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穏やかな夜に
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病院から戻り、夕飯をみんなで食べた。
諸見もいる。
今日は天ぷらだ。
もちろん、信じられないほどの山盛りだ。
俺は子どもたちに取られる前に、諸見の器に盛ってやる。
エビ、鶏、鯛、銀むつ、フグ、マイタケ、ナス、シメジ、大葉、タマネギ、カイワレ、その他。
大量の食材に、諸見は驚いていた。
「料亭みたいですね」
「あ、悪かった!」
俺はマグロとスズキの柵を出し、器に盛りつけて諸見に出した。
醤油とワサビも置く。
「御造りがなかったってことだな!」
「石神さん……」
俺は諸見に朝食と昼食を言わせた。
「朝はアジの開きに生卵と味噌汁、漬物です。昼は石神さんに言われたステーキハウスで」
「そうか。まあまあだな」
「あの、ステーキハウスで会計は石神さんがって」
「おう!」
「申し訳ないので、後で払わせて下さい」
「いいよ。お前にちゃんと喰って欲しいからな」
「いえ、でも」
「てめぇ! 親のやることに文句があんのかぁ!」
「すみません!」
諸見はまた洟をすすりながら食べた。
食後にコーヒーを淹れる。
「亜紀ちゃん! 諸見は緑茶にしてくれ」
「はーい!」
「いえ、石神さん。自分もみなさんと同じもので」
「え? お前コーヒーとか飲んだことあんの?」
「はい、そりゃもちろん」
「色が黒いんだぞ! 知ってるか?」
「知ってますよ!」
俺は笑って全員コーヒーだと亜紀ちゃんに言った。
諸見が美味いと言った。
「お前、いいよ。そんな味が分かるみたいなのは」
「いえ、ああ、すみません」
「気に入ったか?」
「はい! 本当に美味いです」
俺はキッチンに入って余っていた道具と豆を諸見にやった。
「じゃあ、これで好きな時に飲めよ」
「石神さん! そんな自分は!」
「お前ってよく俺に逆らうよな?」
「す、すみませんでした!」
俺は笑って諸見に淹れ方を教えてやる。
「湯を注ぐ時には、中心だ。動かすな」
「はい!」
「ゆっくりとな」
「はい!」
諸見は大事そうに抱えて帰った。
亜紀ちゃんは真夜の家に遊びに行くと言い、それを聞いて双子が道具を抱えて一緒について行った。
真夜の妹と、また変態ランニングをするのだろう。
最初は流石にどうしようかと思ったが、最近は一緒に楽しんでいるようなのでいい。
俺は独りで風呂に入り、ゆったりとした。
風呂上がりのレイを誘って飲んだ。
亜紀ちゃんの土産の大徳寺納豆をつまみにする。
「亜紀ちゃんたちは何をしてるんですかね」
「ああ、亜紀ちゃんには俺の前でしか酒は飲むなと言っている」
「そうですか」
「まあ、だから真夜と飲みに行ってるな」
「はい?」
「最近、ようやく反抗期なんだよ」
「そうなんですか」
「ああ。やっとな」
俺は笑った。
「石神さん、なんだか嬉しそうですね」
「ああ。以前はな、何かっていうと「タカさんに助けられて」とか「タカさんに良くしてもらって」とか言ってやがった。だから俺に逆らうことは一切なかったんだ」
「ああ、分かりますね」
「今はもうそんなことは口にしない。俺に逆らうこともある。俺はそれが良かったと思っている」
「家族になったということですか」
「そういうことだ」
大徳寺納豆が美味いとレイが言った。
俺が生八つ橋が喰いたかったと言って、亜紀ちゃんがショックを受けたと話した。
レイが笑った。
「子どもたちの中で、俺のために、という気持ちはずっとあるよ。でも、そうじゃない部分で独立して生きるようになってくれた。その意味じゃ、双子が一番早かったかな」
「ルーちゃんとハーちゃんですか?」
「ああ。あいつらは俺のためにと思いながら、激しい悪戯を繰り返してきたからなぁ。俺の予想を超えてくるから」
「アハハハハ」
「俺が知った時には小学校を牛耳り、いきなり化け物みたいなゴキブリが飛んで来たりな」
「アハハハハハ!」
「まあ、そんな悪戯の数々が、今俺たちの根幹になっているんだから。人生というのは面白いよ」
「そうですねぇ」
双子が「花岡」を理論的に習得し、巨額の資金を調達し、「α」や「Ω」の開発や、「クロピョン」のことも元々は双子からだ。
「皇紀は最初から自分の世界を持っていたからな。それに皇紀の中心は家族を守りたい、という心だ。亜紀ちゃんももちろんそうなんだけど、なんか俺にベッタリになっちゃったからなぁ」
「アハハハハ!」
