余命僅かの悪役令息に転生したけど、攻略対象者達が何やら離してくれない

上総啓

文字の大きさ
上 下
211 / 397
【聖者の薔薇園-プロローグ】

216.ローズとフェリアル

しおりを挟む
 

「……」


 何度目かの沈黙の後、ローズがふと首を傾げた。
 さっきのふんわりした微笑は既に消えている。いつもの無表情があまりに平然とそこにあるものだから、もしかしてさっきの笑顔は幻だったのだろうかと瞬いた。
 実際、その可能性が高いだろうと自己完結して深く頷く。僕だけでなく、シモンやライネス、トラードや子供たちも同じような反応をしていた。あれ、でもみんな同じ反応ってことは、みんな同じ幻を見たということで…?

 思考の渦に呑まれそうになってハッとする。いけないいけない、考えすぎは悪い癖だ。
 ふるふる首を振って切り替える。アップルパイを指さしてローズに声を掛けた。


「アップルパイ。みんなで食べる」

「あぁ」


 特に感情を示さず頷いたローズを見て、やっぱり幻だったかぁとふむふむ納得した。




 テーブルに並んだパーティーの料理とアップルパイ。それから、子供たちの為にとトラードが用意したらしい色々な種類のケーキ。そして籠いっぱいに作った僕の手作りクッキー。ボリボリじゃないよ。
 長いテーブルを囲むようしてみんなで座り、各々自由に料理を食べている。普段の食事もこんな感じで長いテーブルを囲むように食べるのだと聞いて驚いた。なんでもみんなで、という了解がこの孤児院にはあるらしい。

 本当の家族がいない彼らだからこそ、同じ屋根の下で暮らす皆と『家族』らしいことがしたいのかもしれない。そう耳打ちするシモンの言葉に少し納得した。
 家族らしいというよりは、もう本当の『家族』だろうから。きっとらしいことという考えは当たっていないかもしれないけれど。


「どうよローズ。念願のアップルパイは?うめーか」

「……別に念願じゃない。……普通に美味い」


 ローズが語尾のように付け足した美味しいの言葉に「んふふ」と頬を緩める。嬉しくて思わず笑みが声で零れてしまった。

 スッと目を細めるローズ。わしゃわしゃ頭を撫でられまたもやあわわっとしてしまった。
 髪はちょっぴりぼさぼさになってしまったけれど、ローズ的にはどうやら罰が目的ではないらしい。撫でる手つきもさっきより優しい気がする。気のせいでなければ、だけれど。
 どうして突然撫でたんだろうと思いながらも、目の前の美味しそうな料理から目が離れず。トラードが作ったというケーキをもぐもぐして、予想以上の美味しさにぱぁっと表情を輝かせた。


「おいしいおいしい」

「お、そうか美味いか!それ力作だからなぁ。まぁローズは俺の手作りケーキよりも?フェリちゃんが作った愛情入りアップルパイの方がお気に入りみたいだけど」

「……アップルパイの方が美味い。それだけだ」


 んふふえへへとゆるゆるの表情。ケーキをもぐもぐ頬張ってなんとか照れを隠しつつ、たまにローズの様子を窺った。アップルパイを美味しそうに食べる姿が見たくて。
 いつも通りの無表情。けれど食べる手は止めないローズの様子を見て、知らぬ間にまたほっぺが落ちそうなくらいふくふくゆるゆると緩んだ。




 * * *




 楽しい誕生日パーティーも永遠には続かない。
 食べ終えてそのまま昼寝タイムに入る子供たちが続出し、たくさんの料理とケーキがお皿から無くなったところでパーティーは終わりを告げた。

 トラードがお皿やら何やらを厨房に持っていき、飾りの片づけは子供たちは起きた後にするかと苦笑する。シモンとライネスはぐっすり眠る子供たちを寝かせたりブランケットを取りに行ったりと、二人でトラードのお手伝いを始めた。
 ちなみにグリードは子供たちの腕に抱かれて動けずにいる。存在をやけに感じなくて申し訳ないけれど忘れかけていたグリード、どうやらずっと犬の姿で子供たちにもみくちゃにされていたようだ。

 しれっと涎を垂らして眠っているグリードを見て、シモンがにっこり笑顔で拳を握っているのは見なかったフリをした。


「あれ?」


 んしょんしょとお皿運びを手伝っている途中、ふとローズの姿が見えないことに気が付いて首を傾げた。一体どこへ行ってしまったのだろう。
 厨房に持っていくついでに、お皿洗いをしていたトラードの元へ駆け寄ってきょとんと問い掛ける。


