獣人だらけの世界に若返り転移してしまった件

上総啓

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38.たかなる鼓動

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お泊まり、お泊まり。おとまり!
わくわくな言葉にわくわくしてばかりで、マキちゃんとのお話が終わったらしいシューちゃんを見送る時も、ばいばいにあんまり集中することが出来なかった。
かろうじて「夕方に迎えに来ますからね」という言葉はしっかり聞き取れたし、きちんと覚えた。

シューちゃんと会えるのは夕方、しっかり覚えた!僕ったら、今からはやく夕方にならないかなーって、そればっかり考えちゃうのよ。
ふんふんと鼻歌を歌っていると、一緒にお部屋で遊んでいたお兄さんが呆れ顔で話しかけてきた。


「このアホヒナタ、楽しそうにしてんのお前だけだからな……あからさまな罠に乗りやがって」


四角いツミキの上に三角のツミキを置いて……むっ、これでマキちゃん家の完成なのよ。
楽しくツミキ遊びをしながら、お兄さんのため息交じりのセリフに首を傾げる。あらま、お兄さんたらどうしたのかしら。疲れちゃったのかねぇ。

マキちゃんは騎士団のお仕事があるからって、さっき出ていっちゃったし。僕とお兄さんは、マキちゃんのお仕事が終わるまでここでお留守番してなきゃだし。
困ったのよ。お兄さん、疲れちゃったならどうしましょ。まだ帰れないから、ここでねんねするしかないのよ。


「お兄さん。おつかれなら、ねんねするのよ。このソファ、ふかふかよ」


背もたれにしていたソファをぽふぽふっと叩く。けれどお兄さんから返されたのは、ありがとねぇという言葉じゃなくて、さっきよりもっと深いため息だけだった。


「はぁ……ったく、分かってんのか?お前、あの腹黒蛇に騙されたんだぜ。こっちが拒否してる内は安全だが、他でもないお前から出向けば対策も何もかも無意味になるんだからよ」

「むぅ?お兄さんのおはなし、むずかしいのよ。よくわからないのよ」


へにゃりと眉尻を下げる。
けれど、お兄さんがちょっぴり苛立っているのは察したから、ツミキを持つ手がそわそわと震えた。
お兄さんがイライラしている。おでこに薄く浮かび上がった青筋がその証拠だ。いつもなら僕をいい子いい子ってしてくれる、あのお兄さんが怒っている。

僕は不安になって、思わず積んでいたツミキを全て崩した。それを箱の中にきれいに戻しながら、俯きがちに呟く。


「あの、んと……ごめ、ごめんなさい。僕、頭がわるいの。むずかしいおはなし、わからなくてごめんなさい……」


はやく、はやくツミキを全部片づけなきゃ。箱に戻して蓋をしないと、イライラした“先生”が散らばったツミキを持って、僕に投げつけちゃうから。
僕がわるい子なのがわるいけれど、僕はわがままだから、痛いのはやっぱりこわいの。特に三角のツミキは、角が当たっておでこから血を流したことがあるから、とってもこわいのよ。

でも、でも、お兄さんなら。お兄さんが、イライラをなくして優しくなるなら、ツミキを投げつけられるくらい、なんにも痛くない。
そうよ、ツミキを渡せばいいの。そうしたら、僕にツミキを投げて、すっきりしたお兄さんが、優しいお兄さんに戻ってくれるかも。


「お、おにいさん。これ、これ、あげる。なげたら、ゆるしてくれる?ごめ、ごめんなさい」


箱に戻したばっかりの三角のツミキを取り出し、お兄さんに両手で差し出す。
身体がぷるぷる震える。おっきく震えているから、お兄さんにもきっと、身体の震えは気付かれている。
きゅっと目を瞑って待つけれど、どうしてかお兄さんはツミキを受け取ることなく、ぷるぷる震える僕をひょいっと抱っこした。


「む……おにいさん?」


両手から三角のツミキがころっと落っこちる。
床に胡坐をかいていたお兄さんの膝上にのせられて、ぎゅうっと抱きしめられて、背中をよしよしと撫でられた。
気のせいじゃなければ、この雰囲気は間違いなくいつもの優しいお兄さんのものだ。それに気が付いて、僕はハッと顔を上げた。

視線の先に見えたのは、僕に向けたものじゃない怒りとか、悲しみとか、けれどそれ以上にあったかい気持ちとか、色んなものが滲んだ複雑な表情だった。


「……割と最初の頃から思ってたんだけどよ。お前がここに来る前に居たところには、マトモな大人は居なかったのか?」


ぱちくり。まったく予想していなかったセリフだったから、ぱちくり瞬いてしまった。
ここに来る前にいたところ。それはきっと、施設のことだろう。先生たちと、一緒に暮らしていたあの子たちがいたところ。
でも、まともな大人ってなにかしら。まともって、なにかしら。どう答えればいいのかわからなくて、しょんぼりと俯いてしまう。

どうしましょ、お兄さんの質問に上手く答えられない。僕ったら、本当に頭のわるい子ね。
眉尻を下げて困り果てていると、そんな僕の様子を察したらしいお兄さんが、優しい声で質問を重ねた。


「お前が以前住んでいた所には、お前を叩くようなヤツとか、お前を蹴るようなヤツとか、お前に物を投げつけるようなヤツが居たのか?」


あぁ、それなら答えられるのよ。わかりやすい問いにほっと安心して、こくこくと頷いた。


「うん。みんなそうよ。僕は頭がわるくて、のろまだから、みんないらいらしちゃって、僕を叩くの。叩いたり、蹴ったりすれば、ちょっぴりすっきりするみたい」


ふにゃりと笑って答える。けれどお兄さんは、全然笑ってはいなかった。
表情が歪んで、眉が顰められている。おっきくて骨ばった手はグッと握り締められて、爪が刺さった手のひらから血が零れ始めた。
その様子を見てびっくりした僕は、慌ててお兄さんの手を両手で包み込み、そわそわと撫で回す。
だめよ、お兄さんがいたいいたいしちゃう。そんなに握りしめるのはだめなのよ。

だめなのよって、そう伝える前にお兄さんが口を開いた。
僕をよしよしって撫でながら、血の滲んだ拳とは裏腹に柔い笑みを浮かべて語る。


「あぁ、確かにヒナタはアホだ。人よりちょっとノロマだな。俺からすりゃ、そういうところが可愛くて堪らないが……お前の性質を嫌うヤツも、まぁいるだろう」


ほっぺをふくふく摘まみながら、お兄さんは困ったように微笑む。
髪を梳かれて、ほっぺを撫でられて、背中をぽんぽんされて。眠くなっちゃうのよ、とぽわぽわしてきた頃、お兄さんはまた言葉を続けた。


「……だが、だからってお前に暴力を振るうようなヤツは、全員クソ野郎だ」


とんでもない言葉が聞こえた気がして、ぱちっと目が覚めた。
気のせいかしら、とぱちぱち瞬きながら視線を上げた先には、なんだかとっても怖い笑みを貼り付けたお兄さんの姿がある。


「今目の前にそのクソ共が居れば、俺はとっくに剣を抜いて全員の首を切り落としている」


はわわっ……と、別の震えが身体を襲う。
どうしましょ、どうしましょ。お兄さんたら、ちっともいつものお兄さんに戻ってないのよ。とってもこわい鬼さんなお兄さんなのよ。
首を切り落とすだなんて、それはいけないのよ。だって、だって、そんなことしたら、お兄さんが捕まっちゃう。それは悲しいの、泣いちゃうのよ。


「だめよ。ちょんぱ、だめ。わかったの?」

「あ?こればっかりは分かんねぇな。もしクソ共に会うことがあれば秒で首ちょんぱだ。お前こそ理解しろ、分かったな?」

「むぅっ、わかんないのよ!だめよ!だめなのよ!」


さっきまでの沈んだ空気はどこへやら。ぱたぱたと手足を動かして訴える僕に、お兄さんはツーンとした態度で顔を背ける。ひどいのよ、泣いちゃうのよ。
ぷくぅっとほっぺを膨らませるけれど、そんな僕をお兄さんはぽふぽふ撫でて適当に宥めるだけ。僕の心配なんて、ちっとも響いていないみたい。
むぅむぅと拗ねる僕を撫でながら、お兄さんは軽い口調で物騒なことを語った。


