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フェラーリの男
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あれは8年前か。
俺はベンツAMGで深夜のドライブを楽しんでいた。
平日だったので、道は空いている。
首都高を少し流すだけと思っていたが、横浜まで足を延ばした。
いつものように、キリンビールの工場を見て、引き返した。
静かにジョン・コルトレーンのサックスを流していた。
俺は病気のお袋のことを思い、お袋との思い出を辿っていた。
そして奈津江のことを。
俺が結婚したい女がいると話し、お袋は喜んでくれた。
一度、山口まで奈津江を連れて行ったこともあった。
奈津江は死に、今お袋も死んで行こうとしている。
俺の最愛の人間がいなくなってしまう。
俺の右をゆっくりと追い抜こうとする車があった。
俺は何げなく右を見た。
ROSSO CORSA(赤)のフェラーリ458スパイダーだった。
ナンバーは「13」。
その数字までいい。
「ああ、やっぱりいいなぁ。一番欲しい車だ」
俺はスピードを上げ、少しの間並走した。
「あ?」
左で運転している男性を見た。
「なんだ?」
俺はスピードを上げて少し追い抜き、またゆっくりと右を見た。
助手席に女性を乗せている。
長い髪が少しウェーブした美しい女性だった。
「おい、あれは!」
俺はスピードを落とし、フェラーリを先に行かせた。
並走する俺を、運転する男が顔を向けて観た。
俺の顔だった。
「何だったんだ……」
俺は動揺を抑え、慎重にハンドルを握り直した。
俺は羽田空港に寄った。
駐車場にベンツを停め、空港に向かって歩きながら、また驚いた。
さっきのフェラーリ・スパイダーが停まっていた。
俺は展望台へ急いだ。
今は、第三ターミナルしか入れないはずだ。
展望台へ来たのなら、きっとあそこにいる。
エレベーターで展望台に上がると、男女がベンチに座っていた。
男性が女性の肩を抱き、深夜の空港を眺めている。
俺が見つけるとすぐに、二人は立ち上がって歩き出した。
男性は女性の方を向き、すれ違う時に顔は見えなかった。
しかし、女性の顔が少し見えた。
笑っている、その美しい顔。
栞とそっくりだった。
あまりの驚きに、声を掛けることが出来なかった。
それよりも、俺は身体が動けなかった。
そのすれ違う一瞬だったので、気のせいかとも思ったが。
俺が振り返ると、二人の姿はどこにもなかった。
まるで掻き消えたかのようだった。
ゆっくりと歩く二人が、エレベーターで降りる時間の間ではなかったはずだ。
俺はベンチに腰掛け、息を整えた。
翌日、俺は久しぶりに栞を昼食に誘った。
「石神くんから誘われるなんて、嬉しい!」
栞はそう言って喜んだ。
オークラで食べた。
栞はずっとニコニコして、俺に話し掛けて来る。
俺もそれに応えていた。
「でも、どうして急に誘ってくれたの?」
「あ、ああ。夕べドライブに出掛けたら、花岡さんにそっくりな女性を見たんですよ」
「へぇー」
「あの、誰かと出掛けてました?」
「ううん? 家にいたけど?」
「そうですか」
別に俺に嘘をつく必要もない。
ただ、俺は花岡さんがあの男性と一緒ではなかったと聞いて、少し嬉しくなった。
「どうしたの?」
「いえ、別に。ヘンなこと聞いちゃいましたね」
「そうじゃなくって。石神くん、なんか随分嬉しそうだよ?」
「え!」
そんな顔をしていたか。
「ああ、一緒にいた奴が、ちょっとダサい奴だったんで。花岡さんがあんな男と一緒じゃなくて良かったって」
「えー! 私、男性の趣味はいいよー!」
「そうですか」
二人で笑った。
栞が熱のこもった視線で俺を見ていた。
俺はその後、しばらく考えてフェラーリ・スパイダーを買おうと決意した。
