
「生き残りの証言では、全員がある薬を配られていたそうで」
「薬?」
「はい。飲むと恐怖心が薄れ、力が強くなるものだそうで。数日前に行商人から受け取ったそうです」
「気になるな」
「ええ」
俺は咄嗟に「デミウルゴス」を思い出していた。
六花は腕を組んで目を閉じていた。
こいつの場合はただのポーズだ。
俺はアイザック宰相に人間を怪物化する薬の可能性を話した。
「以前に似た薬を見たことがある。誰かが開発したのかもしれん。王都、全国民に通達してくれ。怪しい薬は絶対に口にするなと。そしてそういうものを売りつけようとした奴を拘束するように」
「分かりました!」
アイザック宰相は急いで帰って行った。
「お前も気付いたのか?」
「いいえ」
「なんか、それっぽいポーズだったじゃねぇか」
「オッパイを揉んでました」
「あ?」
「そろそろヤりますか!」
「おう!」
ベッドに戻ってヤった。
騎士団の中から7名の者を選び、「黒笛」を渡した。
俺と六花で城壁の外へ連れ出し、特別な訓練を施した。
まあ、通常の剣技と同じ扱いなので、刀身が伸びることや重量変化を教えたくらいだ。
その秘密保持のために、他の人間がいない場所を選んだだけだった。
十分とは思わないが、これで一応の準備は整えた。
俺たちは、いよいよ獣人の国に出立しようかと話し合った。
数日後。
夜明け頃に、俺と六花は強烈なプレッシャーを感じて目覚めた。
「石神先生!」
叫ぶ六花の手を引いて、窓から飛び出した。
俺たちは城壁の上に立った。
見張りの兵士たちが驚く。
俺は王都を覆う何重もの結界を張った。
六花も俺に倣う。
結界が眩しく輝いた。
未明の王都が目も眩む光に覆われた。
レーザーのような、強力な光線だった。
「六花! 結界を張り続けろ!」
「はい!」
俺は射出された場所を目指して飛行した。
2キロは離れている。
これだけの遠距離攻撃、しかも王都を壊滅させるほどの高エネルギーの攻撃は見たことがない。
カイザー・ドラゴンのブレスでも、もっと威力は低い。
長距離を隔てているので、「サーチ」の得意な連中も感知できないだろう。
何も知らないままにみんな死んでいる。
俺と六花だからこそ察知したのだ。
瞬時に飛ぶと、巨大な亀の上に灯台のような身体を持つ魔獣が3体いた。
もちろん、俺も知らないものだ。
体長20メートルくらいか。
灯台の身体の上には巨大な目のようなものが一つある。
あの目から何かの高エネルギーを発するのだろう。
それに特化しているせいか、近距離での戦闘力は皆無だった。
俺は瞬時に「黒笛」で幾つもの破片に斬り裂いた。
王都では大騒ぎだった。
見張りの兵士の報告が、即座に王城に上がっていた。
俺と六花も王城に呼ばれる。
「メシア様! 先ほどの攻撃は!」
「俺も初めてだ。まさかあんな長距離からあの威力の攻撃が可能とはな」
俺は2キロ離れた場所からの攻撃であったことを話した。
「3体いた。あの一撃で、この王都は滅んでいただろう」
「!」
「まだ他にもいる可能性が高い」
「一体どうすれば……」
俺も考えた。
俺たちがいない間に再度あの攻撃があれば、王都は壊滅だ。
「エルフに協力を求めろ!」
「エルフですと!」
「そうだ。あいつらならば空中から警戒が出来る。攻撃力もある」
「しかし……」
ヒューマンとエルフは仲が良くない。
「俺が話を付けてやる。お前らはエルフに感謝し、出来るだけのことをしろ」
「分かりました!」
俺は六花を残し、一人でエルフの里へ跳んだ。
長老に話をし、クライスラー王国の防衛を頼んだ。
「マイトレーヤ様の仰せであれば、そのように」
