389 / 2,899
再び、御堂家 Ⅳ
しおりを挟む
翌朝、朝食にあの「卵」がついていた。
子どもたちが大喜びし、菊子さんを微笑ませた。
幾らでも食べて下さいと菊子さんが言ったが、俺は二個までと断った。
「こいつら、鶏まで喰っちゃいますから」
菊子さんが笑った。
部屋の掃除と布団干しは、既に済ませていたようだ。
食後に幾つかの部屋の掃除をさせてもらい、あとは勉強をさせてもらった。
洋間のテーブルを借りた。
柳と正利も、そこで一緒に勉強した。
今晩はバーベキューということだったので、俺は御堂に頼んで食材の買い物に澪さんを乗せて出掛けた。
「柳はいかがでしたか?」
「子どもたちと仲良くしてくれましたし、何よりも俺の患者の女の子の世話を毎日してくれて」
俺は響子の話をした。
奇跡的に生き延び、しかし一生ベッドでほとんどを過ごすことも話した。
「柳は響子の扱いをすぐに覚えてくれて。本当に助かりました」
「そうでしたか」
澪さんは、俺がやった響子の手術のことを知っていた。
「主人が言っていました。あれは本当は成功するものではなかったのだと。でも石神さんは、医者の仕事を喪うのを分かっていて踏み切ったのだと。「あいつは本当にあいつだ」と言っていました」
「そうですか」
うふふふ。
澪さんが突然笑った。
「夕べね、柳から石神さんのお宅でのことを聞きましたの」
「え?」
「本当に楽しそうにね。いろいろ連れて行ってもらって。美味しいお寿司をご馳走になって。ああ、その後でウソのプロポーズをされたんだって」
澪さんが楽しそうに笑った。
「いや、あれはですね」
「毎日一緒に石神さんとお風呂にも入ったんだって。本当は二人で入りたかったけど、恥ずかしかったから亜紀ちゃんが一緒で嬉しかったそうですよ」
「そーですか」
顔が赤くなる。
「もちろん毎日断ったんですよ? でもあいつらが強引に」
「アハハハハ」
「うちはあんなに行動的な人間はいませんの。石神さんのお陰ですね」
「そ、そんな」
「よく主人の電話が鳴ると飛んでくるんです。石神さんの電話じゃないかって」
「ああ、よく柳が電話の向こうで騒いでますね」
「ええ。私あんまり詳しくないんですけど、あの、着信? 主人に頼んで、石神さんの着信は別な音色にして欲しいって頼んで。主人も笑ってそうしたみたいです」
「それでよく柳がいるんですね」
「大学に受かったら、石神さんのお宅に住まわせてもらうんだって言ってます。ご迷惑ですよね?」
「いいえ。うちは部屋が余ってますし、柳なら大歓迎です」
「でも」
「食費とかなら、ご覧になったでしょ? 全然、何の問題もありません」
二人で笑った。
スーパーに着き、俺たちは大量の「肉」を買った。
すべて支払いは俺が出させてもらった。
「主人から石神さんは譲らないだろうって。でも申し訳ありませんわ」
「いえ、こちらこそお恥ずかしい」
買占めでもやっているのかと疑われる量だった。
スーパーの購入担当はきっと頭を悩ませるだろう。
お茶でも飲んで、という話になった。
近くの喫茶店に入る。
俺がクリームメロンソーダを注文すると、澪さんが少し笑った。
「時々飲みたくなるんですよ。ああ、うちの双子が大好物なんです」
「そうなんですか。じゃあ買っておかないと!」
俺は遠慮したが、澪さんはスーパーに戻って、材料を買った。
昼食の後で、わざわざ作ってくれ、双子が感激した。
午後は河原に連れて行ってくれた。
柳が溺れた川だ。
柳が御堂に話したのだろう。
正巳さんまで一緒に来た。
俺のハマーに乗りたがった。
御堂が二人の男性を一緒に連れてくる。
釣りが上手い方たちだそうだ。
正利は塾へ出掛けた。
皇紀と双子が釣りに誘われ、亜紀ちゃんは柳に連れられて行った。
正巳さんも釣りに加わる。
俺は御堂と澪さんとで火を起こす準備をする。
俺は薪になる枝を拾いに行った。
腕ほどもある太さの木を手刀で切って行くと驚かれた。
御堂と澪さんは魚を刺す枝をナイフで揃えていく。
