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真の愛 Ⅱ
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綾さんが来て一年後。
綾さんはメンテナンスが必要なのだと言った。
「消耗部品の交換が必要なのです」
「そうですか」
「蓮花様がこちらへいらっしゃって下さいます。一週間ほど掛かりますが、宜しいでしょうか?」
「もちろんです。行ってらっしゃい」
「ありがとうございます」
少し寂しい気がした。
「あの、諸見さん」
「はい、なんでしょう?」
「メンテナンスは先に延ばして頂きましょうか?」
「え?」
何を言い出すのかと思った。
「一年くらいはまだ大丈夫です。今でなくても」
「そんな、ちゃんと行って下さい」
「でも」
「はい」
「諸見さんが少しお顔を曇らせていらっしゃるので」
「え!」
驚いた。
俺はそんな顔をしてしまったのだろうか。
「何でもありません。綾さんがいなくなるのが、ほんの少し寂しかったもので」
「諸見さん!」
綾さんが喜んでいた。
「もちろん、行って下さい。綾さんに万一があっては大変です。俺のことなんかは気にしないで」
「あの、蓮花様にお願いして、少しでも早く戻って来ますね!」
「いいえ、ちゃんと普通に」
「私が早く戻りたいんです」
「そうですか」
綾さんは嬉しそうに微笑んでそう言った。
綾さんがいない間、俺は以前と同じく独りで過ごした。
何も問題はない。
仕事へ行き、帰ってシャワーを浴びて食事を作る。
石神さんに言われて、自分でも結構作れるようになった。
石神さんのお宅で頂いた、美味しくて楽しい食事を思い出した。
涙が出た。
「え?」
自分でも驚いていた。
こんなことは初めてだった。
何度も石神さんのお宅での日々は思い出していた。
石神さんの優しさを思い出して泣いてしまったことはある。
でも、他愛ない思い出でこんなにも心が揺れたことはない。
綾さんが来てくれ、そしていなくなったからか。
毎日俺に話し掛け、俺のためにいろいろしてくれ、俺に微笑んでくれる綾さん。
いつの間にか、俺はその生活に馴染んでしまった。
「何をやっているんだか」
俺は声に出して自分を励ました。
俺などは、独りが当たり前だ。
つまらない男が、寂しいだなんてどうかしている。
俺は料理に専念し、美味いものを作った。
東雲さんがくれた最高の鮭でステーキを作った。
美味くはなかった。
綾さんがいなかった。
綾さんが出掛けて四日後。
休日だったので部屋にいた。
家事を終えると何もすることが無かったので、また絵を描いていた。
綾さんの顔を描いた。
独りの時にしか、恥ずかしくて出来ない。
チャイムが鳴った。
俺の家を訪ねて来るのは、何人もいない。
東雲さんや、石神さんの家の仕事をした時の仲間、そして千万組の何人か。
たまにルーさんやハーさんも訪ねてくれる。
お忙しいお二人なので、滅多には無いが。
そして本当にお忙しい石神さんも。
石神さんがいらっしゃると、いつも大量に物をもらうので困ってしまう。
玄関のインターホンの映像を見ると、綾さんが笑って立っていた。
俺は慌てて駆け出し、玄関のドアを開けた。
「ただいま戻りました」
「お帰りなさい! でも、もっと先だったんじゃ」
綾さんはニコニコして笑っていた。
その隣に、着物姿の女性が立っていた。
彼岸花の着物、じゃあ、この人が。
「申し遅れました。蓮花でございます。綾を送るついでに、一度諸見様にご挨拶をと」
「そうですか! どうぞ中へお入り下さい!」
俺は蓮花さんを中へ入れた。
すぐに綾さんがキッチンへ行き、お茶を淹れてくれた。
「お休みの所に押しかけて申し訳ございません」
「いいえ! でも蓮花さんがこんな所まで来られるとは思ってもいませんで」
「はい。でも、諸見様がどれほど綾を大切にして下さっているのかが分かり、わたくし自身がどうしても諸見様にお会いしたく」
「自分なんかは、何も。綾さんに良くしてもらうばかりで」