本当に乗りたい車だったが、あまりにも素晴らしすぎる。
俺は自分が溺愛してしまうのを恐れていた。
そういうものを自分の周りに置きたくなかった。
喪うことが怖かったのだ。
でも、あの日のドライブで見た光景が、頭から離れなかった。
俺はあの車で、いつか。
そう考え始めると、もう止めることは出来なかった。
コーンズに電話し、俺の希望を伝えた。
《ROSSO CORSAのフェラーリ458スパイダー》
それをいつの納車になっても構わないと伝えた。
半年後に納車された。
嬉しかった。
有頂天になった。
土曜日にディーラーが俺が新しく建てた家まで持って来る。
門で1時間前から待っていた。
来た。
驚いた。
ナンバーは「13」だった。
「おい、これって中古車じゃないよな?」
「もちろんですよ!」
「でも、前にこのナンバーのものを見たぞ?」
「え? そんなはずは」
まあ、運輸支局の管轄が異なれば、同じナンバーになってもあり得ないことではない。
俺は4桁の指定番号しか覚えていなかった。
それよりも俺は嬉しくて興奮していた。
早速夢にまで見たことをしたかった。
すぐに電話した。
「花岡さん! 新しい車を買ったんですよ! 今からドライブに行きませんか!」
「え! ほんとに! うれしい! 絶対来て!」
「分かりました!」
二人で横浜にドライブに行った。
帰りに、羽田空港へ寄った。
肩は抱き寄せなかったが。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
話し終えて、子どもたちと栞が驚いている。
「石神くん! そういうことあったよね!」
「ああ、そうだよな」
「昼食を一緒に食べたことも覚えてるし、あの日のドライブももちろん!」
「おお」
栞が涙を零した。
「おい! どうした!」
「だって、そんなことがあったなんて」
俺は栞の肩を抱き寄せた。
「タカさん、前に栞さんから聞いたんです」
亜紀ちゃんが言った。
「あの、タカさんがその、アレを手放してしまった時に」
「おい、もう大丈夫だぞ」
「だって、泣きそうですよ、今でも!」
「へ?」
そんな顔をしてしまったようだ。
俺は響子の頬を引っ張った。
「なんでよー!」
笑って悪かったと言った。
「あの、栞さんが言ってたんです。フェラーリをなんで買うことになったのかは知らないけどって。でも、一番買いたかった車だったって」
「ああ、そうだよ。あの日のドライブでも栞にそんなことは言ったよな」
「うん!」
「今、全部分かりましたー!」
「俺が話しただけだろう!」
また栞の肩を抱いた。
「フェラーリは、そういうことで買ったんだ。あの時は話せなかった。恥ずかしくてな」
「それじゃ、石神くんは、私のことを思って……」
「そうだよ。だから言えなかったんだ。俺はあの男に嫉妬した。その時に、俺自身が封印していた心に気付いてしまったんだ」
「石神くん!」
「やっぱり、今でも話すのは恥ずかしいな」
「石神くん!」
「なんだよ」
「もっと早く言ってよー!」
栞が俺の胸を叩いた。
「お、おう」
「私、ずっと待ってたんだから! 石神くんと、石神くんが……」
「ああ、悪かったな。すまん」
みんながニヤニヤ笑って俺を見ていた。
「ま、まあそういうことだ。あー、第一回石神家幻想空間の話としては良かったな!」
誰も返事をしねぇ。
「タカトラ」
響子が呼んだ。
「おう」
「よかった」
「そうかぁー!」
俺は栞を離し、響子を抱き寄せた。
みんなが笑い、栞が後ろから抱き着いた。
「よし! 一度外にでて、中庭を見るかぁー!」
みんなで向かいの新しい建物へ行き、スリッパのままで中庭のウッドデッキに出た。
ウッドデッキの上にはガラスの天井がある。
雨が降っても使える設計だ。
全員で、諸見の虎を見た。
照明が淡くあたり、虎を妖しく漂うように浮かび上がらせていた。
今にも動き出しそうな、見事な画だった。
俺たちには物語がある。
今、こうやってみんなで眺めたことも、いつかそういうものになって行くのかもしれない。
俺はベンツAMGで深夜のドライブを楽しんでいた。
平日だったので、道は空いている。
首都高を少し流すだけと思っていたが、横浜まで足を延ばした。
いつものように、キリンビールの工場を見て、引き返した。
静かにジョン・コルトレーンのサックスを流していた。
俺は病気のお袋のことを思い、お袋との思い出を辿っていた。
そして奈津江のことを。
俺が結婚したい女がいると話し、お袋は喜んでくれた。
一度、山口まで奈津江を連れて行ったこともあった。
奈津江は死に、今お袋も死んで行こうとしている。
俺の最愛の人間がいなくなってしまう。
俺の右をゆっくりと追い抜こうとする車があった。
俺は何げなく右を見た。
ROSSO CORSA(赤)のフェラーリ458スパイダーだった。
ナンバーは「13」。
その数字までいい。
「ああ、やっぱりいいなぁ。一番欲しい車だ」
俺はスピードを上げ、少しの間並走した。
「あ?」
左で運転している男性を見た。
「なんだ?」
俺はスピードを上げて少し追い抜き、またゆっくりと右を見た。
助手席に女性を乗せている。
長い髪が少しウェーブした美しい女性だった。
「おい、あれは!」
俺はスピードを落とし、フェラーリを先に行かせた。
並走する俺を、運転する男が顔を向けて観た。
俺の顔だった。
「何だったんだ……」
俺は動揺を抑え、慎重にハンドルを握り直した。
俺は羽田空港に寄った。
駐車場にベンツを停め、空港に向かって歩きながら、また驚いた。
さっきのフェラーリ・スパイダーが停まっていた。
俺は展望台へ急いだ。
今は、第三ターミナルしか入れないはずだ。
展望台へ来たのなら、きっとあそこにいる。
エレベーターで展望台に上がると、男女がベンチに座っていた。
男性が女性の肩を抱き、深夜の空港を眺めている。
俺が見つけるとすぐに、二人は立ち上がって歩き出した。
男性は女性の方を向き、すれ違う時に顔は見えなかった。
しかし、女性の顔が少し見えた。
笑っている、その美しい顔。
栞とそっくりだった。
あまりの驚きに、声を掛けることが出来なかった。
それよりも、俺は身体が動けなかった。
そのすれ違う一瞬だったので、気のせいかとも思ったが。
俺が振り返ると、二人の姿はどこにもなかった。
まるで掻き消えたかのようだった。
ゆっくりと歩く二人が、エレベーターで降りる時間の間ではなかったはずだ。
俺はベンチに腰掛け、息を整えた。
翌日、俺は久しぶりに栞を昼食に誘った。
「石神くんから誘われるなんて、嬉しい!」
栞はそう言って喜んだ。
オークラで食べた。
栞はずっとニコニコして、俺に話し掛けて来る。
俺もそれに応えていた。
「でも、どうして急に誘ってくれたの?」
「あ、ああ。夕べドライブに出掛けたら、花岡さんにそっくりな女性を見たんですよ」
「へぇー」
「あの、誰かと出掛けてました?」
「ううん? 家にいたけど?」
「そうですか」
別に俺に嘘をつく必要もない。
ただ、俺は花岡さんがあの男性と一緒ではなかったと聞いて、少し嬉しくなった。
「どうしたの?」
「いえ、別に。ヘンなこと聞いちゃいましたね」
「そうじゃなくって。石神くん、なんか随分嬉しそうだよ?」
「え!」
そんな顔をしていたか。
「ああ、一緒にいた奴が、ちょっとダサい奴だったんで。花岡さんがあんな男と一緒じゃなくて良かったって」
「えー! 私、男性の趣味はいいよー!」
「そうですか」
二人で笑った。
栞が熱のこもった視線で俺を見ていた。
俺はその後、しばらく考えてフェラーリ・スパイダーを買おうと決意した。
本当に乗りたい車だったが、あまりにも素晴らしすぎる。
俺は自分が溺愛してしまうのを恐れていた。
そういうものを自分の周りに置きたくなかった。
喪うことが怖かったのだ。
でも、あの日のドライブで見た光景が、頭から離れなかった。
俺はあの車で、いつか。
そう考え始めると、もう止めることは出来なかった。
コーンズに電話し、俺の希望を伝えた。
《ROSSO CORSAのフェラーリ458スパイダー》
それをいつの納車になっても構わないと伝えた。
半年後に納車された。
嬉しかった。
有頂天になった。
土曜日にディーラーが俺が新しく建てた家まで持って来る。
門で1時間前から待っていた。
来た。
驚いた。
ナンバーは「13」だった。
「おい、これって中古車じゃないよな?」
「もちろんですよ!」
「でも、前にこのナンバーのものを見たぞ?」
「え? そんなはずは」
まあ、運輸支局の管轄が異なれば、同じナンバーになってもあり得ないことではない。
俺は4桁の指定番号しか覚えていなかった。
それよりも俺は嬉しくて興奮していた。
早速夢にまで見たことをしたかった。
すぐに電話した。
「花岡さん! 新しい車を買ったんですよ! 今からドライブに行きませんか!」
「え! ほんとに! うれしい! 絶対来て!」
「分かりました!」
二人で横浜にドライブに行った。
帰りに、羽田空港へ寄った。
肩は抱き寄せなかったが。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
話し終えて、子どもたちと栞が驚いている。
「石神くん! そういうことあったよね!」
「ああ、そうだよな」
「昼食を一緒に食べたことも覚えてるし、あの日のドライブももちろん!」
「おお」
栞が涙を零した。
「おい! どうした!」
「だって、そんなことがあったなんて」
俺は栞の肩を抱き寄せた。
「タカさん、前に栞さんから聞いたんです」
亜紀ちゃんが言った。
「あの、タカさんがその、アレを手放してしまった時に」
「おい、もう大丈夫だぞ」
「だって、泣きそうですよ、今でも!」
「へ?」
そんな顔をしてしまったようだ。
俺は響子の頬を引っ張った。
「なんでよー!」
笑って悪かったと言った。
「あの、栞さんが言ってたんです。フェラーリをなんで買うことになったのかは知らないけどって。でも、一番買いたかった車だったって」
「ああ、そうだよ。あの日のドライブでも栞にそんなことは言ったよな」
「うん!」
「今、全部分かりましたー!」
「俺が話しただけだろう!」
また栞の肩を抱いた。
「フェラーリは、そういうことで買ったんだ。あの時は話せなかった。恥ずかしくてな」
「それじゃ、石神くんは、私のことを思って……」
「そうだよ。だから言えなかったんだ。俺はあの男に嫉妬した。その時に、俺自身が封印していた心に気付いてしまったんだ」
「石神くん!」
「やっぱり、今でも話すのは恥ずかしいな」
「石神くん!」
「なんだよ」
「もっと早く言ってよー!」
栞が俺の胸を叩いた。
「お、おう」
「私、ずっと待ってたんだから! 石神くんと、石神くんが……」
「ああ、悪かったな。すまん」
みんながニヤニヤ笑って俺を見ていた。
「ま、まあそういうことだ。あー、第一回石神家幻想空間の話としては良かったな!」
誰も返事をしねぇ。
「タカトラ」
響子が呼んだ。
「おう」
「よかった」
「そうかぁー!」
俺は栞を離し、響子を抱き寄せた。
みんなが笑い、栞が後ろから抱き着いた。
「よし! 一度外にでて、中庭を見るかぁー!」
みんなで向かいの新しい建物へ行き、スリッパのままで中庭のウッドデッキに出た。
ウッドデッキの上にはガラスの天井がある。
雨が降っても使える設計だ。
全員で、諸見の虎を見た。
照明が淡くあたり、虎を妖しく漂うように浮かび上がらせていた。
今にも動き出しそうな、見事な画だった。
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