「トラード。ローズいない」

「ん?あぁ、アイツしょっちゅう消えるからなぁ。屋根裏にでも居るんじゃないか」

「やねうら?」


 よくあることだと語るトラード。屋根裏にいるって、どうしてだろう。まさか屋根裏がローズの部屋だなんてことはないだろうし…。
 お気に入りのお昼寝スポットとかかな、とはてなを浮かべて考えていると、ふとトラードがおかしそうに吹き出した。のほほんとした考えを読まれてしまったのだろうか。

 ふはっと笑うトラードを見上げてそわそわする。べ、べつに本気でお昼寝スポットだなんて考えたわけじゃないよ、そわそわ。


「ガキの頃の感覚が忘れられないんだろうな。アイツ、暗くて狭い所が好きなんだよ。好きっつーか、安心すんのかもね。いっつも逃げ場になってた裏路地みたいで」

「……あんしん」


 ローズが安心する場所。安心、ということは。ローズも不安を抱く時があるのか、なんて当然のことを考えてしまった。誰だって不安くらい抱くはずなのに。

 考え始めると何だか気になって仕方が無くなって、お皿を持ったままぴたっと硬直してしまう。トラードがお皿をひょいっと回収したところでハッと我に返り見上げると、穏やかな微笑みが返ってきて瞬いた。


「そうだ。もしよかったらフェリちゃん、ローズの様子見てきてくれる?生存確認ってことで」

「……!うん!まかせて」


 しっかり頷いて踵を返す。ぱたぱたとたとたと走り出す僕の背中を見つめ、シモンやライネスがトラードと一緒に眉を下げて微笑んだことには気が付かなかった。





 廊下の先。見えにくい場所にひっそりとあった扉を開けると、そこには螺旋状に伸びる階段があった。狭くて暗い、まさにトラードが言っていた通り、その暗さと狭さは路地裏を想像させる。
 本当にこの上にローズがいるんだろうかとちょっぴり疑心を抱きながらも足を止めることはしない。なんとなく、漠然とした確信があったからだろうか。

 上りきった先にあった、これまたひっそりとした木製の素朴な扉。足音を立てないように近付きそーっとドアノブに手を伸ばした瞬間、扉の向こうから低い声が聞こえてきた。


「……何の用だ。フェリアル」


 気付かれていた!と息を吞む。それも名指し。まさかほんの微かな足音や気配だけで、人がいるという事実だけでなくその正体まで見破ったというのか。
 そういえばローズは帝国一の暗殺者だった、と思い出し力を抜く。静かに扉を開いて中を覗き込むと、暗い部屋の奥の方に、こちらに背を向けて座るローズの姿を確認してほっとした。


「ローズいなくなった。だから、探しにきた」

「……」

「なにしてるの?」

「……暗器の手入れだ」


 すたすたと近寄り、ローズの隣にちょこんとしゃがみこむ。覗き込むと、ローズは何やら手のひらサイズの刃物を丁寧に布で拭っていた。その布は至る所が真っ赤に染まっていて、所々黒くなってしまっている。
 何に使ったのかは明白。じっと刃物を見つめていると、不意にローズが呟いた。


「……ガキが見るものじゃない。トラードと菓子でも食って待っていろ」


 直ぐに戻ると語るものの、綺麗に並べられた暗器は数が多い。とても直ぐに終わるとは思えない。
 僕を遠ざけるための言い訳だということはすぐに分かった。


「ううん。ローズ、ここでまつ」

「……」


 ローズは子供に優しい。優しいというよりは、甘い。だから今も僕のことを思って言ってくれているのだと思う。
 けれど、僕は本当に大丈夫だ。大丈夫じゃなかったら、今頃そわそわと落ち着きなく体を揺らしていたことだろう。

 僕は自分が人より分かり易いことを知っている。そして、それをローズが気付いていないはずがないということも。だからローズも今、分かっているはずだ。
 僕が血の付いた暗器を見て、本当に恐怖や不安の類を一切抱いていないということ。