「三交代制で一日周辺を警戒してくれ。「弓」は俺が準備する」
「畏まりました」
「ヒューマンから何をせしめるのか考えておけよ」
「ワハハハハハ!」
俺は10張の魔法陣付きの弓を新たに作り、40人ほどのエルフを連れて王都へ戻った。
全員が飛行機械に乗っている。
俺と六花の屋敷をエルフの住まいとして提供し、使用人たちにもエルフたちに奉仕するように言い聞かせた。
王からの勅命で食糧や生活に必要なものを全て提供するようにさせ、その他の要望もなるべく受け入れるようになった。
連れて来た40人は、全員俺の子どもたちだ。
「まあ、俺たちが魔王を斃すまでの辛抱だ」
「はい!」
「その後で、残りたければここで暮らせるようにしてやるぞ」
「はい」
「三交代で、王都の周辺5キロを哨戒してくれ。無理はしなくていいからな」
俺と六花は獣人族の国へ向かった。
広大な海を見ながらシエルで飛んで行く。
六花が飛びながらオッパイを出した。
俺も笑ってオチンチンを出した。
俺は首都トランシルヴァニアには直接向かわずに、前に来た虎人族の村に降りた。
「石神先生、ここは?」
「前に来た時にな、……」
「「タカさーん!」」
「ルー! ハー!」
懐かしい虎人族の姉妹が駆け寄って来た。
もうすっかり大きくなっている。
二人が俺に抱き着いて来た。
「獣姦4P」
俺は六花の頭を引っぱたいた。
辺境の村が全滅した事例もあった。
「村を訪れた行商人からの報告です。生き残った数人の村人から、「水晶の騎士」のような魔獣を見たという証言を得ました」
「辺境都市が無数の光の矢による攻撃で崩壊しました」
「突然村人の一人が魔獣に変身し、十数人が殺されました」
報告は直接俺の屋敷にアイザック宰相が訪れて話して行った。
「一週間前に、盗賊組織と思われる集団で、突然仲間が魔獣と化したようです」
「全員か?」
「40人中の35名が。しかし、3名ほどは即死したようです」
「よく助かったな」
「汚物溜に飛び込んだそうで。他の連中は全員殺されたようですが、その男一人は見つからなかったと」
「死んだ方がましだなぁ」
六花がニコニコしている。
「石神先生のウンコだったら平気ですよ!」
「おう!」
アイザック宰相が渋い顔をした。
「生き残りの証言では、全員がある薬を配られていたそうで」
「薬?」
「はい。飲むと恐怖心が薄れ、力が強くなるものだそうで。数日前に行商人から受け取ったそうです」
「気になるな」
「ええ」
俺は咄嗟に「デミウルゴス」を思い出していた。
六花は腕を組んで目を閉じていた。
こいつの場合はただのポーズだ。
俺はアイザック宰相に人間を怪物化する薬の可能性を話した。
「以前に似た薬を見たことがある。誰かが開発したのかもしれん。王都、全国民に通達してくれ。怪しい薬は絶対に口にするなと。そしてそういうものを売りつけようとした奴を拘束するように」
「分かりました!」
アイザック宰相は急いで帰って行った。
「お前も気付いたのか?」
「いいえ」
「なんか、それっぽいポーズだったじゃねぇか」
「オッパイを揉んでました」
「あ?」
「そろそろヤりますか!」
「おう!」
ベッドに戻ってヤった。
騎士団の中から7名の者を選び、「黒笛」を渡した。
俺と六花で城壁の外へ連れ出し、特別な訓練を施した。
まあ、通常の剣技と同じ扱いなので、刀身が伸びることや重量変化を教えたくらいだ。
その秘密保持のために、他の人間がいない場所を選んだだけだった。
十分とは思わないが、これで一応の準備は整えた。
俺たちは、いよいよ獣人の国に出立しようかと話し合った。
数日後。