「いいかヒナタ。正直俺はな、お前以外のヤツなんざ全員どうでもいいと思ってんだ。だってのに、ただでさえどうでもいいヤツが俺の唯一大事なモンに手ェ出しやがったら、そりゃあムカつくに決まってんだろ?」

「んぐ、ぐぅ」


そんなモン殺すに決まってんだろ、と更にこわい言葉を連ねるお兄さんに、僕はもうぐうの音を零すことしかできない。ぐぅ、ぐぅ。びっくりしてなんにも言えないのよ。


「ここじゃお前の立場は神も同然だ。お前に楯突くヤツは全員罪人。つまりお前を痛め付けたヤツがこっちに現れたら、その瞬間そいつらは大罪人になるんだよ」

「でも、でも。ぼくが、わるいことしたから」

「アホヒナタ。今言っただろが、お前は神も同然だって。極端なこと言えば、お前が気に食わねぇヤツ殴ろうが蹴ろうが悪いことにはなんねぇんだよ」

「む、むぅ。それは、おかしいのよ。わるいことは、だれがしても、わるいことなのよ」

「ったく、強情なヤツだな。つーか、そもそもお前は一度も悪い事なんてしてねぇだろ。仮に悪い事してようが、ガキに手ェ上げた時点でそいつの方がとんだ悪党だ」


お兄さんの言葉は、とっても強い。強いっていうのは、ぐさぐさ突き刺すみたいな感じとか、セリフに含まれる単語のひとつひとつのこと。
でもそれ以上に、どうしてかしら、だんだん心が解れていくの。カチコチの心が、ふにゃって溶けていくのよ。

そういえば、マキちゃんも似たようなことを言っていた。僕は悪い子じゃない、いい子だって。いい子だから、僕を叩くひとはみんなわるい人なんだって。
それなら、わるい子なら叩いていいってこと?おばかな僕はそう思ったけれど、お兄さんのおはなしを聞く限り、その考えもどうやら間違いみたい。

いい子でも、わるい子でも、叩いたり蹴ったりするのはいけないことなのね。
考えてみれば、マキちゃんやお兄さんが仮にわるいひとだったとしても、僕は二人にぜったい痛いめにあってほしくない。
僕じゃなくって、大切なひとに当てはめてみれば簡単にわかる。なんだ、こんな簡単にわかることだったのね。僕ったら、ほんとうにおばかさんなんだから。


「ちょっとは理解出来たか?アホヒナタ。お前を痛め付けていいヤツなんて、この世に誰一人認められちゃいねぇんだって」


ふと、お兄さんが床に落ちたツミキを拾い上げて僕に差し出した。
さっきころっと落とした三角のツミキ。僕はそれを受け取って、様子を窺うようにお兄さんをチラッと見上げた。


「ほら、遊ぶんだろ?痛いことなんて絶対しねぇよ。まぁ、遊びながら小言の一つくらいは吐くけどな。腹黒蛇の件は、流石にちょっとは説教してやらねぇと」


お兄さんのおっきな手が、僕の頭をぽふぽふっと撫でる。
もう、この手が僕を叩くかもだなんて思わない。手を伸ばされたら、あぁ、撫でてくれるのねって、素直にそう思えるの。


「……ん、うん。ごめんなさい。ありがと」


気のせいかしら。心臓が、今までとは違う鼓動を鳴らす。
どくどくっていうのじゃなくて、どきどきとか、そんな感じの。それから、ほっぺがちょっぴり熱い。どうしてか恥ずかしくて、俯いてしまう。

優しいお兄さん。絶対に僕を叩かない、蹴らない、優しいお兄さん。
完全に心が溶けた瞬間、僕はなんでか、お兄さんの優しい笑顔をまっすぐ見られなくなった。
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