亜紀ちゃんと柳が戻って来た。
「タカさん! 全部案内してもらいました!」
「うるさい」
「タカさん、すごいです! 柳さんをよく助けました!」
「お前、バカ!」
御堂と澪さんが気付いた。
亜紀ちゃんが、すみませんと謝る。
「石神、僕たちは忘れたことはないよ」
御堂が笑って、そう言ってくれた。
「いや、すまん。子どもに自慢するわけではなかったんだが、つい」
「いえ、お父さん。私が話したの」
「お前ら! 罰としてでっかい魚を釣って来い!」
二人は釣りに行った。
「8年経ったのね」
「いや、もうその話は」
「柳は女らしくなったでしょ?」
「澪さん」
「そろそろ恩返ししなくちゃね」
「なに言ってるんですか」
御堂が笑っていた。
「タカさーん!」
亜紀ちゃんが戻って来る。
「どうした」
「なんかみんな全然連れなくて」
「がんばれ」
「えー、助けて下さいよー」
「俺だって釣りは素人だ」
「だってタカさん動物にモテるじゃないですか」
「あ?」
「ほら、ゴールドに祈って! それで来て下さいよ」
面白そうだ。
俺はゴールドに魚が喰いたいと言った。
御堂たちを連れて川に行った。
来た。
何も見えなかった川面に、魚が集まって来た。
「なんだ、こりゃ」
二人の男が驚いている。
正巳さんも唖然としていた。
子どもたちは大騒ぎでタモをつかって掬っていく。
柳と亜紀ちゃんが抱き合って笑っていた。
「石神さん、これって」
「実は医者を辞めて漁師になりまして」
澪さんに言うと、御堂が大笑いしていた。
鱒が多かったが、ヤマメやアユなどもいた。
澪さんと亜紀ちゃんが次々と魚のワタを抜いていく。
アユはそのままだ。
皇紀と双子はそれを穴を掘って埋めていく。
「ゴールドの分も埋めてやってくれ」
俺は鱒を一匹渡した。
双子は石を積み、手を合わせた。
魚を焼きながら、俺は御堂家の四人にゴールドの話をした。
柳が泣いた。
塩と醤油を塗っただけの魚は、非常に美味かった。
俺はアユを串から抜き、手で千切って食べた。
「あ! カッコイイ」
柳が言う。
「大将さんが言ってたのは、こういうことかぁ」
「何言ってんだ、お前」
柳は御堂に、沼津の寿司屋でのやり取りを話す。
「うん、石神はいつもカッコイイよね」
柳がニコニコした。
俺は二人の釣り人にも魚を勧めた。
「いえ、私ら何のお役にも立てなくって」
「何言ってんですか。忙しい中、わざわざ来て下さったんでしょう」
二人は礼を言い、食べてくれた。
「お前ら! 今日のご飯はこれでおしまいだからな!」
「「「「えぇー!」」」」
「タカさん! イノシシ獲りましょう!」
亜紀ちゃんが言う。
「バカを言うな!」
御堂が笑った。
「本当に獲れそうだよね」
「ルー、ハー! 今晩はバーベキューだそうだ。お礼に歌でも歌え!」
俺の意図を察し、双子はノリノリで『日本印度化計画』を歌う。
御堂を大爆笑させた。
正巳さんまで笑って見ている。
「カレーは明日だよ」
御堂がそう言い、双子を狂喜させた。
子どもたちが大喜びし、菊子さんを微笑ませた。
幾らでも食べて下さいと菊子さんが言ったが、俺は二個までと断った。
「こいつら、鶏まで喰っちゃいますから」
菊子さんが笑った。
部屋の掃除と布団干しは、既に済ませていたようだ。
食後に幾つかの部屋の掃除をさせてもらい、あとは勉強をさせてもらった。
洋間のテーブルを借りた。
柳と正利も、そこで一緒に勉強した。
今晩はバーベキューということだったので、俺は御堂に頼んで食材の買い物に澪さんを乗せて出掛けた。
「柳はいかがでしたか?」
「子どもたちと仲良くしてくれましたし、何よりも俺の患者の女の子の世話を毎日してくれて」
俺は響子の話をした。
奇跡的に生き延び、しかし一生ベッドでほとんどを過ごすことも話した。
「柳は響子の扱いをすぐに覚えてくれて。本当に助かりました」
「そうでしたか」
澪さんは、俺がやった響子の手術のことを知っていた。
