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蓮花研究所・訓練 Ⅲ
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後ろのシートで眠る麗星を、ルーは心配そうに見ていた。
「大丈夫だぞ」
「でも、音速超えてたよね?」
「大丈夫だ。クロピョンは物理法則に縛られないからな」
どうだか知らん。
「確かに。普通だったらバラバラだもんね」
「そうだろ?」
良かった。
「寝かせておいてやれよ。こいつも普段はいろいろ大変なんだ」
「そうだね」
起きるとめんどくせぇ。
研究所へ戻り、俺が抱えて麗星を降ろした。
麗星の荷物はルーが持つ。
「蓮花、W塔を開けてくれ。あそこへ入れる」
「W塔(Weapons Tower)」は、主に銃器を格納している施設だ。
地下には広いレンジがあり、秘密裏に銃を撃てる。
物騒な奴を仕舞うのにいいだろう。
蓮花が端末を操作した。
「みんな、もう寝ろ。麗星は俺が寝かせて来る」
蓮花だけが俺に付いて来る。
ロボも来た。
W塔に入り、蓮花の案内で地下2階の部屋へ運んだ。
小さな部屋で、ベッドがある。
「このような場所で宜しかったのでしょうか?」
「ああ、十分だ」
一時的な治療室だ。
レンジで万一怪我をした場合に応急処置をするためのものだった。
地下なので涼しい。
冷房も使用せず、小さなベッドに麗星を横たえた。
蓮花が紙に内線の番号をメモし、目が覚めたら連絡するようにしたためた。
俺はベッドの麗星を見ていた。
「しばらく寝ててくんないかなー」
呟くと、ロボがベッドに乗った。
長い爪を出した。
10センチほども伸びる。
初めて見た。
いきなり、麗星の頭頂へ一本を突き刺した。
ズボッ。
「!」
麗星の身体が、ビクンと動いた。
「石神様?」
蓮花が歩いて来た。
ロボはベッドから降りて、俺に跳び上がった。
「どうかなさいましたか?」
「い、いや」
「静かに眠っていらっしゃいますね」
「あ、ああ」
「一応、後程検査をいたしましょう」
「い、いや、別にいいんじゃないか?」
「さようでございますか?」
「ああ」
蓮花が麗星に近付く。
「そうですね。気持ちよさそうに眠っていらっしゃる」
「そうだよ。きっと疲れてるんだ。たまには休ませてやろう」
「はい」
生きてて良かった。
翌朝。
蓮花の美味い朝食を食べ、子どもたちは基礎訓練に入った。
起伏の多い山を時速50キロから100キロで疾走する。
こいつらにとってはジョギングのようなものだ。
ルーとハーには大好きな訓練だ。
途中で獣を狩るなと言ってある。
一部の人間には、全身にウェイトを付けている。
100キロから2トンまでだ。
ミユキ、前鬼後鬼は2トン。
三人の子どもたちには1トン、柳には500キロを課す。
鉛を入れた鋼鉄製の特殊な上半身のボディスーツになっている。
山中での銃火器の訓練。
今日は俺が一人一人に指導をする。
普段は自衛隊の空挺上がりの人間がやっているが、今日はいない。
同じく銃を使った回避訓練。
防弾チョッキを着用しているが、柳が一発喰らって呻いた。
組み手。
集団戦。
組み手では亜紀ちゃんが最強だったが、羅刹、ミユキと前鬼、後鬼とはほぼ互角だった。
羅刹とはとくに差が小さい。
集団戦では、帝釈と大黒の指揮が見事だった。
うちの子どもたちは、集団戦になると弱かった。
「ルー! お前が指揮官になれ」
俺は訓練を終えた時に、ルーに命じた。
そういう発想が無かったのだ。
「はい!」
「ハー、お前もそのつもりで考えてみろ」
「はい!」
研究所へ戻り、昼食にした。
牛カツ丼に大量の山菜の天ぷら。
豚汁に野菜サラダ(必須)。
サラダを一定量喰わない奴は鉄拳。
それに、蓮花特製のスムージーだ。
飲むと、身体が洗われるような感覚があった。
午後からは「演習」だ。
俺たちは敷地内の演習のための「P塔(Practice Tower)」へ移動した。
地下6階に百床のポッドがある。
「タカさん、これって?」
「俺たちの演習は外でやるのは難しいからな。こうやって仮想現実空間でやるんだよ」
ミユキたちが服を脱いでポッドに入る。
ヘッドマウントディスプレイを装着し、ポッドに入ると蓋が閉まる。
亜紀ちゃんたちも、同様にポッドに入った。
