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第二章
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「……はぁ」
ロイは足も腕も組み、不遜な態度で試合を見ていた。
「ロイ、そんな格好で見てたらレオに怒られるよ?」
ノアの言うことはもっともだった。現に遠くの方から、レオの刺々しい視線が送られている。しかしつまらないものはつまらなかった。
ロイからすれば、イアン以外は鉄の塊がぶつかっているようにしか見えない。そんなものを見ている暇があるなら、研究室で新しい実験をした方がましに思えた。
(なんでこんな思いをしないといけないんだ……!)
あまりにも無駄な時間に苛立ちがピークに達しかけたとき、求めていたアナウンスが入る。
「西入場口から入りますのは、宮廷騎士隊所属、第三王子ロイ・ガーテリア様の近衛騎士、イアン・エバンズ!」
左から鎧を着ずに軍服のまま入ってきた騎士に、会場は戸惑いの声に満ちる。ロイは椅子に座り直し、食い入るように姿勢を前のめりにした。その様子に、左隣にいるノアが笑う。
「ははっ、ロイはイアン君が大好きなんだね」
「ああ」
ロイが素っ気なく答えたのが癇に障ったのか、ノアは
「オメガでか弱いから?」
と馬鹿にするように聞いてきた。
ロイは完全に無視したが、内心こいつは本当に騎士団長なのかと疑った。
たしかに、遠目でわかるぐらい、イアンは線が細い。相手の鎧が大きすぎるのもあるが、比べると半分ぐらいしかないように見えた。
観覧席の民衆も、これからの戦いを楽しむより、凄惨なことにならないか心配するざわめきだ。
しかしよく見ると、肩はしっかり張っているし、歩く軸もぶれていない。オメガ特有の柔らかな手はどこにも無く、凛々しくぴんと伸ばした背筋は鍛錬の賜物だ。
そんなことも観察できずによく騎士団長なんて務まるな、とロイが呆れていたら、後ろから鼻で笑う声が聞こえた。
【第二王子は馬鹿だな。こんなやつが軍部トップなら、魔花はアッバスのものだ】
特殊部隊の内の一人だ。別の獣人種もははっと笑って同意してる。
【あいつは強いぞ。ま、人間種なんてたかが知れてるけどな】
ロイは彼らがガーテリア語が理解できることに驚いた。それと同時に、大変気分が良くなる。
自分の近衛騎士が誉められるのは純粋に嬉しい。それも武力が優れている獣人種が認めるのだ。イアンは余程の実力者ということになる。だからロイは、褒めてくれた彼らに、心優しく忠告することにした。
【たしかにノアは馬鹿だ。俺の近衛騎士は強い……お前らはいい目を持っているようだな】
後ろを振り返り、狐と黒ヒョウの耳を持つ獣人種にアッバス語で語りかける。
彼らは卑しい笑い方をやめ、ヒュッと体を固くした。
【ただ、口はそうでも無いようだな】
今度はこっちが鼻で笑って返してやる。彼らの額には、玉のような汗が滲んでいた。
ノアが隣で「なんて言ったの?」と聞いてくるので、ロイは前に向きなおり「お前が優秀な指揮官だと教えてやった」と出まかせを口にした。ノアはそれを聞くと、満足げに椅子にふんぞり返る。
少しは勉強した方がいいんじゃないか、とロイはわざわざ言わない。
それよりも目の前の試合が大事だ。今まで針のむしろみたいな場所を我慢していたのは、このときのためなのだから。
「降参、もしくは戦闘不能と判断した場合、即試合終了とする」
今回の聖闘技祭の審判であるアーロが、イアンを心配して改めてルールを説明する。
禿げかけの髪と口髭がトレードマークの彼は、レオの近衛騎士であり神聖位を持つ老練者だ。
わざわざそんな説明をしなくてもいいのに、とロイは思うが、イアンは素直に頷いた。
「それでは準備を」
アーロの指示で相手が兜を被る。イアンはもちろん兜なんてかぶらない。代わりに軍服の上着に手をかけたかと思うと、ばっと上着を剥ぎ、高らかに放り投げた。
「おおっ!!」
会場の観客が、軍服の下からあらわれた純白の輝きに目を奪われる。
「あぁ……くそっ」
ロイはその様子に、うめき声をあげた。
仕立てをオリヴァーに任せたのが、全ての間違いだった。
『僕の実家ならいい感じにしてくれると思う!』
という言葉を信じて——実際冷遇されている自分より、オリヴァーの実家の方が優秀な使用人がいる——布の裁断から裁縫まで全部を預けたのだが……
結論から言うと、いい感じにしすぎた。
『今年は極東のアイテムを流行らせたいらしよ?』
と言うオリヴァーの言葉通り、全体的に竜宮連邦国の要素が組み込まれており、それが凛とした佇まいのイアンに恐ろしく合う。
首元まで覆う金剛綿が織り込まれた布地。右肩あたりに組紐のようなボタン。袖に凝らされた紺青と金の繊細な刺繍は、龍と魔花の刺繍が施してあり、まるで異国から来た艶麗な王子だ。
「ねぇ、あの服いいわね」
「とってもデザインが素晴らしいわ」
うっとりとしたような観客に、ロイは心の中で頭を抱える。
(イアンが着ているからよく見えるんだ……!)
無駄な肉がない引き締まった腹筋。細いけれど盛り上がりを感じる腕。精巧な肉体美によって完成されているのであり、逆にそれがわかってしまうタイトなデザインに、ロイはテイラー貿易会社を恨んだ。
(それになんだあの軍服を投げる演出は……!)
慣れた手つきで脱ぐ姿はひどく様になっており、ただでさえ人を魅了する姿なのに、これ以上悩殺してどうするつもりなのだろう。
絶対にイアン一人では思いつかないパフォーマンスに、オリヴァーかそこら辺の研究員が入れ知恵したのだと、ロイは推察した。
ぎりぎりと歯軋りしながらロイはイアンを睨む。しかし本人がそのことに気づくわけもなく、イアンは左手を背中に回しレイピアを構えた。
「準備ができたようだな。騎士の名のもと、恥じぬ戦いを繰り広げよ」
アーロが右手を上にあげる。
「それでは……始めっ!!」
開始の合図と共に、相手の騎士が真正面から突っ込んだ。
ロイはまばたきもできない。相手が弱すぎて、一瞬で終わってしまうのが明白だから。
鉄の鎧がイアンと交差する。
カンッ——
短い金属音のあと、息を止めたような静寂が会場を包んだ。
少しの間を置き、相手が地面に倒れる。
「——し、試合終了! 勝者、イアン・エバンズ!」
焦ったようなアーロの声に、わぁああと最高潮に盛り上がる歓声。
イアンはふっと息を吐き、上品な動作でレイピアを鞘へしまった。
会場の中で一番熱い視線を送っていたのがばれてしまったのか、イアンはロイに気づくと、笑顔を浮かべる。
その愛しい近衛騎士に軽く手を上げながら、ロイは初めて、王室に所属していることを感謝した。イアンの活躍を一番いい席で見られるのだから。
ロイは足も腕も組み、不遜な態度で試合を見ていた。
「ロイ、そんな格好で見てたらレオに怒られるよ?」
ノアの言うことはもっともだった。現に遠くの方から、レオの刺々しい視線が送られている。しかしつまらないものはつまらなかった。
ロイからすれば、イアン以外は鉄の塊がぶつかっているようにしか見えない。そんなものを見ている暇があるなら、研究室で新しい実験をした方がましに思えた。
(なんでこんな思いをしないといけないんだ……!)
あまりにも無駄な時間に苛立ちがピークに達しかけたとき、求めていたアナウンスが入る。
「西入場口から入りますのは、宮廷騎士隊所属、第三王子ロイ・ガーテリア様の近衛騎士、イアン・エバンズ!」
左から鎧を着ずに軍服のまま入ってきた騎士に、会場は戸惑いの声に満ちる。ロイは椅子に座り直し、食い入るように姿勢を前のめりにした。その様子に、左隣にいるノアが笑う。
「ははっ、ロイはイアン君が大好きなんだね」
「ああ」
ロイが素っ気なく答えたのが癇に障ったのか、ノアは
「オメガでか弱いから?」
と馬鹿にするように聞いてきた。
ロイは完全に無視したが、内心こいつは本当に騎士団長なのかと疑った。
たしかに、遠目でわかるぐらい、イアンは線が細い。相手の鎧が大きすぎるのもあるが、比べると半分ぐらいしかないように見えた。
観覧席の民衆も、これからの戦いを楽しむより、凄惨なことにならないか心配するざわめきだ。
しかしよく見ると、肩はしっかり張っているし、歩く軸もぶれていない。オメガ特有の柔らかな手はどこにも無く、凛々しくぴんと伸ばした背筋は鍛錬の賜物だ。
そんなことも観察できずによく騎士団長なんて務まるな、とロイが呆れていたら、後ろから鼻で笑う声が聞こえた。
【第二王子は馬鹿だな。こんなやつが軍部トップなら、魔花はアッバスのものだ】
特殊部隊の内の一人だ。別の獣人種もははっと笑って同意してる。
【あいつは強いぞ。ま、人間種なんてたかが知れてるけどな】
ロイは彼らがガーテリア語が理解できることに驚いた。それと同時に、大変気分が良くなる。
自分の近衛騎士が誉められるのは純粋に嬉しい。それも武力が優れている獣人種が認めるのだ。イアンは余程の実力者ということになる。だからロイは、褒めてくれた彼らに、心優しく忠告することにした。
【たしかにノアは馬鹿だ。俺の近衛騎士は強い……お前らはいい目を持っているようだな】
後ろを振り返り、狐と黒ヒョウの耳を持つ獣人種にアッバス語で語りかける。
彼らは卑しい笑い方をやめ、ヒュッと体を固くした。
【ただ、口はそうでも無いようだな】
今度はこっちが鼻で笑って返してやる。彼らの額には、玉のような汗が滲んでいた。
ノアが隣で「なんて言ったの?」と聞いてくるので、ロイは前に向きなおり「お前が優秀な指揮官だと教えてやった」と出まかせを口にした。ノアはそれを聞くと、満足げに椅子にふんぞり返る。
少しは勉強した方がいいんじゃないか、とロイはわざわざ言わない。
それよりも目の前の試合が大事だ。今まで針のむしろみたいな場所を我慢していたのは、このときのためなのだから。
「降参、もしくは戦闘不能と判断した場合、即試合終了とする」
今回の聖闘技祭の審判であるアーロが、イアンを心配して改めてルールを説明する。
禿げかけの髪と口髭がトレードマークの彼は、レオの近衛騎士であり神聖位を持つ老練者だ。
わざわざそんな説明をしなくてもいいのに、とロイは思うが、イアンは素直に頷いた。
「それでは準備を」
アーロの指示で相手が兜を被る。イアンはもちろん兜なんてかぶらない。代わりに軍服の上着に手をかけたかと思うと、ばっと上着を剥ぎ、高らかに放り投げた。
「おおっ!!」
会場の観客が、軍服の下からあらわれた純白の輝きに目を奪われる。
「あぁ……くそっ」
ロイはその様子に、うめき声をあげた。
仕立てをオリヴァーに任せたのが、全ての間違いだった。
『僕の実家ならいい感じにしてくれると思う!』
という言葉を信じて——実際冷遇されている自分より、オリヴァーの実家の方が優秀な使用人がいる——布の裁断から裁縫まで全部を預けたのだが……
結論から言うと、いい感じにしすぎた。
『今年は極東のアイテムを流行らせたいらしよ?』
と言うオリヴァーの言葉通り、全体的に竜宮連邦国の要素が組み込まれており、それが凛とした佇まいのイアンに恐ろしく合う。
首元まで覆う金剛綿が織り込まれた布地。右肩あたりに組紐のようなボタン。袖に凝らされた紺青と金の繊細な刺繍は、龍と魔花の刺繍が施してあり、まるで異国から来た艶麗な王子だ。
「ねぇ、あの服いいわね」
「とってもデザインが素晴らしいわ」
うっとりとしたような観客に、ロイは心の中で頭を抱える。
(イアンが着ているからよく見えるんだ……!)
無駄な肉がない引き締まった腹筋。細いけれど盛り上がりを感じる腕。精巧な肉体美によって完成されているのであり、逆にそれがわかってしまうタイトなデザインに、ロイはテイラー貿易会社を恨んだ。
(それになんだあの軍服を投げる演出は……!)
慣れた手つきで脱ぐ姿はひどく様になっており、ただでさえ人を魅了する姿なのに、これ以上悩殺してどうするつもりなのだろう。
絶対にイアン一人では思いつかないパフォーマンスに、オリヴァーかそこら辺の研究員が入れ知恵したのだと、ロイは推察した。
ぎりぎりと歯軋りしながらロイはイアンを睨む。しかし本人がそのことに気づくわけもなく、イアンは左手を背中に回しレイピアを構えた。
「準備ができたようだな。騎士の名のもと、恥じぬ戦いを繰り広げよ」
アーロが右手を上にあげる。
「それでは……始めっ!!」
開始の合図と共に、相手の騎士が真正面から突っ込んだ。
ロイはまばたきもできない。相手が弱すぎて、一瞬で終わってしまうのが明白だから。
鉄の鎧がイアンと交差する。
カンッ——
短い金属音のあと、息を止めたような静寂が会場を包んだ。
少しの間を置き、相手が地面に倒れる。
「——し、試合終了! 勝者、イアン・エバンズ!」
焦ったようなアーロの声に、わぁああと最高潮に盛り上がる歓声。
イアンはふっと息を吐き、上品な動作でレイピアを鞘へしまった。
会場の中で一番熱い視線を送っていたのがばれてしまったのか、イアンはロイに気づくと、笑顔を浮かべる。
その愛しい近衛騎士に軽く手を上げながら、ロイは初めて、王室に所属していることを感謝した。イアンの活躍を一番いい席で見られるのだから。
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