「反抗期というのは、親との距離感を掴むためのものだ。自分の世界を持って、それと親とどう関係するか。だから一度戦争が必要なんだよ。戦って見て、初めて掴むのな。そして、その親との距離感が分かれば、他の人間との関係も掴みやすくなる。人間関係の最初の試練なんだよ」
「なるほど」
「親が弱ければ、子どもは遠くなる。親が強すぎれば、子どもは支配下になる。まあ、俺と亜紀ちゃんがどうなるのかは分らん」
「石神さんは強いですからね」
「そんなことはないよ。あいつらに対しては恐ろしく弱くなることも多い。可愛過ぎるんだよな」
「みんないい子ですよね」
「出来過ぎだ! もう俺、あいつら無しじゃ生きてけねぇよ」
「アハハハハハ!」
レイが嬉しそうに笑った。
「レイもそうだぞ?」
「ありがとうございます」
「レイがアメリカに帰るなんてことになったら、俺はロックハートと戦争するからな!」
「アハハハハ!」
「亜紀ちゃんに命じて、アメリカを焦土にしてやる」
「やめてくださいね」
俺たちは笑った。
俺は、響子を泣かせた話をした。
「だからな。響子が言ってはならんことを言ったということだ。それを叩きのめした」
「ちょっと可哀そうですけどね」
「ああ。でもあいつもちゃんと自分の世界を作りつつある。今はただのワガママだけど、そのうちにそうじゃないもので俺に逆らってくるだろうよ」
「石神さん相手じゃ大変ですね」
「そうでもねぇ。六花は場合によっちゃ、響子の味方になって俺に歯向かって来るだろうしな」
「あの六花さんがですか?」
「六花は響子が大好きだからなぁ。響子が孤立無援になったら、絶対に六花が響子の味方になる」
「そんな!」
「どっちが本物というわけじゃなくてな。六花は俺への愛を乗り越えて響子を選ぶこともある、ということだ。これは理屈じゃないし、真実でもない。そういう女だよ、あいつは」
「自分が一番でなくてもいい、ということですね」
「そういうことだ。レイも響子派だよな」
「さあ、どうでしょうか」
「まあ、そう答えておくのが大人だよな」
「ウフフフ」
レイは明日から仕事なので、適度に切り上げた。
レイが俺を求め、そしてそれを抑えていることは分かる。
「自分が一番でなくてもいい」とレイは自分に言い聞かせるかのように言った。
レイは恋をしている。
自分を忍ぶ、本物の恋をしている。
穏やかな夜に、俺はレイを思った。
諸見もいる。
今日は天ぷらだ。
もちろん、信じられないほどの山盛りだ。
俺は子どもたちに取られる前に、諸見の器に盛ってやる。
エビ、鶏、鯛、銀むつ、フグ、マイタケ、ナス、シメジ、大葉、タマネギ、カイワレ、その他。
大量の食材に、諸見は驚いていた。
「料亭みたいですね」
「あ、悪かった!」
俺はマグロとスズキの柵を出し、器に盛りつけて諸見に出した。
醤油とワサビも置く。
「御造りがなかったってことだな!」
「石神さん……」
俺は諸見に朝食と昼食を言わせた。
「朝はアジの開きに生卵と味噌汁、漬物です。昼は石神さんに言われたステーキハウスで」
「そうか。まあまあだな」
「あの、ステーキハウスで会計は石神さんがって」
「おう!」
「申し訳ないので、後で払わせて下さい」
「いいよ。お前にちゃんと喰って欲しいからな」
「いえ、でも」
「てめぇ! 親のやることに文句があんのかぁ!」
「すみません!」
諸見はまた洟をすすりながら食べた。
食後にコーヒーを淹れる。
「亜紀ちゃん! 諸見は緑茶にしてくれ」
「はーい!」
「いえ、石神さん。自分もみなさんと同じもので」
「え? お前コーヒーとか飲んだことあんの?」
「はい、そりゃもちろん」
「色が黒いんだぞ! 知ってるか?」
「知ってますよ!」
俺は笑って全員コーヒーだと亜紀ちゃんに言った。
諸見が美味いと言った。
「お前、いいよ。そんな味が分かるみたいなのは」
「いえ、ああ、すみません」
「気に入ったか?」
「はい! 本当に美味いです」
俺はキッチンに入って余っていた道具と豆を諸見にやった。
「じゃあ、これで好きな時に飲めよ」
「石神さん! そんな自分は!」
「お前ってよく俺に逆らうよな?」
「す、すみませんでした!」
俺は笑って諸見に淹れ方を教えてやる。
「湯を注ぐ時には、中心だ。動かすな」
「はい!」
「ゆっくりとな」
「はい!」
諸見は大事そうに抱えて帰った。
亜紀ちゃんは真夜の家に遊びに行くと言い、それを聞いて双子が道具を抱えて一緒について行った。
真夜の妹と、また変態ランニングをするのだろう。
最初は流石にどうしようかと思ったが、最近は一緒に楽しんでいるようなのでいい。
俺は独りで風呂に入り、ゆったりとした。
風呂上がりのレイを誘って飲んだ。
亜紀ちゃんの土産の大徳寺納豆をつまみにする。
「亜紀ちゃんたちは何をしてるんですかね」
「ああ、亜紀ちゃんには俺の前でしか酒は飲むなと言っている」
「そうですか」
「まあ、だから真夜と飲みに行ってるな」
「はい?」
「最近、ようやく反抗期なんだよ」
「そうなんですか」
「ああ。やっとな」
俺は笑った。
「石神さん、なんだか嬉しそうですね」
「ああ。以前はな、何かっていうと「タカさんに助けられて」とか「タカさんに良くしてもらって」とか言ってやがった。だから俺に逆らうことは一切なかったんだ」
「ああ、分かりますね」
「今はもうそんなことは口にしない。俺に逆らうこともある。俺はそれが良かったと思っている」
「家族になったということですか」
「そういうことだ」
大徳寺納豆が美味いとレイが言った。
俺が生八つ橋が喰いたかったと言って、亜紀ちゃんがショックを受けたと話した。
レイが笑った。
「子どもたちの中で、俺のために、という気持ちはずっとあるよ。でも、そうじゃない部分で独立して生きるようになってくれた。その意味じゃ、双子が一番早かったかな」
「ルーちゃんとハーちゃんですか?」
「ああ。あいつらは俺のためにと思いながら、激しい悪戯を繰り返してきたからなぁ。俺の予想を超えてくるから」
「アハハハハ」
「俺が知った時には小学校を牛耳り、いきなり化け物みたいなゴキブリが飛んで来たりな」
「アハハハハハ!」
「まあ、そんな悪戯の数々が、今俺たちの根幹になっているんだから。人生というのは面白いよ」
「そうですねぇ」
双子が「花岡」を理論的に習得し、巨額の資金を調達し、「α」や「Ω」の開発や、「クロピョン」のことも元々は双子からだ。
「皇紀は最初から自分の世界を持っていたからな。それに皇紀の中心は家族を守りたい、という心だ。亜紀ちゃんももちろんそうなんだけど、なんか俺にベッタリになっちゃったからなぁ」
「アハハハハ!」
「反抗期というのは、親との距離感を掴むためのものだ。自分の世界を持って、それと親とどう関係するか。だから一度戦争が必要なんだよ。戦って見て、初めて掴むのな。そして、その親との距離感が分かれば、他の人間との関係も掴みやすくなる。人間関係の最初の試練なんだよ」
「なるほど」
「親が弱ければ、子どもは遠くなる。親が強すぎれば、子どもは支配下になる。まあ、俺と亜紀ちゃんがどうなるのかは分らん」
「石神さんは強いですからね」
「そんなことはないよ。あいつらに対しては恐ろしく弱くなることも多い。可愛過ぎるんだよな」
「みんないい子ですよね」
「出来過ぎだ! もう俺、あいつら無しじゃ生きてけねぇよ」
「アハハハハハ!」
レイが嬉しそうに笑った。
「レイもそうだぞ?」
「ありがとうございます」
「レイがアメリカに帰るなんてことになったら、俺はロックハートと戦争するからな!」
「アハハハハ!」
「亜紀ちゃんに命じて、アメリカを焦土にしてやる」
「やめてくださいね」
俺たちは笑った。
俺は、響子を泣かせた話をした。
「だからな。響子が言ってはならんことを言ったということだ。それを叩きのめした」
「ちょっと可哀そうですけどね」
「ああ。でもあいつもちゃんと自分の世界を作りつつある。今はただのワガママだけど、そのうちにそうじゃないもので俺に逆らってくるだろうよ」
「石神さん相手じゃ大変ですね」
「そうでもねぇ。六花は場合によっちゃ、響子の味方になって俺に歯向かって来るだろうしな」
「あの六花さんがですか?」
「六花は響子が大好きだからなぁ。響子が孤立無援になったら、絶対に六花が響子の味方になる」
「そんな!」
「どっちが本物というわけじゃなくてな。六花は俺への愛を乗り越えて響子を選ぶこともある、ということだ。これは理屈じゃないし、真実でもない。そういう女だよ、あいつは」
「自分が一番でなくてもいい、ということですね」
「そういうことだ。レイも響子派だよな」
「さあ、どうでしょうか」
「まあ、そう答えておくのが大人だよな」
「ウフフフ」
レイは明日から仕事なので、適度に切り上げた。
レイが俺を求め、そしてそれを抑えていることは分かる。
「自分が一番でなくてもいい」とレイは自分に言い聞かせるかのように言った。
レイは恋をしている。
自分を忍ぶ、本物の恋をしている。
穏やかな夜に、俺はレイを思った。
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