量子コンピューターにより、ヴァーチャル空間にて、各種演習科目をこなしていく。
亜紀ちゃんたちの戦闘データも蓄積してある。
丹沢での訓練は、リアルタイムでこの研究所にデータが送られ、蓮花の手によって慎重に保存されている。
同時に、仮想現実の中で脳の活動を観測しており、亜紀ちゃんたちが「こうではない」と感じた場合は、すぐに修正される。
ここでの戦闘データは俺たちの戦力そのものなので、外部から切り離された量子コンピューターに納められている。
訓練の間、俺たちは暇なので本館に戻り休んだ。
「蓮花も休んでおけよ」
「はい、ありがとうございます。ですが、折角石神様がお見えなので、よろしければお傍にいさせてください」
「まあ、別にいいけどよ」
「麗星様は、まだお休みのようです」
「あ、ああ! ゆっくり寝かせてやろう」
忘れていた。
「これを飲んだら、俺が様子を見に行こう」
「お願いいたします」
仕方なく、俺はW塔へ向かった。
ロボがついてくる。
こいつを自由にさせると、「ばーん」をどこでやるのか分からん。
W塔に入ると、まだ麗星は眠っていた。
ちゃんと起きてくれるだろうか。
しばらく寝顔を見ていると、眼球運動が始まった。
覚醒が近いのかもしれない。
ホッとした。
まあ、俺たちが帰るまで、眠っていてもいいのだが。
「まあ、ゆっくり眠れ。いい夢でも見てくれよ」
俺は声を掛け、微笑んだ。
俺よりも年下の若さで、いきなり当主などになったのだ。
気苦労も絶えないだろう。
蓮花から内線が来た。
俺はデスクの電話に向かい、受話器を取った。
振り向いて、麗星を眺める。
「どのようなご様子ですか?」
「ああ、ぐっすりと眠ってい……」
ロボがベッドに跳び上がった。
爪を伸ばした。
ブスッ。
「!」
「どうかなさいましたか?」
「い、いや、何でもない」
麗星の側頭部に爪が刺さった。
麗星の身体がビクッとする。
「ま、まあ、外科医のネコだ。大丈夫だろう」
「はい?」
「なんでもねぇ」
レム睡眠の眼球運動は止まっていた。
「……」
俺は蓮花に休むように命じ、ロボを連れて研究所を出た。
ハマーだ。
林道に入り、開けた場所に停める。
前に、蓮花やミユキたちを連れて来た場所だ。
レジャーシートと毛布を持ち、広場へ入った。
日陰にレジャーシートを敷き、ロボに焼いたササミを食べさせ、水を飲ませる。
俺も水筒に入った紅茶を飲む。
食べ終えたロボが、尾を振り俺を見ている。
俺は笑って、方角を示した。
「無駄だろうけどな。ちっちゃいので頼む」
ロボの尾が割れ、弧電が根元から先端に幾つも移動する。
ドッゴォォォォォーーーンン!!!
ロボが俺の傍に駆け寄り、俺は毛布を敷いて一緒に横になった。
木陰で冷やされた風が吹き抜け、心地よい。
一時間ほどウトウトとした。
ロボは幸せそうに眠り、何度も俺の胸を前足でこすっていた。
研究所に戻ると、4時を過ぎていた。
子どもたちは既にポッドを出ていた。
「タカさん! なんですかアレ!」
「アハハハハハ」
亜紀ちゃんが興奮している。
双子も柳も目を輝かせていた。
「驚いたか! 結構苦労したからな」
蓮花はブランたちの記憶のために、懸命になっていた。
量子コンピューターによる脳の観測を始め、ついにここまで解析し、相互通信が出来るようになった。
蓮花の愛の力だ。
このヴァーチャル・リアリティ・システムの構築により、ブランたち、またデュール・ゲリエたちの訓練が飛躍的に進んだ。
もちろん疑似的な空間での訓練なので、実際に肉体を使っての訓練も欠かせないが。
夕飯は厨房付きの大食堂でみんなで食べた。
子どもたちがひたすらにステーキ肉を焼き、ブランたちに振る舞う。
ただ、常識的な量しか食べないので、後は俺と蓮花が引き受け、子どもたちに食べさせた。
ブランたちは、旺盛な食欲に笑い、嬉しそうに眺めていた。
子どもたちはいつものように、時々殴り合いながら笑って食べていた。
夕飯後、俺は子どもたちと一緒に風呂に入った。
四人の背中を順番に流してやる。
双子に、俺の頭を洗わせた。
「もっと大事に洗え!」
「「はーい!」」
俺は御不満を示すために、オチンチンを両腿にビタンビタンと打ち付けた。
先に湯船に浸かっている柳の肩にオチンチンで突く。
「螺チン花!」
「あー! ドンっていいましたよ!」
「ワハハハハハ!」
「わたしもー、わたしもー」