「主人が言っていました。あれは本当は成功するものではなかったのだと。でも石神さんは、医者の仕事を喪うのを分かっていて踏み切ったのだと。「あいつは本当にあいつだ」と言っていました」
「そうですか」
うふふふ。
澪さんが突然笑った。
「夕べね、柳から石神さんのお宅でのことを聞きましたの」
「え?」
「本当に楽しそうにね。いろいろ連れて行ってもらって。美味しいお寿司をご馳走になって。ああ、その後でウソのプロポーズをされたんだって」
澪さんが楽しそうに笑った。
「いや、あれはですね」
「毎日一緒に石神さんとお風呂にも入ったんだって。本当は二人で入りたかったけど、恥ずかしかったから亜紀ちゃんが一緒で嬉しかったそうですよ」
「そーですか」
顔が赤くなる。
「もちろん毎日断ったんですよ? でもあいつらが強引に」
「アハハハハ」
「うちはあんなに行動的な人間はいませんの。石神さんのお陰ですね」
「そ、そんな」
「よく主人の電話が鳴ると飛んでくるんです。石神さんの電話じゃないかって」
「ああ、よく柳が電話の向こうで騒いでますね」
「ええ。私あんまり詳しくないんですけど、あの、着信? 主人に頼んで、石神さんの着信は別な音色にして欲しいって頼んで。主人も笑ってそうしたみたいです」
「それでよく柳がいるんですね」
「大学に受かったら、石神さんのお宅に住まわせてもらうんだって言ってます。ご迷惑ですよね?」
「いいえ。うちは部屋が余ってますし、柳なら大歓迎です」
「でも」
「食費とかなら、ご覧になったでしょ? 全然、何の問題もありません」
二人で笑った。
スーパーに着き、俺たちは大量の「肉」を買った。
すべて支払いは俺が出させてもらった。
「主人から石神さんは譲らないだろうって。でも申し訳ありませんわ」
「いえ、こちらこそお恥ずかしい」
買占めでもやっているのかと疑われる量だった。
スーパーの購入担当はきっと頭を悩ませるだろう。
お茶でも飲んで、という話になった。
近くの喫茶店に入る。
俺がクリームメロンソーダを注文すると、澪さんが少し笑った。
「時々飲みたくなるんですよ。ああ、うちの双子が大好物なんです」
「そうなんですか。じゃあ買っておかないと!」
俺は遠慮したが、澪さんはスーパーに戻って、材料を買った。
昼食の後で、わざわざ作ってくれ、双子が感激した。
午後は河原に連れて行ってくれた。
柳が溺れた川だ。
柳が御堂に話したのだろう。
正巳さんまで一緒に来た。
俺のハマーに乗りたがった。
御堂が二人の男性を一緒に連れてくる。
釣りが上手い方たちだそうだ。
正利は塾へ出掛けた。
皇紀と双子が釣りに誘われ、亜紀ちゃんは柳に連れられて行った。
正巳さんも釣りに加わる。
俺は御堂と澪さんとで火を起こす準備をする。
俺は薪になる枝を拾いに行った。
腕ほどもある太さの木を手刀で切って行くと驚かれた。
御堂と澪さんは魚を刺す枝をナイフで揃えていく。
亜紀ちゃんと柳が戻って来た。
「タカさん! 全部案内してもらいました!」
「うるさい」
「タカさん、すごいです! 柳さんをよく助けました!」
「お前、バカ!」
御堂と澪さんが気付いた。
亜紀ちゃんが、すみませんと謝る。
「石神、僕たちは忘れたことはないよ」
御堂が笑って、そう言ってくれた。
「いや、すまん。子どもに自慢するわけではなかったんだが、つい」
「いえ、お父さん。私が話したの」
「お前ら! 罰としてでっかい魚を釣って来い!」
二人は釣りに行った。
「8年経ったのね」
「いや、もうその話は」
「柳は女らしくなったでしょ?」
「澪さん」
「そろそろ恩返ししなくちゃね」
「なに言ってるんですか」
御堂が笑っていた。
「タカさーん!」
亜紀ちゃんが戻って来る。
「どうした」
「なんかみんな全然連れなくて」
「がんばれ」
「えー、助けて下さいよー」
「俺だって釣りは素人だ」
「だってタカさん動物にモテるじゃないですか」
「あ?」
「ほら、ゴールドに祈って! それで来て下さいよ」
面白そうだ。
