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別荘の日々 XⅣ

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 子どもたちはしばらく泣いていた。

 響子も大粒の涙を零していて、六花が頭を抱きながら、自分も泣いていた。



 先日、山中夫妻の一周忌の席で、俺は話そうかと思っていた。
 しかし、話せなかった。

 墓の前で亜紀ちゃんが泣き崩れ、双子も泣いた。
 皇紀は涙を堪え、じっと墓を見ていた。



 昨日、響子の母親の話をし、俺は山中の話をしようと決意した。
 今は辛いだろうが、子どもたちの中で山中の優しさが育ってくれればと思う。



 人生は悲しい。





 俺は響子をベッドに横たえた。
 今日は疲れただろうが、響子は寝付けなかった。

 「どうした、眠れないか」
 「うん」

 「タカトラ」
 「なんだ?」

 「亜紀たちは、良かったね」
 「そう思うか」
 「うん」


 「だって、あんなにいい話をタカトラから聞けたんだもの」
 「そうかな」

 「そうだよ」
 

 「タカトラは、昔からタカトラだったのね」
 「当たり前だろう」

 「優しくて、強くて、それでヘン」
 「ヘンじゃないだろう」
 俺は響子のオッパイをくすぐってやる。
 エッチー、とか言って喜ぶ。


 「みんな寝たかな」
 「どうかな」
 「今日は眠れないんじゃないかな」
 「大丈夫だろう」
 「どーして?」
 「俺が一年間、鍛え上げてきたからなぁ」
 「そっかぁー」



 俺は夕べ、みんなの寝顔を見て回った話をしてやった。
 響子はクスクスと笑った。

 「「一片の悔いなし」ってどういうの?」
 「ああ、それはな、ラオウというなぁ……」

 俺たちは遅くまでベッドで話した。
 やがてスイッチが切れるように、響子は眠った。






 翌朝、亜紀ちゃんはちょっと赤い目で起きてきた。
 俺たちは挨拶をし、食事の支度にとりかかる。

 他の子どもたちも起きてきて、一緒に手伝う。
 今朝は双子も大人しく、黙々と作業した。



 朝食を食べていると、六花が言う。

 「愛が足りません」

 こいつ、空気を読まなすぎだろう。



 「どういうことですか?」
 亜紀ちゃんが尋ねた。
 聞かなくてもいいのに。


 「今日まで、石神先生から「御褒美」をいただいておりません」

 「お前なぁ、朝食を喰ってるのに」

 「石神先生はおっしゃいました。私に「御褒美」を下さる、と。任せろとおっしゃいました」
 任せろ、とは言ってねぇだろう。


 「タカさん、何か御褒美をあげてください」
 亜紀ちゃんが俺に頼んでくる。

 「いや、こいつの御褒美ってね」
 「石神先生は、確かにおっしゃいました!」

 「お前! 分かったよ。何とかする!」

 「それでいいのです」

 六花は満足そうにうなずき、食パンのお替りをした。





 朝食後、俺は響子を亜紀ちゃんに頼み、六花と出掛けた。
 湖とは反対の、山の中へ向かう道を歩く。


 別荘から離れ、六花は手を繋ぎたがった。

 六花はジャージ姿だ。
 俺がもうちょっとデートらしい服はねぇのかと聞く。

 「一番、機能的です」
 「……」



 六花は俺がやったのとは違う、エルメスのフールトゥを下げている。
 中身は聞くまでもない。



 俺は途中から道を外れ、林の中へ入っていく。

 六花は押さえきれずに身を寄せて、歩きながら俺の股間を撫で始めた。

 俺がこの辺でいいだろうと立ち止まった瞬間、六花は素早くレジャーシートを取り出し、地面に敷いた。
 広げるために四つんばいになった六花の下のジャージを引き下ろす。

 やっぱり穿いてねぇ。
 木々と土の香りの中に、女の匂いが広がった。

 「まあ、そんなにガッツカレても」
 「……」

 俺はカチンと来たが、まあ、身体はすでに臨戦態勢だった。

 六花の尻にむしゃぶりつき、盛大に溢れている中心を舐める。
 でかい声で鳴き、六花が上も脱いだ。
 当然ブラジャーはねぇ。

 形の良い、少し上に尖った乳房を握り締める。
 「もっと強く!」
 俺は先端を指で握った。

 




 やはり夢中になり過ぎた。

 六花は気絶している。
 レジャーシートはびしょ濡れだ。

 俺は水筒の水を飲み、口移しで六花にも飲ませる。
 目を開けた。

 「石神先生、御褒美を」
 「満足したか?」
 「いえ、御褒美を」
 「今、散々やっただろう!」
 「あの、お尻を」
 
 「はい?」


 経験がないわけではなかったが、こいつは大丈夫なのか?
 俺は丁寧にほぐすと、すぐに柔らかくなった。

 「準備してましたので」
 俺は興奮し、望みを叶えてやった。




 六花は肩で息をしている。
 また何度も責めてしまった。
 まったく、こいつとの相性は恐ろしい。

 「すいません、催してしまいました」

 「はい?」


 六花は、別荘までとてももたないと言う。
 仕方が無いので、その辺でしろと言う。

 「あの」
 「なんだ」
 「見ててください」

 「はい?」




 二人で、ちょっとふらつきながら、道に戻った。
 六花がちょっと待ってて欲しいと言い、道端に石を積み始める。

 「何やってんだ?」
 「はい、二人の記念の場所ですから」
 「お前なぁ」

 「年に一度、来ようと思います」
 「……」


 「まあ、また来年も一緒に来ような」
 「はい、嬉しい」

 六花は俺に抱きつき、俺たちは長いキスをした。








 別荘に戻ると、響子が俺たちに抱きついてくる。
 六花の腰に抱きついて、響子が言った。
 「六花、ちょっとお尻くさいよ?」

 ティッシュを使いすぎ、六花は尻を葉っぱで拭いた。








 来年はあそこにシャワー付きトイレを置こう。
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