「……哀れだと思うか」

「うん?」

「……この血の主を。お前は哀れだと思うか」


 視線は一向にこちらに向かない。俯いた状態で手入れをしながら問うローズに、数秒逡巡してふるふると首を横に振った。


「なんにも、思わない。僕、そのひとのこと知らないから」


 目の前でその現場を目撃したなら、或いは思うかもしれない。ローズの問い通り哀れとか、そういう感情を抱いたかも。ローズとその人の問題だから、直接口に出すことはしないけれど。
 でもそれは、その人の事情を少なからず垣間見るから。それすらない何もない、何も知らない。だから、その人に対する哀れみもローズに対する恐怖も一切湧かない。

 そう答えると、ローズはほんの一瞬だけ困ったように微笑んだ。


「……前世を記憶しているのだったか。お前、随分と酷い地獄を見てきたんだな」


 静かな室内に響く声。これはなんだろうと呑気に暗器を眺めていた視線を、その声の直後にふらりとローズに向ける。
 いつの間にか、ローズの薔薇色の瞳は真っ直ぐ此方を見つめていた。

 光の無いローズマダーの瞳。僕の姿が映らないほど、その瞳は一色で塗り潰されたかのように仄暗いものだ。


「隠し事が上手い。異常な死生観。感受性が豊かなように見えて、時に呆気なく無関心を向ける残忍性。何より、人を魅了する圧倒的なカリスマ性」

「……」

「全て支配者の素質だ。邪神に選ばれただけある」


 言いながら、ローズは小さなブローチを手渡してきた。反射的に受け取り、首を傾げながらブローチを観察する。
 薔薇色の…ローズの瞳と同じ色の宝石が嵌った銀縁のブローチ。一見何の変哲もないブローチだけれど、ローズはどうしてこれを僕に渡したのだろう。

 それに、支配者の素質って?きょとんとしつつ顔を上げてみたけれど、ローズの視線は既に手元に戻っていた。


「今後裏の者に絡まれる事があればそれを掲げろ。裏の者なら、一目でその意味を察する」

「……!どうして…」

「……以前のバングルはただの飾りだが、それは違う。役に立たない物を無駄に持ち歩かせた詫びだ」


 あぁそうだ、とローズが平坦な声を上げる。
 ブローチをさわさわといじっていた手を止めて見上げると、うんざりしたような…面倒くさそうな声音で念押しされた。


「……侍従には事前に説明しておけ。口説きの道具と思われては面倒だ」

「くどき?」

「……"お前達のような変態と括るな、ガキに欲情する趣味は無い"と伝えろ」

「うん…?」


 よくわからないけれど、とりあえず「しょーちした!」と頷いた。伝言任務、わくわく。

しおりを挟む
感想 1,700

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

悪役令息の七日間

リラックス@ピロー
BL
唐突に前世を思い出した俺、ユリシーズ=アディンソンは自分がスマホ配信アプリ"王宮の花〜神子は7色のバラに抱かれる〜"に登場する悪役だと気付く。しかし思い出すのが遅過ぎて、断罪イベントまで7日間しか残っていない。 気づいた時にはもう遅い、それでも足掻く悪役令息の話。【お知らせ:2024年1月18日書籍発売!】

異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします

み馬
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。 わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!? これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。 おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。 ※ 設定ゆるめ、造語、出産描写あり。幕開け(前置き)長め。第21話に登場人物紹介を載せましたので、ご参考ください。 ★お試し読みは、第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★ ★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★

悪役令息を引き継いだら、愛が重めの婚約者が付いてきました

ぽんちゃん
BL
 双子が忌み嫌われる国で生まれたアデル・グランデは、辺鄙な田舎でひっそりと暮らしていた。  そして、双子の兄――アダムは、格上の公爵子息と婚約中。  この婚約が白紙になれば、公爵家と共同事業を始めたグランデ侯爵家はおしまいである。  だが、アダムは自身のメイドと愛を育んでいた。  そこでアダムから、人生を入れ替えないかと持ちかけられることに。  両親にも会いたいアデルは、アダム・グランデとして生きていくことを決めた。  しかし、約束の日に会ったアダムは、体はバキバキに鍛えており、肌はこんがりと日に焼けていた。  幼少期は瓜二つだったが、ベッドで生活していた色白で病弱なアデルとは、あまり似ていなかったのだ。  そのため、化粧でなんとか誤魔化したアデルは、アダムになりきり、両親のために王都へ向かった。  アダムとして平和に暮らしたいアデルだが、婚約者のヴィンセントは塩対応。  初めてのデート(アデルにとって)では、いきなり店前に置き去りにされてしまい――!?  同性婚が可能な世界です。  女性も登場しますが、恋愛には発展しません。  ※ 感想欄はネタバレを含みますので、お気をつけください‼︎(><)

幽閉王子は最強皇子に包まれる

皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。 表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。

役目を終えた悪役令息は、第二の人生で呪われた冷徹公爵に見初められました

綺沙きさき(きさきさき)
BL
旧題:悪役令息の役目も終わったので第二の人生、歩ませていただきます 〜一年だけの契約結婚のはずがなぜか公爵様に溺愛されています〜 【元・悪役令息の溺愛セカンドライフ物語】 *真面目で紳士的だが少し天然気味のスパダリ系公爵✕元・悪役令息 「ダリル・コッド、君との婚約はこの場をもって破棄する!」 婚約者のアルフレッドの言葉に、ダリルは俯き、震える拳を握りしめた。 (……や、やっと、これで悪役令息の役目から開放される!) 悪役令息、ダリル・コッドは知っている。 この世界が、妹の書いたBL小説の世界だと……――。 ダリルには前世の記憶があり、自分がBL小説『薔薇色の君』に登場する悪役令息だということも理解している。 最初は悪役令息の言動に抵抗があり、穏便に婚約破棄の流れに持っていけないか奮闘していたダリルだが、物語と違った行動をする度に過去に飛ばされやり直しを強いられてしまう。 そのやり直しで弟を巻き込んでしまい彼を死なせてしまったダリルは、心を鬼にして悪役令息の役目をやり通すことを決めた。 そしてついに、婚約者のアルフレッドから婚約破棄を言い渡された……――。 (もうこれからは小説の展開なんか気にしないで自由に生きれるんだ……!) 学園追放&勘当され、晴れて自由の身となったダリルは、高額な給金につられ、呪われていると噂されるハウエル公爵家の使用人として働き始める。 そこで、顔の痣のせいで心を閉ざすハウエル家令息のカイルに気に入られ、さらには父親――ハウエル公爵家現当主であるカーティスと再婚してほしいとせがまれ、一年だけの契約結婚をすることになったのだが……―― 元・悪役令息が第二の人生で公爵様に溺愛されるお話です。

宰相閣下の執愛は、平民の俺だけに向いている

飛鷹
BL
旧題:平民のはずの俺が、規格外の獣人に絡め取られて番になるまでの話 アホな貴族の両親から生まれた『俺』。色々あって、俺の身分は平民だけど、まぁそんな人生も悪くない。 無事に成長して、仕事に就くこともできたのに。 ここ最近、夢に魘されている。もう一ヶ月もの間、毎晩毎晩………。 朝起きたときには忘れてしまっている夢に疲弊している平民『レイ』と、彼を手に入れたくてウズウズしている獣人のお話。 連載の形にしていますが、攻め視点もUPするためなので、多分全2〜3話で完結予定です。 ※6/20追記。 少しレイの過去と気持ちを追加したくて、『連載中』に戻しました。 今迄のお話で完結はしています。なので以降はレイの心情深堀の形となりますので、章を分けて表示します。 1話目はちょっと暗めですが………。 宜しかったらお付き合い下さいませ。 多分、10話前後で終わる予定。軽く読めるように、私としては1話ずつを短めにしております。 ストックが切れるまで、毎日更新予定です。

嵌められた悪役令息の行く末は、

珈琲きの子
BL
【書籍化します◆アンダルシュノベルズ様より刊行】 公爵令息エミール・ダイヤモンドは婚約相手の第二王子から婚約破棄を言い渡される。同時に学内で起きた一連の事件の責任を取らされ、牢獄へと収容された。 一ヶ月も経たずに相手を挿げ替えて行われた第二王子の結婚式。他国からの参列者は首をかしげる。その中でも帝国の皇太子シグヴァルトはエミールの姿が見えないことに不信感を抱いた。そして皇太子は祝いの席でこう問うた。 「殿下の横においでになるのはどなたですか?」と。 帝国皇太子のシグヴァルトと、悪役令息に仕立て上げられたエミールのこれからについて。 【タンザナイト王国編】完結 【アレクサンドライト帝国編】完結 【精霊使い編】連載中 ※web連載時と書籍では多少設定が変わっている点があります。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。