俺はゴールドに魚が喰いたいと言った。
御堂たちを連れて川に行った。
来た。
何も見えなかった川面に、魚が集まって来た。
「なんだ、こりゃ」
二人の男が驚いている。
正巳さんも唖然としていた。
子どもたちは大騒ぎでタモをつかって掬っていく。
柳と亜紀ちゃんが抱き合って笑っていた。
「石神さん、これって」
「実は医者を辞めて漁師になりまして」
澪さんに言うと、御堂が大笑いしていた。
鱒が多かったが、ヤマメやアユなどもいた。
澪さんと亜紀ちゃんが次々と魚のワタを抜いていく。
アユはそのままだ。
皇紀と双子はそれを穴を掘って埋めていく。
「ゴールドの分も埋めてやってくれ」
俺は鱒を一匹渡した。
双子は石を積み、手を合わせた。
魚を焼きながら、俺は御堂家の四人にゴールドの話をした。
柳が泣いた。
塩と醤油を塗っただけの魚は、非常に美味かった。
俺はアユを串から抜き、手で千切って食べた。
「あ! カッコイイ」
柳が言う。
「大将さんが言ってたのは、こういうことかぁ」
「何言ってんだ、お前」
柳は御堂に、沼津の寿司屋でのやり取りを話す。
「うん、石神はいつもカッコイイよね」
柳がニコニコした。
俺は二人の釣り人にも魚を勧めた。
「いえ、私ら何のお役にも立てなくって」
「何言ってんですか。忙しい中、わざわざ来て下さったんでしょう」
二人は礼を言い、食べてくれた。
「お前ら! 今日のご飯はこれでおしまいだからな!」
「「「「えぇー!」」」」
「タカさん! イノシシ獲りましょう!」
亜紀ちゃんが言う。
「バカを言うな!」
御堂が笑った。
「本当に獲れそうだよね」
「ルー、ハー! 今晩はバーベキューだそうだ。お礼に歌でも歌え!」
俺の意図を察し、双子はノリノリで『日本印度化計画』を歌う。
御堂を大爆笑させた。
正巳さんまで笑って見ている。
「カレーは明日だよ」
御堂がそう言い、双子を狂喜させた。
0
お気に入りに追加
231
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。


好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。

婚約者に毒を飲まされた私から【毒を分解しました】と聞こえてきました。え?
こん
恋愛
成人パーティーに参加した私は言われのない罪で婚約者に問い詰められ、遂には毒殺をしようとしたと疑われる。
「あくまでシラを切るつもりだな。だが、これもお前がこれを飲めばわかる話だ。これを飲め!」
そう言って婚約者は毒の入ったグラスを渡す。渡された私は躊躇なくグラスを一気に煽る。味は普通だ。しかし、飲んでから30秒経ったあたりで苦しくなり初め、もう無理かも知れないと思った時だった。
【毒を検知しました】
「え?」
私から感情のない声がし、しまいには毒を分解してしまった。私が驚いている所に友達の魔法使いが駆けつける。
※なろう様で掲載した作品を少し変えたものです

妻を蔑ろにしていた結果。
下菊みこと
恋愛
愚かな夫が自業自得で後悔するだけ。妻は結果に満足しています。
主人公は愛人を囲っていた。愛人曰く妻は彼女に嫌がらせをしているらしい。そんな性悪な妻が、屋敷の最上階から身投げしようとしていると報告されて急いで妻のもとへ行く。
小説家になろう様でも投稿しています。

夫が寵姫に夢中ですので、私は離宮で気ままに暮らします
希猫 ゆうみ
恋愛
王妃フランチェスカは見切りをつけた。
国王である夫ゴドウィンは踊り子上がりの寵姫マルベルに夢中で、先に男児を産ませて寵姫の子を王太子にするとまで嘯いている。
隣国王女であったフランチェスカの莫大な持参金と、結婚による同盟が国を支えてるというのに、恩知らずも甚だしい。
「勝手にやってください。私は離宮で気ままに暮らしますので」
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる