529 / 2,840
危機一髪!
しおりを挟む
俺が薄暗くしたリヴィングにいると、皇紀が来た。
足元で伏せていたロボが顔を上げる。
「タカさん!」
「よう!」
「あ! お酒飲んでるんですか!」
「うるせぇ! 声がでけぇ!」
「絶対ダメですよ! やめてください!」
「大丈夫だよ! この一杯だけ飲ませろ」
「お姉ちゃんを呼びます」
俺は皇紀の首を掴み、椅子に座らせた。
「お前も付き合え」
「えぇー!」
俺は薄くワイルドターキーの水割りを作った。
「どうしても眠れん。これを飲んだら寝るから」
「本当に大丈夫なんですか?」
「四十年もこの身体でやってきたんだ。弱点だってよく分かってるさ」
「タカさんに弱点なんてないでしょう」
「あるよ! まず、チンコへの攻撃は絶対無理」
「アハハハ」
「俺の最愛のものだからな。次にお前らな」
「アハハハ」
「ほんとに無理しないでくださいね」
皇紀が酒に口をつけた。
「タカさん、はしゃいでましたね」
「ちょっとやりすぎたかな」
「あれって、僕たちのためですよね」
「なんだって?」
「僕たちに、タカさんがもう大丈夫だって示したんですよね」
「何いってやがる、チンコ以下が」
「アハハハハハ!」
「皇紀、酒は美味いか?」
「うーん、分かりません」
「お前は酒は弱いだろうな。亜紀ちゃんはバカみたいに飲むけどなぁ」
「どうして僕は弱いって思うんですか?」
「山中が弱かったからだよ」
「え、じゃあお姉ちゃんは?」
「奥さんがきっと強かったんだろうよ」
「じゃあ、僕だって」
俺は皇紀の頭に手を置いた。
「お前は優しいからな。山中みたいに飛びっきり優しい。だから酒は弱いよ」
「そうなんですかー」
俺は笑った。
「タカさん、さっき蓮花さんから電話があったんです」
「そうか」
「タカさんはもう寝てるだろうと思って。僕が伝言を預かりました」
「うん」
「ブランが生まれたそうです」
「そうか」
「タカさん、本当に」
俺は皇紀の頭を撫でた。
「お前が気に病む必要はない。前にも言ったが、ブランは俺が背負う罪だ。俺が命じたことだ」
「でも僕は」
「蓮花が言ってたんだ。ブラン計画は皇紀には関わらせたくないと」
「どうしてですか!」
「お前が優しい奴だからってさ。だからこんな鬼畜の仕事に触れても欲しくないって言っていた」
「そんな……」
「蓮花は自分のことは全く言わない。どう考えているのかさえな。でも、あいつは優しい女なんだよ。それを押し殺して姉の罪を償おうとしている」
「はい」
「俺はお前を外さなかった。一番の理由は、お前がブランを知らなければ、お前の防衛計画に穴が空くからだ。そのために、お前にもブランのことを告げた」
「はい!」
「俺を恨んでいいんだぞ。大事だなんだと言いながら、お前に汚い場所を見させているんだからな」
「僕は関わらせてもらって嬉しいんです!」
「バカだな、お前は」
「はい!」
皇紀が明るく笑った。
「さて、そうするとまた蓮花の所へ行かなくちゃな」
「今のタカさんは無理ですよ」
「そうだなぁ。じゃあどうする、防衛隊長?」
「僕が行きます」
俺は笑って、また皇紀の頭を撫でる。
「いや、俺が行かなければならない。ブランのセッティングに関わることだからな」
「どうしてもですか」
「ああ。だから俺を運ぶ手段を考えろ」
「あ! あの特別移動車!」
皇紀の髪をグシャグシャにする。
「運転手は?」
「えーと、六花さん?」
「よし! その段取りを考えろ。六花にあちらでどう行動させるのか。何を見せて何を隠しておくのか」
「タカさんは、いつもそういうことを考えているんですね!」
「当たり前だぁ! だから休日が無くなるほど女にモテるんだぞ?」
「なるほど!」
「それとな、六花の場合は俺へのチンコ攻撃が激しいからな。その防御も考えてくれ」
「アハハハハ!」
「頼むぞ、ほんとに」
「分かりました!」
寝室へ戻り、そっとベッドに上がった。
ロボが亜紀ちゃんの顔を踏んづける。
「あ! タカさん!」
「ちょっとロボとトイレにな」
「うん? あ! お酒臭いです!」
「おい、ちょっと」
「鷹さん、起きて下さい!」
「どうしたの、亜紀ちゃん?」
「タカさんが抜け出してお酒飲んでたんですよ!」
「えぇー!」
「いや、ちょっと眠れなくてさ」
「このバカのんべぇ!」
「だからゴメンって!」
「あ! 手錠外してる!」
「あんなもの、俺にかかればなぁ」
亜紀ちゃんに殴られた。
「お前! 親に向かってなにを」
もう一度殴られる。
「このばかやろうは、足をへし折っておきますか」
「そうね」
「やめろってー!」
俺は両手をしっかりと二人に掴まれた。
「テンガ必要ですか?」
「ちょっと欲しいかも」
亜紀ちゃんがUSMを開けに行く。
「冗談だぁー!」
「鷹さん、ちょっと押さえてて下さい」
「うん!」
「な、七十歳のおかーさーん!」
亜紀ちゃんが大笑いしたが、俺のパンツを降ろす。
「ほんとにやめろ! 俺の身体はまだ」
「バカの言葉は分かりません」
鷹が笑っている。
「娘にテンガを使われるのは嫌だぁ!」
「じゃあ、私を使います?」
「そっちはもっとダメだぁ!」
亜紀ちゃんがため息をつく。
「もう、バカはいい加減にしてくださいね」
「わ、分かったぁ!」
亜紀ちゃんがテンガを置いてくれた。
「じゃあ、今度こそ寝ますよ!」
「はい!」
俺はロボを睨んだ。
ロボは丁寧に毛づくろいをしていた。
足元で伏せていたロボが顔を上げる。
「タカさん!」
「よう!」
「あ! お酒飲んでるんですか!」
「うるせぇ! 声がでけぇ!」
「絶対ダメですよ! やめてください!」
「大丈夫だよ! この一杯だけ飲ませろ」
「お姉ちゃんを呼びます」
俺は皇紀の首を掴み、椅子に座らせた。
「お前も付き合え」
「えぇー!」
俺は薄くワイルドターキーの水割りを作った。
「どうしても眠れん。これを飲んだら寝るから」
「本当に大丈夫なんですか?」
「四十年もこの身体でやってきたんだ。弱点だってよく分かってるさ」
「タカさんに弱点なんてないでしょう」
「あるよ! まず、チンコへの攻撃は絶対無理」
「アハハハ」
「俺の最愛のものだからな。次にお前らな」
「アハハハ」
「ほんとに無理しないでくださいね」
皇紀が酒に口をつけた。
「タカさん、はしゃいでましたね」
「ちょっとやりすぎたかな」
「あれって、僕たちのためですよね」
「なんだって?」
「僕たちに、タカさんがもう大丈夫だって示したんですよね」
「何いってやがる、チンコ以下が」
「アハハハハハ!」
「皇紀、酒は美味いか?」
「うーん、分かりません」
「お前は酒は弱いだろうな。亜紀ちゃんはバカみたいに飲むけどなぁ」
「どうして僕は弱いって思うんですか?」
「山中が弱かったからだよ」
「え、じゃあお姉ちゃんは?」
「奥さんがきっと強かったんだろうよ」
「じゃあ、僕だって」
俺は皇紀の頭に手を置いた。
「お前は優しいからな。山中みたいに飛びっきり優しい。だから酒は弱いよ」
「そうなんですかー」
俺は笑った。
「タカさん、さっき蓮花さんから電話があったんです」
「そうか」
「タカさんはもう寝てるだろうと思って。僕が伝言を預かりました」
「うん」
「ブランが生まれたそうです」
「そうか」
「タカさん、本当に」
俺は皇紀の頭を撫でた。
「お前が気に病む必要はない。前にも言ったが、ブランは俺が背負う罪だ。俺が命じたことだ」
「でも僕は」
「蓮花が言ってたんだ。ブラン計画は皇紀には関わらせたくないと」
「どうしてですか!」
「お前が優しい奴だからってさ。だからこんな鬼畜の仕事に触れても欲しくないって言っていた」
「そんな……」
「蓮花は自分のことは全く言わない。どう考えているのかさえな。でも、あいつは優しい女なんだよ。それを押し殺して姉の罪を償おうとしている」
「はい」
「俺はお前を外さなかった。一番の理由は、お前がブランを知らなければ、お前の防衛計画に穴が空くからだ。そのために、お前にもブランのことを告げた」
「はい!」
「俺を恨んでいいんだぞ。大事だなんだと言いながら、お前に汚い場所を見させているんだからな」
「僕は関わらせてもらって嬉しいんです!」
「バカだな、お前は」
「はい!」
皇紀が明るく笑った。
「さて、そうするとまた蓮花の所へ行かなくちゃな」
「今のタカさんは無理ですよ」
「そうだなぁ。じゃあどうする、防衛隊長?」
「僕が行きます」
俺は笑って、また皇紀の頭を撫でる。
「いや、俺が行かなければならない。ブランのセッティングに関わることだからな」
「どうしてもですか」
「ああ。だから俺を運ぶ手段を考えろ」
「あ! あの特別移動車!」
皇紀の髪をグシャグシャにする。
「運転手は?」
「えーと、六花さん?」
「よし! その段取りを考えろ。六花にあちらでどう行動させるのか。何を見せて何を隠しておくのか」
「タカさんは、いつもそういうことを考えているんですね!」
「当たり前だぁ! だから休日が無くなるほど女にモテるんだぞ?」