「そうではありませんよ。綾の諸見さんへのお慕い振りを見れば分かります。諸見様が綾を大事に思って下さるので、綾もこんなにも諸見さんをお慕いしているのです。綾は、そのような心を持って居ります」
「心……」
「はい。綾には心がございます。わたくしが保証致します」
「そうなんですか」
綾さんは座ってニコニコとしていた。
「綾がこうやって座っています」
「はい?」
「綾は座る必要はございません。ですので、自分から椅子に座ることなどは」
「そうなんですか?」
「諸見様が、綾にそのように言われたのでしょう。そういう優しさが、綾を幸せにしているのです」
「そうですか」
俺は困ってしまった。
蓮花さんは嬉しそうだったが、何故俺の部屋になど来たのかわからなかった。
「以前にディディというアンドロイドを御送りした方がいらっしゃいます」
「はぁ」
「当時はわたくしも初めてのことで、少々ハッチャケてしまいました」
蓮花さんが似合わない単語を使った。
笑っている。
この人も優しい人なのだと分かった。
「でも、あの方も御優しかった。ディディへの愛情は、わたくしの想像を超え、わたくし自身が随分とお教え頂いてしまいました」
「そうですか」
「諸見様も御優しい方でした。それがわたくしには非常に嬉しい」
「ありがとうございます」
蓮花さんが本当に嬉しそうに笑った。
「綾が最初に申したのです。「諸見様がお寂しいようなので、少しでも早く帰して欲しい」と。その言葉に感動いたしました。石神様の命に少々背いてしまいましたが、わたくし、頑張りました!」
「ありがとうございます」
「あの、笑うとこですよ?」
「へ?」
俺の呆けた顔を見て、蓮花さんが声を出して笑った。
「なるほど、よく分かりました。諸見様、今後も綾を宜しくお願い致します」
「こちらこそ。今日はわざわざ来て下さってありがとうございました」
蓮花さんは帰られた。
「そういえば、綾さん」
「はい、なんでしょう?」
「この部屋の鍵はお持ちですよね? どうして自分で開けて入って来なかったんです?」
蓮花さんを待たせてしまったことが気になっていた。
「はい。蓮花様がそうするようにと。何でも、石神様の御宅では、皇紀様のお部屋は必ずノックをして入るように決まっていたのだとか」
俺も知っている。
何かの時に、石神さんからそのエピソードを聞いたことがある。
「ですので、私が入ってもいい状態になる猶予が必要なのだとか」
「そ、そうですか」
「私も理由がよく理解できていませんでしたが、何か間違っていましたか?」
「い、いいえ! そんなことは!」
「良かった!」
綾さんが嬉しそうに笑った。
俺も苦笑した。
綾さんが立ち上がって、早速部屋の掃除を始めた。
俺はリヴィングで綾さんが淹れてくれたお茶を味わって飲んでいた。
俺の部屋で、綾さんが小さく叫ぶのが聞こえた。
その瞬間に、俺は思い出して駆けて行った。
「諸見さん、これは……」
綾さんはデスクにあった自分の絵を見ていた。
「あ、あの! すいませんでした! 勝手に綾さんを描いてしまって!」
「いいえ、それは構いませんですが。でも、どうして私を?」
「それは、綾さんが綺麗だから」
「え?」
「つい思い出して、描いてしまいました。すみません!」
「いいんです!」
綾さんが珍しく強い口調で言った。
「あの、私嬉しくて! まさか諸見さんが私などの絵を描いて下さるなんて!」
「え、あの、それはですね。すみません!」
綾さんが笑った。
「私からお願いします。この絵を完成させて下さい」
「はい! 必ず! でも、大した腕前ではないので」
「いいえ! 諸見さんが描いて下さった絵を、是非見せて下さい」
「分かりました」
その日、俺は午後一杯を使って綾さんの絵を描いた。
素人の水彩画だった。
夕食の前に、綾さんに見せた。
「諸見さん……」
綾さんが大粒の涙を零した。
俺は綾さんが泣いているのを初めて見た。
「嬉しい……」
綾さんはそう言って、涙を流しながら俺に微笑んだ。
俺はこういう時にどうして良いのかわからない。
石神さんがお子さんの頭を撫でていたのを思い出した。
綾さんの頭を優しく撫でた。
「え?」
綾さんが驚いて俺を見た。
「あ! すみません!」
「いいえ、もう少し撫でて頂けますか?」
「はい!」
綾さんがクスクスと笑っていた。
綾さんはメンテナンスが必要なのだと言った。
「消耗部品の交換が必要なのです」
「そうですか」
「蓮花様がこちらへいらっしゃって下さいます。一週間ほど掛かりますが、宜しいでしょうか?」
「もちろんです。行ってらっしゃい」
「ありがとうございます」
少し寂しい気がした。
「あの、諸見さん」
「はい、なんでしょう?」
「メンテナンスは先に延ばして頂きましょうか?」
「え?」
何を言い出すのかと思った。
「一年くらいはまだ大丈夫です。今でなくても」
「そんな、ちゃんと行って下さい」
「でも」
「はい」
「諸見さんが少しお顔を曇らせていらっしゃるので」
「え!」
驚いた。
俺はそんな顔をしてしまったのだろうか。
「何でもありません。綾さんがいなくなるのが、ほんの少し寂しかったもので」
「諸見さん!」
綾さんが喜んでいた。
「もちろん、行って下さい。綾さんに万一があっては大変です。俺のことなんかは気にしないで」
「あの、蓮花様にお願いして、少しでも早く戻って来ますね!」
「いいえ、ちゃんと普通に」
「私が早く戻りたいんです」
「そうですか」
綾さんは嬉しそうに微笑んでそう言った。
綾さんがいない間、俺は以前と同じく独りで過ごした。
何も問題はない。
仕事へ行き、帰ってシャワーを浴びて食事を作る。
石神さんに言われて、自分でも結構作れるようになった。
石神さんのお宅で頂いた、美味しくて楽しい食事を思い出した。
涙が出た。
「え?」
自分でも驚いていた。
こんなことは初めてだった。
何度も石神さんのお宅での日々は思い出していた。
石神さんの優しさを思い出して泣いてしまったことはある。
でも、他愛ない思い出でこんなにも心が揺れたことはない。
綾さんが来てくれ、そしていなくなったからか。
毎日俺に話し掛け、俺のためにいろいろしてくれ、俺に微笑んでくれる綾さん。
いつの間にか、俺はその生活に馴染んでしまった。
「何をやっているんだか」
俺は声に出して自分を励ました。
俺などは、独りが当たり前だ。
つまらない男が、寂しいだなんてどうかしている。
俺は料理に専念し、美味いものを作った。
東雲さんがくれた最高の鮭でステーキを作った。
美味くはなかった。
綾さんがいなかった。
綾さんが出掛けて四日後。
休日だったので部屋にいた。
家事を終えると何もすることが無かったので、また絵を描いていた。
綾さんの顔を描いた。
独りの時にしか、恥ずかしくて出来ない。
チャイムが鳴った。
俺の家を訪ねて来るのは、何人もいない。
東雲さんや、石神さんの家の仕事をした時の仲間、そして千万組の何人か。
たまにルーさんやハーさんも訪ねてくれる。
お忙しいお二人なので、滅多には無いが。
そして本当にお忙しい石神さんも。
石神さんがいらっしゃると、いつも大量に物をもらうので困ってしまう。
玄関のインターホンの映像を見ると、綾さんが笑って立っていた。
俺は慌てて駆け出し、玄関のドアを開けた。
「ただいま戻りました」
「お帰りなさい! でも、もっと先だったんじゃ」
綾さんはニコニコして笑っていた。
その隣に、着物姿の女性が立っていた。
彼岸花の着物、じゃあ、この人が。
「申し遅れました。蓮花でございます。綾を送るついでに、一度諸見様にご挨拶をと」
「そうですか! どうぞ中へお入り下さい!」
俺は蓮花さんを中へ入れた。
すぐに綾さんがキッチンへ行き、お茶を淹れてくれた。
「お休みの所に押しかけて申し訳ございません」
「いいえ! でも蓮花さんがこんな所まで来られるとは思ってもいませんで」
「はい。でも、諸見様がどれほど綾を大切にして下さっているのかが分かり、わたくし自身がどうしても諸見様にお会いしたく」
「自分なんかは、何も。綾さんに良くしてもらうばかりで」
「そうではありませんよ。綾の諸見さんへのお慕い振りを見れば分かります。諸見様が綾を大事に思って下さるので、綾もこんなにも諸見さんをお慕いしているのです。綾は、そのような心を持って居ります」
「心……」
「はい。綾には心がございます。わたくしが保証致します」
「そうなんですか」
綾さんは座ってニコニコとしていた。
「綾がこうやって座っています」
「はい?」
「綾は座る必要はございません。ですので、自分から椅子に座ることなどは」
「そうなんですか?」
「諸見様が、綾にそのように言われたのでしょう。そういう優しさが、綾を幸せにしているのです」
「そうですか」
俺は困ってしまった。
蓮花さんは嬉しそうだったが、何故俺の部屋になど来たのかわからなかった。
「以前にディディというアンドロイドを御送りした方がいらっしゃいます」
「はぁ」
「当時はわたくしも初めてのことで、少々ハッチャケてしまいました」
蓮花さんが似合わない単語を使った。
笑っている。
この人も優しい人なのだと分かった。
「でも、あの方も御優しかった。ディディへの愛情は、わたくしの想像を超え、わたくし自身が随分とお教え頂いてしまいました」
「そうですか」
「諸見様も御優しい方でした。それがわたくしには非常に嬉しい」
「ありがとうございます」
蓮花さんが本当に嬉しそうに笑った。
「綾が最初に申したのです。「諸見様がお寂しいようなので、少しでも早く帰して欲しい」と。その言葉に感動いたしました。石神様の命に少々背いてしまいましたが、わたくし、頑張りました!」
「ありがとうございます」
「あの、笑うとこですよ?」
「へ?」
俺の呆けた顔を見て、蓮花さんが声を出して笑った。
「なるほど、よく分かりました。諸見様、今後も綾を宜しくお願い致します」
「こちらこそ。今日はわざわざ来て下さってありがとうございました」
蓮花さんは帰られた。
「そういえば、綾さん」
「はい、なんでしょう?」
「この部屋の鍵はお持ちですよね? どうして自分で開けて入って来なかったんです?」
蓮花さんを待たせてしまったことが気になっていた。
「はい。蓮花様がそうするようにと。何でも、石神様の御宅では、皇紀様のお部屋は必ずノックをして入るように決まっていたのだとか」
俺も知っている。
何かの時に、石神さんからそのエピソードを聞いたことがある。
「ですので、私が入ってもいい状態になる猶予が必要なのだとか」
「そ、そうですか」
「私も理由がよく理解できていませんでしたが、何か間違っていましたか?」
「い、いいえ! そんなことは!」
「良かった!」
綾さんが嬉しそうに笑った。
俺も苦笑した。
綾さんが立ち上がって、早速部屋の掃除を始めた。
俺はリヴィングで綾さんが淹れてくれたお茶を味わって飲んでいた。
俺の部屋で、綾さんが小さく叫ぶのが聞こえた。
その瞬間に、俺は思い出して駆けて行った。
「諸見さん、これは……」
綾さんはデスクにあった自分の絵を見ていた。
「あ、あの! すいませんでした! 勝手に綾さんを描いてしまって!」
「いいえ、それは構いませんですが。でも、どうして私を?」
「それは、綾さんが綺麗だから」
「え?」
「つい思い出して、描いてしまいました。すみません!」
「いいんです!」
綾さんが珍しく強い口調で言った。
「あの、私嬉しくて! まさか諸見さんが私などの絵を描いて下さるなんて!」
「え、あの、それはですね。すみません!」
綾さんが笑った。
「私からお願いします。この絵を完成させて下さい」
「はい! 必ず! でも、大した腕前ではないので」
「いいえ! 諸見さんが描いて下さった絵を、是非見せて下さい」
「分かりました」
その日、俺は午後一杯を使って綾さんの絵を描いた。
素人の水彩画だった。
夕食の前に、綾さんに見せた。
「諸見さん……」
綾さんが大粒の涙を零した。
俺は綾さんが泣いているのを初めて見た。
「嬉しい……」
綾さんはそう言って、涙を流しながら俺に微笑んだ。
俺はこういう時にどうして良いのかわからない。
石神さんがお子さんの頭を撫でていたのを思い出した。
綾さんの頭を優しく撫でた。
「え?」
綾さんが驚いて俺を見た。
「あ! すみません!」
「いいえ、もう少し撫でて頂けますか?」
「はい!」
綾さんがクスクスと笑っていた。
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