「螺チン花!」
「ギャハハハハハ!」
亜紀ちゃんも喜んだ。
俺たちは気持ちのいい風呂を味わった。
「大丈夫だぞ」
「でも、音速超えてたよね?」
「大丈夫だ。クロピョンは物理法則に縛られないからな」
どうだか知らん。
「確かに。普通だったらバラバラだもんね」
「そうだろ?」
良かった。
「寝かせておいてやれよ。こいつも普段はいろいろ大変なんだ」
「そうだね」
起きるとめんどくせぇ。
研究所へ戻り、俺が抱えて麗星を降ろした。
麗星の荷物はルーが持つ。
「蓮花、W塔を開けてくれ。あそこへ入れる」
「W塔(Weapons Tower)」は、主に銃器を格納している施設だ。
地下には広いレンジがあり、秘密裏に銃を撃てる。
物騒な奴を仕舞うのにいいだろう。
蓮花が端末を操作した。
「みんな、もう寝ろ。麗星は俺が寝かせて来る」
蓮花だけが俺に付いて来る。
ロボも来た。
W塔に入り、蓮花の案内で地下2階の部屋へ運んだ。
小さな部屋で、ベッドがある。
「このような場所で宜しかったのでしょうか?」
「ああ、十分だ」
一時的な治療室だ。
レンジで万一怪我をした場合に応急処置をするためのものだった。
地下なので涼しい。
冷房も使用せず、小さなベッドに麗星を横たえた。
蓮花が紙に内線の番号をメモし、目が覚めたら連絡するようにしたためた。
俺はベッドの麗星を見ていた。
「しばらく寝ててくんないかなー」
呟くと、ロボがベッドに乗った。
長い爪を出した。
10センチほども伸びる。
初めて見た。
いきなり、麗星の頭頂へ一本を突き刺した。
ズボッ。
「!」
麗星の身体が、ビクンと動いた。
「石神様?」
蓮花が歩いて来た。
ロボはベッドから降りて、俺に跳び上がった。
「どうかなさいましたか?」
「い、いや」
「静かに眠っていらっしゃいますね」
「あ、ああ」
「一応、後程検査をいたしましょう」
「い、いや、別にいいんじゃないか?」
「さようでございますか?」
「ああ」
蓮花が麗星に近付く。
「そうですね。気持ちよさそうに眠っていらっしゃる」
「そうだよ。きっと疲れてるんだ。たまには休ませてやろう」
「はい」
生きてて良かった。
翌朝。
蓮花の美味い朝食を食べ、子どもたちは基礎訓練に入った。
起伏の多い山を時速50キロから100キロで疾走する。
こいつらにとってはジョギングのようなものだ。
ルーとハーには大好きな訓練だ。
途中で獣を狩るなと言ってある。
一部の人間には、全身にウェイトを付けている。
100キロから2トンまでだ。
ミユキ、前鬼後鬼は2トン。
三人の子どもたちには1トン、柳には500キロを課す。
鉛を入れた鋼鉄製の特殊な上半身のボディスーツになっている。
山中での銃火器の訓練。
今日は俺が一人一人に指導をする。
普段は自衛隊の空挺上がりの人間がやっているが、今日はいない。
同じく銃を使った回避訓練。
防弾チョッキを着用しているが、柳が一発喰らって呻いた。
組み手。
集団戦。
組み手では亜紀ちゃんが最強だったが、羅刹、ミユキと前鬼、後鬼とはほぼ互角だった。
羅刹とはとくに差が小さい。
集団戦では、帝釈と大黒の指揮が見事だった。
うちの子どもたちは、集団戦になると弱かった。
「ルー! お前が指揮官になれ」
俺は訓練を終えた時に、ルーに命じた。
そういう発想が無かったのだ。
「はい!」
「ハー、お前もそのつもりで考えてみろ」
「はい!」
研究所へ戻り、昼食にした。
牛カツ丼に大量の山菜の天ぷら。
豚汁に野菜サラダ(必須)。
サラダを一定量喰わない奴は鉄拳。
それに、蓮花特製のスムージーだ。
飲むと、身体が洗われるような感覚があった。
午後からは「演習」だ。
俺たちは敷地内の演習のための「P塔(Practice Tower)」へ移動した。
地下6階に百床のポッドがある。
「タカさん、これって?」
「俺たちの演習は外でやるのは難しいからな。こうやって仮想現実空間でやるんだよ」
ミユキたちが服を脱いでポッドに入る。
ヘッドマウントディスプレイを装着し、ポッドに入ると蓋が閉まる。
亜紀ちゃんたちも、同様にポッドに入った。
量子コンピューターにより、ヴァーチャル空間にて、各種演習科目をこなしていく。
亜紀ちゃんたちの戦闘データも蓄積してある。
丹沢での訓練は、リアルタイムでこの研究所にデータが送られ、蓮花の手によって慎重に保存されている。
同時に、仮想現実の中で脳の活動を観測しており、亜紀ちゃんたちが「こうではない」と感じた場合は、すぐに修正される。
ここでの戦闘データは俺たちの戦力そのものなので、外部から切り離された量子コンピューターに納められている。
訓練の間、俺たちは暇なので本館に戻り休んだ。
「蓮花も休んでおけよ」
「はい、ありがとうございます。ですが、折角石神様がお見えなので、よろしければお傍にいさせてください」
「まあ、別にいいけどよ」
「麗星様は、まだお休みのようです」
「あ、ああ! ゆっくり寝かせてやろう」
忘れていた。
「これを飲んだら、俺が様子を見に行こう」
「お願いいたします」
仕方なく、俺はW塔へ向かった。
ロボがついてくる。
こいつを自由にさせると、「ばーん」をどこでやるのか分からん。
W塔に入ると、まだ麗星は眠っていた。
ちゃんと起きてくれるだろうか。
しばらく寝顔を見ていると、眼球運動が始まった。
覚醒が近いのかもしれない。
ホッとした。
まあ、俺たちが帰るまで、眠っていてもいいのだが。
「まあ、ゆっくり眠れ。いい夢でも見てくれよ」
俺は声を掛け、微笑んだ。
俺よりも年下の若さで、いきなり当主などになったのだ。
気苦労も絶えないだろう。
蓮花から内線が来た。
俺はデスクの電話に向かい、受話器を取った。
振り向いて、麗星を眺める。
「どのようなご様子ですか?」
「ああ、ぐっすりと眠ってい……」
ロボがベッドに跳び上がった。
爪を伸ばした。
ブスッ。
「!」
「どうかなさいましたか?」
「い、いや、何でもない」
麗星の側頭部に爪が刺さった。
麗星の身体がビクッとする。
「ま、まあ、外科医のネコだ。大丈夫だろう」
「はい?」
「なんでもねぇ」
レム睡眠の眼球運動は止まっていた。
「……」
俺は蓮花に休むように命じ、ロボを連れて研究所を出た。
ハマーだ。
林道に入り、開けた場所に停める。
前に、蓮花やミユキたちを連れて来た場所だ。
レジャーシートと毛布を持ち、広場へ入った。
日陰にレジャーシートを敷き、ロボに焼いたササミを食べさせ、水を飲ませる。
俺も水筒に入った紅茶を飲む。
食べ終えたロボが、尾を振り俺を見ている。
俺は笑って、方角を示した。
「無駄だろうけどな。ちっちゃいので頼む」
ロボの尾が割れ、弧電が根元から先端に幾つも移動する。
ドッゴォォォォォーーーンン!!!
ロボが俺の傍に駆け寄り、俺は毛布を敷いて一緒に横になった。
木陰で冷やされた風が吹き抜け、心地よい。
一時間ほどウトウトとした。
ロボは幸せそうに眠り、何度も俺の胸を前足でこすっていた。
研究所に戻ると、4時を過ぎていた。
子どもたちは既にポッドを出ていた。
「タカさん! なんですかアレ!」
「アハハハハハ」
亜紀ちゃんが興奮している。
双子も柳も目を輝かせていた。
「驚いたか! 結構苦労したからな」
蓮花はブランたちの記憶のために、懸命になっていた。
量子コンピューターによる脳の観測を始め、ついにここまで解析し、相互通信が出来るようになった。
蓮花の愛の力だ。
このヴァーチャル・リアリティ・システムの構築により、ブランたち、またデュール・ゲリエたちの訓練が飛躍的に進んだ。
もちろん疑似的な空間での訓練なので、実際に肉体を使っての訓練も欠かせないが。
夕飯は厨房付きの大食堂でみんなで食べた。
子どもたちがひたすらにステーキ肉を焼き、ブランたちに振る舞う。
ただ、常識的な量しか食べないので、後は俺と蓮花が引き受け、子どもたちに食べさせた。
ブランたちは、旺盛な食欲に笑い、嬉しそうに眺めていた。
子どもたちはいつものように、時々殴り合いながら笑って食べていた。
夕飯後、俺は子どもたちと一緒に風呂に入った。
四人の背中を順番に流してやる。
双子に、俺の頭を洗わせた。
「もっと大事に洗え!」
「「はーい!」」
俺は御不満を示すために、オチンチンを両腿にビタンビタンと打ち付けた。
先に湯船に浸かっている柳の肩にオチンチンで突く。
「螺チン花!」
「あー! ドンっていいましたよ!」
「ワハハハハハ!」
「わたしもー、わたしもー」
「螺チン花!」
「ギャハハハハハ!」
亜紀ちゃんも喜んだ。
俺たちは気持ちのいい風呂を味わった。
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