「なるほど!」
「それとな、六花の場合は俺へのチンコ攻撃が激しいからな。その防御も考えてくれ」
「アハハハハ!」
「頼むぞ、ほんとに」
「分かりました!」
寝室へ戻り、そっとベッドに上がった。
ロボが亜紀ちゃんの顔を踏んづける。
「あ! タカさん!」
「ちょっとロボとトイレにな」
「うん? あ! お酒臭いです!」
「おい、ちょっと」
「鷹さん、起きて下さい!」
「どうしたの、亜紀ちゃん?」
「タカさんが抜け出してお酒飲んでたんですよ!」
「えぇー!」
「いや、ちょっと眠れなくてさ」
「このバカのんべぇ!」
「だからゴメンって!」
「あ! 手錠外してる!」
「あんなもの、俺にかかればなぁ」
亜紀ちゃんに殴られた。
「お前! 親に向かってなにを」
もう一度殴られる。
「このばかやろうは、足をへし折っておきますか」
「そうね」
「やめろってー!」
俺は両手をしっかりと二人に掴まれた。
「テンガ必要ですか?」
「ちょっと欲しいかも」
亜紀ちゃんがUSMを開けに行く。
「冗談だぁー!」
「鷹さん、ちょっと押さえてて下さい」
「うん!」
「な、七十歳のおかーさーん!」
亜紀ちゃんが大笑いしたが、俺のパンツを降ろす。
「ほんとにやめろ! 俺の身体はまだ」
「バカの言葉は分かりません」
鷹が笑っている。
「娘にテンガを使われるのは嫌だぁ!」
「じゃあ、私を使います?」
「そっちはもっとダメだぁ!」
亜紀ちゃんがため息をつく。
「もう、バカはいい加減にしてくださいね」
「わ、分かったぁ!」
亜紀ちゃんがテンガを置いてくれた。
「じゃあ、今度こそ寝ますよ!」
「はい!」
俺はロボを睨んだ。
ロボは丁寧に毛づくろいをしていた。
0
お気に入りに追加
228
あなたにおすすめの小説
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
NPO法人マヨヒガ! ~CGモデラーって難しいんですか?~
みつまめ つぼみ
キャラ文芸
ハードワークと職業適性不一致に悩み、毎日をつらく感じている香澄(かすみ)。
彼女は帰り道、不思議な喫茶店を見つけて足を踏み入れる。
そこで出会った青年マスター晴臣(はるおみ)は、なんと『ぬらりひょん』!
彼は香澄を『マヨヒガ』へと誘い、彼女の保護を約束する。
離職した香澄は、新しいステージである『3DCGモデラー』で才能を開花させる。
香澄の手が、デジタル空間でキャラクターに命を吹き込む――。
双葉病院小児病棟
moa
キャラ文芸
ここは双葉病院小児病棟。
病気と闘う子供たち、その病気を治すお医者さんたちの物語。
この双葉病院小児病棟には重い病気から身近な病気、たくさんの幅広い病気の子供たちが入院してきます。
すぐに治って退院していく子もいればそうでない子もいる。
メンタル面のケアも大事になってくる。
当病院は親の付き添いありでの入院は禁止とされています。
親がいると子供たちは甘えてしまうため、あえて離して治療するという方針。
【集中して治療をして早く治す】
それがこの病院のモットーです。
※この物語はフィクションです。
実際の病院、治療とは異なることもあると思いますが暖かい目で見ていただけると幸いです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。
でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。
けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。
同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。
そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?
人形の中の人の憂鬱
ジャン・幸田
キャラ文芸
等身大人形が動く時、中の人がいるはずだ! でも、いないとされる。いうだけ野暮であるから。そんな中の人に関するオムニバス物語である。
【アルバイト】昭和時代末期、それほど知られていなかった美少女着ぐるみヒロインショーをめぐる物語。
【少女人形店員】父親の思い付きで着ぐるみ美少女マスクを着けて営業させられる少女の運命は?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる