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資源調達とブルーダイヤモンド
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日曜日。
朝食後に、俺は皇紀を部屋へ呼んだ。
「夕べの話の一環なんだけどよ」
「はい」
「お前らが前に温泉を掘ろうとしただろう」
「はい、やりましたね」
「温泉は失敗だったが、なんか色々出て来たよな」
「はい。小判やら金銀などですね」
「ああ。それに真夜が掘ったらレッドダイヤモンドだ」
「あれは参りましたね」
皇紀が笑っている。
「お前よ、ちょっと異常事態に慣れすぎだぞ」
「はい?」
「出るわけねぇだろう、そんなものたちが」
「はぁ」
俺は皇紀の頭を小突く。
「俺はこれでも医者の端くれだ。科学の申し子だ。そしてお前はその子どもだ」
「はい!」
「だから科学的にあり得ないものは考えろ!」
「でも、「花岡」やら妖怪やら」
「実際に存在するものはちゃんと認めろ! それが科学だ」
「はい!」
「それに「花岡」は数学的にも解析しているだろう。妖怪だってそのうちにな」
「はい!」
俺は皇紀を傍に寄せた。
小声で話し合う。
「それじゃあ、どうしてダイヤモンドなんかが出てくると思う?」
「流石はタカさんだから?」
皇紀の頭を引っぱたく。
「そうじゃねぇ! あれはうちの庭に移動されたもの、もしくは生成されたものだ」
「え!」
「驚くことはねぇだろう。まあ、小判が埋まっている確率はゼロじゃないけどな。でも他のもんはやり過ぎだ」
「なるほど!」
「例えば、ダイヤモンドは高温高圧で炭素を固めれば出来る。それをやった奴がいる」
「誰ですか!」
皇紀の頭を引っぱたく。
「少しは考えろ! お前はエロDVDも人から貰うばかりだからダメなんだ!」
「え、それって?」
「自分で作る側に回ってみろ!」
「そんなこと!」
俺は以前にAV制作に参加した話をした。
「凄いですね!」
「おう、今度貸してやる」
「お願いします!」
「だからお前は借りてばかりいるなって言ってるだろう!」
「すみません! でも!」
「亜紀ちゃんには絶対にバレるなよな! あいつは俺の動画は絶対に欲しがるからな」
「分かりました」
「流石にちょっと恥ずかしいからな!」
「はい!」
話を戻した。
「それでな、マグマの力で生成されるような物凄い高温高圧って、どんな奴よ?」
「あ! クロピョン!」
「そうだ。俺もそう思う」
「凄いことですよね!」
「ダイヤモンドはともかくだな。まあ、資金的にはいいんだが、俺たちはもっと切実なものがある」
皇紀が目を輝かせた。
「はい! 鉄はもちろんですし、チタンやボーキサイト、それに……」
俺は皇紀を止めた。
ここは防諜は完全なはずだが、油断してはならない。
「もしもだ。クロピョンが俺たちが欲しい資源を調達してくれるとしたら」
「それは凄い話ですよね」
「しかもだ。指定の地域から奪って来れるのなら」
「それは?」
「ロシアから大量に奪えばどうなる?」
「それは! 「業」に大ダメージを!」
俺はニッコリと笑った。
「お前、今週のクロピョン当番だったな」
「エェー!」
「じゃあ、頼むな」
「無理ですよー!」
「石神家に「無理」という言葉はねぇ」
「そんなー!」
「先週亜紀ちゃんが全部喰った」
「アァー!」
皇紀と双子は亜紀ちゃんがコワイ。
俺もちょっとコワイ。
「お前は欲しい物リストを作れ。お前が一番関わっている」
「分かりました」
「それほど欲しくはねぇが、石油だの天然ガスだの、ダメージを与えるものも挙げろ。それらはアラスカに持ってく」
「はい!」
皇紀のリストはすぐに完成した。
まあ、幾らでも訂正が利くものなので、現時点で考え得るもので作成した。
タマを呼んだ。
「クロピョンに聞きたいことがある。お前に仲介して欲しい」
「分かった」
クロピョンも呼んだ。
「うちの庭にレッドダイヤモンドを作ったのはお前か?」
タマが仲介する。
「そうだと言っている。主が喜ぶだろうと考えたらしい」
「金や銀は他から持って来たのか?」
「そうだ」
「地球上の離れた場所から持って来ることも可能か?」
「出来る」
俺はタマにリストを渡した。
「すべて可能だ。ロシアから持って来ることも出来る」
俺と皇紀はハイタッチした。
「分かった。こちらで届け先を考える。また呼ぶから、宜しく頼むぞ」
タマが頷き、クロピョンは触手で円を描いた。
俺と皇紀はスコップを持ってはしゃいだ。
「皇紀! 「ディグ」!」
「アハハハハハ!」
「タカさん! 「スコップ波動砲」!」
「ギャハハハハハ!」
「何やってんですか……」
亜紀ちゃんが呆れた。
アラスカの月岡に連絡し、必要な資材、資源の内容と量を算出させた。
蓮花にも同じことを命じる。
蓮花はパラジウムなどの希少資源を欲しがった。
また、デュール・ゲリエにはチタンや様々な素材が必要だ。
まず、蓮花の研究所に必要な資源を回した。
蓮花が狂喜する。
「石神様! どのようにしてこれほどのレアメタルなどを!」
「極秘だ。必要なものがあったら、いつでも言ってくれ」
「はい!」
「それと、お前はちゃんと休みながら作業をしろよな」
「はい、肝に銘じております」
「ならいいけどよ」
「それに、作業用のロボットの生産もしておりますので」
「なるほどな。ディディは素晴らしかったもんな」
「ブランの中には戦闘よりも生産系の作業に向いているものもおりますし」
「俺たちは数ではまだ足りないしな。そのうちに、そちらも考えよう」
「はい、宜しくお願い致します」
俺はクロピョンを呼び、素晴らしい働きを褒めた。
「俺の舎弟として、最高の働きだな!」
クロピョンの触手が、大きなハートを描いた。
《ズボッ!》
俺の目の前に二抱えもありそうな青い柱が飛び出した。
《ゴウン》
横倒しになる。
「あんだ、これ?」
クロピョンの触手が柱を持ち上げて俺の前に置いた。
「まさか……」
非常に濃い青だった。
「もしかして、今度はブルーダイヤモンド?」
丸。
「……」
天然のブルーダイヤモンドは、ダイヤモンドの算出全体の0.00001%だ。
しかも、これほどに濃い青は多分これまで発見されてない。
太さ1メートル、長さ3メートル。
亜紀ちゃんを呼ぶと、俺の頭をポコポコ叩いた。
「こないだので、どんだけ苦労したんですかぁ!」
まあ、敷地内の建物に置いているが。
でも、もう部屋が一杯だ。
「町内運動会の優勝賞品とか?」
「出来るわけないでしょう!」
「山中家の墓石?」
「やめてください!」
「じゃあ、御堂家の!」
「絶交されますよ!」
俺も嫌だ。
早乙女家はどうだと言うと、いいんじゃないかと言う。
早乙女に話すと大泣きしたので諦めた。
オオルリの色だからと、レイの部屋へ運ぼうとした。
亜紀ちゃんがどんなに引いても、ドアが開かなかった。
とにかく、文句を言わない奴に送った。
「石神さん、こないだうちに送られて来た青い柱って……」
「ああ、いつも頑張ってる桜にな。たまには何かやろうと思ってな」
「あの、これ何の石なんですか?」
「俺の愛の結晶だな」
「はい?」
「大事にしろ」
「はぁ、それはもう」
桜は一部屋を保管室にしたようだ。
床下を抜いて、立てて固定した。
一度見させてもらったが、ダイヤモンドとは気付いていないようだった。
「綺麗な石ですよね」
「そうだろう」
「ところで、何の石なんですか?」
「ダイヤモンドだと思えよ。そうすりゃ心が豊かになるってもんだ」
「なるほど!」
「「ワハハハハハハ!」」
もう知らねぇ。
朝食後に、俺は皇紀を部屋へ呼んだ。
「夕べの話の一環なんだけどよ」
「はい」
「お前らが前に温泉を掘ろうとしただろう」
「はい、やりましたね」
「温泉は失敗だったが、なんか色々出て来たよな」
「はい。小判やら金銀などですね」
「ああ。それに真夜が掘ったらレッドダイヤモンドだ」
「あれは参りましたね」
皇紀が笑っている。
「お前よ、ちょっと異常事態に慣れすぎだぞ」
「はい?」
「出るわけねぇだろう、そんなものたちが」
「はぁ」
俺は皇紀の頭を小突く。
「俺はこれでも医者の端くれだ。科学の申し子だ。そしてお前はその子どもだ」
「はい!」
「だから科学的にあり得ないものは考えろ!」
「でも、「花岡」やら妖怪やら」
「実際に存在するものはちゃんと認めろ! それが科学だ」
「はい!」
「それに「花岡」は数学的にも解析しているだろう。妖怪だってそのうちにな」
「はい!」
俺は皇紀を傍に寄せた。
小声で話し合う。
「それじゃあ、どうしてダイヤモンドなんかが出てくると思う?」
「流石はタカさんだから?」
皇紀の頭を引っぱたく。
「そうじゃねぇ! あれはうちの庭に移動されたもの、もしくは生成されたものだ」
「え!」
「驚くことはねぇだろう。まあ、小判が埋まっている確率はゼロじゃないけどな。でも他のもんはやり過ぎだ」
「なるほど!」
「例えば、ダイヤモンドは高温高圧で炭素を固めれば出来る。それをやった奴がいる」
「誰ですか!」
皇紀の頭を引っぱたく。
「少しは考えろ! お前はエロDVDも人から貰うばかりだからダメなんだ!」
「え、それって?」
「自分で作る側に回ってみろ!」
「そんなこと!」
俺は以前にAV制作に参加した話をした。
「凄いですね!」
「おう、今度貸してやる」
「お願いします!」
「だからお前は借りてばかりいるなって言ってるだろう!」
「すみません! でも!」
「亜紀ちゃんには絶対にバレるなよな! あいつは俺の動画は絶対に欲しがるからな」
「分かりました」
「流石にちょっと恥ずかしいからな!」
「はい!」
話を戻した。
「それでな、マグマの力で生成されるような物凄い高温高圧って、どんな奴よ?」
「あ! クロピョン!」
「そうだ。俺もそう思う」
「凄いことですよね!」
「ダイヤモンドはともかくだな。まあ、資金的にはいいんだが、俺たちはもっと切実なものがある」
皇紀が目を輝かせた。
「はい! 鉄はもちろんですし、チタンやボーキサイト、それに……」
俺は皇紀を止めた。
ここは防諜は完全なはずだが、油断してはならない。
「もしもだ。クロピョンが俺たちが欲しい資源を調達してくれるとしたら」
「それは凄い話ですよね」
「しかもだ。指定の地域から奪って来れるのなら」
「それは?」
「ロシアから大量に奪えばどうなる?」
「それは! 「業」に大ダメージを!」
俺はニッコリと笑った。
「お前、今週のクロピョン当番だったな」
「エェー!」
「じゃあ、頼むな」
「無理ですよー!」
「石神家に「無理」という言葉はねぇ」
「そんなー!」
「先週亜紀ちゃんが全部喰った」
「アァー!」
皇紀と双子は亜紀ちゃんがコワイ。
俺もちょっとコワイ。
「お前は欲しい物リストを作れ。お前が一番関わっている」
「分かりました」
「それほど欲しくはねぇが、石油だの天然ガスだの、ダメージを与えるものも挙げろ。それらはアラスカに持ってく」
「はい!」
皇紀のリストはすぐに完成した。
まあ、幾らでも訂正が利くものなので、現時点で考え得るもので作成した。
タマを呼んだ。
「クロピョンに聞きたいことがある。お前に仲介して欲しい」
「分かった」
クロピョンも呼んだ。
「うちの庭にレッドダイヤモンドを作ったのはお前か?」
タマが仲介する。
「そうだと言っている。主が喜ぶだろうと考えたらしい」
「金や銀は他から持って来たのか?」
「そうだ」
「地球上の離れた場所から持って来ることも可能か?」
「出来る」
俺はタマにリストを渡した。
「すべて可能だ。ロシアから持って来ることも出来る」
俺と皇紀はハイタッチした。
「分かった。こちらで届け先を考える。また呼ぶから、宜しく頼むぞ」
タマが頷き、クロピョンは触手で円を描いた。
俺と皇紀はスコップを持ってはしゃいだ。
「皇紀! 「ディグ」!」
「アハハハハハ!」
「タカさん! 「スコップ波動砲」!」
「ギャハハハハハ!」
「何やってんですか……」
亜紀ちゃんが呆れた。
アラスカの月岡に連絡し、必要な資材、資源の内容と量を算出させた。
蓮花にも同じことを命じる。
蓮花はパラジウムなどの希少資源を欲しがった。
また、デュール・ゲリエにはチタンや様々な素材が必要だ。
まず、蓮花の研究所に必要な資源を回した。
蓮花が狂喜する。
「石神様! どのようにしてこれほどのレアメタルなどを!」
「極秘だ。必要なものがあったら、いつでも言ってくれ」
「はい!」
「それと、お前はちゃんと休みながら作業をしろよな」
「はい、肝に銘じております」
「ならいいけどよ」
「それに、作業用のロボットの生産もしておりますので」
「なるほどな。ディディは素晴らしかったもんな」
「ブランの中には戦闘よりも生産系の作業に向いているものもおりますし」
「俺たちは数ではまだ足りないしな。そのうちに、そちらも考えよう」
「はい、宜しくお願い致します」
俺はクロピョンを呼び、素晴らしい働きを褒めた。
「俺の舎弟として、最高の働きだな!」
クロピョンの触手が、大きなハートを描いた。
《ズボッ!》
俺の目の前に二抱えもありそうな青い柱が飛び出した。
《ゴウン》
横倒しになる。
「あんだ、これ?」
クロピョンの触手が柱を持ち上げて俺の前に置いた。
「まさか……」
非常に濃い青だった。
「もしかして、今度はブルーダイヤモンド?」
丸。
「……」
天然のブルーダイヤモンドは、ダイヤモンドの算出全体の0.00001%だ。
しかも、これほどに濃い青は多分これまで発見されてない。
太さ1メートル、長さ3メートル。
亜紀ちゃんを呼ぶと、俺の頭をポコポコ叩いた。
「こないだので、どんだけ苦労したんですかぁ!」
まあ、敷地内の建物に置いているが。
でも、もう部屋が一杯だ。
「町内運動会の優勝賞品とか?」
「出来るわけないでしょう!」
「山中家の墓石?」
「やめてください!」
「じゃあ、御堂家の!」
「絶交されますよ!」
俺も嫌だ。
早乙女家はどうだと言うと、いいんじゃないかと言う。
早乙女に話すと大泣きしたので諦めた。
オオルリの色だからと、レイの部屋へ運ぼうとした。
亜紀ちゃんがどんなに引いても、ドアが開かなかった。
とにかく、文句を言わない奴に送った。
「石神さん、こないだうちに送られて来た青い柱って……」
「ああ、いつも頑張ってる桜にな。たまには何かやろうと思ってな」
「あの、これ何の石なんですか?」
「俺の愛の結晶だな」
「はい?」
「大事にしろ」
「はぁ、それはもう」
桜は一部屋を保管室にしたようだ。
床下を抜いて、立てて固定した。
一度見させてもらったが、ダイヤモンドとは気付いていないようだった。
「綺麗な石ですよね」
「そうだろう」
「ところで、何の石なんですか?」
「ダイヤモンドだと思えよ。そうすりゃ心が豊かになるってもんだ」
「なるほど!」
「「ワハハハハハハ!」」
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