夜明け頃に、俺と六花は強烈なプレッシャーを感じて目覚めた。
「石神先生!」
叫ぶ六花の手を引いて、窓から飛び出した。
俺たちは城壁の上に立った。
見張りの兵士たちが驚く。
俺は王都を覆う何重もの結界を張った。
六花も俺に倣う。
結界が眩しく輝いた。
未明の王都が目も眩む光に覆われた。
レーザーのような、強力な光線だった。
「六花! 結界を張り続けろ!」
「はい!」
俺は射出された場所を目指して飛行した。
2キロは離れている。
これだけの遠距離攻撃、しかも王都を壊滅させるほどの高エネルギーの攻撃は見たことがない。
カイザー・ドラゴンのブレスでも、もっと威力は低い。
長距離を隔てているので、「サーチ」の得意な連中も感知できないだろう。
何も知らないままにみんな死んでいる。
俺と六花だからこそ察知したのだ。
瞬時に飛ぶと、巨大な亀の上に灯台のような身体を持つ魔獣が3体いた。
もちろん、俺も知らないものだ。
体長20メートルくらいか。
灯台の身体の上には巨大な目のようなものが一つある。
あの目から何かの高エネルギーを発するのだろう。
それに特化しているせいか、近距離での戦闘力は皆無だった。
俺は瞬時に「黒笛」で幾つもの破片に斬り裂いた。
王都では大騒ぎだった。
見張りの兵士の報告が、即座に王城に上がっていた。
俺と六花も王城に呼ばれる。
「メシア様! 先ほどの攻撃は!」
「俺も初めてだ。まさかあんな長距離からあの威力の攻撃が可能とはな」
俺は2キロ離れた場所からの攻撃であったことを話した。
「3体いた。あの一撃で、この王都は滅んでいただろう」
「!」
「まだ他にもいる可能性が高い」
「一体どうすれば……」
俺も考えた。
俺たちがいない間に再度あの攻撃があれば、王都は壊滅だ。
「エルフに協力を求めろ!」
「エルフですと!」
「そうだ。あいつらならば空中から警戒が出来る。攻撃力もある」
「しかし……」
ヒューマンとエルフは仲が良くない。
「俺が話を付けてやる。お前らはエルフに感謝し、出来るだけのことをしろ」
「分かりました!」
俺は六花を残し、一人でエルフの里へ跳んだ。
長老に話をし、クライスラー王国の防衛を頼んだ。
「マイトレーヤ様の仰せであれば、そのように」
「三交代制で一日周辺を警戒してくれ。「弓」は俺が準備する」
「畏まりました」
「ヒューマンから何をせしめるのか考えておけよ」
「ワハハハハハ!」
俺は10張の魔法陣付きの弓を新たに作り、40人ほどのエルフを連れて王都へ戻った。
全員が飛行機械に乗っている。
俺と六花の屋敷をエルフの住まいとして提供し、使用人たちにもエルフたちに奉仕するように言い聞かせた。
王からの勅命で食糧や生活に必要なものを全て提供するようにさせ、その他の要望もなるべく受け入れるようになった。
連れて来た40人は、全員俺の子どもたちだ。
「まあ、俺たちが魔王を斃すまでの辛抱だ」
「はい!」
「その後で、残りたければここで暮らせるようにしてやるぞ」
「はい」
「三交代で、王都の周辺5キロを哨戒してくれ。無理はしなくていいからな」
俺と六花は獣人族の国へ向かった。
広大な海を見ながらシエルで飛んで行く。
六花が飛びながらオッパイを出した。
俺も笑ってオチンチンを出した。
俺は首都トランシルヴァニアには直接向かわずに、前に来た虎人族の村に降りた。
「石神先生、ここは?」
「前に来た時にな、……」
「「タカさーん!」」
「ルー! ハー!」
懐かしい虎人族の姉妹が駆け寄って来た。
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