9 / 64
第9話 知らない天井
しおりを挟む
「うん。知らない天井だ。明日香さん~明日香さん~起きて~起きて~」
「ビクッ。うん。夢ね、さあ寝ようかしら。」
「明日香さん~どんなに現実逃避してもいつもの知らない天井ですよ~」
「ううっ起きたくない。自分がどこにいるのか考えたくない。」
「はい~起きましょうね~もうすでにろくでもないことが起きてるので起きた方がいいですよ~そのまま眠ったらまた世界ロシアンルーレットが開始されるから!」
「うう~そうね。もうすでにろくでもないことが起きてるのね。これ以上は・・・」
「いつも思うんだけどこれ布団ごと運んでるのかな?これ旅館で眠ってた布団だよね?」
「そうね。ゆうくん。わたしもいつも思うんだけど輸送中二人とも起きたことないよね?どんな運ばれ方されてるんだろうか考えたら眠れなくなるわ。」
「さて・・・ここはどこだと思う?部屋の内装みるとヨーロッパかな?」
「前に内装はヨーロッパだったのにアメリカだったことがあるよね。そのパターンじゃない?」
「うーむ。昨夜、どっかに行きたいとか話したっけ?」
「それは警戒しててあえて口に出さなかったはずよ。ゆうくんはなにか心当たりない?」
「うーん。場所は言ってないね・・・ん-・・昨夜はお風呂入って母ちゃんに夕飯勘弁してもらって。旅館でご飯食べて・・ああ、昨日のデザートのブルガリアヨーグルト美味しかったね~」
「うん。あのヨーグルト美味しかったわ。本場はもっと美味しいんだろうね・・・・あーーーーーーーーここブルガリア共和国だ!!!」
「あーーーーーそのパターンか!さあ、ヨーグルト食って、さっさと日本に戻ろう!さて手配、手配・・・・・あーこの電話久しぶりだな!お久しぶりです!衛星電話さん!」
「うっ。その電話。本当に久しぶりなんだけど!あー私のスマホも衛星電話になってる!ご丁寧にメール、LAINアプリ入りだああああ。久代にLAINコメント返しとこ。」
「私、目が覚めたらブルガリア共和国だったの。えへ。意味わからないでしょ?私もわかんなーいって返すの?」
「それ亜紀だよね?あー亜紀に調教されてるのね?汚らわしい。」
「うっ。反論できないのがつらい。」
「ねえ。ゆうくん。ちょっと聞きたいことができたんだけど。もしかして未だに亜紀とLAINでやりとりしてる?正直に答えて。」
「えと。明日香と恋人になってからはやりとりしてないよ。信じて!キラーン。」
「ふーん。恋人になったの昨日じゃない・・・一昨日までやりとりしてたのね?吐きなさい。吐いて楽になりなさい。」
明日香の手のスピードは異常だった。佑介の衛星電話を素早く奪い取るとLAINのコメントを見た。
「ふーん。エロ写メ厨乙。うん。これ完全にアウトね。別れたんだよね?なんで最近のエロ写メがここにあるの?きびきび吐きなさい。洗いざらい吐きなさい。」
「うっ。僕のコメント見てよ。ずっと止めてって送ってるんだよ。だけど1週間に2~3回送ってくるんだよ・・・あ!はい。ただいま全消去してブロックしますね。」
「もうしたわよ。最後に私の彼氏へへんな写メ送るな泥棒猫って送っておいたわ。しばらくは大丈夫だろうけど亜紀はしぶといからねあのみんなの嫌われ者の黒い憎い奴と同じだから。」
「あ。はい。なんかいろいろすみません。」
「そんなにエロい写メ欲しいなら私の送るからそれで我慢しなさい。」
「そんなに真っ赤になって・・・なんか本当にごめん。写メは普通の写メ送ってよ。正直、欲しいな。」
「もう・・・今、送ったわよ。あんまり人に見せないでね。」
佑介はその明日香の笑顔全快の写メを見てすぐにロックを掛け永久保存することに決定した。
「明日香。本当に日本に帰ろうか。午後からカウセリングだよ。嫌だろうけど僕も一緒に受けるから二人で乗り越えていこう。」
佑介は明日香が無理して明るく振舞っていることに気づいていた。空き時間にはボーとして震えている手を抑えている姿も見ている。なんとかしてあげたい気持ちがこみ上げていた。
二人はヨーグルトを堪能した後、すぐに日本へ帰国した。
その後、二人でカウセリングを受けた。明日香がやはり心に傷を負ってることが確認され薬も処方された。やはりゆっくり過ごすことを勧められた為に母親へ世界ロシアンルーレットを中止させ自宅の佑介のの部屋でゆっくりし、時々近くの公園へ散歩したり室内で筋トレしたり、明日香の気がまぎれそうなことを全てやった。
そんな生活も1か月続きカウセリングを受けていた。
「姫野さん。もう症状は治まったようです。薬も止めて2週間何もないので、もう大丈夫だと思います。今日のカウセリングで最後になります。ただ、この病気は治ってもぶり返す可能性があります。その時は素直に東川さんを頼ってください。彼にならあなたの全てを言えるでしょ?私から見ても彼の存在は大きいと思いますので。本当に今までお疲れさまでした。」
「先生。ありがとうございました。本当にお世話になりました。なにかあったら彼に頼ります。お疲れさまでした。」
なぜ僕がこの会話にでてこないかって?僕は感動して号泣してたんだよ。言葉が出ないくらい泣いていたんだよ。悪いか!
「ゆうくん・・・ありがとう。もう大丈夫だと思うわ・・・。」
「そうか・・・じゃ行くか!学校に!」
「ビクッ。うん。夢ね、さあ寝ようかしら。」
「明日香さん~どんなに現実逃避してもいつもの知らない天井ですよ~」
「ううっ起きたくない。自分がどこにいるのか考えたくない。」
「はい~起きましょうね~もうすでにろくでもないことが起きてるので起きた方がいいですよ~そのまま眠ったらまた世界ロシアンルーレットが開始されるから!」
「うう~そうね。もうすでにろくでもないことが起きてるのね。これ以上は・・・」
「いつも思うんだけどこれ布団ごと運んでるのかな?これ旅館で眠ってた布団だよね?」
「そうね。ゆうくん。わたしもいつも思うんだけど輸送中二人とも起きたことないよね?どんな運ばれ方されてるんだろうか考えたら眠れなくなるわ。」
「さて・・・ここはどこだと思う?部屋の内装みるとヨーロッパかな?」
「前に内装はヨーロッパだったのにアメリカだったことがあるよね。そのパターンじゃない?」
「うーむ。昨夜、どっかに行きたいとか話したっけ?」
「それは警戒しててあえて口に出さなかったはずよ。ゆうくんはなにか心当たりない?」
「うーん。場所は言ってないね・・・ん-・・昨夜はお風呂入って母ちゃんに夕飯勘弁してもらって。旅館でご飯食べて・・ああ、昨日のデザートのブルガリアヨーグルト美味しかったね~」
「うん。あのヨーグルト美味しかったわ。本場はもっと美味しいんだろうね・・・・あーーーーーーーーここブルガリア共和国だ!!!」
「あーーーーーそのパターンか!さあ、ヨーグルト食って、さっさと日本に戻ろう!さて手配、手配・・・・・あーこの電話久しぶりだな!お久しぶりです!衛星電話さん!」
「うっ。その電話。本当に久しぶりなんだけど!あー私のスマホも衛星電話になってる!ご丁寧にメール、LAINアプリ入りだああああ。久代にLAINコメント返しとこ。」
「私、目が覚めたらブルガリア共和国だったの。えへ。意味わからないでしょ?私もわかんなーいって返すの?」
「それ亜紀だよね?あー亜紀に調教されてるのね?汚らわしい。」
「うっ。反論できないのがつらい。」
「ねえ。ゆうくん。ちょっと聞きたいことができたんだけど。もしかして未だに亜紀とLAINでやりとりしてる?正直に答えて。」
「えと。明日香と恋人になってからはやりとりしてないよ。信じて!キラーン。」
「ふーん。恋人になったの昨日じゃない・・・一昨日までやりとりしてたのね?吐きなさい。吐いて楽になりなさい。」
明日香の手のスピードは異常だった。佑介の衛星電話を素早く奪い取るとLAINのコメントを見た。
「ふーん。エロ写メ厨乙。うん。これ完全にアウトね。別れたんだよね?なんで最近のエロ写メがここにあるの?きびきび吐きなさい。洗いざらい吐きなさい。」
「うっ。僕のコメント見てよ。ずっと止めてって送ってるんだよ。だけど1週間に2~3回送ってくるんだよ・・・あ!はい。ただいま全消去してブロックしますね。」
「もうしたわよ。最後に私の彼氏へへんな写メ送るな泥棒猫って送っておいたわ。しばらくは大丈夫だろうけど亜紀はしぶといからねあのみんなの嫌われ者の黒い憎い奴と同じだから。」
「あ。はい。なんかいろいろすみません。」
「そんなにエロい写メ欲しいなら私の送るからそれで我慢しなさい。」
「そんなに真っ赤になって・・・なんか本当にごめん。写メは普通の写メ送ってよ。正直、欲しいな。」
「もう・・・今、送ったわよ。あんまり人に見せないでね。」
佑介はその明日香の笑顔全快の写メを見てすぐにロックを掛け永久保存することに決定した。
「明日香。本当に日本に帰ろうか。午後からカウセリングだよ。嫌だろうけど僕も一緒に受けるから二人で乗り越えていこう。」
佑介は明日香が無理して明るく振舞っていることに気づいていた。空き時間にはボーとして震えている手を抑えている姿も見ている。なんとかしてあげたい気持ちがこみ上げていた。
二人はヨーグルトを堪能した後、すぐに日本へ帰国した。
その後、二人でカウセリングを受けた。明日香がやはり心に傷を負ってることが確認され薬も処方された。やはりゆっくり過ごすことを勧められた為に母親へ世界ロシアンルーレットを中止させ自宅の佑介のの部屋でゆっくりし、時々近くの公園へ散歩したり室内で筋トレしたり、明日香の気がまぎれそうなことを全てやった。
そんな生活も1か月続きカウセリングを受けていた。
「姫野さん。もう症状は治まったようです。薬も止めて2週間何もないので、もう大丈夫だと思います。今日のカウセリングで最後になります。ただ、この病気は治ってもぶり返す可能性があります。その時は素直に東川さんを頼ってください。彼にならあなたの全てを言えるでしょ?私から見ても彼の存在は大きいと思いますので。本当に今までお疲れさまでした。」
「先生。ありがとうございました。本当にお世話になりました。なにかあったら彼に頼ります。お疲れさまでした。」
なぜ僕がこの会話にでてこないかって?僕は感動して号泣してたんだよ。言葉が出ないくらい泣いていたんだよ。悪いか!
「ゆうくん・・・ありがとう。もう大丈夫だと思うわ・・・。」
「そうか・・・じゃ行くか!学校に!」
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
お嬢様、お仕置の時間です。
moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。
両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。
私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。
私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。
両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。
新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。
私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。
海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。
しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。
海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。
しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
大好きな彼女を学校一のイケメンに寝取られた。そしたら陰キャの僕が突然モテ始めた件について
ねんごろ
恋愛
僕の大好きな彼女が寝取られた。学校一のイケメンに……
しかし、それはまだ始まりに過ぎなかったのだ。
NTRは始まりでしか、なかったのだ……
校長先生の話が長い、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
学校によっては、毎週聞かされることになる校長先生の挨拶。
学校で一番多忙なはずのトップの話はなぜこんなにも長いのか。
とあるテレビ番組で関連書籍が取り上げられたが、実はそれが理由ではなかった。
寒々とした体育館で長時間体育座りをさせられるのはなぜ?
なぜ女子だけが前列に集められるのか?
そこには生徒が知りえることのない深い闇があった。
新年を迎え各地で始業式が始まるこの季節。
あなたの学校でも、実際に起きていることかもしれない。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
女子高生は卒業間近の先輩に告白する。全裸で。
矢木羽研
恋愛
図書委員の女子高生(小柄ちっぱい眼鏡)が、卒業間近の先輩男子に告白します。全裸で。
女の子が裸になるだけの話。それ以上の行為はありません。
取って付けたようなバレンタインネタあり。
カクヨムでも同内容で公開しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる