1,213 / 2,806
別荘の日々 Ⅸ
しおりを挟む
昼食を終え、響子は眠った。
ロボが付き添う。
まあ、ロボは大体寝ている。
「じゃあ、今日も「訓練」に行きますかぁー!」
六花が最高に美しい顔で笑う。
「いや、買い物に行かなきゃいけないんだよ」
「そうなんですかー」
六花が最高に美しい顔でしょげる。
「六花、一緒に来いよ!」
「はい!」
双子が「ギャハハハハハ!」と笑っていた。
「今日はハマーの中で訓練だね!」
ルーが言うと、六花とハイタッチしていた。
「……」
亜紀ちゃんがスーパーに予約している。
亜紀ちゃんも誘ったが、「いいです」と言われた。
その代わり、買い足して欲しい物のメモを渡された。
六花に持たせる。
六花は、胸に谷間にメモを挟んだ。
「ここに入れておけば、絶対に気付きますもんね!」
「……」
「「ギャハハハハハハ!」」
出発した。
ハマーの中で、六花に好きなように歌わせた。
相変わらずの歌だったが、六花は楽しそうだ。
「石神先生も歌って下さいよ!」
「おう!」
俺はまた友川カズキの『ピストル』を歌った。
友川カズキの激しい絶唱ではなく、なるべく優しく歌う。
どういう理由かは分からんが、俺の中ではあの悲しい詩がそういう歌になる。
聴くのは、断然友川カズキの歌なのだが。
続けて、鈴木雅之の『別れの街』を歌った。
♪ 今から戻って もういちど会えたら ♪
六花は静かに黙って聴いていた。
目を閉じていた。
「戻ってまた会えるなら、どんなにいいでしょうね」
「そうだな」
紫苑やレイたちのことを思っているのだろう。
サーシャさん。
俺たちには、会いたい人間が一杯いる。
「お前には俺たちがいるよ」
「はい。私は石神先生がいれば」
俺は腕を伸ばして六花の肩を抱いた。
スーパーに着き、「専用駐車場」に入れる。
六花が大笑いした。
中に入ると、すぐに店長さんが飛んで来た。
俺は自由に見て回ると言って、六花と買い物をした。
「石神先生、カボチャがありますよ」
「ああ」
レイが初めて好きな食べ物だと言った。
忘れていた。
俺たちは5玉程買った。
「またパンプキンプリンですね!」
「えー! めんどくせぇだろう!」
「響子が喜びますよ」
「うーん」
レジを通し、店長さんに予約していたものと一緒に届けて欲しいと頼んだ。
六花を新館に案内する。
イタリアンレストランがあったので、中でピザを一切れずつとエスプレッソを頼んだ。
六花がニコニコしてソーセージとサラミのピザを食べる。
店を出て、ブラブラと周った。
子ども用の遊び場があった。
買物客の子どもたちが20人程遊んでいる。
小さな滑り台や、クッションのサイコロなど、子どものための遊具やおもちゃがある。
俺と六花を子どもたちが呆然と見ていた。
六花が近付いて頭を撫でてやる。
子どもたちがハーフの六花を珍しがり、集まって来る。
何人かは俺にも駆け寄って来る。
子どもたちに足と手のリズムを教える。
俺はクイーンの『We will Rock You』を歌った。
六花が床で、今朝覚えたブレイクダンスを踊り始める。
俺も楽しくなって、歌いながら踊った。
子どもたちが大喜びした。
俺たちは笑って手を振ってその場を去った。
「楽しかったですね!」
「そうだな!」
六花はリズム感が抜群にいい。
それに何よりも美しい。
まあ、子どもたちも喜ぶはずだ。
俺たちは1階のフードコートに行き、アイスコーヒーを頼んだ。
俺の顔を知っているらしい店員が持って来てくれた。
ニコニコして、握手して欲しいと言われたので、握った。
俺たちがゆっくり話していると、店長さんが走って来た。
「石神先生!」
「はい?」
「先ほど、「子どもパーク」にいらっしゃいましたか!」
「ああ、あの新館の?」
「そうです! 大騒ぎでして!」
「なんで?」
「お二人が素晴らしいダンスを見せて下さったと!」
「あ、あれは遊びというか」
店長さんは、今あの場にいた親御さんたちから、問い合わせで大変なことになっていると言った。
スーパーが用意したダンサーではないかということだった。
「それはとんだご迷惑を」
「とんでもありません! それでご相談なんですが」
「はい」
「先ほどの素晴らしいダンスの映像を、あそこで流してもいいですか?」
「はい?」
「安全確認のためのカメラが幾つもあそこにはありまして。それにお客様でも撮影されていた方がいらして」
「……」
ネットには流さないと約束してもらって、あの場だけならばいいと許可した。
「あの、石神先生の銅像を入り口に建てても?」
「絶対やめて」
六花が笑っていた。
俺たちはまた土産にいちご大福を貰って帰った。
「いちご大福は栃木のものですのに!」
「今は全国にもあるだろう!」
河原にハマーを停めた。
暑いが窓を開けて、六花の服を脱がせた。
「「あ」」
亜紀ちゃんのメモが六花のオッパイの間から出て来た。
六花がダンスをしたりして汗をかいたので、メモがボロボロになって文字も滲み、読めなかった。
「「……」」
俺は必死に一瞬見たメモの内容を思い出した。
電話で店長さんに追加の買い物を一緒に届けてもらうように頼んだ。
物凄く気持ちよく承知してくれた。
「これで大丈夫だぞ」
「すごいですね!」
「まーな!」
「石神先生! 頭いいですね!」
「お前もな!」
俺たちは安心して愛し合った。
別荘に戻ると、既にスーパーの配達が終わっていた。
亜紀ちゃんに言われた。
「タカさん」
「おう!」
「なんか、頼んだものと大分違ったんですけど」
「「……」」
ロボが付き添う。
まあ、ロボは大体寝ている。
「じゃあ、今日も「訓練」に行きますかぁー!」
六花が最高に美しい顔で笑う。
「いや、買い物に行かなきゃいけないんだよ」
「そうなんですかー」
六花が最高に美しい顔でしょげる。
「六花、一緒に来いよ!」
「はい!」
双子が「ギャハハハハハ!」と笑っていた。
「今日はハマーの中で訓練だね!」
ルーが言うと、六花とハイタッチしていた。
「……」
亜紀ちゃんがスーパーに予約している。
亜紀ちゃんも誘ったが、「いいです」と言われた。
その代わり、買い足して欲しい物のメモを渡された。
六花に持たせる。
六花は、胸に谷間にメモを挟んだ。
「ここに入れておけば、絶対に気付きますもんね!」
「……」
「「ギャハハハハハハ!」」
出発した。
ハマーの中で、六花に好きなように歌わせた。
相変わらずの歌だったが、六花は楽しそうだ。
「石神先生も歌って下さいよ!」
「おう!」
俺はまた友川カズキの『ピストル』を歌った。
友川カズキの激しい絶唱ではなく、なるべく優しく歌う。
どういう理由かは分からんが、俺の中ではあの悲しい詩がそういう歌になる。
聴くのは、断然友川カズキの歌なのだが。
続けて、鈴木雅之の『別れの街』を歌った。
♪ 今から戻って もういちど会えたら ♪
六花は静かに黙って聴いていた。
目を閉じていた。
「戻ってまた会えるなら、どんなにいいでしょうね」
「そうだな」
紫苑やレイたちのことを思っているのだろう。
サーシャさん。
俺たちには、会いたい人間が一杯いる。
「お前には俺たちがいるよ」
「はい。私は石神先生がいれば」
俺は腕を伸ばして六花の肩を抱いた。
スーパーに着き、「専用駐車場」に入れる。
六花が大笑いした。
中に入ると、すぐに店長さんが飛んで来た。
俺は自由に見て回ると言って、六花と買い物をした。
「石神先生、カボチャがありますよ」
「ああ」
レイが初めて好きな食べ物だと言った。
忘れていた。
俺たちは5玉程買った。
「またパンプキンプリンですね!」
「えー! めんどくせぇだろう!」
「響子が喜びますよ」
「うーん」
レジを通し、店長さんに予約していたものと一緒に届けて欲しいと頼んだ。
六花を新館に案内する。
イタリアンレストランがあったので、中でピザを一切れずつとエスプレッソを頼んだ。
六花がニコニコしてソーセージとサラミのピザを食べる。
店を出て、ブラブラと周った。
子ども用の遊び場があった。
買物客の子どもたちが20人程遊んでいる。
小さな滑り台や、クッションのサイコロなど、子どものための遊具やおもちゃがある。
俺と六花を子どもたちが呆然と見ていた。
六花が近付いて頭を撫でてやる。
子どもたちがハーフの六花を珍しがり、集まって来る。
何人かは俺にも駆け寄って来る。
子どもたちに足と手のリズムを教える。
俺はクイーンの『We will Rock You』を歌った。
六花が床で、今朝覚えたブレイクダンスを踊り始める。
俺も楽しくなって、歌いながら踊った。
子どもたちが大喜びした。
俺たちは笑って手を振ってその場を去った。
「楽しかったですね!」
「そうだな!」
六花はリズム感が抜群にいい。
それに何よりも美しい。
まあ、子どもたちも喜ぶはずだ。
俺たちは1階のフードコートに行き、アイスコーヒーを頼んだ。
俺の顔を知っているらしい店員が持って来てくれた。
ニコニコして、握手して欲しいと言われたので、握った。
俺たちがゆっくり話していると、店長さんが走って来た。
「石神先生!」
「はい?」
「先ほど、「子どもパーク」にいらっしゃいましたか!」
「ああ、あの新館の?」
「そうです! 大騒ぎでして!」
「なんで?」
「お二人が素晴らしいダンスを見せて下さったと!」
「あ、あれは遊びというか」
店長さんは、今あの場にいた親御さんたちから、問い合わせで大変なことになっていると言った。
スーパーが用意したダンサーではないかということだった。
「それはとんだご迷惑を」
「とんでもありません! それでご相談なんですが」
「はい」
「先ほどの素晴らしいダンスの映像を、あそこで流してもいいですか?」
「はい?」
「安全確認のためのカメラが幾つもあそこにはありまして。それにお客様でも撮影されていた方がいらして」
「……」
ネットには流さないと約束してもらって、あの場だけならばいいと許可した。
「あの、石神先生の銅像を入り口に建てても?」
「絶対やめて」
六花が笑っていた。
俺たちはまた土産にいちご大福を貰って帰った。
「いちご大福は栃木のものですのに!」
「今は全国にもあるだろう!」
河原にハマーを停めた。
暑いが窓を開けて、六花の服を脱がせた。
「「あ」」
亜紀ちゃんのメモが六花のオッパイの間から出て来た。
六花がダンスをしたりして汗をかいたので、メモがボロボロになって文字も滲み、読めなかった。
「「……」」
俺は必死に一瞬見たメモの内容を思い出した。
電話で店長さんに追加の買い物を一緒に届けてもらうように頼んだ。
物凄く気持ちよく承知してくれた。
「これで大丈夫だぞ」
「すごいですね!」
「まーな!」
「石神先生! 頭いいですね!」
「お前もな!」
俺たちは安心して愛し合った。
別荘に戻ると、既にスーパーの配達が終わっていた。
亜紀ちゃんに言われた。
「タカさん」
「おう!」
「なんか、頼んだものと大分違ったんですけど」
「「……」」
1
お気に入りに追加
228
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
お嬢様、お仕置の時間です。
moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。
両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。
私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。
私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。
両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。
新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。
私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。
海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。
しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。
海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。
しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。
まさか、、お兄ちゃんが私の主治医なんて、、
ならくま。くん
キャラ文芸
おはこんばんにちは!どうも!私は女子中学生の泪川沙織(るいかわさおり)です!私こんなに元気そうに見えるけど実は貧血や喘息、、いっぱい持ってるんだ、、まあ私の主治医はさすがに知人だと思わなかったんだけどそしたら血のつながっていないお兄ちゃんだったんだ、、流石にちょっとこれはおかしいよね!?でもお兄ちゃんが医者なことは事実だし、、
私のおにいちゃんは↓
泪川亮(るいかわりょう)お兄ちゃん、イケメンだし高身長だしもう何もかも完璧って感じなの!お兄ちゃんとは一緒に住んでるんだけどなんでもてきぱきこなすんだよね、、そんな二人の日常をお送りします!
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
双葉病院小児病棟
moa
キャラ文芸
ここは双葉病院小児病棟。
病気と闘う子供たち、その病気を治すお医者さんたちの物語。
この双葉病院小児病棟には重い病気から身近な病気、たくさんの幅広い病気の子供たちが入院してきます。
すぐに治って退院していく子もいればそうでない子もいる。
メンタル面のケアも大事になってくる。
当病院は親の付き添いありでの入院は禁止とされています。
親がいると子供たちは甘えてしまうため、あえて離して治療するという方針。
【集中して治療をして早く治す】
それがこの病院のモットーです。
※この物語はフィクションです。
実際の病院、治療とは異なることもあると思いますが暖かい目で見ていただけると幸いです。
イケメンドクターは幼馴染み!夜の診察はベッドの上!?
すずなり。
恋愛
仕事帰りにケガをしてしまった私、かざね。
病院で診てくれた医師は幼馴染みだった!
「こんなにかわいくなって・・・。」
10年ぶりに再会した私たち。
お互いに気持ちを伝えられないまま・・・想いだけが加速していく。
かざね「どうしよう・・・私、ちーちゃんが好きだ。」
幼馴染『千秋』。
通称『ちーちゃん』。
きびしい一面もあるけど、優しい『ちーちゃん』。
千秋「かざねの側に・・・俺はいたい。」
自分の気持ちに気がついたあと、距離を詰めてくるのはかざねの仕事仲間の『ユウト』。
ユウト「今・・特定の『誰か』がいないなら・・・俺と付き合ってください。」
かざねは悩む。
かざね(ちーちゃんに振り向いてもらえないなら・・・・・・私がユウトさんを愛しさえすれば・・・・・忘れられる・・?)
※お話の中に出てくる病気や、治療法、職業内容などは全て架空のものです。
想像の中だけでお楽しみください。
※お話は全て想像の世界です。現実世界とはなんの関係もありません。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
ただただ楽しんでいただけたら嬉しいです。
すずなり。
イケメン歯科医の日常
moa
キャラ文芸
堺 大雅(さかい たいが)28歳。
親の医院、堺歯科医院で歯科医として働いている。
イケメンで笑顔が素敵な歯科医として近所では有名。
しかし彼には裏の顔が…
歯科医のリアルな日常を超短編小説で書いてみました。
※治療の描写や痛い描写もあるので苦手な方はご遠慮頂きますようよろしくお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる